ゆっくりいじめ系1449 ありすの奇妙な生涯

yga_uljp00321.pngにむしゃくしゃして書いた。
後悔はしていない。


その大きな巣には、小さな赤ありす一匹しかいなかった。

「ゆ?・・・・ゆっくりしていってね」
そのありすはゴミのように薄汚れ、憔悴しきっており、
眼はまるで死人のように力が無かった。

顔にはまるで感情を感じさせない不自然な微笑みが宿っている。

まだ生まれたばかりだというのに、
すでに疲れ果てて生を諦めた哀れな個体がそこにいた。

「それ」はそんなありすの姿を、何も言わず、ただ見つめていた。

「それ」は苛立っていた。

その苛立ちは「それ」が普段からゆっくり共に、
弱いにも関わらず己の強いという妄想に生き、
怠惰と惰眠を貪ることでその無意味で短い生を
送るあのゆっくりどもに対して感じる苛立たしさとは
別の感情であった。

「それ」には、この目の前の小さなありすの子が、
これより来るであろう死を、
来るがままに受け入れようとしているという、
「諦め」と「無気力」に苛立っていた。

「それ」は巣の様子を一目見て、この子ありすが
何かしらの理由で親を失い、一人で今まで生きてきたので
あろうことを理解した。

そして、それが苦しみばかりの生活だってあろうことも。

度重なる理不尽で不条理な不幸に、おそらくありすの
心は致命的なまでに傷を負ってしまったのであろうことも。

その上で、「それ」は苛立っていた。
なるほど、苦しかったのであろう、
悲しかったのであろう。
だがしかし、何故その苦境に甘んじる。
なぜ、その苦境を打開しようとしない。
たとえ、それがどうしようもない苦境だとしても、
それをもたらした相手に何故一矢報いようとしない。
何故、勝ち取ろうと思わない。
何故、勝ち取れずとも、相手に一矢報い、
誇りある死に場所を得ようと思わない。

何故・・・

何故、戦おうとしない。

そう思った時、「それ」はありすの髪を掴み、巣から引きずり出していた。
そうして、自分の帽子の中にありすを押し込み。
「それ」の「愛馬」に跨った。

「JAOOON!」

「それ」は、騎馬めーりんの戦士が一人「ユルチ」は、雄たけびをあげると
スィーを走らせた。

「ユルチ」がありすを拾ったのは完全に気まぐれだ。
彼は、このありすに戦う事を教えるつもりだった。
真の「ゆっくり」とは幾千もの戦いを経ることでしか
得られないという事を。
ありすの無気力さが、彼の戦士としての本能に火を付けたのかもしれない。

「ユルチ」はユッティラ大王の第三子「ユグデイ」直属の斥候部隊の隊長であった。
彼の部隊が、このあたりに立ち寄ったのは「物資調達」の為であり、
その過程で偶然あのありすを見つけたのだ。

「ユルチ」が部下たちの所に向かうと、大方仕事は終わったらしく、
「食事」に精を出していた。

三匹の部下は、恐らくはかつてれいむだったであろうものを三つに分けて
頬張っていた。彼らの足元には、二つの黒い染みがある。
恐らくは赤ゆっくりだった物だろう。

「JAOOOON!」
「ユルチ」が雄たけびをあげると、
三匹はれいむを食べるのを止め、即座にスィーに乗り込む。

「JAJAOOOON!」
「ユルチ」が再び雄たけびをあげると、
四騎の騎馬めーりんは一斉に走り出した。

目指すは、ユッティラの王国の都「ホン」へ!

そこでは赤ありすにいかなる運命が待ち受けているのであろうか?

続く

取り敢えずプロローグ。
それなりに長くなるかもしれない。

書いたもの
  • 騎馬民族の襲来



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最終更新:2008年11月09日 14:55
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