ゆっくりいじめ系3129 さぁおたべなさい

※ドス頑張れ


さぁお食べなさい!


「ゆぅ、ドス……もう食べ物がないんだぜ」
「おちびちゃんたちもおなかペコペコだよ……」
「ゆぅぅぅぅぅ……」

ある森に住むゆっくりの群、ここは今年も絶賛越冬中だった。
毎年群が一丸となって餌を集め、中腹の洞窟で群全体が越冬をする。
そうする事で寒さで死んでしまったり、事故による被害を減らすのが目的だった。
何よりドスが一緒に越冬する事で、緊急の外敵から身を守れるのも大きな利点であった。

「どうして今年はごはんさんが少ないのぉ……」

しかし今年は根本的に餌が足りなかった。
ゆっくり達は資源を食い尽くすつもりで狩りをしたわけではなかったが、そもそも植物の、昆虫の、有機物の発生が少なかった。

「おかーさん、ごめんね……れいみゅもうゆっくりするよ……」
「おちびちゃん!?ダメだよ、ゆっくりしないでね!目を開けてね!!ど、どすぅううううううう!!」
「ゆぐぐぐぐ……」

これで4匹目。
体力の少ない子供から順次餓死していった。
本来ならゆっくりの様な多産生物は子を成す事が可能な親を優先し、涙を飲んで子供を見送る事が多いのだが、そこはゆっくり。
何よりも子供を最優先するが故に、他の家族とは言え子供が死んでいくのを見るのには耐えられなかった。
そしてそれはドスも同じ。

「ゆぐぐぐぐぐぐぐ、ドスはもう我慢できないよ!みんなでゆっくりドスを食べてね!」
「ど、ドス!?」
「そんなのとかいはじゃないわ!」
「やめるんだぜ!」
「むきゅううううう」
「じゃあとかいはな解決策はあるの!?やめたらおちびちゃんは助かるの!むきゅってみんなが助かるならいくらでもむきゅむきゅするよ!」

群を沈黙が制する。
どこかの文献にゆっくりは『おたべなさい』の能力があり、中心から真っ二つに裂けて食べれる状態になる。と書いてあった。
しかし残念ながらそんな能力をこのゆっくり達は持ち合わせていなかった。
となれば方法はひとつ。

「ゆ゛ぐぐぐぐぐぐぐぐぐぐあああああああああああああああ!!ゆぎゃああああああああああああ!」
「むーしゃむーしゃ」
「どすぅ……むーしゃむーしゃ……」

生きたまま食べるしかない。
成体なら壁にぶつけて自殺する事もできるだろう。
赤ゆっくりならそのまま丸のみにして苦痛もなく食べる事も出来たであろう。
しかしドスが自決するほどの体当たりを行えば洞窟は唯ではすまない。
そして成体ゆっくりでさえ丸呑みどころか少しずつ齧るように食べるしかできない。
ドスの苦痛は越冬中、延々と続く事になった。

「ゆぎぃ……ゆぎぅ……ゆぐぐぐ……」

「ゆぅ、これじゃあまりにドスが可哀相なんだぜ……」
「でもいくられいむたちでも、ドスをむーしゃむーしゃし尽くすのは凄い時間がかかるよ……」
「それにすぐに食べ終わったら、またごはんさんがない生活に戻ってしまうわ」
「むきゅう」


ドスを食べだして4日目

「ゆぎぎぎぎ、だ、大丈夫だよ!ドスはまだまだ元気だからね!」
「ドス、ごめんなんだぜ」
「ドス、ありがとうね!ゆっくりしていってね!」

ドスの左右のあんよには成体5匹分程度の空洞が完成していた。


ドスを食べだして8日目

「ゆへぇ……ゆへぇ……ゆへぇ……」
「ドス!しっかりするんだぜ!」
「ドス!ゆっくり頑張ってね!」

一方向からのみ食べ続けるとドスのバランスが維持できなくなるため、あんよを満遍なく食べる事となった。
これがどれほどの苦痛を生み出すかはゆっくり達にも理解はできるが、狭い洞窟でドスが倒壊すれば群はどうなるかわかりきっているための苦渋の選択であった。


ドスを食べだして20日目

「いだいいいいいいいい!!がゆいいいいいいいいいいい!!どすのながにはいらないでぇぇえええええ!」
「どすぅ……」
「ごめんね!本当にごめんね!ゆっくりしていっでね!!」

今までは表面の皮を食べるようなものだったが、そろそろ『体内』と呼ばれる部分にまでゆっくりの食事が進行する。
ここまで来るとドスは皮膚を抉られる感覚から、内臓を掻き毟られるような感覚へと追いやられる。
『群のために』
それを柱としてドスは耐えていた。


ドスを食べだして25日目

「…………………………………………」
「ゆわぁあああああああん!」
「どすがしんじゃったあああああああああ!」

ゆっくり達はまだ中枢餡には届いていない。
しかしドスの精神が限界に達したのか、それとも傷口は勿論の事、もはや内臓とも呼べる部分を剥き出しにしていたのが原因か。
ドスはずっとゆっくりしてしまった。

群はドスを敬い、感謝し、自分達の不甲斐なさを呪いながら、ドスを食べ続けた。


ドスを食べだして29日目

ゆっくりは一般的に饅頭と言われている。
だが和菓子屋さんの商品を見ると、どれも賞味期限は短い。
ではゆっくりも?と思われる方もいるが、ゆっくりは生きている間は腐る事はない。
人間や動物が生きている間に腐敗しないのと同じで、そこは辛うじて生物と呼べるだろうか。

「ぐざいよぉおおおおおおおおお!」
「ゆげぇぇええええええええええ!」
「お、おちびちゃん、餡子を吐かないでね!!」
「で、でもおかーさん……ゆげぇ、ゆげぇええええええええええ!!」
「おちびぢゃああああああん!」
「うっ……と、とかいはなもらいげろだわ……ゆげぇえええええ!!」
「あでぃずうううううううう!?」

ゆっくりも遺体は腐敗する。
ゆっくりが自然から与えられた数少ない平等な権利だった。

狭い洞窟で3メートルを越える餡子の塊が腐敗すればどうなるか、想像は難しくない。

「もう我慢できないよ、ゆっくり入り口を開けるね!」
「ゆゆっ!?まりさゆっくりしていってね!そんな事をしたらおちびちゃん達が寒さでずっとゆっくりしちゃうよ!」
「でもこのままだとみんなが……」
「おきゃーしゃん、くちゃいよぉおおおおおおおお!」
「おちびちゃん、ドスは餡子を賭けてれいむたちを助けてくれたんだよ!そんなこと言っちゃダメだよ!」
「ゆ、ゆ、でもおおおおおお!!」


ドスを食べだして30日目

ドスは8割方が残っているが誰も食べようとはしなくなった。
正確には食べる事ができなくなっていた。
そして群の数は半分以上に減少した。
最初は餡子の吐き過ぎ、次が入り口を開ける開けないによる抗争、次が餓死、今は……

「ゆぐぅ、痒いんだぜ……」
「ぽーりぽーり……ゆぎっ!?」
「れいむ!それ以上掻いたら、あんよさんがダメになるわよ!」
「で、でも我慢できないよ!!ぽーりぽーりぽーりぽーッおおおおおおお!?」
「れ、れいむ!餡子が漏れているわ!!」

カビだ。
ドスの遺体を媒介としてカビが大繁殖し、ゆっくり達にも感染していった。
今ではカビのないゆっくりはいない。

「だからばりざはいりぐちをあげようっでいっだのにいいいいいい!」
「いりぐちをあげだらみんなじんじゃうでしょおおおおおお!」
「げんざいじんごうげいでじんでるでじょおおおおおおおお!」

どちらが正しいわけでもない。
どちらも間違っていない。
ただ答えがないだけだった。






「何か今年は静かだよなぁ……」
「そうだな、春って言えば毎年もっと騒がしかったと思ったんだが」
「……そう言えばゆっくりを見なくないか?」
「ああ、そうか!今年はゆっくりが全然いないな!」

「どうでもいいか」
「そうだな……」




あとがき

お久しぶりです、ぱちゅりー愛護委員会会長のNFRPです。
毎回リハビリのような気がしないでもないですが、今回もリハビリのため軽い文量です。
いつも軽いですね、ごめんなさい。
久しぶりなのでNFRPらしく愛で寄りのぱちゅりーはぁはぁ原作キャラ登場遠慮なし神奈子様愛してるSSにしようと思いましたが、
流石に何だか空気を読まないのもフィーバーなので自然壊滅系でやってみました。
あれ?自然系って初めてじゃね?でもこれ自然壊滅って言うか自業自得じゃね?

ゆっくりの叫び声って難しいですね。


書いた人

NFRP



おまけーね

「なにかしらこれ?」
「これこそとかいはに伝わる伝説の『黴腐リ餡子ノ姿煮』よ!」
「ゆぅ、こんな腐った餡子さんが本当に究極のごはんなのぜ?」
「おお、くさいくさい」
「失礼ね!食べてもいないのに批判するなんて、美食ゆの風上にもおけないわ!!」
「ゆゆゆ!ごめんなんだぜ、食べるんだぜ……ゆーん」
「おお、やっぱりたべるのですか……しょうがありませんね、あーん……」

「ゆぐっ!?こ、これは!」
「おお、おおおおおおおお!?うまいうまい」
「一見して腐って不味そうに見える餡子の中から酸っぱさと甘さが融合した凄くゆっくりした餡子なんだぜ!」
「このカビもまるで人間さんが食べているチーズさんに近いものを感じます!」
「うふふふ、ちょっと前に洞窟で発見した餡子さんをありすがとかいはな味付けしたものなのよ!」
「さすが至高のごはんさんを作るありすなんだぜ!」
「おお、満足満足。さすがありすですね」
「伊達にとかいはしてないわよ?」


「むきゅ!そんな餡子さんは偽物よ!」


「「「!?」」」

ぱちゅおかさん2に続かない。

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最終更新:2011年07月30日 02:20
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