ザミーゴ・デルマ

「楽しかったぜぇ…アディオス…!」

【名前】 ザミーゴ・デルマ
【読み方】 ざみーご・でるま
【声/俳優】 入江甚儀
【スーツアクター】 蔦宗正人
【登場作品】 快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー
【初登場話】 #6「守るべきものは」
【所属】 異世界犯罪者集団ギャングラー
【分類】 ギャングラー怪人/ステイタス・ダブルゴールド
【武装】 フリーズコールダー
【犯罪歴】 大量失踪事件、化けの皮製造取引
【犯罪技】 オン・ザ・ロック
ルパンコレクション (腰部)「突き抜けろ~Evade-toi de l’autre cote~」
【金庫】 両腿/不明、腰部(追加)/「335」
【化けの皮】 カウボーイ風の男性
【人間界での犯罪内容】 連続失踪事件
【生物モチーフ】 クリオネ
【その他のモチーフ】 ガンマン、カウボーイ、氷山、氷など?
【名前の由来(姓)】 寒い+アミーゴ
【名前の由来(名)】 皮膚(西:derma)
【暗証番号の由来】 ザ(3)ミ(3)ーゴ(5)

【詳細】

ギャングラーの中でも独自の立ち位置にいるクリオネに似た幹部格のギャングラー怪人。

普段はメキシコのカウボーイ風の衣装を身にまとった若い男性に化けて行動しており、袋入りのロックアイスをかじりながら妖しげな口笛を吹いて行動している。
どのような季節であろうが氷の塊をそのままボリボリかじりながら歩いている様子は異様であり、通行人が彼とすれ違った場合そのことを話している場面が多い。

…が、そういった噂話を出来る一般人は幸運だろう。

彼は数々の犯罪を行っているギャングラー怪人の中でも「化けの皮」の調達を専門に行なっている人物。
2年前に大量失踪事件を引き起こした張本人であり、数多くの人々を犯罪技で冷凍保存し、「化けの皮」に変えていた。
それらの被害者の中にはルパンレンジャー3名の家族、婚約者、親友が混じっており、彼らの目の前で大事な人を消し去った張本人である。

その実力はギャングラーのボス、ドグラニオ・ヤーブンからも一目を置かれており、「あいつが後継者争いに参戦すれば面白くなる」と言わしめるほど。
それを裏付けるようにザミーゴは「ステイタス・ダブルゴールド」という金色の金庫を太ももに2つ持つ超特殊なギャングラー怪人に分類される。
他にはボスの右腕であるデストラ・マッジョくらいしかいないレアな存在であるが、ザミーゴは金庫にコレクションを格納しておらず、
氷結銃フリーズコールダーという氷で出来た銃を形成するためのホルスター代わりとしか使っていない。
フリーズコールダーから発射された弾丸にわずかでも触れてしまえば、そこから瞬時に全身が氷に覆われ動きを封じられてしまい、一巻の終わりになってしまう。
単発式であり、一発打つと使えなくなってしまうが、金庫から次々に取り出して乱射してくるため手に負えない。
また体の一部を損傷しても瞬時に修復してしまうなど、再生能力にも優れている。
素のパワーも非常に高く、後述するルパンレッドとの初戦ではワイヤーで縛り上げられたにも関わらず、逆にルパンレッドを振り回す力を発揮した。

このフリーズコールダーで凍らせた対象は冷凍保存され、任意の場所に自由自在に転送させることが可能。
それが彼の犯罪技「オン・ザ・ロック」であり、転送される様子が凍った人間が跡形も無く砕け散るというショッキングなものであったため、しばらく転送技であることがわかっていなかった。
冷凍保存されている人間は数年が経過しても凍らされる前と全く同じ状態であり、ザミーゴは凍らせた相手に触れることでその対象の記憶を読み取り情報を得ることが可能。
2年前の事件で大量の人間を確保したためか、それ以後は大規模な犯罪を行っていないが、その期間中冷凍保存した人間を材料に化けの皮を作り出してギャングラーに売りさばいていた。
この化けの皮はリンク先が詳しいが、人間を殺して作られるもので、公式サイトの紹介を読む限りはザミーゴ自身が人間を加工している模様。
そのため今までギャングラーの人間体として登場してきた者達は既にこの世におらず、大量殺人、及び死体損壊の罪も重ねている。

なおザミーゴはフリーズコールダーを作ることは出来るが、相手を凍らせる能力はザミーゴ本体ではなく、フリーズコールダー自体に備わった機能であり、
他者に射撃前のフリーズコールダーを奪われてしまうとその相手に自分自身が凍らされてしまう危険性が出てくる。
またフリーズコールダーには凍らせた相手の解凍機能と、転送先を選ぶ機能もある。
一発だけの打切りで壊れるという仕様は大量生産を用意にするため構造をシンプルにすることと、連発可能にして戦闘中相手に奪われ利用される危険性を回避するためとも思われる。

この化けの皮調達の他にも国際警察の情報をどこからか掴んでいたりと情報屋としても活動しており、デストラ・マッジョにVSビークルに関する情報提供を行ったりしている。
後に国際警察に潜入していたナリズマ・シボンズという情報提供者がいた事が判明したが、彼自身も上述の通り凍らせた人間の記憶を読み取れるため情報収集には事欠かない。
化けの皮をギャングラーに販売するのも情報収集が副目的としてあるらしく、ライモン・ガオルファングからは露骨に嫌われている。
ライモンいわく「自分達の行動を嗅ぎ付けた上で情報として売り捌くいけ好かない野郎」とのことだが、自分のコレクションがオン・ザ・ロックでは無意味という相性の悪さからあからさまな敵対行動は控えていた(氷漬けにされてしまえば強力な再生も意味をなさないため)。

なおデストラに対しては彼を前にすると仰々しく「デストラ様」と畏まった態度を取っているが、一人でいるときや近くにドグラニオがいる時などは呼び捨てにしている。
その様子を見る限り商売相手には恭しく接しているようだが、その本性は軽口を叩いて相手の神経を逆なでし、小馬鹿にする悪辣なもの。
放送終盤ではデストラを普通に呼び捨てにしていたあたり、自分の情報を目当てにやってきた彼を「お客様」扱いすることで揶揄する意図があった可能性が高い。
「寒い」もしくは「寒っ」が口癖だが、その際に大げさに震えてみせるなど相手を挑発するために意図的に癖にしているようにも見受けられる。
立ち去る時には「アディオス」と告げるが、これはスペイン語で「さようなら」を意味する。ルパンレンジャー達が「(永遠に)アデュー」を決めゼリフにしていることを考慮すると、
意図的に被らせているのだろう。ちなみに「アデュー」はさようならのフランス語である。

序盤から時折名前が出されていたが、初登場は#6。
VSビークルの移送に関する情報提供をしたのにブンドルト・ペギーが倒され、コレクションの奪取が失敗したデストラのことを嘲笑っていた。
また事前に購入していた化けの皮の外見が国際警察にバレたため、ブンドルトはザミーゴから新たな化けの皮の購入を考えていた(ただゴーシュの改造手術を受け入れる形で話はなくなっている)

#9では氷をかじりながら歩いているのを朝加圭一郎が目撃し、「犯罪が増える時期になると妙なやつも出てくる」と妙なやつ呼ばわりで記憶されていた。
その話を#10にて圭一郎から聞いた魁利は兄が消えた当時の状況と重ね合わせ、その人間こそが連続消失事件の犯人だと気づく。
そしてたった一人でザミーゴのいた工場に乗り込んで対決することに。
当初はその一発でもヒットすると終わりという氷結能力でルパンレッドを圧倒するが、シザースダイヤルファイター&ブレードダイヤルファイターを快盗ブーストで武装したレッドに体の一部を切り落とされたことから彼のことを認め、
名前を名乗った後高笑いしながらその場を後にした。

その後デストラとコレクションにまつわる情報のやり取りと思しき取引をしていたり、ギーウィ・ニューズィーに新しい化けの皮を販売していたが、
その立ち位置と能力を危険視したライモンから手を組まないかと取引を持ちかけられる。
だがザミーゴは「天敵である自分を手元において反抗を防ぎたい」というライモンの本心を見抜いた上で挑発し、ブチ切れたライモンと交戦。
そこに国際警察がやってきたため自身は即座に撤退し、「馬鹿の相手は頼んだぜ人間共」と言い残してその場から立ち去った。

このザミーゴの存在はルパンレンジャーが奪ったコレクションを回収しにくるコグレにも知らされておらず、対戦現場にはグットストライカーもいなかったためルパン家側は把握していない。
ルパンレンジャー達もコグレに頼らず、自分達で大切な人たちを取り戻す切り札であるとして、意図してコグレらに情報を伏せている。
コレクションに精通し、様々な情報を持つ高尾ノエルもまたザミーゴと対面した描写はないが、彼がザミーゴについて知ってることがあるのかは不明だったが、後に知らない(=取り戻したい大事な人がザミーゴ関連ではない)ことが判明した。

なお現時点で彼の化けの皮の外見を把握しているのは魁利のみ。
圭一郎も通勤途中すれ違い話題に出してはいるが、彼がギャングラーであることを気づいている様子はないので、現在ザミーゴに関する情報を戦隊側で持っているのはごく一部に限られる。
後に透真と初美花も人間態の外見情報を知ったが、圭一郎は話題に出した人間がザミーゴであることに関しては最後まで気づかずじまいであった。

ビクトリーストライカーを巡る#38からの物語で本格的に動き始め、国際警察が得た宇宙空間のビクトリーストライカーの情報を(恐らくナリズマから)入手し、
それをドグラニオに伝えることでギャングラーと快盗、国際警察の大規模な争奪戦を演出する。
その結果ビクトリーストライカーと、内部に格納されていたサイレンストライカーはルパンレンジャー達の手に渡り、ビクトリーストライカーの力を得たスーパールパンレッドは未来予知能力を手に入れたことで、自分に膝をつかせるという敗北感を味あわせた。
これによってルパンレッドを完全に好敵手とみなし、強い執着心を見せるようになる。

♯41ではドグラニオから発破をかけられたことで本格的に後継者の座を掴み取ろうとしたデストラは、両戦隊のメンバーを次々にギャングラーの世界に連れ去り始末しようとしたものの、
圭一郎と咲也に偶然森のなかで行きあったことで気まぐれに彼らを人間界に送り返し、結果としてデストラの死の要因となった。

後継者の最有力候補であったデストラの戦死により、♯46で屋敷に呼ばれた上ボスから後継者になる気はないかと改めて問われるも、それに対してザミーゴはなんと、

「俺ねぇ、今こーんな椅子なんかより、よぉっぽど面白い物見つけちゃったんだよねぇ」

「今時、組織背負って生きるなんて面倒、馬鹿しか選びませんよ?」


という、ドグラニオの後継者選びを全否定する言葉を真っ向からぶつけ、「アディオス」と告げて部屋から退出する。
その言葉を噛みしめるように「そういうもんか」とだけ呟いたドグラニオだったが、デストラを喪った上に目をつけていたザミーゴからの拒絶の意思は彼に思わぬ決意をもたらすこととなった。

同話ラストにてゴーシュ・ル・メドゥに対して金を積んで金庫増設の改造手術を依頼。
ゴーシュがドグラニオから譲り受けていた紋章型のルパンコレクション「突き抜けろ/Evade-toi de l’autre cote」も譲ってもらい、身体を液状化させる能力を得た。
倒さなければ大事な人は戻らない、が攻撃を液状化で無効化する上に、凍結能力をくぐり抜けて背後を取りコレクションを奪わなければまず攻撃が通らないという最悪の状況に快盗達を追い込み、
彼らと心ゆくまで楽しい戦いを続けようとする。

♯47での戦いはコレクションの液状化でルパンレンジャーを苦しめるも瓦礫の下敷きになったことでその場から撤退。
その後街中でノエルの公開処刑の中継映像を眺めていたが、その映像の中で快盗達がドグラニオの言葉を受けて衆目に正体を晒したのを見てより興味を増したのか良い笑顔で拍手していた。
が、その映像の続きでドグラニオが忠臣であったゴーシュからコレクションを取り上げ見殺しにした様子があり、「やるじゃん、マイ・ボス」と楽しげに評しつつも、
突然スタンドプレーに走ったドグラニオに不安を覚えたのか快盗達、特にルパンレッドは自分の獲物であり勝手に始末されないよう話をつけるべくボスの元に向かう。

だが♯46にて自分がドグラニオに告げた言葉を逆に言い返される形になってしまったため、余計なこと言ったかなと多少後悔した様子を見せるも、
ルパンレンジャーが先にドグラニオに殺されないため、氷を通して情報を読み取ることで被害者と快盗達、自分との接点を見抜き、変則ビクトリールパンカイザーで巨大化したドグラニオと戦う快盗達に見えるよう、
氷漬けのままの兄、婚約者、友人らと共に現れ、彼らを挑発する。
その直後動きに精彩を欠いた変則ビクトリールパンカイザーか増援に現れたエックスエンペラースラッシュと共にドグラニオの放った無差別攻撃によって合体を解除。
この攻撃によって透真と初美花は意識不明の重体となって国際警察に確保され、唯一確保前に意識を取り戻した魁利のみその場から逃走し、
一人だけでもザミーゴと決着を付けるべく、どこかの廃ビルの中で決戦に挑む。

そして運命の♯50。
激しい戦いを繰り広げるスーパールパンレッドとザミーゴだったが、強化形態とは言えコレクションで液状化出来るザミーゴを相手にルパンレッドは押されてついには変身を解除。
だが凍らされる寸前、病院から脱走した透真と初美花がVSビークルで合流しその場から撤退する。
「どこまでも楽しませてくれる」と一時離脱した彼らををおびき出すため、人間態で煽りながら歩き、ルパンレンジャー3人に加えルパンエックスも加えた4人の快盗達と戦闘を再開。
背中のお宝を奪い、ザミーゴを倒し、大事な人を取り戻すという強い決意を抱いた快盗達と戦い、液状化能力でいなしつつ一撃必殺のフリーズコールダーを撃ちまくるも、
未発射のフリーズコールダーをスーパールパンレッドに奪われ、凍結能力なら液状化も無意味ということで自分の力を逆に使われてしまう。
だが発射された弾丸を既の所で回避することに成功、背後から接近していたルパンエックスがその弾丸に当たってしまい、凍りついてしまう。
そのまま至近距離でスーパールパンレッドと戦うが、レッドはフリーズコールダーを操作してザミーゴの背後に凍ったルパンエックスを転送し凍結を解除、それと共に腕を抑え込まれたことでルパンエックスの解錠を許し、「突き抜けろ~Evade-toi de l’autre cote~」を奪われてしまう。

あとは倒すだけ…というところでパトレンジャーと戦っていたドグラニオが来てしまい、楽しんでいた戦いに水を差されることを嫌ったザミーゴは自らドグラニオの金庫の中に飛び込んでいく。
それに応じて最低限の装備を残し、世界の平和を国際警察に託して金庫の中に入ってきたルパンレンジャー達と正真正銘の最後の戦いを開始。

ルパンレッドにばかりかまけていたが、一緒に戦っていたブルーとイエローも対ザミーゴ戦はこなれたものであり、撃ちきったフリーズコールダーを放り投げ、新たに用意する間に二人の接近を許し、
彼らが金庫にビークルを押し当てたのを嘲笑って犯罪技を発動し凍らせたブルー&イエローをどこかへと転送してしまう。
その場に残されたルパンレッドと一対一の状況になり勝ち誇ったザミーゴだったが、新しい銃を取り出そうとしても何故か太ももの金庫は開かない。
実は直前にブルーらが金庫に押し当てたビークルはダイヤルファイターではなく、パトレンジャーの装備であるトリガーマシン
もともと持っていたサイレンストライカーとトリガーマシンスプラッシュに加え、つかさと咲也からトリガーマシンクレーンとトリガーマシンバイカーをノエルが託されており、
彼からそれを受け取った快盗達は、ノエルの立てた作戦を実行していたのだ。

それは、トリガーマシンに秘められた「押し当てた金庫の暗証番号を初期化し、開けなくする効果」を利用したザミーゴの凍結封じ。
快盗達も初めて知ることとなった機能を、ましてやザミーゴが知るはずもなく、その作戦にまんまと嵌まることとなったザミーゴはブルーが捨てていったVSチェンジャーを拾い上げるが即座に撃ち落とされ、
呆然としたままレッドが放った渾身のイタダキ・ド・ド・ド・ストライクに体を貫かれ敗北。
肉体が氷と化して崩れ落ちていく中、悲壮な言葉は一切吐かず、ルパンレンジャー達との戦いを心の底から楽しんだザミーゴは彼らの奮闘を「楽しかった」と称賛し、
どこか満足気に「アディオス」と別れの言葉を残し、爆炎の中に消えていった。

ルパンレッド「永遠に…アデュー…!」


【余談】

演じるのは仮面ライダー鎧武でも客演し、キカイダーREBOOTにて主人公のジロー/キカイダーとして主演した入江甚儀氏。
特撮番組への参加は4年ぶりとなる。

モチーフはクリオネだが、「流氷の天使」とまで言われる可愛らしい姿はザミーゴの姿からは微塵も感じられない。
顔は皮を剥いだように筋組織がむき出しになったかのような不気味なものだし、黄色い触手が首周りに生えている。
これはクリオネが捕食の際に出すバッカルコーンと呼ばれる6本の触手が由来と思われる。
バッカルコーンが出ているということはつまりは捕食しようとしているということで、いつザミーゴが牙を向いてくるかわからないことを表しているのかもしれない。
当初モチーフはシロクマだった。

頭部が皮を剥いだデザインなのは当人が化けの皮の売買に関わっていたためか。
なお幹部クラスとされるが、モチーフは巻き貝の一種であるクリオネであり恐竜系の意匠は確認できない。ギャングラー共通の骨の意匠は両腕。
なお他のギャングラーの化けの皮演出と異なるシークエンスで人間態と怪人態を切り替えているため、人間に化ける能力は皮によるものではなく、自前で持っている能力であった可能性がある。
逆に考えれば自分の能力を他のギャングラーが使えるようにしたのが化けの皮という偽装システムだったのかもしれない。

金庫を2つ、しかも金色のタイプを持っていながらコレクションを持っていなかった珍しいギャングラー。
最終的にゴーシュから譲り受ける形でドグラニオが持っていたコレクションを増設した金庫に入れることとなったが、それまでは犯罪技のみで戦っていた。
本人の実力とそれに対する自負が伺い知れると共に、ルパンコレクションに頼るのは「寒い」とでも思っていたのだろうか。

がそういったこだわりも、楽しいおもちゃと遊び続けるためには捨て去ってコレクションの力を求めた。
ギャングラーという組織にも、その集団のボスの座という権威にも興味を示さなかった風来坊は、自分との戦いを楽しめる相手として快盗を選び、執念深く、強かに追い込んでいった。
何にも従わず囚われなかった男は、好敵手との戦いを望んで、そして負けた。

そのこだわりの強さからボスに対して告げたあの一言により、ギャングラーという長年様々な世界を牛耳っていた大規模な犯罪者集団を解散、ほぼ壊滅させることとなった元凶とも言えるザミーゴだが、
本人はルパンレンジャー達との戦いを最後の最後まで心の底から楽しんでいたこともあり、それらについて批判する形で言及するのはそれこそ、彼の口癖であった「寒い」、行い…と言えるかもしれない。

なお演者であった入江氏は仮面ライダージオウにて未来ライダーの一人である仮面ライダーキカイの変身者として出演することが決定した。
その仮面ライダーの名前も恐らくキカイダーから取られたもので、彼が演者になったのもキカイダーREBOOTの劇場版に主演として参加したためと思われる。
仮面ライダーキカイはロボットでありながら属性が「氷」であり、必殺技も氷のエネルギーを纏いながら行うもの。
技名もキカイダーを強く意識しており、加えてREBOOT版キカイダーの脚本は仮面ライダージオウのメインライターを努めていたこともあり、ザミーゴを演じた経験もキャラ造形に含まれていると思われる。

最終更新:2022年08月09日 01:46