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「26-526「終わりは始まり」」(2007/12/20 (木) 08:39:25) の最新版変更点
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俺がＳＯＳ団を退団にされたのは２年の６月だ。<br>
ハルヒはウチのクラスの新転校生高橋に付きっ切りだった。<br>
ハルヒの前の席は高橋で固定された。<br>
高橋は俺なんかよりずっと魅力的だ、俺が言うのもなんだがな。<br>
長門からは、鍵の資格者が俺から高橋に移ったこと、<br>
古泉からは、『恐らく涼宮さんは、自身にとってあなたが必要だと認めたくなかったのでしょう』と言われた。<br>
立場上、朝比奈さん、古泉は俺との接触を避けるようになった。<br>
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はっきり言おう。寂しかった。毎日が空虚な感じだだった。<br>
ハルヒと高橋が笑いあう教室になんか居たくなかったさ。<br>
まぁ、ハルヒが望んだんだから仕方が無い、とは分かってるんだがさ。<br>
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そんな俺を救ったのは佐々木だった。出来るだけ俺と会う機会を作ってくれた。<br>
あいつは俺の目を見てこう言うんだ。<br>
『君のそんな寂しい目を見て居たくないから』<br>
甘えさせてくれる佐々木に甘えていた。<br>
体を求めたりもしたが、佐々木は応じてくれた。あくまで親友として。<br>
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秋。<br>
土日には佐々木と必ず会うようになった。<br>
進学高に進む佐々木に配慮して日曜は図書館で勉強した。<br>
佐々木は俺のことをよく分かっていて、<br>
『来週、僕が持ってくるテストで７割取れなかったら会う回数を減らすから』<br>
なんていいやがる。案外厳しい。<br>
ああ、頑張ったさ。減らされたくないからな。<br>
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冬。<br>
俺たちは親友かつ恋人の様な関係なった。別に何かが変わったわけではない。<br>
俺は佐々木と同じ大学を目指すようになった。<br>
もちろん、佐々木が俺に大幅に歩み寄ってくれている。俺にとっては十分大変だが。<br>
『くっくっ、自分が勉強するより、君の教師役のほうが楽しいからいい』だそうだ。<br>
この頃になると、俺にはハルヒに話しかける余裕も出来ていた。<br>
不機嫌なハルヒを見ているのはやはり嫌だからな。なんだかんだ言っても、こいつは大事な友達なんだ。<br>
高橋と上手くいってほしい、ＳＯＳ団で楽しくやっててほしい、これは本音だ。こいつには笑顔が似合う。<br>
俺は名誉ＳＯＳ団団員の肩書きで積極的に各イベントに参加した。雑用扱いなんだけどな。<br>
春休み初日。<br>
俺は佐々木と図書館で待ち合わせをしていた。<br>
俺は意外な人物を見た。<br>
長門。漆黒の瞳で俺を見つめている。<br>
「よう、長門。お前も図書館か？」<br>
長門は、ゆっくり手を掲げて、って待てー<br>
俺の意識は遠のいた。<br>
<br>
春休み初日。<br>
今日はキョンと図書館に行く日だ。<br>
僕は意外な人物を見た。<br>
長門さんとキョン。長門さんはキョンに手を掲げて、何かつぶやく。<br>
ーキョンが崩れ落ちたー<br>
悪寒。僕は最悪のシナリオを思い浮かべる。まさか…有り得ない。<br>
「キョン、キョン！！」<br>
キョンに意識は無い。<br>
長門さんは既に僕が来た道を戻っていったところだった。<br>
「う…」<br>
「キョン…」<br>
僕の頭はこんなときにも冷静に結論を出す。お願い、それだけはやめて。<br>
「さ、佐々木？！どうしてここに？」<br>
やめて。<br>
「俺は…」<br>
聞きたくない。<br>
「市内探索の…なんでこんなとこに？」<br>
嫌。<br>
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「ちょっとキョン、何やってんのよ？」<br>
やっぱり来た、涼宮。その後ろには、無感情の悪魔。<br>
「ちょっと…キョン、離れなさいよ。」<br>
何故、僕が離さないといけない？離れるのはお前らの方だ。<br>
「なぁ…佐々木。離してくれ。どうしたんだ？」<br>
何でよ？<br>
「あんた、離しな」<br>
「黙れ！！」<br>
あぁ、自分でもびっくりしているよ。僕ってこんなに大きな声出せるんだね。<br>
僕は涼宮を見る、中途半端なポニーテール。こいつがしていると腹が立つ。<br>
今度のキョンの入試模試の成績がＣ判定だったら僕がポニーテールにする約束だった。<br>
「佐々木？どうした？」<br>
キョンの方は見れない。今の僕の目はおぞましいほど憎悪に満ちているだろうから。<br>
憎悪？空虚？悲しい？<br>
「キョンは道具じゃないんだ！」<br>
涼宮に向かってそう言い放つと、そのまま僕の意識は遠のいた。<br>
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今日は春休み初日。全くキョンは団員としての心構えがなってないのよ。<br>
高橋の方がずっと団員らしいじゃないの。<br>
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今日は春休み初日。俺はいつものように駅前に向かう。<br>
いつも通り、俺より先に５人が迎えてくれた。くそ、今度こそ、高橋に奢らせてやる。<br>
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今日は春休み初日。僕はいつもどおり予備校に向かう。<br>
少し物足りない毎日だけれど、僕にはこれくらいのささやかな人生が似合う。<br>
