第五章

第五章 我々は新時代への転換点にある

 スピリチュアリズムの二つの側面、つまり心霊現象の科学的見解を行った学問という側面と、霊界からの人類救済プロジェクトという側面があることにより、スピリチュアリズムは我々にとって重要な事実を提示した。その事実とは、我々が肉体を超えた存在であるということを自ら認識して生きなければ、我々人類は滅びるということである。
 そう考えると些か気が重たく感じるかもしれない。しかし、逆に考えると我々は絶好のチャンスにいると言える。新しい時代を歩むチャンスである。これまでの物質主義的時代は、自らの力によって自らを滅ぼすことができるほど進化した。一種の臨界点にまで達したのである。もう臨界点に達したということは、我々はもう同じように進化することができない、つまり次の全く新しい時代を始めなければならないということである。
 スピリチュアリズムが提示したこととは、そういうことなのである。物質的進化の次は、霊的進化をせねばならないということなのである。そのために、霊界からの意図で数々の心霊現象が起こり、そして霊界との直接の通信により霊的知識が地上にもたらされた。これらの霊的知識は言わば新しい時代への切符である。その切符を受け取るということは、霊的知識に則った生きかた、つまり霊的成長を主眼に置いた生き方をするということで、その切符を受け取らないとうことは、物質文明の自爆スイッチを押すということである。その選択権は個々のレベルで与えられている。この人生においての選択を、第4章4節に挙げた3項目を持ち出せば以下のようになる。

  • 自分の欲望に従うか、自分の理性に従うか。
  • 苦しみから避けようと生きるか、苦しみから学ぼうと生きるか。
  • 他人を他人と感じて生きるか、他人を霊的家族だと感じて生きるか。

 滅びるのか、新しい時代を築くのか、我々は今、個々のレベルが世界を決める大きな転換期にあるのである。

参考文献

図表リスト

最終更新:2008年01月20日 21:45