あんたも知ってるだろ?一連の神姫関係の事件の結果MMS規格すべての信頼が揺らぐ危険もあった。管理機構は信頼回復のためCSCドライブの出荷確認と海賊版神姫の撲滅にやっきだ。最近はアフリカ製非認可神姫のメーカーがつぶされたって聞くしあいつらの本気ぶりがうかがい知れる。その波は中古神姫にも飛び火しそうでね。まっ、何が言いたいかって言うとあんたみたいな身元のはっきりしない相手から神姫を買い取るっているのは俺にとってもそれなりに危険なんでね、この提示額は俺への危険手当も含めてってことさ。
-とあるジャンクショップでの会話
-とあるジャンクショップでの会話
連続神姫ラジオ
浸食機械
浸食機械
キッス・イン・ザ・ダーク
ライドした僕たちは森の中を駆け抜けていた。でこぼこの地形も二本足でジャンプ力もある神姫には妨げにならない。隠れる場所も多く、何かあってもすぐに隠れることができるだろう。それは相手も同じことだけど。時折聞こえてくる銃声がそれを証明している。戦いが起こっているのだ。
<やっぱりこのあたりには誰もいないね>
「マスターの読みは当たりましたね」
もらった地図を確認したとき、島中に神姫が散っていたにもかかわらず誰もいない場所が目にとまった。罠かもしれないけど、他の人達みたいに強くない僕には戦う危険が少なそうな場所は魅力的だった。
駆けていく僕たちの前方にに茂みの影から誰かが飛び出してきた。
「逃がさないわよ」「ぼこっちゃうんだから」「あんたも、こっちに来なさいよ」
その人を追うように茂みから三体の神姫が飛び出してくる、が杖の一振りで彼女達は打ち払われた。回転した拍子にその人の長い髪が翻る。飛び出してきたのは女性だった。息をつくまもなく神姫とロボットの集団が彼女を取り囲んだ。さっきのことに懲りたのか距離をとっての射撃を試みる彼女達。たが狙いを定めようと動きを止めたところに三輪トライクが飛び込み相手を次々とはね飛ばしていく。
「ウソ、何で人間が神姫相手にあれだけ戦えるの」
襲われている彼女を助けなければと向かっていった僕たちは目の前の光景に唖然とした。それでも撤退しようとしない敵に僕たちは攻撃を仕掛ける。彼女を助けたいという思いは僕たちの気持ちを十分に高ぶらせていた。
<プルミエ、あれを使うよ>
「はい、マスター、見てください。これが私のとっておきです」
プルミエの武装がパージされ、それらが合体してビーグルを形作る
「行きます。天かける天使の騎馬『グランニューレ』!」
プルミエの必殺技は戦場を切り裂き、僕らは彼女の元にたどり着いた。でも攻撃が止む様子はない。茂みから、木陰から新たな敵が襲ってくる。
「まったく、キリがないのだわ」
杖を振る女性マスターのあきれ声が聞こえてくる。ゴスロリチックな衣装は汗に濡れ、肩も下がってきている。僕たちもかなり疲れてきている。
「スキルポイントが無い。私のバカ、油断してるから、こんなことに……」
絶望感を感じて戦闘中なのに僕は思わず空を見上げた。南中にさしかかった真夏の太陽からは槍のように光りが降り注いでいた。
<え、本当に光りが降ってきてる?>
降り注いだ光は僕たちの視界を焼き、周りにいた敵を文字通り一掃した。真っ白に焼け付いたプルミエの視界が回復したとき最初に目に飛び込んできたのは黒いパーツに押し込まれた肌色の二つの大きな塊だった。
「…ますたー!そんなのみちゃだめです!」
慌ててバックステップで距離をとったプルミエのおかげで僕が見ていたもの、神姫の全身像が明らかになる。背中にジュビジーのリアを黒くしたパーツを装備した赤い髪の神姫だ。
「うん、君は神姫のために行動することを選んだんだ。偉いね」
にこにこ笑顔を浮かべた彼女の顔が吐く息の音が聞こえるほどの距離にまで近づいてくる。
「君みたいな人がいたらあの人もあの子も考え方を変えてくれるかもね」
ちゅっと彼女の唇がプルミエの唇と重なる。
「ぷはっ、情報取得、へえ勝君って言うんだ、君」
唇を離した彼女が話しかけてくる。
「ばいばい、勝君、プルミエちゃん。君たちとはまた会いそうだよ」
僕からは見えないけれど怒りの形相を浮かべているプルミエから距離をとる。プルミエの怒りなんてどこ吹く風といった感じで彼女は森の奥に消えていった。
<やっぱりこのあたりには誰もいないね>
「マスターの読みは当たりましたね」
もらった地図を確認したとき、島中に神姫が散っていたにもかかわらず誰もいない場所が目にとまった。罠かもしれないけど、他の人達みたいに強くない僕には戦う危険が少なそうな場所は魅力的だった。
駆けていく僕たちの前方にに茂みの影から誰かが飛び出してきた。
「逃がさないわよ」「ぼこっちゃうんだから」「あんたも、こっちに来なさいよ」
その人を追うように茂みから三体の神姫が飛び出してくる、が杖の一振りで彼女達は打ち払われた。回転した拍子にその人の長い髪が翻る。飛び出してきたのは女性だった。息をつくまもなく神姫とロボットの集団が彼女を取り囲んだ。さっきのことに懲りたのか距離をとっての射撃を試みる彼女達。たが狙いを定めようと動きを止めたところに三輪トライクが飛び込み相手を次々とはね飛ばしていく。
「ウソ、何で人間が神姫相手にあれだけ戦えるの」
襲われている彼女を助けなければと向かっていった僕たちは目の前の光景に唖然とした。それでも撤退しようとしない敵に僕たちは攻撃を仕掛ける。彼女を助けたいという思いは僕たちの気持ちを十分に高ぶらせていた。
<プルミエ、あれを使うよ>
「はい、マスター、見てください。これが私のとっておきです」
プルミエの武装がパージされ、それらが合体してビーグルを形作る
「行きます。天かける天使の騎馬『グランニューレ』!」
プルミエの必殺技は戦場を切り裂き、僕らは彼女の元にたどり着いた。でも攻撃が止む様子はない。茂みから、木陰から新たな敵が襲ってくる。
「まったく、キリがないのだわ」
杖を振る女性マスターのあきれ声が聞こえてくる。ゴスロリチックな衣装は汗に濡れ、肩も下がってきている。僕たちもかなり疲れてきている。
「スキルポイントが無い。私のバカ、油断してるから、こんなことに……」
絶望感を感じて戦闘中なのに僕は思わず空を見上げた。南中にさしかかった真夏の太陽からは槍のように光りが降り注いでいた。
<え、本当に光りが降ってきてる?>
降り注いだ光は僕たちの視界を焼き、周りにいた敵を文字通り一掃した。真っ白に焼け付いたプルミエの視界が回復したとき最初に目に飛び込んできたのは黒いパーツに押し込まれた肌色の二つの大きな塊だった。
「…ますたー!そんなのみちゃだめです!」
慌ててバックステップで距離をとったプルミエのおかげで僕が見ていたもの、神姫の全身像が明らかになる。背中にジュビジーのリアを黒くしたパーツを装備した赤い髪の神姫だ。
「うん、君は神姫のために行動することを選んだんだ。偉いね」
にこにこ笑顔を浮かべた彼女の顔が吐く息の音が聞こえるほどの距離にまで近づいてくる。
「君みたいな人がいたらあの人もあの子も考え方を変えてくれるかもね」
ちゅっと彼女の唇がプルミエの唇と重なる。
「ぷはっ、情報取得、へえ勝君って言うんだ、君」
唇を離した彼女が話しかけてくる。
「ばいばい、勝君、プルミエちゃん。君たちとはまた会いそうだよ」
僕からは見えないけれど怒りの形相を浮かべているプルミエから距離をとる。プルミエの怒りなんてどこ吹く風といった感じで彼女は森の奥に消えていった。
謎の神姫が去っていくと襲われていた女性が目を覚ました。どうやら彼女達も光りの直撃は受けていないらしい。
「まったく、ひどい目にあったのだわ。そこのあなた加勢にに来てくれてありがとう」
彼女の傍らから彼女の神姫も顔を出す。
「ほら、ヘンゼルもお礼を言うのだわ」
「う゛ん。あ、あど、たずけてくれでありがどう」
僕とプルミエは息をのんだ。彼女達は一回線で僕たちが戦った相手じゃないか。
「まったく、ひどい目にあったのだわ。そこのあなた加勢にに来てくれてありがとう」
彼女の傍らから彼女の神姫も顔を出す。
「ほら、ヘンゼルもお礼を言うのだわ」
「う゛ん。あ、あど、たずけてくれでありがどう」
僕とプルミエは息をのんだ。彼女達は一回線で僕たちが戦った相手じゃないか。