無職転生~ゲームになっても本気だす~

無職転生~ゲームになっても本気だす~

【むしょくてんせい げーむになってもほんきだす】

ジャンル ロールプレイングゲーム
対応機種 iOS
Android
配信元 ビーグリー
開発元 Aiming
配信日 2021年3月27日
価格 基本無料(一部アイテム課金)
備考 サービス終了につき現在プレイ不可
判定 クソゲー
シリーズファンから不評
ゲームバランスが不安定
ポイント 全体的に無計画さと粗が目立つ
退屈かつ遅延行為の戦闘
本編と関連性がないイベント


概要

理不尽な孫の手によるライトノベル『無職転生~異世界行ったら本気だす~』初のゲーム化作品。
初のゲーム化作品という事で、本作に期待を寄せる原作ファンも少なくなかった。
アニメ版放送および特番時に執拗に宣伝を行っており、アニメ版の出来が良かったのもあいまって、プレイしてしまった憐れな被害者が多発した。


問題点

  • キャラがある程度出揃うのは原作中盤からの作品であるにもかかわらず、本作はアニメ版1クール(原作の1章~3章に該当)のみを対象にしたため登場キャラが凄まじく少なくバリエーションも乏しい。
    • 属性が無駄に多いにもかかわらず、同レア同属性の同キャラが複数いたり、ありえない属性のキャラが登場したりする事態になってしまっている。
    • 記憶というステータスや状態異常の補助システムは一応あるのだが、 属性を固定している ため恩恵はほぼない。
  • ガチャの確率や報酬が渋すぎる。
    • 星5が出る確率自体は低く、1%だったり0.75%程度高い時は3%、複数キャラを1つのガチャへ放り込んだりする。
      基盤キャラ+最大値にするためには5体の合計6体を引く必要があり、そもそもレアリティアップ最大でないとできないないない尽くし、キャラクター強化は金銭感覚のおかしい人向け。
    • 報酬として貰える所謂も他のソシャゲと比較してかなり少なく、時代錯誤な課金を半ば強制される。
      • 2021年4月27日アップデートで、1ステージクリア報酬で80石を貰えていたところが30石に減少し、100~300石のボーナスがあった一定ステージクリア報酬も全廃止するという謎の行動をした。
      • 目先の利益でユーザーを誘い、自らの手で切り捨てる見事な手腕は運営側が原作に登場する 悪質な存在のロールプレイ と思えなくもない。
  • 原作再現度は低め。特にチュートリアルは原作との齟齬が大きい。
    • 本作のチュートリアルは、初めて中級水魔術を使うシーンがベースであるはず…なのだが、
      • 魔術を使えることがバレたばかりのルーデウスをパウロがなぜか魔物退治に連れて行く
        その頃のルーデウスはまだ外への恐怖を解消できていないため、齟齬が生じている
      • その上ターミネートボアにパウロが深手を負わされて、ルーデウスに後を任せる無茶ぶり。
        ターミネートボアの奇襲でパウロが深手を負うのは原作でも似たシーン*1があるのでまだ納得できるとしても、実戦経験がない幼児に丸投げするのはどうなのか。
    • 1~2章のバトルも属性違いの子供と殴り合う。原作やアニメ版だと子供を追い払う程度のことしかしていなかったはずなのだが。
    • 特技に関しても、先制攻撃できる水神流*2やチープな斬撃軌道が見える光の太刀*3など原作を理解して作ったとは思えない仕様や演出も多い。
  • ストーリーも基本的にアニメ版や原作の内容をなぞるだけで、わざわざゲームして見るほどのものでもない。
    • しかもアニメ版1クールの範囲すら網羅できてない。
    • 収録されているボイスも非常に少なく、アニメ感覚では全く楽しめない。
    • イベントストーリーに至っては、プロローグとエピローグしかない薄すぎる内容になっている事が多い。
  • ゲーム自体の完成度も低い。
    • テキストは無駄に分割され、一々再生される副題のエフェクトが実に鬱陶しくSEが苛立ちを助長する。
    • キャラの動きは荒く雑で大雑把、キャラゲーの定番であるボイスも短い音声がわずかにある程度。
    • ゲームがフリーズする事がある。しかも、よりにもよって共闘や自動戦闘で起きやすい。

評価点

  • オリジナルストーリー『パウロ外伝』が収録されていること。
    • 原作者・理不尽な孫の手完全監修であるため、ストーリーのクオリティは比べる余地がないほど高い*4ただ、頻出するサブタイがウザいが。
    • ただ、2021年6月現在は序盤である家出編しかなく続くかどうか不明。
  • イラストの質は高い。キャラクターだけでなくバトルの背景などもしっかりと作りこまれている。
  • 泥沼(水系統と土系統の混合魔術の方)の読み方がマッドドロップなど、本作で初めて判明した設定がわずかとはいえ存在する。
  • 要求スペックが低いため、5年前の古いスマホでもプレイ可能。
    • ただ重いうえにフリーズしやすいため、快適に遊べるかどうかは別の問題だが。

総評

目立つ原作無視、課金推しすぎるバランス、ストレスが溜まる古臭いゲーム性など、単体のゲームとしてもキャラゲーとしても非常に出来の悪い作品。
これをやるくらいなら、原作を読みながらアニメ版を観た方が良いだろう。

ただしパウロ外伝は本作でしか見れないため、どうしてもパウロ外伝を見たい人なら本作をやる価値はあるだろう。本編とイベントはおススメしないが


余談

  • あまりにも不評だったためか、2022年8月31日にサービスが終了することが発表された。 2期の制作が決定した直後にサービス終了の告知をするとはいかがなものか*5
    • 『パウロ外伝』のストーリーは、公式ホームページ内で公開されていた。(現在は閉鎖により閲覧不可)
  • 本作の失敗が大きく響いたか『無職転生』の新作ゲーム発表はしばらくなかったが、 2023年1月9日に『無職転生 ~異世界行ったら本気だす~ Quest of Memories』がNintendo Switch、プレイステーション4、PC(Steam)用ゲームとして発表された。

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最終更新:2024年02月22日 17:56

*1 原作では、学園編の過去回想およびアニメ版2期0話に突如出現したターミネートボアの攻撃により守護術師が死亡するシーンがある。

*2 原作ではカウンター主体の剣技。

*3 目にも止まらぬ神速の剣技。

*4 ただし、パウロの弟ピレモンとの年齢差に無理がある。ピレモンにはルーデウスよりも年上の子供が2人もいるのにパウロとは7歳も離れている

*5 リクの辛口スマホゲームレビューというチャンネルで言ってた