クレイトス


「ゼウス、貴様の息子は戻ったぞ!」

SIEサンタモニカスタジオのゲーム『ゴッド・オブ・ウォー』シリーズの主人公。
原語版声優は2005~2013年までは『スター・ウォーズ/クローン・ウォーズ』のメイス・ウィンドウなどを演じたTerrence C. Carson氏、
現在はChristopher Judge氏、『降誕の刻印』及び『アセンション』での少年時代はAntony Del Rio氏。
日本版は2005~2013年までは氏、現在は氏。新旧共にザンギと中の人が同じである。
モデルはギリシャ神話における力の神「クラトス」。「ヘラクレス」や「オルフェウス」などの英雄の要素も含まれている。
一人称は基本的には「私」で、たまに「俺」を用いる場面もある。


概要

後述の経緯から肌が白く染まり、「スパルタの亡霊」の異名を持つ。
オリュンポス十二神の一柱、ゼウス(間違ってもこいつではない)の息子で、神々のために戦ってきたが、戦神アレスの策によって自身の妻子を殺害してしまう。
女神アテネの口からその事実を知り、復讐のため、そして過去の悪夢から解放されるため、アレスとの戦いへ赴く。
原作での徹底した残忍さからくる活躍っぷりからファンからは「クレイトスさん」とさん付けで親しまれ…もとい畏れられている。

+ 戦闘能力・武器
時折18歳未満購入禁止になる本シリーズだが、
原因は主にクレイトスさんの暴力描写と言っても過言ではないほどの情け容赦の無い、怪力と残虐性を重視したバトルスタイルとなっている。

主に使う武器はアレスから授かった双剣「ブレイズ・オブ・カオス」で、
冥府の奥底で鍛え上げられたこの剣は、両腕に鎖が巻き付き、装備者の体の一部となる。
長い鎖を生かしたリーチを持ち、自身より遥かに巨大な敵が相手でも巧みによじ登ったり、
自身の力も活かして地面に叩き付けたりと、豪快な戦法を得意としている。
『I』のEDでは、アテナに強化され「ブレイズ・オブ・アテナ」となり、
『III』では新たな力を得て「ブレイズ・オブ・エグザイル」となった。

フィニッシュモーションが敵の種類別に存在するが、雑魚ならバラバラになるのはもちろん、
執拗な追撃の後のトドメや、武器を持つ相手はその武器を奪ってトドメを刺す、
巨大な怪物ならば引きちぎったりもぎとったりする、などなどあらゆる凄惨なフィニッシュを繰り出す。

+ シリーズにおける活躍
  • ゴッド・オブ・ウォー(2005年・PS2)
スパルタの戦士として戦い、数千の軍勢を率いるほどの人望と戦闘力を得たが、
東の蛮族との戦いで絶体絶命の危機に陥り、アレスに力を求めてブレイズ・オブ・カオスを授かり、戦いに勝利する。
だが、その代償として理性を失い、アレスが命じるままに動く兵士となってしまう。
ある日、アレスに歯向かう村へ軍勢を率いて襲撃し、村人を虐殺した。その村にあった神殿も襲撃したのだが、
そこに妻子がおり、知らずに殺害した事で悪夢に苛まれる事になる。
この時炎上した神殿と共に妻子の死体が焼かれ、その灰が全身にこびり付いた事で肌が白く染まった。
アレスへの復讐を果たしても妻子を殺した悪夢からは解放されず、投身自殺を図る*1が、
神々はそれを許さず、アレスの死亡によって枠が空いた新たな戦神となる。

  • ゴッド・オブ・ウォーII 終焉への序曲(2007年・PS2)
戦神となったが、オリュンポスの神々はクレイトスを認めず、本人も認められようとは思っていなかった。
過去の悪夢からも逃れられず、スパルタの軍勢を率いて戦争によって鬱憤を紛らわす日々が続いていた。
彼の横暴にアテナは怒り、ロードス島へと攻め込むクレイトスと戦う。
アテナの操る石像「コロッサス」と戦う際、クレイトスはゼウスから「オリュンポスの剣」を授かり勝利する。
しかし、それはゼウスの罠だった。「オリュンポスの剣」を使った代償で神性を失ってしまい、満身創痍になった所をゼウスに処刑される。
命を落とした後に冥界へ引き摺り込まれるが、タイタン族の一人である大地の女神ガイアの声に導かれ、冥界から舞い戻る。
ガイアは同じくゼウスを倒す者として協力し、クレイトスに力を与えるため、同胞であるプロメテウスが閉じ込められている島へ向かわせる。
そして、プロメテウスを苦しみから解放した事により、タイタンの力である「レイジ・オブ・タイタン」を得る。
その後はゼウスに殺された瞬間からやり直すべく、数々の強敵を倒しつつ、ガイアの導きにより運命の三女神の島へと赴く。
やがて、ティタノマキア*2の時代へ戻り、ガイア達を連れて現代へ戻りオリュンポスの神々との最終決戦に挑む。

  • ゴッド・オブ・ウォー 落日の悲愴曲(2008年・PSP)
一作目より過去の活躍が描かれる。

  • ゴッド・オブ・ウォーIII(2010年・PS3)


  • ゴッド・オブ・ウォー 降誕の刻印(2010年・PSP)
『I』と『II』の間で行われた戦いが描かれる。

  • ゴッド・オブ・ウォー アセンション(2013年・PS3)
時系列としては最も過去が描かれている。

  • ゴッド・オブ・ウォー(2018年・PS4)
舞台が北欧神話へと移り、息子「アトレウス」と共に旅をしている。
父親としてアトレウスを導き、自身も父親として成長していく姿が描かれる。

ソニースマブラこと『プレイステーションオールスター・バトルロイヤル』にも参戦(DLCでゼウスも追加)。
性能に関しては…「リーチの長い『X』メタナイトと言えば理解出来るだろうか。キャラランクは当然ながら上位以上とされる事が多い。

その他、『モータルコンバット9』や『ソウルキャリバー Broken Destiny』、果ては『みんなのGOLF5』にもゲスト出演している。
なお、上記の性格、戦闘スタイルの関係で「コラボで出て来る」と聞くと、その素性を知る人はコラボ元のキャラクターの平穏を案じるのが恒例となっている。

変わった所だと、村田雄介氏の漫画『ヘタッピ漫画研究所R』に「ゲストの河下水希先生がハマっているゲームの主人公」という形で顔だけ出演した事も。
「可愛い女の子を描くためには女性ファッション誌など色々な物にアンテナを伸ばすと良い」というアドバイスが紹介された直後だったため、
村田氏達に「こいつのメイクとかを(参考に)…」などと邪推された(実際には先生の単なる趣味)。


MUGENにおけるクレイトス

海外で複数作られている他、日本では工場長2621氏によるeddywardster氏製の改変版が存在している。
元となったeddywardster氏製は、MUGEN1.0以降専用のちびキャラ
日本未配信のモバイルゲーム『God of War: Betrayal』のドットをベースに、手描きで『III』などの後の作品に登場した武器が追加されている。
ボイスはTerrence C. Carson氏のものが使われている。
前述の『モータルコンバット9』でのコラボを意識したのか、イントロでサブ・ゼロ登場する
改変版ではWinMUGENにも対応するようになった他、ドットを拡大して一般的なキャラとのサイズ差を埋めている。
ボイスは玄田哲章氏に変更され、多数の特殊やられ特殊イントロにも対応している。

出場大会



*1
この時クレイトスは「ギリシャで一番高い山から身を投げた」とナレーションで語られている。

*2
ゼウス率いるオリュンポスの神々と、クロノス率いるタイタン族による10年にも及んだ大戦。
オリュンポスの神々が勝利し、タイタン族は冥界よりさらに奥深くの地底に閉じ込められた。


最終更新:2021年02月20日 20:11
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