ゆっくりいじめ系2454 駆除

注意

  • 虐めてません。駆除ものです。何もしていないゆっくりが死にます。
  • 野生動物についての描写は、都合のいいところだけを抜き取ったような適当なものです。
 信じてはいけません。
  • 言うまでも無く、俺設定有り




<駆除>

ある村が、近場の山に住み着いたゆっくりを駆除しようと思い立った。
畑が荒らされたからではない。
否、全くそれが関係ないといえば嘘になるが、それ以上に、気に食わないことがあるのだ。
ゆっくりの所為で山の生態系が大きく変わってしまったことだ。

まず植物が減り、続いて虫が少なくなり、最後には動物が消えていった。
ゆっくりに食われたり、巣を奪われたりして、山に居られなくなってしまったのだ。
ゆっくりは、あれでいて“野生”としては結構強い。
手加減しないからだ。

戦って勝ったけど、傷だらけで弱ってしまいました。では、野生では生きていけない。
だから野生の動物達は、そもそも獲物以外の生き物との接触を避ける。
稀に出くわすときが合っても、ほとんどの場合は牽制し合いながらも譲り合って、事を起こさない。
争うことになっても、ほとんどの場合は数度の探りあいで、一応の上下関係をつけて“ほどほど”でやめる。
ゆっくりは違う。
全力で立ち向かう。
だから、他の動物達は“万が一”を恐れて、自分の食糧や住処を明け渡す。

声の大きさも問題だ。
大声は、動物達を怯ませる。
傷付けば傷付くほど大声を発するゆっくりは、動物達にとっては分の悪い相手なのだ。

昔は、幾つもの声で騒がしかった山。
耳を澄ませれば澄ませるほど、多種多様な生き物の息吹が聞こえていた。
今聞こえるのは、ゆっくりしていってね!!!、という、ゆっくり以外をゆっくりさせない騒音だけ。
息吹の重ね合わせを山の命と言うのなら、ゆっくりの声しか聞こえないこの山に、命は既に無い。

だから、村は古来より自分達を育んでくれた山の命を取り戻すために、ゆっくりを駆除することに決めた。
村は、ゆっくりを駆除するために一つになった。




駆除は“毒”を用いて行われることになった。
毒と言っても、ゆっくりに対しての毒で、要するに辛いもの、“唐辛子”である。
勿論、口に含んだだけでは吐き出されて終わりなので、飲み込んで体内に摂取してもらう必要がある。
ここで肝となったのは、ゆっくりの食事の取り方である。

ゆっくりは食事の際に殆ど咀嚼をしない。
む~しゃ、む~しゃで二回。まじぱねぇの時に至っては丸呑みに近い。
それ故、何か普通の食べ物に唐辛子を混入させれば、簡単に唐辛子を食べさせることが出来るのだ。

この利点を生かすために、駆除用の食べ物は、刻んだ唐辛子を混ぜ込んだ団子にすることに決まった。
ただし、いくら丸呑みに近いといっても、唐辛子を入れすぎれば、当然ながら咀嚼中に気付かれてしまう。
求められるのは、極少量で事足りる、強烈な辛味を持つ唐辛子。
それは、呆気無く見つかった。
辛いもの好きのお兄さんが、趣味で育てていた世界一辛い唐辛子“ブート・ジョロキア”を提供してくれたからだ。
その効果は素晴らしく、耳かき一杯程度の分量で成体ゆっくりを殺害する程であった。

そのお兄さんは、ジョロキアの辛さを次の様に物語ってくれた。

「刻んだジョロキアが舌に触れた瞬間、味覚が(一時的に)死んだ」

この意見を聞いた村人の中から、野生動物への影響も考え、

「唐辛子を辛味の低いものと替えた方がいいのでは」

という意見も出たが、

「毒ではない」

ということでそのまま用いられることになった。
どちらにせよ、ゆっくりが居座り続ける限り、野生動物達そのものの生存が危ういのだ。
多少の問題点には目を瞑ってでも、ゆっくりの駆除は優先しなければならない。

他に目立った反対も出ないまま、ゆっくり駆除計画はゆっくりとせずに進められていった。




時は初秋、冬篭りを前に、ゆっくり達の活動が精力的になる頃。
駆除団子を背負った若者達が、何十人と山へ足を踏み入れた。
荒れた山の姿は、とても寂しく、若者達の胸に物悲しさを宿らせる。
その悲しみをゆっくりへの怒りに変えながら、若者達は団子を山の彼方此方にばら撒いていく。

赤ゆっくり用のBB弾サイズ。
子ゆっくり様のパチンコ玉サイズ。
成体ゆっくり様のピンポン玉サイズ。

様々な大きさの団子が、ゆっくりを殺すために、死の淵にある山に舞い降りる。

団子を撒き終えた若者達は、一人、また一人と山を後にする。
山には、ゆっくりを待ち続ける団子だけが残った。




「ゆふぅぅぅぁぁぁあああっ!ゆっ!ゆっくりしていってね!!!」

“元”兎の巣で、一匹のゆっくりが大きなあくびを吐いて目を覚ます。
赤いリボンと黒髪が特徴的な“れいむ”である。
成体と言うにはちょっと小ぶりに彼女は、数日前に巣立ちしたばかりの若いゆっくりである。

「ゆっ!ゆっくりおなかがすいたよ!!!ゆっくりごはんをさがすよ!!!」

大きな宣言一つ。
引っ越したばかりのお家には、当然、冬篭りの蓄えどころか朝御飯だって置いていない。
だかられいむは、ぴょん、と巣穴から飛び出し、食糧を探しに駆けていく。

最近は少しご飯が見つかりにくくなっていると、れいむは感じている。
感じるだけだ。
そこに危機意識は生まれていない。
まだ、苦い雑草を食う必要があるほど追い詰められてはいないからだ。

「む~しゃ、む~しゃ、しあわせ~」

「む~しゃ、む~しゃ、それなり~」

見かける草や花を食い荒らしながら、晩御飯の分もご飯を探す。

「む~しゃ、む~しゃ、それなり~」

もっとも、今のところ見つけた食べ物はすべて口にしているため、晩御飯が溜まる気配はこれっぽっちも無い。
ゆっくり的にはそれでいいのであろう。
今もまた、ゆっくりと生えていたタンポポの花を無残に食い散らかしている。

「む~しゃ、む~しゃ、しあわせ~、…ゆっ!?」

その時、れいむはたんぽぽの横に見たことの無い、白いものが落ちていることに気付いた。
“団子”である。

「ゆ~?」

見慣れぬものに、れいむは首を傾げながらも鼻を近付ける。
匂いは強いものではなかったが、そのほのかに漂う香りはれいむの食欲中枢を刺激した。

「ゆぅ、ゆふ、ゆ~?」

知らぬものへの警戒心がれいむを躊躇わせているものの、だらしなく開いた口からは唾液が静かに零れている。

「こ、これはれいむのごはんだよ!!!」

数秒で、れいむは我慢をやめる。
ゆっくりに我慢なんて不可能なものなのだ。
魅惑の香りに我を忘れたれいむは、高らかに宣言をしながら、団子にむしゃぶりつく。
途端、れいむの口にほのかな甘みが広がった。
とてもか細く、唾液に解けて消えてしまいそうな微かな甘み。
自己主張しない、香る様な甘み。

「む~しゃ」

一度目の咀嚼。
荒く割けた団子の断面から、漂う様に漏れ出す甘み。
唾と混ざり合い、甘みは口全体に芳香の如く広がる。

「む~しゃ」

二度目の咀嚼。
同時に、その舌は本能に従い団子を口の奥へと誘う。
舌の上を転がる団子が、幸福となって甘さのスタンプを押していく。
飲み込んだ瞬間、喉を駆け抜けた団子から、全身を貫く様に幸せがほとばしっていく。

「し、し、し、し、し、し」

溢れ出る幸福は喉につかえ、代わりに滝の歓喜の涙が溢れ出る。

「しあわせー!!!!!!」

弾ける様に飛び出ることに成功した言葉は、山中に響き渡らんと大きく広がっていく。

初めての“あまあま”に打ち震えるれいむ。
その身体の中で団子は外側から急速に分解され、餡子と皮と不純物に変換されながら全身に広がっていく。
それは、まさに歓喜の洪水であった。

しかし、幸せの先では、団子が牙を剥いて待ち構えている。
徐々に消化されていく団子は、やがてジョロキアを露出させる。
露出したジョロキアもまた消化され、その辛味成分が毒となり、れいむの全身を駆け巡る。

「ゆ…うぅ…?」

まずれいむが感じたのは、強烈な不快感であった。
足元がすくわれ、全身が浮かび上がった様な、全身をあらゆる方向へ回転させられている様な、奇妙な感覚。
その感覚にれいむが戸惑っている内に、新たなジョロキアの欠片がれいむの体内でその姿を現す。

「ゆぐぐぐ…!?!?!?」

嫌な汗が全身から溢れ出し、寒くも無いのに身体は震え、世界に上下は既に無く、風の囁きが神経を抉る。
汚濁の様に不快感は募り、競り上がる様に吐き気が込み上げてくる。

急激な不調はれいむに死を自覚させる間もなく増していき、ただ強い恐怖だけがれいむの胸にこびり付く。

(どうして、たすけて、なんで、おかーさ、ゆっくり、しただけ、きもちわる、たすけて、やだ、こわい、いや、だれか、ゆっくり、したい、こわい、たすけ)

やがて、団子は消化され尽くし、すべてのジョロキアが、れいむの身体に取り込まれる。

(こわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわいこわ…しにたくな…)
「ゆびゅべぇエレエレエレ」」

吹き出るれいむの中身は放射状に広がり、山に黒とも紫ともつかぬ色の扇を作る。
れいむの皮は、その要として残された。




「ゆっ!これはあまあまさんだね!!!ゆっくりもってかえるよ!!!」

山のある場所では、落ちている団子に気付いたまりさが、団子を帽子に詰めていた。
彼女が団子をその場で食べないのは、何もお腹が空いていないからではない。
お家で待っている愛する身重の妻に、美味しいものを食べて欲しいからであり、冬篭りへの備えを既に始めているからである。

帽子を被りなおし、他に“あまあま”は落ちていないかと探索を始めるまりさ。
とても小さいものや、丁度良い大きさもの。幾つもの団子を見つけたまりさは、満足げな笑みを浮かべて巣穴へと跳ねていく。

「ゆっくりただいま!!!」
「ゆっくりおかえり!!!」

家の戸を開けると、中から愛おしいれいむの声が聞こえる。
お家に入ってしっかりと戸締りをし、妻の頭にある茎を見つめると、可愛い可愛い赤ちゃんが、幸せな寝顔を見せている。

「ゆ~!あかちゃんゆっくりおおきくなってね!!!」

答える様に、赤ちゃんはその身を揺する。
そのゆっくりとした姿に一通り悶えた後、まりさは本日の成果をれいむに見せる。

「今日はあまあまさんがたくさんとれたよ!!!いっぱいゆっくりしてげんきなあかちゃんをうんでね!!!」
「ゆっ!!!あまあまさん!!!さすがまりさだよ!!!」

まりさが帽子から白い玉を取り出すと、れいむは、すごいすごい、とまりさを褒め称える。
まりさは、真っ赤になって照れくさそうに身体をよじる。

そんなバカップルを十分程続けた後、ようやく訪れたお食事タイム。
れいむは団子に口をつけ、まりさはそれを幸せそうに見つめる。

「む~しゃ、む~しゃ、し、し、し、し、し、し、しあわせ~!!!!!!」

涙を流して喜ぶれいむに、まりさはとてもゆっくりとした気分になる。
お団子はすぐに消化され、その栄養はれいむに吸収されること無く、茎に実った赤ちゃんに送られる。
隠されていた、辛味ごと。
幸せなあまあまと、強烈な“毒”を吸収した赤ちゃん達は、急にブルブルと揺れ始める。

「ゆ!?あかちゃんがうまれそうだよ!!!」
「すごくゆっくりしたからだね!!!ゆっくりうまれてね!!!」

れいむとまりさは、それが毒による結果だとは知らず、ただとてもゆっくりしたからだと思っている。
やがて、一匹のまりさが茎から離れる。
その瞬間から、二匹はまりさが産声を上げるのを、今か今かと待ち侘びる。

ほんの少し、れいむの頭から地面までの、ほんの僅かな距離が、とても長く感じられる。
それだけの幸せが、二匹の中にはあった。
その空間にはあった。

幸福に満たされた数瞬の後、生れたまりさは地面に降り立ち、そして口を開け、

「ゆべええええええ」

餡子を吐いて、死んだ。

「「ゆ!?!?!?」」

親二匹は、何が起こったのか分からず、ただ小首を傾げる。
その間にも、赤ん坊は次々に生れ落ちる。

あるまりさは、餡子を吐きながら落下し、地面に落ちた時には皮だけになっていた。

あるれいむは、ゆっく、まで言って、絶えた。

あるまりさは、口だけではなく、目からも餡子を噴出して息絶えた。

あるれいむは、茎に実った状態のまま餡子を吐き出し、皮だけになってからようやく生まれた。

一匹として、元気な姿を見せることは無かった。

「「………どぼじでええええええ!!!!!!」」

悲痛な叫びを上げるまりさとれいむ。
無論、その問いに答えてくれるものなどおらず、二匹はただ泣きながら死んだ我が子に身をすり寄せる。

「あがぢゃーん!おがあざんとゆっぐりじようよおおお!」
「おどーざんだよお!ずーり、ずーりだよおおお!」

赤ちゃん達は答えることなく、ただ二匹の頬を餡子で汚していく。

「ゆぐっゆぐっゆぐぅ…」
「どぼじで…どぼじで…」

たくさん泣いて、泣き疲れた二匹は、ゆっくりしようと残った団子を口にする。
泣いても赤ちゃん達は戻ってこない。
このまま悲しみながら死んでも、何の意味も無い。
餡子脳でも、その程度は理解できる。
だから二匹は、せめてその悲しみを和らげようとあまあまを飲み込んだ。

「「むーしゃ、むーしゃ、…しあわせ……」」

こんなに美味しくて、幸せな気持ちになれない食事は、二匹にとって初めてのことだった。

「「………ゆぐっ!」」

程なくして、その二匹も餡子を吐いて、赤ちゃん達の元へと旅立った。




団子を見つけたゲスまりさは、何の疑いもなくそれを口にした。

「うめえ、まじぱねえ!!!」

キョロキョロと周囲を見渡し、見つけた団子をすべて口にしていく。

「このあまあまさんはまりささまのものなんだぜ!!!ほかのやつにはわたさないんだぜ!!!」

丸呑みしたため、団子が消化されるまで余裕の出来たまりさは、その間に周囲に撒かれていた団子を食い尽くす。
そして、周りに団子がなくなったこと知るや否や、ぴょん、と跳ねて新たな団子を探しに行こうとする。
しかし、行くことは出来なかった。
着地するよりも速く、消化され大量に取り込まれたジョロキアが、まりさの身体を破壊する。
強烈な不快感に苛まれたまりさは、着地の衝撃で全身の穴という穴から餡子を噴き出して、永遠にゆっくりした。




お腹を空かせた我が子の為に狩をしていたありすは、小さな団子と大きな団子を幾つも見つけて、

「とてもとかいはね!!!」

と喜んだ。
家族皆で食べた団子はとてもゆっくり出来たが、それと同時にすべての命を奪っていった。




狩を教わっていた子まりさは、親が目を放した隙に小さな団子を食べて餡子を吐いた。
親もまた、その次の日に団子を見つけて死んだ。




あるれいむは、団子の取り合いに負けて潰された。
勝利したれいむも、すぐに皮だけになった。




あるちぇんは、運よく咀嚼中にジョロキアに当たり、少し中身を吐き出すだけで助かった。
しかし、味覚が無くなり、食事を取る気を失って、結局餓死した。




ありとあらゆるゆっくりが、永遠にゆっくりした。

団子は定期的に追加され、その度に一匹、また一匹とゆっくりは死んでいく。
秋の終わりには、山からゆっくりの声が消えていた。
冬篭りを始めたからではない。
ゆっくりが殆ど消えてしまったからだ。

村人達は、自分達の成果に満足しながら冬を迎えた。
しかし、これで終わりではない。
春になれば、生き残ったゆっくりが繁殖を始めるだろうし、他の山からまたゆっくりがやって来るとも考えられる。
ゆっくりがいる限り、駆除という作業が無くなることは無いのだ。




雪解けも終わり、寒さの爪痕など見る影も無く消えた、新たな春。
ゆっくりが消え去ったことにより、山には再び命が戻ろうとしていた。

一匹の狐が、自分の狩場に残された数個の“団子”に強く警戒しながら興味を示している。
と、ガサガサと茂みが鳴り、まりさとれいむが顔を出す。

「「ゆっくりしていってね!!!」」

急な大声に、狐は身を強張らせる。

「ゆっ!まりさ!あそこになにかあるよ!!!」
「きっとごはんさんだぜ!!!」

早速、狐の鼻先にある団子に気付いた二匹は、それを奪い取ろうとする。

「それはれいむのごはんだよ!!!ぷくー!!!」
「まりさのごはんをとるわるいきつねさんはゆっくりしんでね!!!」

威嚇しだしたれいむと、跳び掛ってくるまりさに驚いて、狐はそそくさと逃げ出す。
元々、狐は団子に対して警戒心を持っていたため、団子の為に争うつもりなど毛頭無かった。
しかし、二匹は狐が逃げたのは自分達の強さに恐れをなしたからだと、疑いもせずに信じていた。

「ゆっ!きつねさんなんてやっぱりたいしたことなかったね!!!」
「あたりまえなんだぜ!まりさたちにかなうやつなんているはずがないんだぜ!!!」

ゲラゲラと笑いながら、二匹は団子をむしゃり。
そのままぴょんぴょんと跳ねて、森の奥へと消えていった。
























「ゆっ!?まりさ、なんだかれいむおかしいよ…」
「ゆぅ!?まりさも…なんだかきもちわるいよ…」
「ゆぐっ!?こわいよ…きもちわるいよ…たすけて…まりさ…」
「ゆぎゅ!?ま…まりさこそ…たすけてほし…だぜ…」
「ゆびゅっ!?!?!?」
「ゆびゃっ!?!?!?」
「「エレエレエレエレエレエレ」」

正確には、森の一部となった。

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最終更新:2009年04月11日 00:40
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