鈴仙×ゆっくり系2 うどんげのゆっくり実験

うどんげファーストミッション


「と、言うことです。八意さん、今回も協力していただけますでしょうか。」
「うーん・・・」

鈴仙が客間の前を通った時、このような会話が耳に入った。
どうやら加工所の職員が来ているらしい。
永琳もゆっくりの研究を行っているので、時々協力を持ちかけられることがあり、その時は鈴仙も手伝ったことがあった。

鈴仙は別に気にとめることもなく部屋の前を通り過ぎた。


翌日鈴仙は師に呼び出された。
「お呼びですか?」
「昨日加工所の人が来たんだけどね」
いきなり本題から切り出した。
「ゆっくりをもっと効率よく苦しめる方法はないかって言うのよ」

ゆっくりに苦痛を与えると味が良くなるというのは周知の事実で、加工所では職員達がゆっくりにマニュアルに沿って「加工」を加えている。
しかし、それはかなり手間がかかる工程であり、その過程で他のゆっくりに恐怖を与えるために味が悪いまま殺される(見せしめや子殺しなど)ゆっくりも出るため、商品の等級にばらつきが出るそうだ。
現行の手法が行き詰まっており、永琳に協力を求めたらしい。

「苦痛なんてのは精神から来る物だから、別に直接痛めつける必要はないわけよね」
「つまり精神に働きかければよいと?」
「ご名答。幻覚剤をゆっくりに飲ませてバッドトリップさせてみたんだけど、ちゃんとおいしくなったわ」
「でもね、そんな薬はゆっくりなんかに使うには高価すぎるし、第一残留した時は食べた人間がトリップしちゃうわ。私は平気だけど」

どうやら師匠も行き詰まっているらしい。

「そこでウドンゲ!」
鈴仙に向き直る。

「あなたにこの課題は任せるわ」
「えっ!?」
思っても見なかった言葉にうろたえる鈴仙。
「わたしは本来薬品専門なのよ。精神についてはあなたのほうが詳しいんじゃないかしら」

たしかに自分は狂気の兎。自らの瞳で何人もの人や妖怪を狂わせてきた。しかしゆっくりの精神構造なんてよくわからないぞ、と頭の片隅では思っていたが
「わかりました!やります!!」
ようやく自分を認めてくれた、と言う喜びの方が大きかった。

「じゃあ頼んだわよ」
とやけにあっさり引っ込んだ師匠。しかし鈴仙はいまだに感慨に耽ったままだった。




さて、引き受けはしたもののどうすべきか。

まずその辺のゆっくりを探そうか。
竹藪に入ってしばらくうろつくと、ゆっくりの巣を見つけた。

「ゆー!ゆー!」「ゆっくりごはんにしようね!!」
どうやら何匹かの家族らしい。

「お邪魔しまーす」
勝手に入り込む鈴仙。
「ゆ!」「おねえさんだれ?」「ここはれいむたちのおうちだよ!!おねえさんはゆっくりできるひと?そうじゃないならゆっくりでていってね!!!」
テンプレ通りの言葉が返ってくるが無視する。ざっと見たところゆっくり達はすべてれいむ種で、親一匹、中程度のものが一匹、赤子が二匹と割と小さな家族だ。

「ずいぶん数が少ないけど食べられちゃったの?」無神経に聞いてみる。
するとゆっくり達はたちまち目に涙を浮かべ始めた。やっぱりそうか。
「大変だったわねー」と心にも無いことを言ってみる。
「れいむのこどもたちはれいむのめのまえでたべられちゃったよ・・・だからこのこたちはれいむがちゃんとまもるよ!!」
あっそ。そこでふと思いつく。
(こいつらに私の眼は効くのだろうか?)
思い立ったら吉日生活!先手必勝で親れいむを真紅の瞳で見つめる。

「ゆ?ゆ!Yu・・!?」
どうやら効果はあるらしい。
「い"や"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!おがあざんをゆるしでええええええ!!」
いきなり絶叫した。子供の幻覚でも見ているのか?
「ゆ!?」「おかあさんどうしたの!?」「げんきだして!!」
子供達も母の尋常ではない様子に狼狽している。一匹なにか変だが。

親ゆっくりがいきなり現実に帰ってきたような顔になる。
「ゆうううう!?こんなにけがをしちゃってどうしたの!?」
まだ幻覚を見ている。それはあなたの子じゃなくてあなたが取ってきたエサですよ。

「こいつらがあなたたちにけがさせたんだね!!ぜったいにゆるさないよ!!こんどはれいむがまもるよ!!!」
「ゆ!?」「おかあさん!?」
あーあ。子供に敵意剥き出しにしてるよ。

「ゆ"っ"く"り"し"ね"え"え"え"え"え"!!!」
凄い形相で子供達に飛びかかる。ああこれ基地外の顔ですわ。
「や"め"でお"があ"ざあ"あ"あ"あ"ん」「い"や"あ"あ"あ"あ"あ"」「ごはんに"じよ"う"よ"お"お"お"お"」
やっぱり一匹頭の弱い子がいるがこれは家族を喰われたことによるPTSDなのか?
「じん"じゃ"え"え"え"え"え"え"え"!!!」
親が赤子二匹に噛みつく。
「い"だい"よ"お"お"お"お"お"!!」「や"め"でえ"え"え"え"え"!!」
そのまま咀嚼され、飲み込まれる。赤子達は「ゆ"っ!」「ぐぎゅ!」とか細い断末魔を上げた。
「はぁはぁ・・・うめぇこれめっちゃうめぇ・・・」「ずるいよおかあさんだけおいしいものたべて!!ぷんぷん!!!」
ああだめだこの子。ほっといてもそのうち死んでたな。

「おいしそう・・・」親が一匹残った子に振り返る。もはや目的がすりかわってるあたり流石ゆっくり。
「はやくれいむにもたべさせあ"ぎゃ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!」
ああ、痛みはちゃんと感じるんだな。と思っている合間に見る見るうちに母の腹に収まる子。母胎回帰できてよかったね。別の袋だけど。

「やっぱりうめえ・・・」と言った後、こんどは自分の子だと思っているらしいエサの方を見る。
「ちょっとたべさせてね!!!だいじょうぶだよ!!いたくないからゆっくりたべさせてね!!」
守るんじゃなかったんかい。
よだれを垂らしながらエサににじり寄る親れいむ。知らない人がみたらただ飢えてるだけに見えるだろうが、こいつは自分が子だと思いこんでるものすら食べようとしている。
「おとなしくまってくれてていいこだね!!!」「むーしゃ!!むーしゃ!!あれ!?まじゅいよ!?」
そりゃそうだ。ただの草や虫なんだから。

「まじゅいまじゅいまじゅい・・・れいむのこどもはまじゅい!れいむもまじゅい!!ぶへひぃひゃふほおおおおっ!!!」
ここにきて本格的に狂いだしたようだ。頭が鈍いと狂気の廻りも遅いのだな。
「ひ"ゃ"ら"ぺち"ょ"ぷげら"あ"あ"あ"!!ぽげらるごおおおお!!おっけーれいむにまかせて!!!」
それはお前の台詞じゃないだろ。
「ゆ"ん"ゆ"ん"!!ま"も"な"く"でんしゃがとおちゃくします!!どぎゅううううんというはっしんおんのあとにおなまえとこうざばんごうをおはなしください!!!」
「しゅっぱつじんごお"お"お"お"お"お"お"!!」
「あ"ーーーーーーーーーーーっ!!ぴちゅううううううううううん!!!」

被弾したような擬音を発して基地外の笑みのまま息絶えた。


「さて」
あまり恐怖を感じてはいなかったようだがとりあえず食べてみよう。
「う"え"っ!?」
何故か塩味がした。虐待の末の発狂は味が引き締まって良いらしいが、直接発狂させるのは駄目なようだ。


その後も何体かのゆっくりに試してみたが、いずれも妙な味になり、さらに発狂の効果も様々で一定では無かったので、狂気の瞳の工業的な利用は難しいという結論に達した。

「あっ!!そもそもこの能力って私にしか使えないじゃない!」

加工所での利用、という前提を忘れていた。

「振り出しに戻る、か・・・」




一方そのころ
「あー面倒な問題がうまく片づいたわー引き受けはしたけど正直もうどうしようも無かったのよ弟子の教育ってことでウドンゲにまかせたことにしたら失敗したっていってもウドンゲは自分の責任にするだろうし私の面子に傷は付かないからいい方法よねまったく私ったら天才ねそれはそうとおなかすいたわね加工所の人が持ってきた菓子折(ゆっくり)でも食べようかしらだいたいゆっくりの醍醐味は自分の手で虐待する事じゃないの別の手段を使おうなんて想像力のない人の手抜きよ手抜きそのへんがわかってないのよね最近の風雅を解さない人間はそもそもゆっくりを虐待する手間もかけずにおいしいお菓子を食べようなんて考え自体間違ってるわまったくもうエレガントじゃないわ機械が勝手に人を殺すぐらいエレガントじゃないわだからお前はアホなのよ」

えーりんが私室で一人いろいろとぶっちゃけていた。







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最終更新:2008年09月14日 11:04
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