さんさくめ ちょっと ちょうしこきすぎた
あいかわらず だぶん だよ

by おれまりさ とか よばれたひと



「あ~楽しィ~!マジAQN最高だぜ」

今日もハッピーターンをつまみながらビールを飲んで、某ゆっくりスレを見て1日の疲れを癒す。
そんな私はゆっくり愛好家。壁紙はゆっくり、勿論デスクトップを飾るのはゆっくりデスクトップアクセサリー
なぜならゆっくりは特別な存在だからです。

デスクトップ画面には50匹を超えるゆっくりが縦横無尽に飛び跳ねている。
この為にCPUをセレロンからクアッドに変えたのは言うまでもない。
「あ~かぁいいよ~ゆっくり~!俺の大根もおろせる頬でスリスリしたいよ~~!」
悲しいかなこいつらは与えられた画像とルーチンでしか動く事できない
デスクトップを見てニヤニヤしてる俺。親が見たら泣くね絶対、まだAV見てる方が救いがあるよねウン
しばし至福のゆっくりタイムを満喫してると、辺りが一瞬真っ白い光に包まれに遅れてゴロゴロと言う音が外から響いていた
「結構近いな。落雷で俺のゆっくり画像が消えちまったら困るな。可愛いゆっくりちゃん、少しの間会えないけど我慢しててね」
そう言ってスタートボタンにポインタを合わせた瞬間であった

ガラガラガッシャーーン!!

眩い閃光と共に耳をつんざく爆音が俺の部屋を襲った
同時に激しい衝撃で俺の体は吹っ飛ばされ壁に叩きつけられた
「うぉ…いってて、本当に落ちるとは…はっ俺のゆっくり1号カスタムは!?」
自慢のゆっくり専用PCを見やると本体は白煙を上げモニタは真っ暗な画面だけを映していた
「なん…だとっ!?」
何という事だ...給料の3か月分を費やして組み上げたゆっくり専用PCが!?
1年掛けて関連サイトやアップローダを暇さえあれば業務中でも探して集めた画像がッ!?
通勤中に思いついてにやけてしまう程の思いのたけを綴ったゆっくりとの妄想ライフSSががっ!?


おきのどくですが 
ぼうけんのしょは 
きえてしまいました 


3行の文が俺の中を渦巻いていた。
ゆっくりが居なくて何の人生を楽しめようか
目の前が真っ暗になり俺の人生も真っ暗にあんりかけたときであった

ビッ ピーー

聞きなれた起動のビープ音がPCから聞こえた
「良かったPCは生きてる!」
後はデータが生きてるの確認するだけ
OSのロゴが消えるとと何時もの乱雑なデスクトップ画面が映った
相変わらず暢気にゆっくり達が跳ねまわっている。よし問題ない
後はマイゆっくりフォルダを確認するだけだ。ポインタを置くと目を瞑って祈る思いでクリックする
「…。」
うっすら目を開けると白い背景にいくつものアイコンがいくつも見えた。
良く見ると虫食いの如く所々有る筈のフォルダが消えてる
「ま…PCが生きてるなら儲けものだな、ハハ…」
とりあえず飲み物をとって気を落ちつける事にした。もう流れちまった画像の事を考えると飲まないと涙が零れそうだからだ
「さてと…他の方は…ん?」
可笑しい…さっきまで有った筈のフォルダや画像のアイコンまでが消えている
「ま…まさかウィルス!?」
だがウィルスソフト反応してない。じゃあ一体なぜ?Why?

「ん…なんだこりゃ?」
何故かデスクトップアクセサリーのゆっくりれいむが妙な行動している。
AAでよく見るむーしゃむーしゃと物を咀嚼するアクション。
こんな動きしたか?徐にポインタを近づけてクリック
するとれいむが口からアイコンを吐き出した。こ…これは!?タイトル名を見ると私的神画像の1つ!?
「れいむのしょくじをじゃましないでね!」
スピーカーから聞こえる筈のない物が聞こえた。
それだけではない他のゆっくり達を見るとデータにない筈の動きをしている
「これは一体?おまえはだれなんだ!?」
「れいむはれいむだよ。ばかなの?」
いや待て落ち着け……これは夢だ。夢でないとしたら幻覚だ。頬をつねろう
「あだだだだっ!?」

本物だ。じっくり観察してみるとデスクトップ上ではゆっくり達が思い思いに動いていた
数匹で歌を歌ってる者・追いかけっこをする者・フォルダのアイコンに顔を突っ込む者、絵やSSをみて想像するしかなかった光景が今ここに存在している


「フ…フハハハハハ!見ろ全国の『お兄さんども』よ!!俺はゆっくり愛好家達が誰もが羨む夢『ゆっくりと暮らす』をこの手に手に入れた」
「うるさいよ!しょくじちゅうなんだからゆっくりしずかにしててね!それとごはんがたりないからすぐもってきてね!」
「ああ・・・ハイハイゴハンね。ゴハン?お前ら電子データの癖に物が食えるわけないだろ」
「なにいってるの?おっきいおさらのなかにあるのがれいむのごはんだよ!」
よく見たら開いているマイゆっくりフォルダの中に多くのゆっくりが集っている。そいつら一様に何かを咀嚼している。ま…まさか!?
「こいつらファイルを食ってる!?」
何と気づいたらマイゆっくりフォルダの画像やテキストファイルの殆どが消失してる。こいつは不味い!
「ば・・・ばかたれ!今すぐ辞めろ!!」
「これはれいむがみつけたごはんだよ!ゆっくりできないおにいさんはきえてね!」
叫ぼうが一向にゆっくりはやめる気配がない。止めようにも画面の向こうの存在に干渉することなどできやしない。

「そうだ?さっきれいむに…」
フォルダでファイルをむさぼってる一匹のゆっくりをクリックする
「ゆ!?いたいよ!まりさをはなしてね」
ビンゴ!やっぱりそうだ。こいつらはデータなのでPCから操作で干渉できる
「おにーさんまりさをはなしてね!」
そのままドラグしてゴミ箱へドロップ
「ゆ゛ーーー!」

仲間の叫び声に気付いた他のゆっくり達が一斉に振り向く
「ゆっ!おにいさんまりさをかえしてね!」
「ここはれいむたちのおうちだよ!かってにいじらないでね!」
口々に非難の声をあげるれいむたち。
余りの事にこいつらの本質を忘れていた。

自分勝手で頼みもしないのに居着いてまるでそこの主の様に振舞う


そして俺はお兄さん


ならば成すべき事は一つ…


「おにいさんれいむをむししないで…むっぐ!こんなにごはんいらな゛っ」」
手始めにバックアップ済みの大容量データを放り込んであげた。
3GBもする御馳走を貰ったれいむは歓喜のあまり白目を剥いて気絶してしまようだ
「て゛い゛ふ゛ぅぅぅぅぅ!!」
れいむのつがいらしきまりさの口にはどっかで拾ったゆっくり.zip        .exeとかいう何か怪しい香りのするファイルを御馳走させてあげた
「や"めでっ!?むーしゃむーしゃしあわせー♪」
「アレ何ともないのか?」
「ゆ…ゆっくゆっくゆっくりゆっくりゆっくりゆっくりゆっくりっくりっくりっくりっくりっくりっくりりりりりり」
「あ…やっぱりヤバいファイルだったか」
まりさは壊れた録音機の如く奇声を発しながら画面上を狂ったように走りまわる
今度は呆気にとられて動けない3匹のゆっくりを範囲指定して圧縮ソフトのアイコンに放り込んであげた
するとデスクトップに3匹のゆっくりがいびつに融合した真四角なアイコンがあらわれたではありませんか
「き゛ほ゛「い゛や゛あ゛ぁぁ「は゛な゛れ゛て゛ぇぇぇぇ」ぁぁぁ」ち゛わ゛る゛い゛ぃぃ」
ゾクっとする様な不気味な声を立ててガタガタ動いている
しかし本当の悪夢はこれからだ。ゆっくりデスクトップアクセサリの設定画面を起動してRemilaと名の付いたファイルを起動させる。
「うー?」
他のゆっくり達の顔が凍りつく。まさかれみりゃまで出てくるとは思いもしなかったろう
突如出現させられて戸惑っているれみりゃ。だが周囲を見回すと事態を把握したのかにっこりと笑う
「たべちゃうぞー!れみりあ うー!」
ようやく危機を悟り逃げ回る残りのゆっくり達。
「れ゛み゛り゛ゃ゛た゛ぁぁぁぁぁあぁ!!」
「い゛や゛た゛あ゛ち゛に゛た゛く゛な゛い゛ぃぃぃぃ」
半狂乱になって画面を逃げまどうゆっくりの様子は滑稽なものだった。
「ハハハハ!見ろ、人が…じゃなくてゆっくりがゴミの様だ!」

れみりゃに中身を食われてデリートされる物
画面端に逃れようとして将棋倒しになり押しつぶされる物
やけくそになったのか他の仲間を押し倒して性行為に及ぶ者
とにかく隠れようと自分からゴミ箱につっこむ者

宴は空が白むまで続いた。騒動が収まった頃にはデスクトップには数匹のゆっくりがポインタから逃げるように画面端で縮こまっている。

まだ続けたいところだが今日は出勤日、眠い目を擦り身支度を整え朝飯を取る。
今まで起こった事が夢のようだった。だけど現実なんだよこれが
出かけるので電源を消そうとPCの前に行く
「お゛ね゛か゛い゛で゛す゛ゆ゛っく゛り゛さ゛せ゛て゛く゛た゛さ゛い゛…」

その言葉を聞いて電源を切る手を止めた
「そうか帰ったらあそんであげるからそれまでゆっくりしていってね!」
俺は軽い足取りで家から出てゆく。何か聞こえた気がするけど気のせいだろう


このSSに出てくる固有名称・団体名・商品名・企業名は実在の物とは無関係です


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最終更新:2022年05月03日 18:46