オコジョ(エゾイタチ)のカムイ


ウパシチロンヌプ (雪・獣)、サチリ、エコイノンノなどとよばれる。「チロンヌプ」にはキツネという意味があるため、「雪狐」「白狐」と訳されている場合もある。

女神とされる。カムイではあるがカムイモシリ(カムイの国)ではなくカントモシリ(天の国)に住んでおり、六層に分かれたカントモシリの一番下を治めている。それゆえアイヌモシリ(人間の国)の異変に真っ先に気付くカムイである。

また、体が小さく、神出鬼没なため、アイヌの物語では誰にも存在を知られておらず、酒も木幣も捧げられない零細なカムイとして登場することもある。だが霊力は非常に強いカムイであるので、さまざまなトラブルを解決して崇められる存在となる、という筋の話が見られる。この「誰にも知られていないカムイ」と「下方の天を治める女神」は、顕現体はどちらもオコジョであるがそれぞれは違う神格として考えられているらしい。

オコジョは捕らえるのも非常に難しいため、うまく捕らえたならば削りかけに包み、誰の目にも触れないように秘蔵すればまたとないお守りになるとされていた。

参考資料

山北篤監修『東洋神名事典』75頁

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最終更新:2021年07月04日 15:52