ゆっくりいじめ系899 ゆっくり蜜柑

ミカン





「あー・・・冬はやっぱこれだな・・・」

炬燵の上には熱いお茶に煎餅、そしてミカン。冬の定番スタイルである。
半纏を羽織った男は一人茶を啜る、こんな寒い日は家でのんびり過ごすのに限る。

ドムドム・・・

不意に戸に何か当たるような音が響く、はて?と男が戸口に向かうと

「ゆ!あいたよ!」
「ここはゆっくりできそうだね!」
「ゆっきゅり~」
「ぬくぬく~」

「「「ゆっくりしていってね!!」」」

そこにいたのはゆっくりだった。
大きいまりさとれいむが1匹ずつ、そしてそれらの赤ちゃんと思わしき小さなゆっくりが各種3匹ずつ。
どうやらこの饅頭一行は家族らしい、何のようかと男が考えていると

「ゆゆ!?なんでれいむたちのおうちににんげんがいるの!?」
「にんげんはさっさとまりさたちのおうちからでていってね!ここでゆっくりしたいならごはんをよういしてね!」
「ちょーだちょーだー!」
「まりちゃたちのためにごはんよういちてね!」

開口早々のおうち宣言、あまつさえ食べ物を要求してくるとは流石饅頭、そこにムカツク腹が立つぅ!!
ここで潰してもよかったが、男もちょうど暇をしていたところなのでゆっくりたちを部屋へと上げることにした。

「ふむ、なら食べ物を用意してあげるからこっちにきなさい。ここよりも暖かいしね。」
「わかったよ!ゆっくりついていくよ!」
「おいしいごはんたくさんよういしてね!」
「れいみゅいっぱいたべりゅよ!」
「おねぇちゃんじゅりゅい!まりちゃだっていっぱいたべりゅよ!」

ワイワイガヤガヤやかましく男についていく饅頭一家。
途中、この一家に冬篭りをしないのかと尋ねたところ

「もりはたべものもないし、さむくてゆっくりできないよ!」
「これからはここでゆっくりするんだぜ!おじさんもまりさたちのけらいにしてとくべつにゆっくりさせてやってもいいんだぜ!」

俺まだ20なんだけどなぁ、男はぼんやりとそんなことを思う。
どうやらこの一家は越冬の準備をせず遊び呆けていたようだ。
そしていざ冬になり、にっちもさっちもいかず人里へと出てきたらしい、だらしねぇな。

「さて、それじゃミカンを食べさせてあげるから皆口をあけてね。」
「ゆっくりわかったよ!ゆっくりはやくおくちにいれてね!」

久々の食事にありつける、その思いにゆっくり達の目はキラキラと輝く。
そしてミカンを持った男の手が一家へと伸びた次の瞬間

「ばるす」
「「ゆぎゃあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああ!?」」
「「ゆゆゆゆゆ!?おとーしゃんおかーしゃんどーじだのぉぉ!?」」

男は手に持っていたミカンの皮を勢いよく絞り汁を飛ばしたのだ。

「ゆごおぉぉぉぉ!! い”だい”い”ぃ”ぃ”ぃ”ぃぃぃ!!!」
「まりさのおめめがあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

まりさは激しく首?を振るように転げまわっている。
れいむに至っては顔面を畳に激しくこすり付けている、おぉ激しぃ。
そんな両親の奇行に恐怖したのか、あるいは潰されてはたまらないと思ったのか赤ちゃん達は部屋の隅で小さく固まっている。

「おとーしゃんたちはゆっくりこっちにこないでにぇぇぇ!!」
「そっちでゆっくりしててにぇぇぇ!!」

「「どおじでぞんなごというのおぉぉ!! ゆっくりしないでだずげてよおぉぉぉぉぉ!!!」」

うわぁ、赤ちゃんドン引きしてるよ、てか泣きはいってるし・・・
そうして暫らくこの苦しみは続いた。




「ゆはぁ・・・ゆはぁ・・・」
「くぉはぁ・・・くぉはぁ・・・」

数分後、ようやく痛みも和らいだようで2匹は落ち着きを取り戻した。

「いきなりなにするのぉ!!」
「ひどいことするじじいはさっさとしねぇ!!」
「ちょーだちょーだ! ゆっくちできにゃいじじぃはまりちゃちゃちにょおうちかりゃでてっちぇにぇ!」
「ゆっくちちないでちゃっちゃっとちんでね!」

ここで先程まで両親を見捨てていたちび達も手を返したように攻勢に出始める、現金なものである。
饅頭一家がぷくっと膨らんでプンプンと言いながらぼむぼむと跳ねている様は、中々に滑稽である。
しかし、この光景に水を差すように両親達が奇妙な声を上げた。

「・・・ゆ? なんで・・・?」
「ゆ? どうちたのおかーしゃん?」
「・・・うそなんだぜ?・・・どうして?」
「ゆうぅ? おとーしゃんもどーちたの? しゃっしゃとじじぃをやっつけようよ!」

「「どうじで れいむ(まりさ)のおめめが みえないのおおおおおおおお!!!???」」
「「ゆゆゆゆゆゆゆゆううううううぅぅぅぅ!!???」」

なんとこのゆっくり達、ミカンの汁で失明してしまったらしい。
んな馬鹿な、男がれいむを手に取り強引に目蓋を持ち上げる。

「ゆぎぃ!?」

どうやら目玉の表面が溶けてしまったらしい。人間でも確かに痛い、しかしまさかこれで失明するとは・・・。
そういえばゆっくりの眼球は寒天らしい、寒天の強度ではミカンの酸に耐えられなかったのだろうか?

「ゆべぇ!?」
「れいむぅー!?」
「「おかーしゃーん!!」」

うーんと唸りながら男はれいむを床に放り投げた。
れいむは見えないこともあり上手く着地できず、二転三転してようやく止まった。

「ゆっぐぢやべでぐだざいいぃぃぃ!!」
「もうまりざだぢにひどいこどじないでぐだざいぃぃぃ!!」

とうとう両親は泣き出してしまった、さっきまであんなに強気だったのに折れるのが何とも早い。
だが、これ以上こいつらを痛ぶって餡子が飛び散って汚れるのも面倒だ。
何より目が見えないなら、しばらく放って置いた逃げられはしないだろう。
男はそう判断し、次の獲物へと向かっていった。

「ゆゆゆ!? こっちにこにゃいでえぇぇぇ!?」
「ゆっくちちゃちぇてよおぉぉぉぉ!?」
「ゆー!?あかちゃんたちにひどいことしないでね!?」
「みんなゆっくりしないではやくにげてねえぇぇぇぇぇ!!!」

赤ゆっくり達は慌てて逃げ始める。しかし部屋の中ではそれも限界があり、あっというまに追い詰められてしまった。

「おねがいじまずうぅぅぅぅぅ、れいぶはどうなっでもいいでずがらあかちゃんたちにひどいことしないでぐだざいいいいい!!」
「まりざも!まりざもどおなってもいいでずがら! おねがいじまず、おにいざんんんんん!!」
「・・・ふむ、君達のお母さん達はああ言ってるぞ。いい親を持ったね。」
「ゆぅぅぅ、おがーじゃんありがおおぉぉぉぉぉ!!」
「まりじゃだちだずがっだよぉぉぉぉぉ!!」

ゆーんゆーん
途端始まる大号泣、なんとも感動的ではないか。

「「おに”い”ざんあり”がどう”ございまずうぅぅぅぅぅ!!」」
「「あ”り”がどお”ぉぉぉぉごじゃい”まずうぅぅ!!」」

男は一息つき赤ゆっくり達へと近ずく、ちび達は助かったものだとニコニコして男を見上げている。
そして手の届くほど近づいて、男はにこりと優しく微笑みを浮かべた。

「だが断る」

ピュピュッ

「「!!???  ゆぎゃあああああああああ!!!!!」」

「いぢゃいぃぃぃぃ!!」
「あぢゅいぃぃ!? あぢゅいよおぉぉぉ!!」
「ど、どうじだのおぉぉぉぉ!?」
「おにいさん!! ゆるしてくれたんじゃなかったのおぉぉぉぉ!?」
「ん?何が?」
「なにがじゃないよ”おぉぉぉぉぉ!!」
「あかちゃんだぢはゆるじでぐれるっていっだのに”いぃぃぃぃ!!」
「いやいや、俺一言もそんなん言ってないよ?」
「ゆゆ”ぅ!?」
「俺はいい親持ったねって言っただけだし。」
「ゆ”ぎいぃぃぃ!? だまじだねぇぇぇ!!?」
「うぞづぎのじじいはいまずぐじねえぇぇぇぇぇ!!!」

両親は体をぐにゃりと潰し力を蓄えた。
そして、次の瞬間ゆっくりらしからぬすごい勢いで鬼の形相の2匹は激しく飛びついた!


      • 炬燵に。

「「ゆべぇ!?!」」
あーあー、目が見えないそんな激しく動くから・・・うっわぁ顔へこんでるよ。あ、餡子吐いた。
「「ゆ”っぐぐぐぐ・・・よけるなひきょうものぉ!!」」
「いや、俺動いてないし。」
「「う”があ”あぁぁぁぁぁぁぁ!!」」

余程気にさわったのか顔を真っ赤にし暴れだし、ついには狂ったように炬燵の足に体当たりをしはじめた。

「おいおい、ものに八つ当たりするとか、お前ら子供かよ。」
「「うる”ざいぃぃぃ!! おま”え”はざっざどじね”え”えぇぇぇぇぇぇぇ!!」」
「ププッ 俺に当てられないからって物壊して満足ですか。 おお、無様無様(笑」
「「ぶぎい”いぃぃぃぃぃ!!!!」」
「ブギーって豚かよ(笑 いや、こんなこと言ったら豚に失礼だな、ごめんねぶ・た・さ・ん☆キラッ」
「「・・・・・!!!!!!!」」

目が見えなく耳に頼っている分、なまじ言葉に対して敏感になっているのだろう。
返す言葉もなくなったか、ついには只黙々と炬燵を攻撃するのみになってしまった。
しかしそれすら饅頭には叶わぬらしい。

ダバダバッシャァ!!
「「あ”ああああぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅぢゅうぅぅ!!?」」
「ぶふぅっははははははははは!! おま、おまえらねーって!! 」

卓上に置いてあった急須と茶碗が見事に直撃したのだ! なんという奇跡!!

「ちょっ!ちょっとまじで勘弁してくれ!! 腹筋がつる!!」
「「わ”ら”うな”あぁぁぁぁぁぁ!!」」

ゼーハーゼーハー
あーびっくりした・・・まさか饅頭ごときに殺されかけるとは・・・腹筋鍛えて置いてよかったわ・・・。
男が落ち着きを取り戻し改めて暴れ饅頭に目をやる頃には、2匹はゅーゅーと力なく呻くだけになっていた。

「よし!」

男は二度三度深呼吸をし、放置していた赤ゆっくりの元へと向かった。

「ゆげ・・・あぢゅいよおぉ・・・」
「まりじゃの・・・まりじゃのほっぺがあぁ・・・」

長いこと放って置いた為かかなりぐったりしている。
いかん、あちらに気を取られ過ぎたかと男が反省していると

「・・・ゆぎゅ!? あ”あ”あ”ああぁぁぁぁぁぁぁ!!!???」

ブピュー!

「まりじゃあああぁぁぁぁぁ!?」
「いぎなり”どおじだのおぉぉぉぉ!??」

突如一番小さな赤まりさが餡子を噴出しはじめ、ざわめき立つ赤ゆっくり。
どういうことなの・・・? 男にはわけがわからなかった。

先程男がミカン汁を赤ゆっくり達にお見舞いする際、親の時のように目だけをピンポイントで攻撃できなかった。
これは、目前で親に起こった惨劇を見た赤ゆっくり達がいくら馬鹿でも男に対し警戒をしていたからだ。
一度助かったと安堵しきったちび達を、一気に絶望に叩き落すという「持ち上げて落とす」心理効果のためには気取られてはいけない。
そこですばやく全てのゆっくりに苦しみを与えるため、狙う余裕がなかったのだ。
結果、ちび達は目はもとより体中にコレを浴びることとなった。
では何故破裂をおこしたのか?
風船にミカン汁をかけると破裂するという理科の実験をお知りだろうか、アレと同じ原理である。
特に小さいゆっくりは皮が薄くちょっとしたことで破れてしまう。
成長したゆっくりならともかく小さな個体には少量のミカン汁でも充分な脅威となるのだ。
また小さなゆっくりは中の餡子も水分が多く、ちょっとした傷でも餡子が激しく流出してしまう。
結果・・・

「ゆゆ! れいみゅがらみょあんこでてるうぅぅ!?」
「だめえぇ!! ゆっきゅりできにゃぐにゃ”っぢゃう”ぅ!! 」
「あんこさんゆっっぎゅりどまっでぇぇぇ!! ゆっぎゅりじでっでよおおおお!!?」

次々と餡子の噴水をあげる赤ゆっくり達、まさに阿鼻叫喚である。

「おに”いじゃんみでないでだじゅげでよおぉぉぉ!!」
「おにぇがい”じまじゅうぅぅぅ!!」
「おいおい、君達ゆっくりしてないなぁ。 ゆっくりしていってね!」
「「ゆ”っぐぢできにゃ”い”いぃぃぃぃ!!」」

この時、男の言うようにゆっくりじっとしていれば餡子の流出もゆるやかになり、少しは生き長らえただろう。
だが餡子の流れ出る恐怖と焦り、そして酸が体を溶かす痛みに耐えかね赤ゆっくり達は騒ぎ続けた。
暴れて餡子が飛び出し、これにより体が心が傷ついてゆく。これに耐えかねさらに暴れて・・・。
数分後、ちび達は満足に動けなくなってしまった。
そして

「「・・・もっどゆっぎゅりじだがったぁぁぁ!!」」

最後にこう言い残し、終には二度と動くことはなくなってしまった。

「さて・・・と。」
男は赤ちゃん達だったものに一瞥くれると、親の元へと向かった。

「ごろず・・・ごろず・・・」
「じね・・・じね・・・」
「あらら、こりゃもうだめだな。」

2匹の親ゆっくりは壊れたレコーダーのように恨み言を繰り返すだけになってしまっていた。
これ以上いじっても大した反応は望めないと思った男は、叩き潰そうかと考えたが

「・・・ふむ。 あんなに笑わせてもらったし、せっかくだからもっとゆっくりさせてあげよう。」

と2匹を掴み上げ玄関へと向かっていった。
もはや2匹に抵抗する力は無く、されるがままであった。

そして外に出た男は2匹を雪の上へ、まるで割れ物でも扱うよう丁寧に置いた。 
もっともこの行為は優しさからでなく、さっさと死なれても詰らないと考えたからだった。

「ここなら死ぬまでゆっくり出来るよ。 それじゃゆっくりしんでいってね!」

男はそう言い残し家へと入っていった。



後はゆっくり朽ちるのみ・・・
男の虐待はこれで終わったかに思われた。 しかし2匹にとっての本当の虐待はここからであった。
シンシンと降り積もる粉雪、その冷たさはゆっくり達の体から容赦なく熱を奪っていく。
煮えたぎっていた餡子が冷やされていった結果、2匹はここで不幸にも正気に戻ってしまった。
その結果、この饅頭達は死ぬまでの時間を長く長く苦しんだ。


全身を襲う激痛
死にたくないという恐怖
家族を失ったことへの悲しみ
人間の家に近づいた後悔
もっとゆっくりしたかったという願望
そして冷えた餡子にも関らず、未だ心の奥底で渦巻く憤怒


これらの感情が激しく2匹の中を暴れ狂う。


もしも怒りの中で狂気に包まれ逝けたなら、こんなにも苦しまなかっただろう。
もし満足に動けたなら、暴れて気を紛らわせられただろう。
口が動けば叫び、この気持ちを訴えることが出来ただろう。
目が使えれば、思いを涙にこめて流すことが出来ただろう。

だがそれは叶わない
ここには
誰もいない
何もない
音すらも

ただあるのは雪
熱を奪い
全てを白へと還し
平等に死を与える
ただそれだけ

静寂に包まれた死の世界で、2匹は永遠とも思える苦しみを味わった。


雪が溶ける頃、男が玄関先で様々な負の感情を練り固め凝縮したような何とも言えない饅頭を見つけるのはもう少し先の話である。



ちなみに

「・・・・・なに、これ?」
冷静になった男に待っていたのは、飛び散った餡子にぶちまけられたお茶。
壁や畳に留まらず、炬燵布団にまでぐっちょりと大きな染みを描きあげている。


「ゆっくりいじった結果がこれだよ!!」


終われ




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  • ゆっくりディグダグ
  • ゆっくりディグダグⅡ


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最終更新:2008年09月24日 03:53
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