SL邪面

「儂の時代は終わっていたのかー!」

【名前】 SL邪面
【読み方】 えすえるじゃめん
【声】 田村完
【登場作品】 魔進戦隊キラメイジャー
【登場話】 エピソード14「孤高のエース」
【所属】 ヨドンヘイム/ヨドン軍
【分類】 邪面師
【素体スーツの色】
【手袋/マント/ブーツの色】 茶/銀(裏地は銅)/茶
【邪面】 SL→蒸気のエネルギーを利用して線路を走る地球の機関車
【担当邪面獣】 邪面獣ディーゼルバスラ
【作戦名】 地獄環状線魔法陣大作戦
【一口メモ】 トンネルから現れるので、ぜひ面縦で撮ってください
【モチーフ】 蒸気機関車、機関車仮面

【詳細】

ベチャットが地球の機関車「SL」を模した邪面をかぶって昇格した邪面師。

蒸気機関車の先頭車両そのものをミニチュア化した邪面を被っており、中央部に険しい顔が見える。
機関車のカウキャッチャー(線路に入り込んだ牛をすくい上げて跳ね飛ばすための部品)がひげのようにも見え、
既に列車としては旧式である蒸気機関車というモチーフを考えると立派な髭を蓄えた老人のようでもある。

性格はそのデザインに忠実?に仕事熱心な職人気質。
「儂」という一人称を用い、自分の仕事を的確にこなす様はまさに熟練の職人めいたものを感じる。

この邪面師の作戦は「地獄環状線魔法陣作戦」。じごくかんじょうせんまほうじんさくせん。長い。
頭頂部の煙突からヨドン黒煙という闇の煙を吐き出しながら走り回り、一定範囲の区画を囲んでしまうことでその範囲を永遠の闇が停留する空間に変えてしまうというもの。
これによってかつて邪面獣ジャグチヒルドンの際に失敗した大規模侵攻用のゲートを作り出すのがクランチュラの狙いだった。

実際は蒸気機関車タイプの魔進である魔進ジョーキーを使おうと考えていたようだが、ガルザは貸さなかったらしく、そのためこの作戦用に邪面師を用意することになったようだ。SLというモチーフはジョーキーが使えなくなったことから選ばれたのだろう。
空中に線路を引いて自由に移動できるジョーキーを使えば迅速に作戦を遂行できただろうが、貸さなかったガルザとしては、集中攻撃にさらされるのが厭わしかったのだろうか。
この作戦に必要となるエネルギーの石炭と水、さらにチェックポイントとなる標識、リレーのたすきよろしく金属製の輪っかに定期券入れ?と思われるポシェットがつけられたものを事前に各ポイントに配置してもらっていたようで、
SL邪面はその区間をひたすら走り回って作戦を遂行していた。

ヨドン反応を検知したことから駆けつけたキラメイジャー達の前に、ひとくちメモにあるようにトンネルから汽笛を鳴らしながら登場。
トンネルの暗闇に加え大量の黒煙を吐き出しながら出現したため、邪面師の姿が確認できず当初ジョーキーと勘違いされていた。

作戦の妨害を行うキラメイジャーに対し一旦は戦おうとするものの、自分の使命を果たすことを優先しエネルギーを補給してその場から逃走。
次の地点に向かっていたところ、SL邪面の前にクリスタリア宝路が現れキラメイシルバーに変身。
突進も片手で止められてしまい動きが鈍ったところに追いかけてきた4人が追いつき再度戦闘が始まる…かと思いきや、
SL邪面に組み付いたメンバーもろとも宝路が攻撃を仕掛けたことで為朝が彼に食って掛かり、内輪もめしている横を何度もチラ見しつつ次のポイントを目指して一直線に走り去っていった。

この邪面師の目的がわからず頭を悩ませる小夜ら。
SL邪面の黒煙を浴びて汚れてしまった充瑠と宝路をきれいにするために銭湯に来ていたのだが、
そこへマブシーナ達から邪面師の目撃情報が入り、その直後銭湯の建物をぶち破ってSL邪面が出現。
銭湯を粉砕してしまうが何とか充瑠らはチェンジして店主のおばちゃんを救出しつつ無事に脱出していた。

限界を越えるための長風呂を邪魔された宝路から抗議されるも軽くスルーしてその場から走り去ってしまったため、
入浴中で装備を手放していた宝路を除くキラメイジャー5人は邪面師を追跡。
瀬奈の俊足で疾走するSL邪面は追いつかれ、列車妨害は罪が重いとして激怒し石炭を一気に取り込んでパワーアップ。

「パワー満タン、制限解除!シュポー!」


先程自分の突進を片手で止めた宝路がいないため余裕と判断してキラメイジャー達を圧倒。
宝路を助けるために充瑠が離脱したキラメイジャーを一蹴し、作戦に戻ろうとしたが、
そこへ充瑠と、新たに彼がキラメンタルで生み出した魔進ダストン、為朝の依頼で駆けつけたショベロー軍団が銭湯の瓦礫を高速で除去し、
埋もれていたシャイニーキラメイチェンジャーを発見した宝路が合流。

孤高のエースを決め込んでいた宝路だったが、充瑠の行動と自分に反発していた為朝のサポートで助けられたことから仲間の良さを認識し、
「例のアレ」(名乗りのこと)を他のメンバーと共にこなし、ほんとうの意味で戦隊となったキラメイジャー達は、
宝路がSL邪面の動きを止めている間に魔進ダストンが回収し圧縮した瓦礫をどこかで見たようなコンビネーションで充瑠が頭の煙突に詰め込んだことで黒煙を吐き出せなくなってしまい、
作戦が未遂になってしまうことに焦るSL邪面。

そこにガルザがジョーキーに乗って現れ、頑張りに免じて魔進を貸し出すという。
喜び勇んで魔進ジョーキーに乗り込み、スモッグジョーキーへ変形させると、いつの間にか出現していた邪面獣ディーゼルバスラと共に破壊活動を開始する(闇エナジーが溜まってたのでクランチュラが送り込んだ模様)。

しかし単なる邪面師では魔進エクスプレスとジョーキーの合体を止めることが出来ず、キングエクスプレスが完成すると操縦する宝路によってジョーキーから追い出されてしまう。
うろたえている間にディーゼルバスラが接近し、蒸気のセリフを残し踏み潰され爆死した。

【余談】

邪面以外のスーツはデジタルカメラ邪面と同じもの。
ネアンデルタールジン邪面デジタルカメラ邪面ヒャクニンイッシュ邪面SL邪面と世代交代している。
その後モグラタタキ邪面ツリザオ邪面の素体として使われた。
こうして書くと駅の路線図みたいである。列車と邪面師に歴史あり。違うか。

モチーフであるSLとは蒸気機関車を意味する「Steam Locomotive」の頭文字を取ったもの。
日本においては1872年、明治5年に開業し1976年の昭和51年に全廃されるまで運用されていた。

蒸気機関車はその名の通り、石炭などを燃やして得た高温のガスによって水を沸騰させ高温高圧の蒸気を動力とする機関車のこと。
石炭を燃やした際に発生する黒煙によって健康被害が出やすく、現在では既に廃線となって使われていない。
しかしその今現在でも列車として高い人気を持つ種類でもある。

蒸気機関車はスーパー戦隊ではそこそこモチーフとして採用例があり、秘密戦隊ゴレンジャーに登場した「機関車仮面」に始まり、超力戦隊オーレンジャースチームパンクス百獣戦隊ガオレンジャー蒸気機関オルグのモチーフに選ばれている。
なおSL邪面は喋り方や断末魔等、機関車仮面を意識したと思われる演出が多く、ダストンが圧縮した瓦礫をコンビネーションで回していく充瑠らの姿はゴレンジャーボールのオマージュであろうことから、モチーフとしては機関車仮面の現代版という推察も出来る。

邪面師自体が初代スーパー戦隊たるゴレンジャーの仮面怪人のオマージュという側面もあるため、ゴレンジャーボールオマージュの連携を見せたのだろう。

ちなみに、劇中で宝路と充瑠が入浴していた銭湯は烈車戦隊トッキュウジャーにも登場した浩乃湯という実在する場所である。

最終更新:2022年10月10日 02:40