アレクシア・アシュフォード


「この素晴らしいウィルスの力を我が物にする方法を見つけた時、
 私の偉大な研究が完成するのだ」

+ 担当声優
Leila Johnson
『コードベロニカ』
Karen Stressman
『ダークサイド・クロニクルズ』

カプコンのゲーム『バイオハザード』シリーズ登場するキャラクター。
『Code:Veronica』のラスボスである。

同作の重要人物・アルフレッド・アシュフォードの双子の妹。
10歳で有名大学を卒業し、12歳でアンブレラ南極基地の主任研究員になるほどの天才的頭脳を持つ。
一方で幼少期の頃からアルフレッドがトンボの羽を千切って蟻の巣へ落とし、食われる様を二人で笑いながら見る等、人格的には破綻している。

その正体はアシュフォード家6代目当主アレクサンダー・アシュフォードの手により、
アシュフォード家の再興を賭けたプロジェクト「Code:Veronica」によって生み出された人造人間である。
先代当主エドワード・アシュフォードの死去により家督を譲り受ける形となったが、ウィルス研究に関しては門外漢だった為に研究が難航。
アンブレラの創設、ならびに始祖ウィルスの研究者の一人でもあったアシュフォード家の栄光に陰りが出始める。
事態を打開するべく、彼は初代当主ベロニカ・アシュフォードの遺体よりDNAを採取。
遺伝子研究が専門分野だった事もあり、長年に渡る研究の末に知能を司る因子を特定し、
その塩基配列を組み替える事で人為的に天才児を作り出すという形でアレクシアは出生。
史上類を見ない程の天才的な頭脳を発揮し、偉大なる始祖の再来と言わしめたのだが、彼にとって予想外だったのは双子の兄が生まれたという事だった。
兄のアルフレッド・アシュフォードは普通より知能は高いが天才とは言えない*1と冷遇された事もあり、
アレクサンダーは出生の秘密を知った兄妹の共謀により、彼女が開発したウイルス「T-Veronica」の実験体にされてしまう。
実験は失敗に終わり、アレクサンダーは怪物「ノスフェラトゥ」と成り果てたが、この結果の反省として彼女は自身に「T-Veronica」を投与。
その後は15年もの間、コールドスリープに入る事で時間をかけてウィルスを定着させた
(後年の外伝作品では、新鮮な臓器を対象に絶え間なく移植し続ける事で定着させるという手法も)。
「女王蟻である自分が、世界という巨大な蟻塚の頂点に君臨する」野望を実現すべく行動。
アルフレッドの手で覚醒した直後に自身の身体の一部といえる触手を動かし、南極研究所からの脱出を図ろうとしたクレア達を襲撃。
成り行きでクレアと行動を共にする事となった少年、スティーブ・バーンサイドを捕らえ、父にそうしたように「T-Veronica」の実験体とし、
クレアの目の前で怪物化させる等と、その人間性は邪悪。

アルフレッドに対しては表向きこそ兄に尽くす妹として振る舞っていたが、
内心では「忠実だが無能な働き蟻」と唾棄しており、アシュフォード家の再興は全く考えていない。
とはいえオリジナル版ではアルフレッドは最期の力を振り絞って彼女を覚醒させた事もあり、子守歌を以って彼の亡骸を看取る一面こそあったのだが、
『ダークサイド・クロニクルズ』ではより幼児性が加味された残虐極まりない性格となっており、
ここでのアルフレッドは彼女の覚醒に関する記憶が抜け落ちていた事もあり、
本編同様に自身を覚醒させた彼を「お仕事から解放してあげる」という名目で殺害している。
その一方で同作におけるアレクサンダーはアレクシアの異常性に気付いていた節があり、リニアランチャー解禁時に、
アレクサンダーの生前の映像が流れ「あなたがアンブレラの敵であっても、どうか娘を助けてほしい」とクリス達に伝える形に。

+ 各種形態
T-Veronicaを自身に投与し、15年に渡るコールドスリープを経て馴染んだ姿。
自らの血を炎に変える特殊能力を持ち、自ら血を飛ばしたり攻撃を受けた際の血飛沫から発火させる。
また、相手を掴む事でその血をも発火させる即死攻撃も繰り出す。

劇中では対峙したアルバート・ウェスカーを一方的にボコっていたが、
流石に格好悪いと思ったスタッフにより後年のディレクターズ・カット版では、
一撃こそ与えたのだが直後にウェスカーも超人的な力を発揮した事で互角の攻防を繰り広げる形となった。

第2形態になると下半身が肥大化し、人間離れした醜悪な容姿となる。
南極基地の至る所に蔓延る、自身の身体の一部といえる触手と融合した事で変異。
触手による攻撃の他、下腹部から彼女が飼っていたアリを生み出して攻撃させる。

最終形態になると上半身が分離し、羽が生えて飛行する。
皮肉にもその姿は生前の彼女が甚振っていたトンボに酷似した姿。
倒すにはアレクサンダーが万一の為に開発していたリニアランチャーを用いるしかないのだが、高速で飛び回る為に狙いを付けにくい上、
上空からの攻撃もある為、動きを先読みして撃つ必要がある。


MUGENにおけるアレクシア・アシュフォード

多くのバイオハザードキャラを製作しているFlavioCamarao氏によるMUGEN1.0以降専用キャラが公開されている。
イントロでピアノを引く等、原作再現に凝った作りがなされている。
炎は設置技となっており、攻撃範囲が広い。
体力が2割程度になると変身し、体力が全回復する。なお2割程度に留まる前に削り切る事で、変身させずに倒す事も可能。
なお、イントロの一つに全裸で登場するものがあったり、第3形態を倒すとバラバラになったりなど双方の意味でアレな演出もあるので、
動画使用には注意した方が良いかもしれない。
AIもデフォルトで搭載されている。
紹介動画(公開先へのリンク有り)

出場大会

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*1
実際、アルフレッドはアンブレラが有する監獄島であるロックフォート島を任されてはいるのだが、
様々な銃器や兵器を買い集める程の軍事オタクである上に、遊び半分で囚人達に筆舌に尽くし難い残虐な拷問を行うサディストでもあり、
島の関係者はおろか側近でさえも彼を「死と恐怖の象徴」として恐れている。
実は囚人への拷問に関しては心の奥底では過ちであると自覚しているのだが、同時にそこに依存症が生じているなど、
彼の精神は長年アレクシアに会えない寂しさや家の再興に対する焦燥感からとっくに限界を迎えており、
ゲーム本編の時点では彼女に扮して女装、鏡を通じて自身に語り掛ける二重人格者になっている。
その倒錯的で変態チックな破綻者ぶりから、囚人となったクレアからも「低級将校」と罵倒される有様であった。
しかも当初はアルフレッド側の人格には自分が二重人格者であるという自覚が無く、後にそれを知ってからは徐々に精神が混濁していく様子も見られた。

アシュフォード家を失墜させたアレクサンダーを見下してはいるものの、アルフレッド自身は研究者ですらないので功績も彼ら程ではない。
だがロックフォート島の訓練施設をも取り仕切っている彼は訓練用に様々なB.O.W.を導入し、
アンブレラが有する特殊部隊「U.S.S」の隊員育成に貢献し、あのハンクをも輩出したという点は大きい。
それだけに留まらず、B.O.W.を保管する為のカプセルの素材といえる特殊合金の製造元との契約を取り付ける事が出来たり、
タイラントの輸送にあたっては必要限度の情報のみを与えた上で精鋭部隊であるU.S.Sに搬送させたり、
所内に金属を持ち込ませないシステムや緊急時の隔壁システムを導入する等とセキュリティの面はしっかりしている
(ロックフォート島のバイオハザードはウェスカーの部隊の襲撃で発生した物だが、この部隊にもかなりの損害を与えている)。
そもそも、アルフレッドが軍事オタクになったのも「アレクシアを守れる立派な軍人になりたい」という思いからであり、
自身の人間性はともかくとして、多種多様な兵器や装備を購入した事で結果的にアンブレラの保有戦力の強化にも貢献したといえる。
ただし同じく彼が責任者を務めているアンブレラ南極基地や、業務上の接点があった他の施設に残されていた記録によれば、
物資発送の不手際や采配の誤りが多いとも指摘されており、やはり組織の長としての適性は無かった様子。

寧ろ、アンブレラサイドのキーパーソンと言えるオズウェル・E・スペンサーは蓋を開けてみれば、
「T-ウィルスにより旧人類を淘汰して新人類による理想郷を築き上げ、自身は新世界の神となる」と意気込んだものの、
T-ウィルスを含めたあらゆる学術的功績を他者から簒奪しては彼らの謀殺を繰り返す等している内に老化という不可避の問題に直面し、
それを克服する為にウェスカー計画の生き残りと共に不老不死の研究に着手するも、その人物に研究成果をネコババされてしまう。
これによって不老不死の研究が一気に難航してしまい、その末に生命維持装置による延命措置を受け続ける等の小物ぶりから、
結果的にアルフレッドやアレクサンダーの再評価がされた所も。
T-ウィルスやG-ウィルス等といった産物を自身に使わない辺り、スペンサーのヘタレ具合も感じられる


最終更新:2024年04月29日 18:57