アナザーキカイ

【名前】 アナザーキカイ
【読み方】 あなざーきかい
【声/俳優】 板垣李光人
【登場作品】 仮面ライダージオウ
【登場話】 EP23「キカイだー!2121」
EP24「ベスト・フレンド2121」
【分類】 アナザーライダー
【変身者】 無し→ウール
【特色/力】 有機物への寄生
【モチーフ】 仮面ライダーキカイ、ピノキオ?、キカイダー?

【詳細】

2019年に出現した「仮面ライダーキカイ」の力を宿すアナザーライダー

ムチ状に伸ばした触手や、格闘技で戦うが、最大の特徴は「有機物への寄生」能力を持っていること。
今までのアナザーライダーはオーマジオウに対抗する新たな魔王候補を擁立するためタイムジャッカーが強引に作り上げた存在であり、
アナザーシノビアナザークイズのように違う時間軸に存在する仮面ライダーの力を宿すアナザーライダーではあるものの、
誕生にアナザーウォッチも必要とせず、タイムジャッカーも関与していない初めてとなるパターン。

木の枝や板を赤い糸で縛って人形にしたような姿のため、ひと目で仮面ライダーキカイのアナザーライダーであることを看破するのは難しい。そもそも機械パーツがどこにも見当たらない。
よく見ると頭部の角のようなパーツの形状や、腰のドライバーがある位置にスクリューダーとスパナーダーを組み合わせたような枝が配置されている共通点を見ることが出来る。
また強力な攻撃を繰り出す際、仮面ライダーキカイと同じベルト付近を触る動作を取ることがあり、「キカイデハカイダー」と「フルメタル・ジ・エンド」に似た技を使っていた。

アナザーライダーは「アナザーライダーと同じ仮面ライダーの力(を宿したライドウォッチ)」で倒し、アナザーウォッチを破壊することで完全な撃破が可能であるが、
このアナザーキカイは原因が不明ながらも現代に出現し、アナザーウォッチの力を使わずにアナザーライダーとしての存在を確立している。
アナザーライダー共通の、条件を満たさなければ何度でも復活するのも、このアナザーキカイの本体は顔面に張り付いている角から口を構成するパーツであり、
これが有機物に寄生することで体を作り上げている。

有機物なら何でもよく、街路樹に寄生して復活しているシーンもあり、人間に寄生することももちろん可能。
ファイズアーマーを装着したゲイツ、ジオウⅡ、ウォズフューチャーリングシノビ&ゴーストアーマー装着ゲイツと3度撃破されていながら、
本体が無事だったためジオウらの目をすり抜け何度も復活を果たした。

恐らく本体を消滅させればアナザーキカイの完全撃破は可能と思われるが、その力に興味を示したスウォルツによってウールを本体として彼に寄生してしまう。
タイムジャッカーを媒介とすればアナザーライダーの力は安定化し、ウォッチの生成も可能になるとスウォルツは踏んだようだが、
当然だがウールの意思はいつものごとく「意見は求めん」と無視して強引にアナザーキカイ本体を寄生させており、
ウール自体の意思はアナザーキカイに乗っ取られてしまった。

その様子を不満げな表情で眺めていたオーラだったが、スウォルツの思い通りにさせないため彼女は白ウォズ、ゲイツ、そしてソウゴら本来敵対陣営であるはずの仮面ライダー達と手を結ぶことを決意する。

オーラは仮面ライダー達と手を結ぶ理由として「ウールを助けたい」と口にしていたが、これは真っ赤なウソであり、
本当の目的は「アナザーウォッチを作り出し、安定させたアナザーキカイを通して彼を傀儡の王にすること」であった。
そもそもウールがアナザーキカイの寄生先になったのもスウォルツの独断ではなく、彼がオーラと結託したお膳立てによるものであり、ウールだけがそのことを知らされていなかった。

白ウォズのデバイスによって採石地に呼び寄せられたウールはアナザーキカイに変身。
一致団結した仮面ライダー達の猛攻を受け、ソウゴが予知夢で見た「WILL BE THE BFF」がキカイの機能停止のパスワードだとし、ウールが時間を停止している間に打ち込んだが、
機能停止したアナザーキカイに近づいたオーラは「WILL BE THE KING」という本来のパスワードを打ち込んだことでアナザーキカイウォッチが発生。
これを埋め込まれたことでアナザーキカイは暴走し、発射したミサイルに巻き込まれたツクヨミは…

だがそれらの出来事はジオウⅡが事象を巻き戻したことで無かったこととなり、ツクヨミから本来のパスワードを伝えられたゲイツがそれをアナザーキカイに打ち込んだことでキカイミライドウォッチが誕生。
それを使ってフューチャーリングキカイに変身した仮面ライダーウォズの攻撃に圧倒され、フルメタルブレークと爆裂DEランスのコンボ技を叩き込まれ爆散。

本体も爆炎に飲み込まれ消し炭となったことで、アナザーキカイは完全に消滅した。


「ソウゴ以外誰も仮面ライダーキカイについて知らない」、「アナザーウォッチも無しに現代において誕生している」というこのアナザーキカイの異質さはソウゴが見た予知夢に原因があるとツクヨミは推察している。
仮面ライダーキカイが存在するのは2121年と今から100年以上も未来の話であるが、ソウゴは予知夢として仮面ライダーキカイの存在を知り、それと時を同じくしてアナザーキカイは2019年に出現した。
これはソウゴが予知夢を見る能力を得たのではなく、望む未来を確定させる力に覚醒した証であり、夢で見た仮面ライダーキカイという存在が2121年において本当に誕生したことからそのアナザーライダーであるこの怪人も誕生した。

タイムジャッカーも、仮面ライダークイズについて知っていた白ウォズも仮面ライダーキカイの存在を知らなかったのは、ソウゴが夢で仮面ライダーキカイを作り上げるまでどの時間軸にも存在しなかったためである。

ジオウⅡの力を得たソウゴをオーマジオウと重ねたツクヨミは彼の元から去り、そしてアナザーキカイの存在からゲイツもまた「救世主」としての覚悟を決めなければならない。
ターニングポイントはすぐそこまで来ていた

【余談】

仮面ライダーキカイは「機械」が由来と思われるが、このアナザーキカイの体に金属部品は一切見受けられない。
日本では江戸時代などで木製のロボットと言えるからくり人形などが豊富に存在していたこともあり、日本においてはそれほど珍しいものではない。
「材料が木材」ということで、2121年という最新の機械生命体のアナザーライダーとしては時代に逆行しているかのようでもあるが、森林破壊が問題視される現代において最新鋭技術で発展する機械工学の真逆の存在としての皮肉めいたものもあるのかもしれない。

仮面ライダーキカイの元ネタであるキカイダーが童話「ピノキオ」に関係することから、
ピノキオを意識したデザインではないかとされている。

ヒューマノイズという機械生命体が支配する世界において、わずかに生き残る人間を守るため戦うキカイだが、
敵であるヒューマノイズは見た目は人間だが、戦闘においても怪人態、戦闘形態には一切変身、変形せず仮面ライダーに挑んでいく。
そんな2121年の世界だが、オーマジオウが存在しない時間軸でありながらソウゴが夢として知覚したことで未来が確定。

キカイのいる「2121年」、仮面ライダーシノビのいた「2022年」、仮面ライダークイズのいた「2040年」の数字をそれぞれ合計すると「6」「6」「6」となり、
獣の数字、悪魔の数字と呼ばれる「666」となる。
オーマジオウが救世主であるゲイツリバイブに倒されたことで発生した未来ライダー達の年代を組み合わせるとそような数字になるため、
オーマジオウはヒューマノイズや、未来に現れるであろう驚異が存在しない「最高最善の未来」を作り上げたことで、「最高最善の魔王」を名乗っているのではないか?や、
ジオウが未来に発生する驚異を排除していった結果オーマジオウのいる未来になるのではないか?と考察がなされている。

最終更新:2021年02月05日 00:27