森の中の小道を逃げていくまりさとれいむのつがい。それを一人の男がのんびりと追って行く。
「ゆっゆっゆ!あかちゃんたち!もうちょっとのしんぼうだからね!」
「ゆっゆっゆ!おかあさんたちのおくちのなかにいたらあんぜんだよ!しんぱいしないでね!」
「ゆっゆっゆ!もうすこしだよ!もうすこしでおうちに・・・ゆーーーーーーーーーーー!!!」
落とし穴に落ちてしまったまりさとれいむ。口から赤ゆっくり達を吐き出し、無事を確認する。
「ひぃ、ふぅ、みぃ、ゆぅ・・・みんないるね!」
「だいじょうぶ?みんなけがしてない?」
「ゆゆっ!だいじょうぶ!れいみゅはげんきだよ!」 「まりしゃも!」
「ほお、皆無事かい。そりゃあ良かった。」
「ゆゆっ!みんなおかあさんたちのおくちのなかにはいってね!」
「だいじょうぶ!みんなのことはおかあさんたちがかならずまもるよ!」
「ほおほお、そりゃ結構。まったく家族愛というものは素晴らしいねえ。壊したくなってしまうよ。」
男は穴の中に飛び降りる。母ゆっくり達は口を真一文字に結び、絶対死守の構え。男を睨みつける。
そんな母の視線を無視して、男は背負っていたリュックから薬品の入った小瓶と注射器を取り出す。
「さあて、まずはどれから試してみようかねえ。」
「・・・・・・」
「じゃあ、最初はこれにしようか・・・プスッとな」
「!!!!!」
男はぷくっと膨らんでいるまりさのほっぺたに注射器を刺す。そして注射器を動かし口の中を探る。
やがて赤ゆっくりの居場所に見当をつけた男は、一気に突き刺す。
口の中から赤ゆっくりの「ゆぴっ!」という悲鳴が聞こえた。成功だ。
「!!!!!」
「あー。そうか。お母さん達は口を閉じてなきゃならんから、声を出せないのか。
つまらんなあ。しかたない、赤ちゃん達の泣き声だけで我慢しようか。
さあ、いい声で鳴いてくれよ。ほーら、注入するよー。」
注射器の中に入っていた毒が赤ゆっくりに注がれる。
「ゆぴいいいいいいいいい!!!!!!!」
「どうしちゃの?」 「ゆっくりしちぇね!」 「いちゃいのいちゃいのとんでけー!」
「ゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆゆ!!!!!!!!」
「ゆううう!だいじょうぶ?」 「まりしゃがくりゅしんでりゅよ!おかあしゃん!たしゅけてあげちぇ!」
赤ゆっくりの体に異変が起こる。燃えるような高熱。体内の餡子を焼かれる様な痛み。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!あ゛ち゛ゅい゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!!!!!!」
「もえりゅ!!!もえりゅよおおおおお!!!!!!!」
「あちゅいいいいいい!!!!!おみじゅ!おみじゅちょうだいいいいいいいいいいい!!!!」
「ゆゆっ!まりしゃのからだが!」 「あああ!まりしゃ!あちゅいよ!こっちこにゃいで!」
その熱はすぐ隣にいた他の赤ゆっくり達にも伝わる。母親の狭い口の中で逃げ惑う赤ゆっくり達。
「ゆあああああああん!!!しょんにゃこといわにゃいでええ!!!たしゅけてえええええええ!!!!!」
「さわりゃないでええ!!!」 「おかあしゃーん!まりしゃのからだがあちゅいよ!ここからだしてえ!」
「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!」
「あははは!いいねえ、いいねえ!その調子、その調子!さあ、次いくよ!」
男は別の薬品を取り出すと、次のゆっくりに狙いを定める。
「ゆぴっ!やめちぇ!やめ・・・ゆ?ゆゆ?ゆゆゆゆ・・・」
「こんどはれいみゅが!」 「れいみゅ!だいじょうぶ?」
「ゆ、ゆ、ゆ、ゆげええええええええええええ!!!!!!!」
「ゆーーーー!!だめえええええ!!」 「れいみゅ!はいちゃだめ!ゆっきゅりできなくなりゅよ!」
突然餡子を吐き始めた赤ゆっくり。このままでは死んでしまうと解っていても止められない。
「ゆげえええええええ!!!!ゆげえええええええええええええ!!!!!!」
「あああああああ!!!れいみゅううううう!!!」 「おかあしゃん!たしゅけてえええええ!!!!」
「ゆげえええええええええええ・・・えええええ・・・えええ・・・え・・・」
「ゆうううううううううううううう!!!!!!!」 「あああああ!!!れいみゅうううううう!!!」
「ははっ!中身を全部吐き出して死んでしまったか。どうだい、お母さん。一つ感想を聞かせてくれよ。」
一匹は身を焦がすような高熱で、もう一匹はすべての餡子を吐き出して死んでしまった。
自分の口の中で起こっている事なのに、母ゆっくりにはどうする事もできない。
赤ちゃんが口の中で苦しんでいる。しかし、口を開けたら赤ちゃんが人間に捕まってしまう。
母まりさはただ目に涙を浮かべ、男を睨みつける事しかできなかった。
「なんだい、つれないねえ。一言くらい喋ってもいいじゃない。
ま、いいか。子供が皆死んだら口を開けられるな。そしたら、たっぷり感想を聞こうか。
じゃ、これで最後だ。赤ちゃん達、ゆっくり共食いしていってね。」
「ゆぴっ!!!ゆ、ゆ、ゆぅぅぅぅぅ・・・・・・・・・」
「もういやだああああ!!!!!」 「だれかたしゅけてえええええええええええ!!!!!」
「ゆ、ゆ、ゆっくりしにぇえええええええええええ!!!!!!!!!」
「ゆううううう!!!!どうしちゃのまりしゃ!やめちぇ!」 「やめちぇにぇ!れいみゅをたべにゃいで!」
薬品を打たれた赤ゆっくり。狂った様に姉妹達に噛みつく。
「ゆっくりしにぇ!ゆっくりしにぇ!ゆっくりしにぇええええええええええ!!!!!!!」
「ゆぎゃああああああ!!!!!!」 「もっとゆっきゅりしたかったああああああああ!!!!!」
「お、一匹残して全部死んだな。じゃあこれでお終い。プスッとな。」
男は姉妹達を食い殺した赤ゆっくりに止めを刺す。これでまりさの口の中にいた子供達は全滅。
母まりさが漸く口を開く。
「よぐも!よぐもあがぢゃんだぢおおおお!!ごろじでやるうううううううううう!!!!!」
「おやおや、足のマッサージでもしてくれるのかい?ありがたいねえ。
でも遠慮しておくよ。私にはまだやる事が残っているのでね。はい、プスッとな。」
「ゆうううううううううううう!!!!!!!!!」
「ははは。体が動かないだろう?でも口もきけるし目も見えるはずだよ。そこでしっかりと見ていてね。
これから君のかわいいれいむと、残りの赤ちゃん達を殺すよ。
さあ、聞かせておくれ。悲鳴を、罵声を、呪詛を。君を殺るのは一番最後にしてあげる。」
「ゆああああああああ!!!ごろす!!!ごろすううううううううううううう!!!!!」
「はっはっは!いいねえ、その調子。さて・・・れいむ達にはどうやって死んでもらおうか。
毒はまだたくさんある。色々試してみよう。しかし、この毒、どこで作られた物なのかねえ。」
「いやね、私は毒に関しては相当に詳しいのだがね。
あそこで売っている物には私の知らない毒が結構あるのだよ。」
「この世界に存在する毒で私の知らない物など無いはずなのだが・・・まったく不思議だねえ。
ははは、君にこんな事を言ってもしょうがないね。忘れてくれ。君はただ泣いてくれたらそれでいいよ。」
「さあて、れいむ。おまちどうさま。君の口の中にいる赤ちゃん達にはこれをプレゼントしよう・・・」
草原に生えた一本の大樹。二人の男が迷彩スーツに身を包み、木の上に潜んでいた。
樹の根元には無造作にばら撒かれたゆっくりが好む餌。男達が撒いたものだ。
やがてそこにれいむの一家がやってくる。
「ゆゆっ!おかあさん!あそこにおいしそうなきのみがおちてるよ!」
「ほんとだ!みんな!きょうはここでゆっくりごはんをたべるよ!」
「「「「「ゆーーーーーーーーーーー!!!」」」」」
「ゆ~~~~~。とってもおいしいね!」
「むーしゃむーしゃ、しあわせー♪」
「ゆ~~~。おなかい~~~っぱい♪ゆっくりするよ♪」
お腹一杯に御馳走を食べたれいむ達は、各自思い思いにゆっくりし始めた。
歌を歌うもの、昼寝をするもの、母親にすりすりとあまえるもの。まったく理想的なゆっくり生活。
母れいむはそんな子供達を目を細めて眺めている。
それを見た男はもう一人に手でサインを送る。サインを受けた男は手に持っていた釣り糸を垂らしていく。
昼寝をしているれいむに狙いを定め、慎重に針をリボンに引っ掛ける。
無事リボンに針が引っ掛かると、ゆっくりとゆっくりと糸を手繰り寄せ始めた。
「ゆ?ゆ?ゆ~~~~~!みんなみて!れいむはおそらをとんでるよ!」
「うわーすごーい!」 「いいな~。」 「れいむもおそらをとびたいよ!」
「ゆっへん!どう?れいむはすごいでしょ!」
「ゆ~~~~。れいむ!あんまりたかいところまでいったらあぶないよ!ゆっくりおりてきてね!」
「わかったよ!おかあさん!ゆっくりおりるよ!」
3mほど引き上げた所で糸を手繰るのを止め、木の枝に糸を巻きつける。
そして新しい釣り糸で次の獲物を狙う。
「ゆ?ゆ?ゆ!おりれないいいい!!!どうじでえええええええ!!!!!」
「なにやってるの!はやくおりてきてね!」
「おりれないの゛お゛お゛お゛お゛!!!おがさああああん!!!だずげでええええ!!!」
「まっててね!いまたすけるからね!」
子れいむに向かってぴょんぴょんと飛び跳ねる母れいむ。しかし、当然届くはずも無い。
そうしているうちにまた別の子供が針に掛かる。
「ゆゆゆ!れいむもおそらをとんでるよ!」
「だめえええええええ!!!おりてきてえええ!!!」
「うわあああああん!おかあさーーーーん!おろしてえええ!ゆっくりできないいいいい!!!」
「ゆゆっ!いたいっ!おくちになにかささって・・・ゆーーーーーーーー!!!!」
「ああっ!れいむ!」
「いだああああああい!!!せなかになにかささったあああああああああ!!!ひっぱられるよおおおお!!!」
「ああああああ!!!みんな!!!どうしておそらをとんでるのおおおお!!!!!」
「ゆーーーーっ!なにかにひっぱられてるよ!おかあさんたすけてえええええ!!!!」
「あああ!!!どうして!!!どうして!!!みんな!ゆっくりしてええええええ!!!」
母れいむを残し、五匹の子供達は皆釣りあげられてしまった。
皆口々に助けを求め泣き叫ぶ。母親はその下で我が子を助けようと懸命に飛び跳ねる。
子供達を釣り上げた二人は、ゆっくり達に気づかれぬ様静かに反対側に降り、
偶然そこを通りがかった風を装いながら母れいむに話しかける。
「やあ、なにやってるんだ?ずいぶん楽しそうじゃないか。」
「ゆ!!!」
「あー。別に警戒しなくてもいいよ。お前達に危害を加えるつもりは無いから。」
「ゆ・・・ほんとう?」
「ああ、本当さ。この銃はお前達を撃つためのものじゃない。『お前達には』使わないさ。」
「ゆ!おにいさん!おねがい!れいむのこどもをたすけてね!」
「あん?遊んでるんじゃないのか?」
「れいむのこどもたちが、おそらをとんでたらおりれなくなったの!おねがい!たすけて!」
「空を飛んでたら降りられなくなった・・・ねぇ。どれどれ?」
「あー。なんか釣り針に引っ掛かっているみたいだね。釣り糸も見える。どれ、外してやろう。」
「ゆ!はやく!はやくたすけてあげてね!」
「あれ、ちょっと高すぎるなぁ。届かないや。」
「そんなこといわないでたすけてあげて!こどもたちがないてるよ!!!」
「ゆうううう!!!こわいよおおおおおお!!!おろしてええええええ!!!!!」
「うーん。仕方ない。ちょっと荒っぽいが・・・これしかないか。
なあお母さんよ。今から俺達が銃で釣り糸がかかっている枝を打ち抜く。
お前さんは下で娘をキャッチするんだ。できるか?」
「わかったよ!みんなまっててね!いまたすけるからね!」
男は銃を構え慎重に狙いを定める。
「よし、いいか?まずは一番右側の子から落とすぞ。」
「わかったよ!」
「ゆーん。おかあさんがんばって!」
「ターーーーーーン。」
母れいむは娘の真下で待ち構える。銃声。そして次の瞬間・・・
「ゆぎゃあああああああ!!!いだいいいいいいいい!!!」
「どうじでええええええええ!!!なんでそのこをおどしたのおおおおおお!!!」
「なんでって。右側の子って言っただろ。俺から見て右側の子だよ。お前から見て右じゃねえよ。」
「ゆううううううう!!!ぞんなああああああああ!!!」
「ゆぅぅぅ・・・おかあさん・・・どうして・・・たすけてくれなかった・・・の・・・」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛」
「しょうがない。次は必ず助けるぞ。」
「ゆううう・・・ごめんねえええ・・・でもあんしんして!もうしっぱいしないよ!」
「よーし、じゃあつg「はああああああああああっくしょ!!!!」」
「ターーーーーーン。」
「ちょwwwおまwwwびっくりさせんなってwwwww」
「ゆぐぇ!ゆぅぅぅ・・・まだ・・・しにたく・・・な・・・い・・・」
「あああああああああああああああ!!!!!」
「ああ、悪い悪いwwwwついくしゃみが・・・あ・・・」
「お゛に゛い゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!!!と゛う゛し゛て゛え゛え゛え゛!!!!!」
「俺悪くねーよ。こいつがいきなりくしゃみなんかするから・・・」
「いや。ゴメン。マジで。次はちゃんとやるから・・・」
「ゆうううう・・・」
「悪かったな。次は俺が撃つよ。汚名を挽回させてくれ。」
「汚名挽回とかwwwww低学歴乙wwwww」
「あっ、てめっ、笑うな!ちょっと言い間違えただけだろ!」
「言い間違えとかwwwねーーーーよwwwww」
「うるせーーーーー!ほんとだって!」
「もういいよ。これ以上恥をかく前にさっさと撃っちゃえよw」
「言われなくても撃つよ!「ターーーーーーン。」だからもう笑うな!」
「ゆぎゅっ!!!もっと・・・ゆっくりしたかった・・・」
「あああああああ!!!!またあああああ!!!!どうじでえええええ!!!!」
「あ・・・わりい・・・どの子どもを落とすか言って無かったな・・・」
「お゛に゛い゛さ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ん゛!!!!」
「はぁ、お前にゃ任せられんな。次は俺がやる。」 「何言ってんだ。次こそちゃんとやるって。」
「んな事言ったってお前のせいで二匹死んだぜ。」 「おめーだって一匹殺したじゃねーか。」
「殺してねーよ。死んだけど、殺してはいない。」 「同じ様なもんだろが。」
「おにーさんたち!やめて!けんかしないでね!いっしょにれいむのこどもをたすけてね!」
「一緒にか・・・俺はやめた方がいいと思うが。」 「まあ母親がそう言うなら、しかたないな。」
二人はそれぞれ別のゆっくりがぶら下がっている枝を狙う。
「それじゃ、同時に撃ち落とすからな。」 「助けたい子供の真下にいきな。」
「え・・・ちょっとまって!そういういみでいったんじゃないよ!」
「よーく選べよ。片方は確実に死ぬからな。」 「ごーお。」
「おかあさん!たすけて!」 「いやだあああ!!!しにたくないよおおおお!!!!」
「よーん。」 「さーん。」
「そ゛ん゛な゛こ゛と゛い゛わ゛れ゛て゛も゛お゛!き゛め゛ら゛れ゛な゛い゛よ゛お゛お゛お゛!!!」
「にーい。」 「いーち。」
「い゛や゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!!!」
「ぜろ。」 「タ、ターーーーーーン。」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!」
(猟ゆ会)
狩りを終えた男達がぞくぞくとある建物に入っていく。その入口に掲げられた看板には『猟ゆ会』の三文字。
猟ゆ会とはゆっくり狩りをする者達が必ず所属しなければならない組合。政府からの補助金で運営されている。
主な事業内容は、狩りに使う道具の販売や貸出、ハンター達のスコアの記録付け。
ハンター達には狩りの戦果を届け出る義務があった。データベースに纏められたそれは後々ある目的の為使われる。
狩りを終えた一人の男が、受付に今日の殺害数を報告する。
「今日はこんだけッス。しかし、こんだけ殺してるのに減らないなんて、ゆっくりって不思議な生物ですねえ。」
「おや、兄ちゃんは新入りかい?何もしらねーんだな。逆だよ逆。」
「逆って、どういう事ッスか?」
「たったこれしか殺してねえのに増えてる気配が無い。あいつ等の増殖力はこんなもんじゃ無いはずなんだがな。」
「?良く分かんないッスね。」
「今から十年以上前の話だ。まだ政府主導でゆっくり駆除をやってた頃、大規模な駆除作戦を何度もやってたんだ。
俺達の他に、警察や消防、軍隊まで出動させてな。そりゃあ大規模な山狩りをやったもんさ。
作戦が終わった後、野山のゆっくり共は当然全滅さ。でもな・・・」
「でも?」
「あいつ等どこからともなくやって来るんだよ。そして次第に数が増えて・・・一か月もしたら元通りさ。
でも元通りになったらそれ以上はあんまり増えねえんだ。不思議だろ。」
「はぁ~。」
「当時いろんな噂が立ったもんさ。ゆっくりってのはどこか別世界から来た化け物なんじゃないか、とか。
殺しても減らずほっといても増えないのは誰かが裏で調節してるからだ、とかな。」
「ふ~ん。」
「ま、どうせ本当の事は解らねえんだ。あんまり気にすんな。それよりスコアを稼ぐ事を考えるんだな。
殺害成績を上げておけば・・・おっと、あぶねえ。これ以上は教えちゃいけねえんだった。」
「何?気になるなあ・・・」
「ま、余計な詮索はしない事だ。それより次の狩りはもっと頑張るんだぜ。
兄ちゃんは渡した弾数の割に殺した数が少ないみたいだ。無駄弾撃ち過ぎ。もっと射撃の腕前を磨きな。」
「はぁ。」
ゆっくり狩り。一見、一般庶民のストレス解消の為のレジャーの様に見える。しかし、その実態は・・・
end
作者名 ツェ
今まで書いたもの 「ゆっくりTVショッピング」 「消えたゆっくり」 「飛蝗」 「街」 「童謡」
「ある研究者の日記」 「短編集」 「嘘」 「こんな台詞を聞くと・・・」
「七匹のゆっくり」 「はじめてのひとりぐらし」 「狂気」 「ヤブ」
最終更新:2008年10月05日 17:48