ゆっくりいじめ系596 ゆこまち

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ゆっくりいじめ系596 ゆこまち」(2011/07/28 (木) 03:50:54) の最新版変更点

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夕暮れの中、俺の畑に二匹のゆっくりが背中合わせで昼寝をしていた。 いや、別に昼寝をしているのが不思議なんじゃない。問題はその数だ。 1匹は俺の友人が『仕事へ行っている間預かってくれ』と、半ば押し付けられるように預かっているゆっくりめーりんだ。 別に畑の野菜を食うわけではないし、雑草や害虫等を食ってくれる中々良いゆっくりだ。 野生のゆっくりがきても、野菜ではなくこいつを先に襲うので少し離れていても野菜に被害は出ない。 ただ、今みたく昼寝をすることが多々ある。 別に軽く叩けばすぐ起きるのだが、このように他のゆっくりと一緒に寝ているのは珍しい。 念の為辺りを見回すが、畑が荒らされた様子はないのですぐに一緒に寝始めたのかもしれない。 とりあえず寝顔を眺めているのも俺は構わないんだが、話を聞くために起こすことにした。 「おい、起きてくれ」 ペシペシ手の平でゆめーりんを叩いて起こす。まだ寝たりないのか目が細い。 少し待つと段々覚醒したのか、ピョンッと一回跳ねて起きた事を俺に知らせる。 跳ねた時にもう一匹のゆっくりが転がったが、起きていないようなので放っておこう。 「お前こいつになんかされたか?」 とりあえず、ちゃっちゃと聞いてしまおうと思いゆめーりんに質問する。 畑の野菜を狙ってきたのなら邪魔するこいつに攻撃するはずだし、何もされてないのなら潰さないで話を聞こうと思ったのだ。 ふるふると体を横に振るゆめーりん。何もされてないのならとりあえず寝たままのこいつを家へ連れて帰ってやろう。 日が沈みかけているのだからもうゆっくりは来ないだろうし、このまま放っておいたらこいつがれみりゃに襲われてしまう。 転がっていった赤毛のゆっくりを持ち上げて俺は家の中へ入る。無論ゆめーりんを入れる事を忘れない。 ゆめーりんを俺の友人が連れて帰った後も、こいつはぐっすり眠っていた。 自分で起きるまで待っていようとも思ったのだが、起こさなければ起きない気がしたので起こす事にした。 「ほれ、いい加減起きろや」 ゆめーりん同様ペチペチ手の平で叩く。中々起きなかったのが、「う~ん…」と言いながらうっすらと目を開いた。人間みたいなやっちゃ。 徐々に目を開いていき、完全に開くと『きょとん?』と音が聴こえてきそうな顔をして辺りを見回す。 そりゃ外で寝てた筈なのに場所が変わってりゃ驚くか…と眺めていると、こいつと目が合った。 パチパチ何度か瞬きし、こちらを目掛けて「おにいさんおはよう!!」と、元気な声で挨拶をしてきた。 そして、今度は俺が驚かされた。普通野生のゆっくりは人間の事を「おじさん・おばさん」としか呼ばない。 飼いゆっくりにでもなれば普通に「おにいさん・おねえさん」と呼ぶが、これはブリーダーの調教でだ。野生でこう呼ぶのはかなり珍しい。 とりあえずこいつに興味が沸いたので俺は話してみることにした。 「おはようさん。お前、名前なんていうんだい?」 「あたい? あたいのなまえはこまちだよ」 「こまちな、覚えておくよ」 「おにいさんありがとね」 名前を聞いてから、いくつかの話をこいつから聞いた。 何故畑で寝てたのか どこから来たのか ゆめーりんに何で攻撃しなかったか 家族はいるのか 仲間は心配していないのか等等 気まぐれなゆっくりだから途中で飽きて話をやめるかどうかも心配だったが、こいつは喜んで俺に話をしてくれた。 むしろ、俺が聞いていない話してきたのは驚きだった。話をするのがよっぽど好きらしい。 こいつの名前はゆっくりこまち。 何でも昼寝と話をする事が大好きで、ゆめーりんが寝て気持ちよさそうだったから一緒に寝始めたとの事だ。 近くの森のゆっくりの群れには住んでいるものの家族はいない。 そして、群れからは厄介者として嫌われているとの事だ。 群れの長のいうことを聞かないで好き勝手しているのが理由らしい。 それで孤立して寂しくないのかを聞いたが、自分でしたい事をしているのだから仕方がないとこまちは笑った。 「あたいがはなせるのはこれくらいだよ」 「そっか、もう一つ聞いていいか?」 「なんでもきいておくれ。あたいがこたえられることならなんでもこたえるよ」 「気になったんだけどさ、何でお前めーりんと一緒に寝てたんだ?」 「へ? ねたらだめだった?」 聞き方が悪かったか… 「普通のゆっくりはさ、喋れないめーりんをやたら攻撃したりするだろ? でもお前はしなかったからなんでかなって思って」 野生のゆっくりはめーりん種を毛嫌いしている事が多い。その為普通は攻撃するのだが、こいつは何で一緒に寝ていたのだろうか? 「そんなのかんたんだよ。あたいはあたいで、めーりんはめーりんだからだよ」 「…どういうこっちゃ?」 「あのね、あたいはあたいですきかってやってるんだから、めーりんはめーりんですきかってやっていいんだよ。ほかのこがなんていってもかんけいないよさね」 「じゃあ、お前はめーりんいじめたりしないか?」 「うん。そんなことするくらいならあたいはねてたりはなしてたりしたほうがずっといいもん」 「そっか、お前って変わった奴なんだな」 「そうかもしれないけど、それがあたいってことなんだとおもうよ」 「そうかもな」 こいつの言葉を聞いて、自分の顔が段々ニヤけていくのが分かった。 ほんの数時間前に畑で寝ていたゆっくりが、俺はどうも気に入ってしまったらしい。 「なあ、お前さ。これからここに住まないか?」 「ここって、おにいさんのおうちにかい?」 「ああ、いくつか守ってもらう約束があるけどな」 「やくそく?」 「そうだ。一つは俺の畑の野菜を食わないこと」 「はたけにはえてるあれだね」 「分かってるならいい。ただ、明日来るめーりんに食べて良い草と虫を教えてもらったらそれは二人で分けて食べていいぞ」 「あのこのほうがながくはたけにいるからいろいろわかるもんね。いっしょうけんめいおぼえるよ」 「だな。それと、家の中は絶対に荒らさないこと」 「ここはおにいさんのいえだからだね」 「その通り。だいたいこの二つが守れるならこの家で暮らして良い」 「でも、おにいさんのめいわくじゃない?」 まさかゆっくりが人間を気遣うとは思わなかったな… 「おにいさん?」 「そうだな、お前が約束を守んなかったら迷惑だが守れるんなら迷惑だなんて俺は思わんぞ」 「ほんとうかい?」 「ああ。ただ、お前が暮らしたくないなら無理強いはしない」 「ううん、あたいはむれじゃあきらわれてるから、おにいさんがゆるしてくれるんならあたいはここにいたいよ!!」 「じゃあ、今日からここはお前の家だ。これからよろしくな」 「うん!! よろしくね!!」 こうして、我が家に一匹のゆっくりが住む事になった。 最初の内は虫を食べようとして野菜を踏んだり雑草と間違えて食べようとしたものの、これはゆめーりんが根気よく世話する内に覚えてくれた。 それどころか、今では道具を運んでくれたりもする。 頭の上に物を載せる為に必然的に軽いものしか運べなかったが、こまちの提案で小さな荷車を作ってやる事でそこそこ重たいものを運べるようになった。 少し大きめの箱に車輪を付けて、こまちの頭(体)にバンドで固定させたお粗末な物だがこまちは気に入ってくれた。 時々その箱にメモとお金を入れて買い物を頼んだりもしている。 ただ、途中で昼寝をして帰ってこないこともあるが… こまちがこの家で暮らしてから早くも一月が流れた。 今日もいつものように俺とこまちで畑に向かうと、何故か知らんが人だかりならぬ何十匹ものゆっくりだかりができていた。 最初は野菜を狙いにきたのか…と思ったものの、何故か畑の中に入らず外にいる。 益々不可解である。 ゆっくりが人間の畑に来る時は決まって食べ物である野菜を盗む時だけだ。 それ以外は人間が恐ろしい生き物と知っている普通のゆっくりは近づこうとしないはずである。 稀に身の程知らずノのゆっくりがいるが、あれだけの集団でいるにも関わらず全員が馬鹿なゆっくりとは考え難い。 訝しみながら近づくと、その場にいたゆっくりの目が全てこちらに向けられた。 そして、1匹だけの体付き声をあげた。 「みんなでばかににんげんからこまちをとりかえすんだぞ~!!」 「「「「「「「「「「「お~~!!」」」」」」」」」」 はい? 1匹の号令によって、一斉にこちらへ跳ねてくるゆっくり達。取り返すってなんだ? とりあえず俺の脚の後ろに隠れていたこまちを持ち上げて顔の前へ持ってくる。 「お前群れの皆に嫌われてたんじゃないの? 思い切り助けようとしてるみたいなんだけど?」 こまちの目を見据えて聞く。 足元では他のゆっくりが「こまちさまをはなせ~」とか言いながら体当たりをしてくるが気にしない。そんな痛くないしね。 「あ、あのね…」 目に涙を浮かべながら、こまちは必死に言葉を選んでいる。 「正直に話せば怒らないからな、ゆっくり話せよ」 「う、うん!! あたいね、ほんとうはあのむれのおさにつかまってだいじにされてたの… その、なんでかしらないけどひとめぼれなんだって…」 こまちの言う群れの長とはあの体付きだろう。 一時期加工場で新商品として売り出された鶯餡ゆっくり、ゆっくりえーきだ。 今も木端を右手に「にんげんはひるんでるぞ~ そのちょうしだぞ~」と騒いでいる。 「それで?」 「う、うそじゃないよ!! ほんとうにつかまってたんだよ!!」 「信じてないわけじゃない。ただ、それが本当なら良いんじゃないか? 餌とかその長がくれるんだろ?」 「そうだけど… やっぱりあたいのしょうにあわないもん… あたいはいまみたく、おにいさんのところにいたいもん…・」 「そうか…」 「うん!!」 「なら、なんとかしてやるよ」 「ほんとう!?」 「ああ、お前は俺の家の大事な居候だしな。お前がいなくなったらあいつのめーりんも寂しがるし」 とりあえず足元にいるゆっくり共を踏みながらゆっくりえーきの元へ向かう。 何匹ものゆっくりが「ゆぎゃあああああああああああああ!!!!」だの悲鳴をあげて潰れていく。だが関係ない。 俺の通った後には大量の潰れた饅頭が残り、やっとゆっくりえーきの前に行くことができた。 えーき自信はこまちしか目に入っていないのか、「さっさとかえすんだぞ!!」と騒いでいる。 自分の下に集まったゆっくり達よりもこまち優先か… 「おい、いい加減にしろ」 右手でえーきの頬を抓りあげながら俺は話す。 「いいか? お前の我侭でもう何匹のゆっくりが死んでんだ。こいつはもう諦めてさっさと森に帰れ」 「いひゃいんだぞ!! しゃっしゃとひゃなすんだぞ!!」 木端で頬を抓っている右手を叩きながらえーきは言う。諦める気はないのか? 「どうすんだ? 俺はここにいるゆっくりを全部潰す事だってできなくはない。それでも諦めないのか?」 「きょまちのためならこいちゅらなんてきゃんけにゃいんだぞ!!」 「本当に全員潰すぞ?」 「ちゅぶしたかったらちゅぶせばいいぞ!!だきゃらきょまちをはなしゅんだぞ!!」 「そっか、ならいいさ」 抓っている右手に力を込め、えーきの頬を一気に引っ張る。 『ぶちっ!!』という音と共に、引き千切られた頬から緑色の鶯餡がこぼれ出した。 「い、いたいぞおおおおおおおおおおおおおお!!!!」 「自業自得だ、馬鹿饅頭」 「も、もうおこったんだぞ!! さっさとこのにんげんをつぶすんだぞ!!」 えーきは泣きながら周囲にいる自分の連れてきたゆっくり達に命令する。 だが、俺の方へくるゆっくりは一匹もいない。それどころか、徐々にえーきを囲んでいる。 「なにをしてるんだぞ!! さっさとあのばかにんげんをたおすんだぞ!!」 「うるさい!! おまえのせいでいっぱいみんなしんじゃったんだ!!」 えーきに対して一匹のゆっくりが体当たりを仕掛けた。 「ひ、ひどいぞ!! さっさということをきくんだぞ!!」 「もうおまえのいうことをきくゆっくりなんかいない!!」 徐々に、徐々にえーきに対して体当たりを仕掛けるゆっくりが増えていく。 頬を引き千切られたえーきはその痛みで何もできず、何もできずに体当たりを喰らい続けた。 ゆっくり達の逆襲である。 体付きやでかいゆっくりが群れの長をやっている場合、大抵の群れは長による恐怖政治であるパターンが多い。 無理やり餌を献上させられ、それに逆らえば殺されてしまう。 きっとこまちができた贅沢な暮らしも、多くのゆっくりの献上品のお陰だ。だから、こまちが群れの皆から嫌われていたのもあながち間違いではない。 そして、こまちを連れ戻しに俺の所へ来た結果怪我を負い、多くのゆっくりからの復讐が今始まったのだ。 何十匹から潰されて、もうゆっくりえーきだと証明できるものは何もないだろう。 ゆっくり達も気が済んだら帰るだろうし、後は放っておいて構わないだろう。 残骸の餡子は虫が何とかしてくれる。例え虫が集まっても、それはこいつとめーりんのご飯だ。問題ない。 最後に、俺はこまちに声を掛けた。 「お前はさ、本当にここにいたいのか?」 頭の上に乗っかっているこまちから返事が届く。 「あたいは、おにいさんがゆるしてくれるまでここにいるよ… おにいさんがいなかったら、あたいはすぐにもとのばしょにもどってたから…」 それを聞いて俺は安心した。こいつと話をするのは楽しいし、俺はこいつを気に入っているのだ。 「じゃ、好きなだけいろや。俺はお前を追い出すつもりなんかないんだから」 「あたいもおにいさんのそばからはなれるつもりはないよ」 そう言ったこまちは頭の上から跳ねて地面に着地し、振り返った顔は満面の笑みだった。 終 ここまで読んでいただき本当にありがとうございます!! 今回書いた切欠は、畑でめーりん預かってる友人を登場させて別のゆっくりも出したい。 そんな些細な切欠です。 ちなみにえーきの中身はゆっくりいじめ系251&252 ゆっくりえーきの生涯 を参考に鶯餡にしました。 ゆっくりこまちの中身は…勝手なイメージで桜餡かな? あ、感想フォームでゆっくりこうりんカッケエエエ!!と書いてくれた方、本当にありがとうございます。 こうりんときめぇ丸で…とありましたが、こうりんの舞台はゆっくりの住む自然できめぇ丸の舞台は人里なので自分の中では絡ませるのはちょっと厳しいです。 本当にすいません。 スレに感想書いてくれる方も本当にありがとうございます!! GJって書かれているのを見ると本当に励みになります。本当に感謝です!! 最後に、こんな駄文を最後まで読んでくださり真に感謝です!! 書いた作品 書いた作品 ゆっくりいじめ系352 虐められるゆっくり ゆっくりいじめ系382 ある馬鹿なゆっくりの話 ゆっくりいじめ系394 きめぇ丸 ゆっくりいじめ系421 めーりんとこうりん ゆっくりいじめ系488 ゆっくり飼ってます ゆっくりいじめ系497 携帯でチマチマ書いてみた ゆっくりいじめ系571 みんなで食べよう ゆっくりいじめ系572 きめぇ丸その後 幽香×ゆっくり系9 ある馬鹿なゆっくりの話2 ゆっくりいじめ小ネタ125 虫眼鏡 ゆっくりいじめ小ネタ128 ゆっくりが大好きだ!! ゆっくりいじめ小ネタ140 ガラス [[このSSに感想を付ける>感想フォーム]]

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