ゆっくりいじめ系71 栗祭り

秋と言ったら栗。花の香りがとても卑猥な、あの栗である。
そんな栗拾いに出かけ、籠を一杯にして一休みしているとゆっくりれいむがのそのそとやって来た。
大きいな。ひょっとしたら子持ちかもしれない。そう考えつつぼんやり眺めていると、脇に置いた籠を見つめている。
どうせ食おうとしているのだろう。面白そうなので黙ってみていると、ジャンプして籠に飛び込んだ。
イガグリの海に自ら飛び込むとは何て面白い饅頭だ。昔の若手芸人でもそんな奴はそうそういなかった。
「い゛だい゛い゛だい゛い゛だい゛い゛だい゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」
大暴れして全身にイガグリが刺さっていくゆっくり。駄目だ面白すぎる。
「ぶはははははははははははははははははは!!!」
たまらず腹を抱えて爆笑する俺。そんな俺に向かって、
「わらってないでさっさとたすけてね!!」
等と怒鳴ってくるゆっくり。さっきまでの狂乱ぶりが嘘のようだ。ひょっとしてああ振舞えば助けて貰えると思ったのか?
「ジャンプして飛び出してくればいいじゃないか」
「ゆ!そうだねっ!!ゆっくりとびだすよ!!」
思い切りジャンプして外に飛び出してくるゆっくり。殆どのイガグリは衝撃で取れたが、体の底には深々と刺さっている。
イガグリの上であんなに強く踏み切った結果がこれだよ。
「ゆ゛ぐう゛う゛う゛う゛う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!」
今度は本気で痛かったらしい。当たり前だ。あんなに深く刺さったら中身にまで届いてる。
再び腹を抱えて爆笑する俺。駄目だこいつ面白すぎる。そんな俺に、今度は全く余裕の無さそうな様子で
「はや゛ぐだずげでよ゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!ゆ゛っぐい゛でぎな゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!」
「嫌だよ。どうして俺がお前なんかを助けないといけないんだ?一人でもがいてろよ」
「どお゛じでぞんな゛ごどい゛う゛の゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」
「どうしてと言われても。別に俺は痛くも痒くもないし。むしろ楽しいし。お前ら風に言えばゆっくりできてるし」
「ゆ゛っぐり゛でぎな゛い゛!ごでじゃゆ゛っぐり゛でぎな゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」
「そうかい。じゃ、俺はそろそろ帰るよ。じゃあな馬鹿饅頭。ゆっくりしていってね!!!」
「ひどぅい゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!だずげでよ゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛お゛!!!」
ゆっくりが撒き散らしたイガグリを籠に入れて帰宅。途中で十匹程のちびゆっくりとすれ違った。
ひょっとしたら母親の悲鳴を聞いて駆けつけてきたのかもしれない。
悲鳴が聞こえなくなる頃にはそんなどうでもいい事より、晩の栗メニューについて考える。
結局夕飯はお隣さんからお裾分けして戴いたカレーだった。女子大生の作った王子様カレーは最高に美味かった。

翌日も栗拾いに行ってから帰ると、家の中から話し声が聞こえてきた。
すわ泥棒かと思い一気に全身から冷や汗が吹き出る。だが、よくよく耳を澄ませるとそれはゆっくり達の声らしかった。
こっそり覗いて見れば、ベランダの窓が開いている。しまった、鍵掛け忘れてたか。
とりあえず追い出そうと、ゆっくり達が駄弁っている居間へ行く。
「おじさんだれ!?ここはれいむたちのおうちだよ!!ゆっくりでていってね!!」
「ゆっくいでていってね!!」「ゆっくりかえって!!」「ゆっくりしていかないでね!!」「ごゆるりと…」
「はいはい。お前ら馬鹿饅頭が何を言おうがここは俺の家なのでとっとと出て行ってね」
「ゆ!おじさんきのうのひとだね!!」
「きのうのひと?」「だあれ?」「ゆっくりできるひとなの?」「出来ておる喃…おじさんは…」
昨日の?あああのイガグリゆっくりか。略してゆっグリだな。
「このおじさんはゆっくりできないひとだよ!!れいむにひどいことをしたんだよ!!」
「ゆゆっ!!!」「おじさんゆっくりできないの!?」「ゆっくりかえってね!!」「やってくれた喃おじさん!」
「出て行くのはお前らだ。とっとと帰ってイガグリでも食ってろ」
「ゆー!!おこったよおこったよ!!みんなでおじさんをやっつけちゃえ!!」
「ゆっくりしね!」「ゆっくりでていってね!」「ゆっくりどっかいっちゃえ!」「母霊夢はここに居よと申しておらぬ」
あーうるせえ。話を聞かないなら実力で放り出すまでだ。
鷲掴みにして、全て窓から外に放り出す。
「ゆぐっぐ!!ひどい!どうしてこんなことするの!!おじさんとはゆっくりできないよ!!」
と、散々支離滅裂な悪態を吐いて何処かへ行くゆっくり親子。巣に帰るのか?
その瞬間、俺に電流走るっ……!そうだ、奴らの巣を突き止めれば面白い事が出来る。
やられっぱなしはつまらんからな。たまにはやり返してやらんと。
素早くドアから外へ出て、気付かれないようにゆっくり親子をストーキングして巣を突き止める。
意外と大きいんだな……出入り口は割と小さいが中は大人二人は入れる位の広さがありそうだ。面白い。
場所は覚えた。後は奴らの巣に押しかけて…ああ楽しそうだ。
あの傍若無人で生来の泥棒気質なゆっくり共が一体どんな反応をするのか想像しただけで笑えてくる。
とりあえず家へ戻って準備をする。明日はここでパーティだからな。貴重品はしっかり保管しないと。それに買い物も必要だ。

翌日、遠足当日の小学生のごとく早起きしてしまう俺。年甲斐も無くドキドキしているのか俺は。我ながら気持ち悪い。
ニヤニヤしながら朝食を済ませ、身支度を整える俺の姿は変質者そのものだろうな。
準備万端整えると、早速昨日突き止めたゆっくりの巣へ向かう。手には昨晩剥いた栗のイガが入った籠とベニヤ板。
ゆっくりの巣に到着だ。籠とベニヤを巣の出入り口からは見えない所へ置き、中を確認する。
全員居る。どうやら食事中のようだ。ではお邪魔させてもらうとしよう。
「おいお前ら!ここは俺の家だぞ!何勝手にくつろいでんだ出て行け!!」
断っておくが決して俺はホームレスではない。
「ゆゆ!おじさんまたれいむたちのおうちをとりにきたの!?ゆっくりでていってね!!」
「ああ?何言ってやがる。お前らの家はここじゃないだろう」
「ゆっほう!!そうだよ!!ゆっくりたちのおうちはここじゃないよ!!さっさとおうちにあんないしてね!!」
「あんないちてね!」「ゆっくりつれてってね!」「ゆっくりはやくしてね!」「おじさま、連れて行って下さいまし」
何だ、あっさりこっちの言う事を聞いたぞ。もっと抵抗するかと思ったのに拍子抜けだ。
「よし、それじゃ着いて来い。40秒で支度しろ」
「ゆっくりしゅっぱつするよ!!ゆっくりおひっこし!!ゆっくり~♪」
「ゆっくいちゅっぱちゅ!」「ゆっくりいくよ!」「ゆっくりたのしいね!」「まこと広うなり申した…」
ゆっくりを引き連れて自宅へ向かう。ゴチャゴチャと楽しそうに騒いでいるのが何とも耳障りだ。
家のドアを開け、全員を中に連れ込み、挨拶をする。
「じゃあな馬鹿饅頭。ゆっくりしていけ」
「ゆっくりしていくよ!!おじさんありがとう!!さっさとでていってね!!」
礼を言う態度じゃねえ。まあいいや。手の届かない所にあらかじめ置いてあったバルサンを起動させて家を出て鍵をかける。
悠々とゆっくりの巣へUターン。中に這入り、ゆっくり達の家具であろう草や葉でできたベッドらしき物をぐちゃぐちゃに踏み散らかす。
備蓄の食糧は全て外に捨てる。ゆっくり達の玩具らしきガラクタの類は全てバラバラに壊す。
とにかく徹底的に巣の中を壊し尽くした頃には、ぼちぼちバルサンも終わっている時間になっていた。
自宅へと取って返し、ゆっくり達の様子を見なければ。ああ忙しい。
ゆっくり達にもバルサンは効くらしい。母ゆっくりだけは辛うじて生きているが、子供達は全滅していた。
全てのゆっくりがバルサンから離れた場所で密集しており、白目を剥いて顔は真っ白、限界まで開いた口から泡を垂らしていた。
「おい起きろゆっくり。一体何があったんだ?」
ビクビクと痙攣している母ゆっくりの頬をびたびた叩きながら白々しく質問する。
「ゆ゛っぎぇ……けむ゛いが…けむ゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛ひひひいぃぃぃぃぃ」
意識が混濁しまくっていて会話ができん。元々意思の疎通は困難だが、これでは話にならん。
とりあえず冷蔵庫からオレンジジュースを出して飲ませてみる。
1リットル程口に流し込んだら復活した。何ていい加減なんだ。
「ゆっおじさん!!ここじゃゆっくりできないよ!!けむりがもわもわってなってゆっくりできなかった!!あやまってね!!」
「何で謝らないといけないんだ。お前らが勝手にここに住み着いたんだろうが。俺は知らん」
「ゆくー!どうしてそんなこというの!!こんなゆっくりできないところはおじさんがすめばいいんだよ!!」
「そうかいそりゃどうもじゃあここは俺の家だから、とっとと帰れ」
「いわれなくてもそうするよ!!おうちかえる!!」
「おい、汚いから片付けていけよ。このボロクズをな」
「れいむはしらないよ!!おじさんがゆっくりかたづけてね!!」
何て薄情な奴だ。子供の死体の処分を面倒臭がった。
「ああそうかい。じゃ、これは俺が貰っておく」
ビニール袋に死体を入れる。これは後で使えるな。持って行こう。
「じゃ、行くぞ」
「どこへいくの!?ゆっくりできるところ!?」
「アホか。お前の家だよ。あんな薄汚い家は俺も要らないからな。お前にやるよ」
「きたなくないよ!!れいむのおうちはきれいだよ!!ゆっくりあやまってね!!」
「知るか。ほれ早くしないと置いていくぞ」
「まって!ゆっくりつれていってね!!」
どうして俺が一緒に行くのか疑問にも思わないらしい。まあその方が面倒が少なくていいが。
巣に着く頃にはもう機嫌が直っていた。情緒不安定かこいつは?
そんな上機嫌ゆっくりを待っていたのは荒れ果てた自分の巣だった訳だが。
「ゆ゛ぐ!!ひどい!!だれがこんなことをしたの!?おじさんがやったの!!?」
「そんな訳無いだろ?あー、そうだ。野良犬だ。野良犬が荒らしていったんだよ」
「ひどいよ!!いぬさんなんてきらいだよ!!ゆっくりなおしてね!!」
「俺には関係ないだろ。大体、こうなったのもお前がきちんと戸締りしないからだぞ。だからお前が悪い」
「とじまり!!?とじまりってなあに!!ゆっくりできるもの!!?」
「ああ。ゆっくりするのに戸締りは欠かせない。戸締りしないでゆっくりできる訳が無いんだ」
「じゃあおじさんがれいむのおうちをとじまりしてね!!さっさとゆっくりさせてね!!」
「いいとも。じゃあまず奥に行け」
「わかったよ!!ゆっくりいくね!!」
何の疑いも持たずに奥へ向かうゆっくり。こいつ本当に人を疑う事を知らないんだな。
「ほれ、エサだ」
ゆっくりチルドレンの入った袋を投げ込む。
「これはごはんじゃないよ!!れいむのあかちゃんだよ!!」
あ、一応自分の子供だとは認識してるんだ。あんまり薄情だからてっきり分かってないのかと。
中から飛び出して来る前に、籠を持ってきてイガを流し込む。
「そら、これもエサだ。沢山あるぞ。喜べ」
「い゛だい゛い゛だい゛!!ごれ゛はだべら゛れ゛な゛い゛よ゛お゛お゛お゛お゛!!!」
「そんな贅沢言うなよ。じゃあ後は戸締りだ。ゆっ栗して逝ってね!!」
ベニヤで出入り口を塞ぐ。中からは痛いよ、助けて、出してという悲鳴が聞こえてくる。
数時間、音楽を楽しむようにその悲鳴を聞き続けていたが、やがて疲れたのか寝息が聞こえてきた。
これからはしばらくここで暇を潰せそうだ。あの死体に手を付けるのは一体いつなんだろう。
俺は当分続くであろう娯楽にまたニヤニヤしながら家路に着いた。途中ですれ違った人が不審者を見る目でこちらを見ていた。

FESTIBAL du MARRON FIN


作:ミコスリ=ハン

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最終更新:2008年09月14日 05:10
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