美鈴×ゆっくり系15 美鈴と森のゆっくり_後編_全年齢_1

ややネチョ注意

※美鈴によるゆっくり虐待……温めなエピローグ。
fuku1007.txtの続きなfuku1136.txtの続きで、fuku1137.txtの別バージョン。
※18禁版だけだと微妙そうな気がしましたので、全年齢版も。
※これぐらいなら18禁にならないと思いますが、18禁相当だったら……直します。
※また、虐待とあまり関係ない美鈴さんの日常生活場面が、冒頭から少々ございます。
※あと、虐待していない可愛がりシーンもございます。
※一応ハッピーエンドなので、ゆっくり虐殺を望まれる方には、たぶん温いかと。
※例の如く、ある意味では美鈴虐め。キャラ性格の俺改変ひどいし。かなり変態だし。
※当然のように俺設定満載な感じです。
※特に、ゆっくりの設定は思い切り俺設定です。イメージと違う場合もございますので、
ご注意ください。






「美鈴と森のゆっくり ~後編~ (全年齢版)」



 ゼンマイ式目覚まし時計のベルが鳴る。
 仕事開始まで、あと一時間を告げるベル。
「……んっ……んーっ……ふぁ~あっ……あふっ……」
 藁布団の中から手を伸ばし、美鈴はベルを止めた。
 帰ってからの後始末に夜明けまでかかり、あまり眠れなかったが、仕事を休むわけには
ゆかない。

 眠い目を擦り、頑張って美鈴は起きた。
 ──そして身支度を調え、出勤の準備をする。
 仕事着に着替え、寝る前にあらかじめ用意しておいた朝食を、味わう間も惜しむように
胃袋へと移動させる。
「さて……よし、5分前ね」
 時間を確認し、美鈴は地下への階段を降りた。
「いってきまぁ~す!」
 地下室の扉を開け中に向かって出発の挨拶をしてから、美鈴は自宅を出た。
 外へ出れば、勤務場所はすぐそこである。

 ──今日は二回、合計三本のナイフが刺さった。

「ただいまー!」
 仕事を終え美鈴ハウスに帰宅した美鈴は、大声で帰宅の挨拶をする。
 屋内に入り、やや進んでから玄関先を振り返って、
「お帰りなさい、美鈴!」
 大声で返事を自演した。
 どんなに虚しく見える行為であったとしても、今のところ美鈴はこの帰宅時の儀式を止
める気は無い。

 しばし寛いでから再び家を出て、中庭を歩いて紅魔館の本館に向かい、夕飯の食材を受
領して来る。
 本日受領した食材は、皮むきやカットなどが行われていない収穫したまま、買ったまま
の姿を保った野菜と、ウロコ取りやワタ抜きをまだ行っていない丸魚のコイであった。
 戻り次第、美鈴は調理に取りかかる。
 メインがコイであるため、今日は糖醋鯉魚を作る事にした。漢字で書くと、やたらと大
層な料理に見えるが、単なるコイの甘酢あんかけである。
 手際良く調理を終え、素早く食事を済ませた。

 食後のお茶を飲みながら、美鈴は鴉天狗が置いて行った、イマイチ内容の信憑性が疑わ
しい新聞に目を通す。
「さて、そろそろエサをあげないと……」
 卓の上へ無造作に新聞を投げ置き、美鈴は椅子から立ち上がった。
 生ゴミ専用のゴミ入れとしている、かつて紹興酒が入っていたカメを手に持って、地下
へと向かう。

 急角度の階段を手が塞がっているにも関わらず、美鈴は軽い身のこなしですいすいと降
りる。
 元々は中庭の物置小屋だった美鈴ハウスであるが、地上と同じく地下もかつては倉庫と
して使われていたため、内装は壁も床も打ちっ放しの粗製コンクリートと言う、シンプル
と言うよりも無骨な空間であった。

 階段を降りた先は廊下である。左側の壁の真ん中と、つきあたりに扉が一つずつあるだ
けの殺風景な廊下には、普段あまり使わない日用品や地下用の掃除用具などが、歩行の邪
魔にならない程度にいくつか置かれている。
 美鈴は左側の壁にある扉の前に立った。
 木製の頑丈そうな扉には、南京錠が掛けられている。
「あんたたち、ご飯よぉ~」
 ノックをしてから鍵を開け──扉を開けた。

 そこは広さ六畳ほどの部屋である。
 照明は新聞が読める程度の明るさで、壁と床は板張り、奥に隣室への扉がある他は、い
くつかの木箱や雑多な物が無秩序に置かれ、部屋の中央付近の床の上には丸い何かが三つ
あった。
「ちゃんと言いつけた通りしてるみたいね。えらいえらい」
 部屋の中へ一歩足を踏み入れ、足下に手に持ったカメを置いてから、美鈴は扉を閉めた。
 再びカメを持ち、部屋の中央にある、三角形の形で向き合うように置かれた人の生首ら
しき物に近寄る。

 帽子を奪われ、長かった金髪を無造作に半ばで切られ、白く滑らかだった皮肌はところ
どころ黒い染みのあるでこぼこ肌となった、ゆっくりまりさが喋っている。
「……まりさはごみくずだぜ。ありすはうそつきだぜ。ぱちゅりーもうそつきだぜ。まり
さは……」

 ヘアバンドを外され、さらりとしたセミロングの金髪を短く五分刈りにされた、ゆっく
りありすが声を出している。
「……ありすはうそつきです。ぱちゅりーもうそつきです。まりさといっしょです。あり
すは……」

 帽子がところどころ泥などで汚れているものの、他には特に外見上の変容が無い、ゆっ
くりぱちゅりーが呟くように言っている。
「……ぱちぇはうそつきです。ありすもうそつきです。まりさとどうれべるです。ぱちぇ
は……」

 三匹のゆっくりは、延々と同じセリフを繰り返していた。
 まるで文化大革命でブルジョワと認定された人たちのように、自己批判の言葉を口にし
ている。
「もう今日は終わりでいいわよ。ご飯食べて、ゆっくりしていってね」
 向かい合う三匹の中心に、美鈴はカメを覆し中の物をぶちまけた。
 野菜の切れ端、コイのはらわたや骨、傷んだ昨日の残り物、害虫の死骸などである。
「……むしゃ、くちゅっ……べちゃっ……むしゃ……」
 うつろな目で三匹は淡々と与えられたご飯を食べる。
 ご飯と言うよりもエサ、より正確には残飯ですらない生ゴミであるが。
「おいしい? あなたたちのために、野菜はちょっと多めにしてあげたのよ」
 本来なら野菜クズは肥料にするのだと、美鈴は恩着せがましく言った。
「お、おい……しいんだぜ……お、おねえさん……あ、あ……あり、がとうだぜ……」
「おい、しい……です……ありが、と……う、ござい、ます……」
「むきゅ……おいしい……わよ……おねえ、さん……あ……ありが、とう……」
 あまり美味しくなさそうである。

「ほんとは不味い、食べたくないって思ったでしょ?」
 三匹が残さず全て食べ終わるのを見届けてから、優しげな微笑みを浮かべ、美鈴は三匹
に聞いた。
「そ、そんなことはないんだぜ! おいしいんだぜ!」
 真っ先にまりさが答えた。強い調子で、おいしいと言った。
「うっ……あ、そ……その……」
 ありすは答えにつまり、もじもじと身を捩った。
「むきゅ……しょうじきにいうと、まずかったわ……でも、おねえさんのこういだから…
…」
 言いづらそうに戸惑いながらも、ゆっちゅりーは正直に答えた。

「そう。まりさはお仕置きね。ウソつき直ってないから。ありすも答えられなかったから
お仕置き。ゆっちゅりーは見てなさい」
 微笑みを崩さずに美鈴は言うと、まりさの右頬に手を伸ばし、中の餡子ごと皮を一掴み
引きちぎる。
「ゆ゛っ! ゆ゛ぎゃぁぁぁぁっ! い゛だい゛ぃぃぃぃぃぃぃぃっ!」
 傷口からは餡子がでろでろと漏れ出す。
「お仕置きなんだから、痛いに決まってるでしょ? もう一掴みよ」
 そう宣言し、その通りに美鈴は実行した。
「い゛っい゛だい゛ぃぃぃぃぃぃっ! ごめ゛ん゛な゛ざい゛ぃぃっ! うぞづびで……
ごめ゛ん゛な゛ざい゛ぃっ!」
「ゆっくり反省してね。次はありすよ」
 痛みに震え涙するまりさから、怯えるありすへ身体を向ける。

「ごっ、ごめんなざいっ! お、お゛ねえざんっ、ごめ゛ん゛な゛ざい゛っ!」
 死ぬのは怖くなくても、痛いのは怖くて嫌なようだ。
「謝ったから一回でいいわよ。痛いけど、ゆっくり我慢してね」
 まりさにしたのと同じように、ぶちっと美鈴はありすの右頬を一掴み引きちぎった。
「ぎっや゛ぁぁぁぁぁっ! い゛だい゛ぃよ゛ぉぉぉぉっ! あ、あ゛りずがわ゛る゛が
ったでう゛ぅっっっっっっ! ごめ゛ん゛な゛ざい゛っっっっっ!」
「あら? 痛くないわ? って言わないの?」
 ニタニタとあざ笑うような笑みを美鈴は浮かべている。
「い゛っい゛だい゛でずっ! も゛、もう゛……づよ゛がじま゛ぜん゛っっっ! ずな゛
おじなう゛ぃまずぅぅぅぅぅぅぅっ!」
 泣きながら、ありすは叫んだ。

「それじゃ、お仕置き終わり。治療してあげるわ」
 びりっと、ありすの無事な左頬の皮を、餡子が見えない程度に薄く剥がす。
「い゛ぎっ! い゛っい゛だい゛ぃぃぃぃぃぃっ! や゛べでぇぇぇぇぇぇっ!」
 昨夜見せつけられた、全身の皮を切り剥ぐ凌遅刑を思い出し、ありすは取り乱した。
「あらあら、外科手術に痛みはつきものよ。麻酔なんか無いんだし」
 くすくすと笑いながら、美鈴は剥がした皮をありすの傷口に被せ、手で押さえる。
「むんっ……ほーっ、はぁーっ……ホァァァッ!」
 いちいち大げさなかけ声とともに、手から気を放つ。
 気功による治療である。いわゆる外気功施術である。

「ふぅ……私も病院開いてみようかしら? 門の前で門番しながら施術する、青空気功医
院とか」
 額に浮いた汗を手で拭いながら、ゆっちゅりーに向かって呟いた。
「むきゅ! えいえんていとはちりょうないようがちがうから、きょうごうはしないとお
もうわ。ためしてみるのもいいとおもうわ」
「あなた本当に色々知ってるわね……今はいいいけど、そのうちあんたらの過去も喋って
貰うわよ」
 喋らないなら拷問も辞せず──と言外に匂わせて言った。
 その後、美鈴は同様の治療をまりさにも施す。
 傷の数が一つ多いため、まりさはありすよりも一回多く麻酔無し外科手術の苦痛を味わ
った。
 ──本当は気の力によって痛みを与えず治療する事も、美鈴には可能である。

「じゃ、寝るまで自由時間で良いわよ。遊んだり、お喋りしたりして、ゆっくりしていっ
てね」
 美鈴は三匹の頭を順番に優しく撫でてやってから言った。
「ゆっくりしていってね!」
 異口同音に応える三匹。
 しかし、特に遊び道具もないこの部屋では、遊ぼうにも遊べず、ただその辺りで何もせ
ずだらだら過ごす他ない。
 会話しようにも、ありすとゆっちゅりーはまりさとは話したくないが、二匹だけで話し
ていると「仲間外れにしている」と、美鈴に難癖を付けられかねない。
 何もする事が無く、無言で、本当にただゆっくりそこに居るのが、今のこの三匹に許さ
れた自由時間である。

 次に美鈴は部屋の隅に置かれた、長方形の木箱に近寄った。
 先ほどのお仕置きで引きちぎった、まりさとありすの破片を手に持って。
「どこまで再生してるかなぁ~っと」
 鍵を開け、木箱の蓋を持ち上げた。
「う~……うっ! おっ、おべえざんっ! れみぃをだじでほしいんだどぉぅっ!」
 箱の中には、ゆっくりれみりゃが横たわっていた。

 れみりゃは帽子だけを残し他の着衣は脱ぎ剥がされ、そのお腹ぽっこりな幼児体型を露
わにし、両足を麻縄でぐるぐる巻きに縛られて、大量のボロ布に埋まるように寝かされて
いた。
「首はしっかり繋がったみたいですね……腕もほぼ再生してます。さすがですね。お強い
ですよ」
 頬を膨らませて怒るれみりゃを無視し、再生の具合を美鈴は確かめた。
 腕はまだ動かせず、感覚もほとんど無いようだが、しっかりと新しく生えている。
「うぅ~っ? そ、そおだどぉぅ~! れみぃはつよいんだどぉぅ~っ! うっうー♪」
 一度に多くの事を考えられないれみりゃは、褒められた事で気分を良くし、たちまち上
機嫌である。

「ふふふっ、へちゃむくれなお顔もブサ可愛いですよ」
 美鈴の美的センスは──ストライクゾーンが幅広い。
「うっうー♪ れみぃはかわいいんだどぉぅ~っ! にぱー☆」
 褒め言葉と言うにはかなり微妙な表現であったが、可愛いと言う単語に反応して、大喜
びで可愛らしく笑った。
 無論、れみりゃの主観での「可愛らしく」であるが。

「あらあら、ただでさえ殴られた顔面神経痛の子豚ちゃんみたいな滑稽ヅラなのに、そん
な笑うとますますブサキモ可愛いですよ」
 どう聞いても悪口にしか聞こえないが、美鈴は本当に可愛いと思っている。
「うっうー♪ うぅっへっへっへ~っ♪ かわいいれみぃを、もっともぉっとほめてほじ
いんだどぉぅ~っ♪」
 難しい言い回しがわからないれみりゃは、また可愛いと言われたので、さらに嬉しくな
る。
 自由を奪われ閉じこめられていた事に対しての怒りは、すでにもう頭の隅の方へ追いや
られていた。

 ──およそ30分ほど、美鈴が褒めれみりゃが喜ぶと言う、甘いやりとりが繰り返される。
 その間、耳をふさげないため強制的に聞かされている、まりさ、ありす、ゆっちゅりー
の三匹は、なんとも言えないいたたまれない気分に苛まれ続ける。
 だが、止めて欲しいとは言えなかった。
 言ったら、確実に肉体的にも精神的にも、もっと辛い事態になると思ったので。
 三匹は無言で、ひたすら耐えた。
 まったくもって、ゆっくりできない。

「ああ、そうだ! 可愛い豚お嬢様に、美味しいご飯をお持ちしました」
 褒める事でれみりゃが見せる、喜んだり、微笑んだり、照れたり、無意識な色目を使っ
たりする反応が楽しく、まりさたちの破片を与える事を美鈴はすっかり忘れていた。
「うっ! うっう~っ! ごはーん! おいじいごはーん、たべたいどぉぅ~っ♪ あぁ
~んっ!」
 手が使えないので、れみりゃは口を大きく開き、媚びるような上目遣いで美鈴を見つめ
た。
「はい、おいしくいただいてくださいね」
 引きちぎってからやや長く時間が経過したため、ちょっと乾燥してしまった、まりさの
破片を優しく口に入れてやる。

「むぅ~……ぱさぱさしてるどぉぅ~っ! おいしくないどぉぅ~っ!」
 ぺっ、しようと口をすぼめた瞬間、れみりゃは口を塞がれた。
 美鈴の唇で。
「むぐぅっ! むぅっ~ぅぅぅっ! んぐ~ぅっ! んぐっ!」
 吐こうとしても美鈴の舌が押し戻してくるため、仕方なくれみりゃは飲み下した。
「ぷはっ、好き嫌いはいけませんよ!」
 強い視線でキッと睨むように眼を見て言った。
「う゛ぅぅぅっ! やっだぁ~っ! おいじいのだべだいどぉぅ~っ! う゛っぷーっ!」
 言葉で叱られた程度で、素直に言う事をきくわけもなかった。

 だが美鈴は肉体言語によって身体に言い聞かせたりはせず、
「しょうがないですね。これのなにがいやなんですか? 甘いですよ」
 言葉での躾を続行する。
「う~っ……? ぱさぱさいやだどぉぅ~っ! れみぃは、ぷっでぃんっ! ぷっでぃん
ったべたいどぉぅ~っ!」
 野生であったにも関わらず、このれみりゃはプリンを求めた。
 本能にインプットされている食物なのである。れみりゃにとっての「ぷっでぃん」は。
「ぷっでぃんもサラディンもサーディンもありません! ゆっくりで我慢なさい!」
「やっどぅ~っ! れみぃはぷっでぃーんたっべるっどぉぅ! ぷっでぃんっ! ぷっで
ぃ~んっ!」
 いっそ清々しいまでに、聞き分けのない駄々っ子そのものの姿である。

「もぅ……じゃあ、ぱさぱさしなくして、さしあげますよ!」
 まりさの破片を美鈴は自らの口に入れた。
 くちゅくちゅと音を立てて、たっぷりの唾液と噛み合わせる。
 そして先ほど行ったのと同じように、己の唇をれみりゃの唇に重ねた。
「うっう~っ? ……んっう゛っっ!」
 皮と餡子と唾液を噛み砕き混ぜる事によって、甘い粘液と化したまりさの欠片だった物
を、美鈴はれみりゃの口内に流し込む。
 閉じようとする口を、手であごを掴んでこじ開け、舌を使って奥へと流し入れる。

「む゛う゛ぅっ! んんっん゛~っむ゛っ……ん゛っんぐっ! う゛ぐっ!」
 れみりゃも舌で押し返そうとするが、美鈴の力にはかなわず飲み込まされた。
「んっ……ん゛んっ……んーっ!」
 口に含んだ物を全て嚥下させた後も、れみりゃの唇を離さず、そのまま舌で舌を絡め取
る、濃厚なディープキスを行った。
「ん゛っ! む゛っ、ん゛う゛~っ……んんーっ!」
 ──べろやわらかくて、あまくって、きもちいいどぉぅ~……なんだどぉぅ、これ……。
 最初は抵抗したれみりゃだったが、やがて徐々に力を抜き、美鈴のなすがままとなる。
 美鈴は好きなようにれみりゃの口腔内を舌で蹂躙してから、ようやく唇を離す。

「んっ……ぷっはぁ! どうです? 美味しかったでしょう?」
 口元から垂らした、光を反射し銀色にきらめく唾液の糸を手で拭いながら言った。
「……うっ、う……っ、うぅ~っ……お、おいじがっだ、どぉぅ~っ……う~」
 頬を赤く染め、とろんとした眼でれみりゃは言い、力なく半開きになった口の端から涎
を垂らす。
「あらあら、こぼしちゃだめですよ」
 顔を寄せ、ぺろっとれみりゃの涎を舐め取った。
「さ、次はカスタード味ですよ……あぁ~んして、ゆっくりお待ち下さい」
「うーっ……あっ、あ゛ぁぁ~んっ……」
 相手の身体を損壊するような暴力は一切用いず、れみりゃに言う事を聞かせる事に、彼
女は成功した。
 余人には、あまり真似の出来ない──したいと思う人が少なそうな方法で。

 この食事の光景を、放置されている三匹のゆっくりは、うんざりした眼で眺めていた。
 する事もなく、会話も出来ず、何の娯楽も無い以上、少しでも楽しくなれるかと思って、
期待して見ていたのだが、見事にその期待は裏切られたのである。
「むきゅ……きがはれない、わね……」
 ゆっちゅりーが口を開いた。
「そ、そうね……」
 ありすが短く相づちを打った。
「…………ゅ……」
 まりさは、喋りたそうな目で二匹を見て口を開き掛けたが、結局何も言わなかった。
 他の二匹もまりさを無視し、またそれ以上言葉を発する事もなく、再び三匹の上には沈
黙が訪れる。
 気が晴れない、気が晴れるはずもなく、ただ黙ってそこに居るだけの時間が流れて行く。

「はぁ……豚お嬢様は、本当になんてブサキモ可愛いんでしょう……もう、我慢できませ
ん!」
 口移しでの食事を終えてから、また褒める、喜ぶのを見る、褒めるを繰り返していた美
鈴は、そう言ってれみりゃを箱の中から抱き起こした。
「う~っ? うっうー! だっこぉぅ~♪ うっしゃっしゃっ♪」
 横抱きに、いわゆるお姫様抱っこの体勢で抱きかかえられ、れみりゃは遊んで貰えると
思い、楽しそうに笑った。
「抱っこお好きですか、豚お嬢様? それなら、これからする事は、きっとお気に召しま
すよ」
 取り出したのとは別の、近くにある手頃な大きさの木箱の上に、れみりゃの身体を俯せ
に寝かせる。
 サイズの関係で、れみりゃの腰から下は箱の縁からはみ出し、だらんと側面に沿い床に
向かって垂らされる格好となった。

「うっー? うっうー!? かだぁいどぉぅーっ! だっこがいいどぉう~っ!」
 布団が敷かれているわけもなく、木箱へ直に寝かされたため、その硬質な寝心地に不満
の声を上げる。
「はいはい、終わったらまた抱っこしてあげますよ」
 宥めるように言いながら、美鈴はれみりゃの身体の位置を調節する。
 床にしっかりとれみりゃの足裏がつくように。
 腰を90度に曲げる深いお辞儀をさせられているような体勢だ。
 上半身を受け止める木箱の支えがなかったら、長時間とり続けるのは困難と言うか、身
体と比べて頭が大きなれみりゃでは、バランスを崩し確実に転倒するであろう。

「うーっ! やぁ~っ! やだぁっ~っ! れみぃはゆっぐじじだいどぉぅーっ!」
 手と腕が動かせれば、ぶんぶん動かして不満の意を存分に表明したであろうが、生憎と
再生はしたものの腕はまだ動かない。
 代わりにれみりゃは、麻縄で縛られ一本の太い足となった両足で木箱を蹴る。
「ふふふっ、豚お嬢様ったら可愛いお尻そんなにぷるぷるさせて……おねだりですね、わ
かりました」

 そして、美鈴はれみりゃに性的虐待を行ったのである──。

 肛門を凌辱しながら、腕をもぎ、羽を引き千切って食らった。
 犯しながら首に噛みつき、首の部分を食らう事で頭部と胴体を切断した。
 その後、もぎ取った左腕を、れみりゃの肛門に刺し入れた。

 散々にれみりゃに性的虐待を行ってから、
「それじゃ、ちゃんと繋げてあげますよ。胴体に腕を」
 美鈴はそう言うと、今度は本当に引きちぎった腕を繋げにかかる。
 切断面を合わせ両手で覆い、気の力で再生力を促進させる。
「ほら、しっかり繋がりましたよ! って、そっちに頭向けてたら見えませんでしたね、
うっかりしてました。あははははっ!」
 れみりゃヘッドを持ち上げて、腕がしっかりと胴体に繋がっているのを見せる。
「よくご覧下さいな。完璧でしょう? ねぇ、豚お嬢様」
「う゛ぅ…………あ゛、あ゛じがどだどぉぅ…………」
 あまり言いたくは無かったが、言わないと酷い目を見そうな気がしたので、れみりゃは
躊躇いながらも礼の言葉を発した。
「あはっだいぶ素直になりましたね。豚お嬢様。ほーら、良い子、良い子」
 頭を優しく撫でてやる。

「うっうー! う~っ……うー……」
 褒められて、撫でられて嬉しい気分になったが、今までされた事と現在の首と胴が離れ
ている状況を思い、途端に悲しい気持ちになった。
「おや……? なるほど、少しは賢くなったようですね……ふふふっ」
 どんな状態でも褒めれば上機嫌になると思っていた美鈴は、少しだけ認識を改めた。
「では、そろそろ首も身体に戻して差し上げますね!」
「うっうー! ほ、ほんどぉっ? ぼん゛とにぃっ?」
「はい。美鈴は豚お嬢様が大好きなんですから。だから、こうして遊んで差し上げたので
すよ。遊び終わったら、ちゃんと治して差し上げるのです」
 言ってから、美鈴はれみりゃの唇に己の唇を重ねた。
 舌を絡めるような激しいものではない、優しいキスをする。

「繋げますから、ちょっと待っててくださいね」
 唇を離し、床の上にれみりゃヘッドを置くと、れみりゃボディに近寄った。
 両足をまとめて縛っている麻縄をほどいてから、ボディを抱きかかえ、木箱の上に座ら
せる。
「うっうー!」
 どうやら本当に繋げてくれるらしいとわかり、れみりゃは少し機嫌を直した。
「そう言えば私が首は食べちゃったんですよね。まぁ、くっつけて気を送れば大丈夫かな」
 呟きながら、れみりゃヘッドを、れみりゃボディの首があった位置に置く。
「……では、行きますよ……ホァァァッ……」
 ただでさえバランスの悪い頭部が落ちないように片手で支えながら、もう片方の手を首
筋になるであろう辺りに伸ばし、美鈴は気を送り込む。
「フォァァァッ……さて、どうかな……おおっ!」

 食べてしまった首の分の外皮と中身もちゃんと再生したようで、れみりゃヘッドは見事
に胴体と繋がった。
「具合はどうですか? 豚お嬢様?」
「う゛っー……!? う゛ぁぁぁぁぁっ! い゛だっい゛だい゛どぉぅぅぅぅぅっ! おっ
お゛ぢり゛ぃっ! れ゛みぃお゛ぢりぃい゛だぁぁぁぁぁい゛っ!」
 頭部と胴体は無事に繋がり、美鈴に食べられた首の部分も再生したが、強烈な虐待を受
け破壊された肛門は、まだ再生されていなかった。
「お尻……? あぁなるほど! あははははっ、そりゃそうですよねぇ、あんなにボロボ
ロになってたんですからっ!」
 座っていた木箱から転げ落ち、床の上をのたうち回るれみりゃを、心底おかしそうに指
さして笑う。

 ひとしきり爆笑してから、美鈴は転がるれみりゃに歩み寄り、
「ほらほら、お嬢様、抱っこして差し上げますよぉ、可愛い可愛い」
 優しく抱き上げ、あやす。
「う゛ぁぁぁぁんっ! ぐじゅっ、ずびゅっ……お゛ぢりぃ、れう゛ぃのおぢり゛ぃ、ご
わ゛れ゛ぢゃっだぁぁぁぁっ! う゛ぇぇぇぇぇん゛っっっ!」
「あぁ、もう……そんなに情けなく泣くなんて……可愛いすぎますよ……よしよし」
 ぐずぐずと泣き続けるれみりゃを抱いたまま、美鈴は奥の部屋に続く扉に向けて歩き出
した。
「ふふっ、しばらく休めばすぐ治りますよぅ。お嬢様は、お強いんですからね」
 美鈴は扉を開けて、隣の部屋へと入って行った。

 その部屋は四畳半ほどの広さで、床には赤い絨毯が敷かれ、壁には赤い壁紙が貼られて
いた。
 家具や調度品は、小粋なテーブルと二脚の椅子、それとダブルサイズのベッド──美鈴
が毎日の夢の床としている藁布団&木製寝台よりも、はるかに寝心地が良さそうな普通の
ベッドである。
「お目覚めでしたか、お嬢様? これから暮らすお友達ですよぅ、仲良くしてくださいね」
 室内には先客が居た。
 ベッドの端に腰掛けている、一人の少女が。

「うっうー♪ おっともだっちぃだどぉぅ~♪ れみぃのおともだちぃ♪ う~、なかよ
ぐずるどぉぅ~」
 美鈴が抱っこしているのと良く似た、ほぼうり二つの少女──ゆっくりれみりゃは嬉し
そうに笑った。
「う゛ぁっ!? れ、れう゛ぃ? う゛ぁっう~っ……」
 れみりゃは、地下室のれみりゃを見た。
 自分と同じように帽子だけを残して全裸にされ、この部屋に住まわされている同族を。

「うっうー♪ れみぃだどぉぅ~♪ いっしょにあそぶんだどぉぅ~っ♪」
 その同族はベッドから床に飛び降り、きゃっきゃっとはしゃいでいる。
 鏡に映したように良く似ているが、地下室のれみりゃは首輪をつけていた。
 そして、なだらかな丘にすらなっていない平たい胸の、淡い桜色に色付いた突起には、
ピアスがついている。
「う~っ? れみぃ? おむね、どしたんだどぉぅ~?」
 ずきずきじくじくとする肛門の痛みに耐えながら、れみりゃは聞いた。
「うっうー♪ おしゃれだどぉぅ~♪ めーりんにつけてもらったんだどぉぅ~♪」
「ふふふっ、つけた時はあんなに嫌がって泣いていらっしゃったのに、もうすっかりピア
スがお気に召したみたいですね」
 自慢するように胸を張る地下室のれみりゃを見て、くすくすと美鈴は笑い、
「さぁ、ここが今日からあなたのおうちですよ。可愛く良い子にしていてくださいね」
 ベッドの上に抱いていたれみりゃを横たえた。

「う~? おうち? ここ?」
「はい。森で約束したじゃないですか。おうちとご飯と遊び。ここがおうちで、さっきの
が遊びですよ……ああ、ご飯はちゃんとしたのを後ほどお持ちします」
 ほとんど忘れていたが、確かにこの人間がそう約束したのを、れみりゃは思い出した。
「うーっ! や、やぐぞく……ちがうんだどぉぅ~っ! ゆ、ゆっくりできないんだどぉ
ぅ~っ! たのしくないんだどぉぅ~っ!」
 ──こんなところいやだ! あんなあそびはもうやだ! もりにかえりたい!
 そう思いながら抗議した。

「住めば都ですよ。このお嬢様みたいに、慣れればゆっくりできますし、楽しくもなりま
すからね……それじゃ、お二人とも仲良くお待ち下さい」
 全く取り合わず、美鈴は部屋から出た。
「う゛ぁっーっ! う゛ぁあ゛ぉぉぉあ゛ぁぁん゛っ!」
 れみりゃはベッドに突っ伏して泣いた。
 もう二度と森には帰れない、きっとこれからは毎日あんな風に虐められて、痛めつけら
れるんだろうと思うと、怖くて、悲しくて、悔しくてたまらなかった。
「うっうー……れみぃ、ながない゛でぇっ! いだい゛の? ど、どっがいたい゛んだど
ぉぅ~っ?」
 号泣するれみりゃに、おろおろしながら地下室のれみりゃが話しかけた。

「う゛ぁぁぁぁん゛っ! う゛ぁっ……ぐじゅ、う゛ぃぇぇぇぇん゛っ!」
 そんな事では泣きやまなかった。
「うっ~……ながない゛でぇ~……おぉぅっ! そうかだどぉぅ~っ♪」
 ある事に気付き、ぽんと手を打ち合わせから行動に移す。
「ぐじゅっ! う゛ぁぁぁん゛っ! ひっぐ……う゛!? う~っ?」
 臀部と肛門に湿った温かな感触を感じる。
 首をかしげて見てみると、地下室のれみりゃがお尻に顔を埋めていた。
「う゛ぁっ! い゛や゛ぁぁぁぁっ! お゛、お゛ぢりぃっも゛お゛や゛べでぇぇぇぇぇ
ぇぇっ! う゛ぁぁぁぁぁっ!」
 また、さっきのように犯されるのかと、今度はしかも同族にされるのかと思い、れみり
ゃは取り乱した。

「うっうー! らいじょうぶだどぉぅ~! なめ゛ればな゛おるんだどぉぅ~っ!」
 顔を上げ、安心させるように微笑んだ。
 確かに舐められると痛みが和らぐ。
「……う~っ……はずがぢぃどぉぅ~っ……」
 この同族が好意でしてくれているのはわかったが、そんなところを、酷い目に遭わされ
てきっと可愛くない形になっているであろう部位を、見られるのは恥ずかしい。
「すぐなお゛るどぉぅ~っ♪ 」
 慰めるように言い、再び顔をお尻に埋める。
 当然の事だが、舐めながら喋る事は出来ないため、地下室のれみりゃは沈黙した。
 室内に響くのは、ぺろぺろぴちゃぴちゃとお尻を舐める水音と、痛みと心地良さの混ざ
ったれみりゃの小さな呻きだけとなる。

「……うーっ……ん゛…………れみぃいつからここいるどぉぅ~?」
 沈黙に耐えかねたのか、れみりゃが口を開く。
「う゛~……わがん゛ない゛どぉぅ~……」
 今度は顔を上げずに言った。
 れみりゃの臀丘の感触が気に入ったのか、地下室のれみりゃは頬ずりをして、
「でもぉ、めーり゛んはやざじい゛どぉぅ~。れみぃかわ゛いがっでぐれ゛るどぉぅ~」
 と続けてから、舌で肛門を治療する作業に戻る。
「……ぞ、ぞう……う゛~……や゛ざじぃの゛かぁ~……ん゛~」
 あんな目にあった直後なので、今ひとつ納得できなかった。
 だが、少なくともこの同族は大事にされているようだ……自分も大事にして貰えるのか
も知れない。
 考えていると眠くなってきたので、れみりゃは静かに瞼を閉じた。

 このれみりゃも確かに大事にはして貰えるであろう──美鈴なりの方法で。


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最終更新:2008年09月14日 11:20
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