Peloncle は
詩百篇第8巻89番に、「Peloncleの上に足を置いて」 という形で一度だけ登場する語。
古語辞典の類にはなく、造語か変形であろうと考えられるが、確定した見解といえるものはない。
- 19世紀の信奉者アナトール・ル・ペルチエははっきりしないとしつつも、ラテン語 pellicula から 「肌」 転じて 「体」、もしくはラテン語の spelunca から「洞窟」の意味ではないかとした。ジャン=ポール・クレベールは特定できないとしつつ、「洞窟」の意味ではないかとしたので、ル・ペルチエの後半の指摘と一致する。
- エドガー・レオニは敵を敗走させる女神ペロニア (Pellonia) からではないかとした。
- マリニー・ローズは固有名詞の場合には、ラテン語 spelunca に由来するドローム県のエスプリュシュ (Espeluche) か、ピレネーゾリアンタル県ララン (Laruns) の地名エスパラング (Espalungue)ではないかとした。他方、文脈からは固有名詞ではなく、俗ラテン語の palanca からきた「防御柵」(palanque) の可能性があることも指摘した。
- ピーター・ラメジャラーは、ギリシアのテッサリアにある、古代にはケンタウロスが棲むと信じられたペリオン山 (Pelion) 山のことではないかとした。リチャード・シーバースはレオニのペロニア説と、このペリオン説を疑問符つきで併記している。
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最終更新:2015年03月23日 03:17