ゆっくりいじめ系83 ゆっくりハウス

出来た・・・。ゆっくりれいむはゆっくりしながら感慨に浸っていた。
ゆっくりのゆっくりによるゆっくりのための安住の地、ゆっくりハウス。
ゆっくりれいむそのままのゆっくりな外観、
ゆっくりできるのに十分、いやゆっくりにはかなり大きすぎるほどのゆとりあるスペース、
ゆっくりの安全を確保する強度のある壁。
ゆっくりがどうこしらえたのかはさておき、実に完成度の高いゆっくりした住居だ。
「これでゆっくりできるね!」
さっそくゆっくりまりさたちと落成記念ゆっくりと洒落込もう。そう思うとゆっくりれいむは今夜のためのご馳走を調達しに向かうのだった。

たっぷりごちそう(といっても果物程度)をもって帰り、ゆっくりハウスにもどってきたれいむ。しかし戸を開けると、思わぬ先客がいた。ヒトだ。
「おう、ゆっくりさせてもらってんぞ」
「ゆ、ゆっくりしていってね!!」
「そうさせてもらってる、狭いな」
・・・反射的に挨拶をしてしまったが、これは困った。どうも留守の間に勝手に上がりこんで来たらしい。ゆとりがあるとはいえゆっくり用の住居にヒトが入るとは・・・いや、感心している場合じゃない。
「こ、ここはれいむのおうちだよ!!おじさんはゆっくりできるひと?」
「おーそうかそうか。俺はゆっくりできる人だ。見ての通り、今ゆっくりしてるだろ?」
確かにムカつくぐらいにゆっくりとゴロゴロしてくれている。が、れいむにとってはちっともゆっくりではない。
「いやー住むところがなくてなぁ、今日の寝床はどこにすんのか物色してたらこれだろ?つい入っちゃってなーはっはっは」
勝手に上がりこんでおいて今晩とまらせろとでも言うのだろうか。たまったものではない。落石記念どころか、こんなデカいヒトがギチギチに入っていては一人でも満足にゆっくりできやしない。少々気の毒だが、寝床は他に探してもらうことに・・・。
「お、なんだメシまであるじゃないか。ひとつもらうかな」
「ゆ?!おじさんこれはれいむn・・・」
「まぁまぁまぁまぁいただきまーす。あーん」
そういうとヒトはれいむのもっていたりんごを奪い取り、あっさり口に運ぼうとする。
「おじさんやめて!!それはれいむの!!おじさんのじゃないの!!」
「うっせーなちょっと黙ってろ」
そういうとヒトは片手でれいむの頭・・・もとい体を押さえつけ、もう片方の手でむしゃむしゃとりんごを頬張る。くやしい。しかし、かなわない。
「ゅー!!ゆー!!おじさんひどい!!」
「んー、まぁまぁかな。まだあるみたいだからもらっとくぜ」
「ゆっくりやめてよね!!」
「そうかーゆっくりかー。じゃぁ全部食う頃まで時間をかけて、ゆっくりやめてやるよ。なーんてなハハハ」
れいむはつぶれるかつぶれないかギリギリの圧力に押さえつけられながら、持ってきたご馳走を全部平らげてしまった。
「あー食った食った。ちょっと横になるかぁ」
そういうとヒトはずうずうしく横になる。そのとき。
クシャッ。
ヒトの足元で音がした。
「ん?なんか踏んだか?」
「ゆっ!?」
ゆっくりれいむの大切にしていた、お母さんのリボンが踏んづけられていた。
「なんだゴミか」
「ゆー!!ゴミじゃないよ!!おかあさんのリボンだよ!!」
「へー、そいつぁわるいことしたなーごめんなさーいっと」
もう我慢ならない。勝手に居座られて、ご馳走は食われて、宝物は汚れてしまった。有無を言わさず出て行ってもらうしかない。
「おじさんとはゆっくりできないよ!さっさとでていってね!!」
「んー、ここ悪くないな。決めた。ここ俺の家な。お前でてけ」
「ゆっ?!」
・・・な、何言ってんだこいつ。
「ここはれいむのいえなの!おじさんのいえじゃないよ!」
「今俺の家になったんだよ。ゆっくりのくせに、自分らの常套句も分からないのか?いつもいってるだろ、勝手に上がりこんでおいて「ここはゆっくりのいえだよ!!」宣言。だから俺もやるの」
「だ、だってゆっくりはゆっくりだもん!おじさんゆっくりじゃないもん!」
「理由になってねーよバーカ。やっぱしょせん餡子ブレインだなこの糞饅頭が」
ここまでコケにされては、もうだまってはいられない。話し合いで決着がつかないなら、力でねじ伏せるまで。ゆっくりれいむは渾身の力をこめて体当たりをした。
「・・・んー、いいマッサージだー。おいおいゆっくり、そんなんじゃおじさんは痛くも痒くもないなー?」
      • やはりヒトとゆっくりの差は歴然だった。ダメージは皆無だ。そして。
「ゆっくり、よく覚えとけよ。攻撃って言うのはな、」
ヒトが拳を固めると、
「こうやるんだよ」
ゆっくりれいむに向けて、勢いよく振り下ろした。


「・・・ゅー・・・ゅー・・・」
ゆっくりな外観のゆっくりハウスの玄関、体半分がひしゃげロボトミー化したゆっくりれいむが呻いている。なかではヒトが我が物顔で、新しい寝床に満足しながら眠りこけていた。


「自分の家宣言」を逆にしてみた

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最終更新:2008年09月14日 05:20
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