フリーザー邪面

【名前】 フリーザー邪面
【読み方】 ふりーざーじゃめん
【声】 斎賀みつき
【登場作品】 魔進戦隊キラメイジャー
【登場話】 エピソード7「トレーニングを君に」
エピソード8「エクスプレス電光石火」
【所属】 ヨドンヘイム/ヨドン軍
【分類】 邪面師/兄弟邪面師
【素体スーツの色】
【手袋/マント/ブーツの色】 黒/黒(裏地は赤)/黒
【邪面】 フリーザー(冷蔵庫)→食品等を、冷蔵、冷凍保存することのできる地球の家電製品
【担当邪面獣】 邪面獣レーネツダガメス(兄と共同)
【作戦名】 氷河期地獄作戦
【一口メモ】 面の皮が厚いんじゃあないんです、つららの顔が冷たいんです
【モチーフ】 冷蔵庫、氷、トロール?

【詳細】

ベチャットが地球の家電製品「フリーザー(冷蔵庫)」を模した邪面をかぶって昇格した邪面師。

横開きの冷蔵庫の扉が開いて、そこから霜か氷柱で出来たトロールめいた顔が覗く邪面を被っている。
邪面から強力なブリザードを放出する能力を持ち、浴びた対象を瞬時に凍結させ身動きを取れないようにしてしまう。
この能力で街中を超冷却してキンキンに凍らせる「氷河期地獄作戦」を実行しようと、したのだが…

共に登場したオーブン邪面とは兄弟だが、露骨に自分のことを見下してくる兄とは険悪そのもの。
兄弟怪人は連携攻撃が強力だったりもするが、敵であるキラメイジャー達を前にしても兄弟喧嘩を始める始末で、彼らの能力的にも超高温(兄)と超低温(弟/自分)という相性の悪さも有り、どう考えても一緒に出撃させるには向いていない邪面師コンビである。

なおこの仲の悪さは邪面を用意する側であるクランチュラは把握していなかったらしく、あまりの仲の悪さを目の当たりにした際には困惑していた。
クランチュラにしてみれば大量の闇エナジーを必要とする強力な邪面獣、邪面獣レーネツダガメスを地球を送り込むため、兄弟であれば良きコンビネーションで効率的に必要量を稼げるだろうと踏んでいたようだが、当てが外れることとなった。

ただ能力の汎用性では兄のほうが上であり、キラメイショットの遠距離攻撃も融解させ無力化しまう兄の火力に比べると、
凍結能力は攻撃力というか決め手に欠けるため、ベチャットのヌマデを装備して攻撃力を補っている。
凍らせた相手をヌマデで砕いてしまうことを想定していたのかもしれない。

「弟と比べて優秀な兄」「弟というだけで周りから見下される」というフリーザー邪面はガルザの琴線に触れたようで、
「兄を憎むお前の気持ち、俺には痛いほどわかる」として事あるごとに自分の邪魔をしてくるオーブン邪面に制裁してくれる上、「弟が功を成すのがそんなに悔しいか」と兄に対して叱責し自分に肩入れしてくれるガルザに心酔。
彼からウスギタゴールドという高級エナジードリンクの差し入れを受けたことでパワーアップし、街中を凍結させ邪面獣レーネツダガメスを召喚のための闇エナジーを大きく稼いだ。

功績を上げる弟に食って掛かるオーブン邪面をキラメイジャーごと凍りつかせとどめを刺そうとするも、その直前体調を崩し自分の氷も全て解けてしまう。
どういうことだと疑問に思うフリーザー邪面だったが、実はガルザから差し入れて貰ったウスギタゴールドは、一時的なパワーアップと引き換えに多量の摂取で肉体が崩壊するリスクを持つ危険なものだった。
それを知らずに摂取してしまい、調子に乗ってエネルギーを使いすぎたことで肉体に反動が来てしまったフリーザー邪面は、ガルザの善意が実は自分を使い潰すための虚構であり、
しかも彼が制裁まで加えていた兄と共謀した演技だと知る。

「弱い方が捨て駒になるのは当たり前だ」と吐き捨てるガルザに激怒するも、用済みになったことで彼から一刀両断され爆散。
フリーザー邪面が稼いだ闇エナジーと、自分が死亡したことで闇の保険が適用され補われた分も加わり、レーネツダガメスの召喚に成功する。

欺かれていたとはいえ多量の闇エナジーを必要とする邪面獣の召喚成功は間違いなく彼の功績では有るのだが、
兄と上司に使い捨てられた挙げ句死の間際にそれを知ったフリーザー邪面は、邪面獣が暴れまわる光景を見ること無く失意のうちに消滅するのだった。

【余談】

兄のオーブンモチーフの怪人は初だが、冷蔵庫、もしくは冷凍庫モチーフであれば手裏剣戦隊ニンニンジャーに登場した妖怪ツチグモという先例がいる。
邪面以外の素体スーツはラグビー邪面からの流用。後にリセットボタン邪面のスーツにも使われた。

声を担当した斎賀みつき女史は侍戦隊シンケンジャーに登場するウタカサネ役として登場以来の特撮作品参加となる。
中性的な声で有名な方だが、フリーザー邪面は公式的に「弟」なので男性である。
ちなみにウタカサネは性別不詳。

ガルザは「兄というだけで立場が上」「弟と比べ兄のほうが優秀」等、かつての自分の境遇と当てはまるフリーザー邪面のことを気にかけていたようだが、
実際は上述の通りオーブン邪面と組んでおり、捨て駒として扱われる悲惨な最後だった。
後にメンタルブレイクで逃げ出したリセットボタン邪面、それ以前にも意に沿わない行動をとったがために粛清された邪面獣キュウセッキバスラという「ガルザ怖ーっ(クランチュラ談)」の例は多い。
なおリセットボタン邪面の素体スーツはこのフリーザー邪面のものを引き継いでいる。彼の魂というか境遇まで引き継がなくても…

最もガルザのようにここまで手駒となる一般怪人を自己都合で粛清しまくる幹部怪人というのも珍しく、「上司から栄養ドリンクを差し入れしてもらい馬車馬のごとく働いた挙げ句体を壊し、上司から引導を渡される」という扱いにブラック企業で働く社員を重ねた視聴者も多かった模様。
前作のガチレウス部下の酷使っぷりが話題になったが、2年連続で敵組織のブラックっぷりが描かれるとは…

なお凍結と高温はたしかに相性が悪い能力では有るが、その能力を併せ持ったレーネツダガメスは非常に強力な邪面獣として描かれている。
高温で炙ったところに急速冷凍をかけられたキラメイジンは装甲がもろくなっており敗北一歩手前まで追い込まれていた。
つまり、手を組んでちゃんと能力を使いこなしていれば邪面師兄弟たちも同じことが出来るのである。
しかし我が強すぎたことが彼らの末路を引き寄せることになったのだった。

というか、そもそもこの兄弟よく見てみると、公式サイトに記載されている作戦名がお互いに全く違う
クランチュラもせめて同じ作戦に従事させるか、それぞれ利点を生かした作戦にすれば…いや結局足を引っ張り合って自滅していたか。

最終更新:2023年10月31日 01:36