設定的にはfuku4416.txtの続き。
虐待成分はあんまり。
ぺにまむちうい。
そしてオリキャラ&俺設定てんこ盛りなので、嫌いな人は回れ右、というより左(ブラウザバックボタン)



















「やあ、僕は虐待お兄さん!!」

…もうこの挨拶はやめようかな。
まあ、とりあえずの挨拶としては都合は良いし、どうでも良いか。

本日僕は、先日、永遠亭から依頼された、『ゆっくりありす同士の場合、栄養補給されている状態なら、
連続何時間すっきりし続けられるか』の結果報告の帰り、ある山の上をふよふよと飛んでいた。

実験のやり方は簡単、体の一部をあけた部分からオレンジジュースが随時供給されるようにし、
常時振動している透明な箱に2体を入れるだけ。
なお、今回の目的の1つに、茎の短期大量栽培の限度の測定というものがあったため、茎についている赤ゆっくりは
刈り取るものの、刈り取った後はそこからカスタードが漏れないようケアをし、茎自体はそのまま生やしておくと言う条件があった。


…いやあ実に酷い実験だった(精神的に)
実験とはいえ、醜い面ですっきりを繰り返す様子は虐待お兄さんでなくとも目ン玉飛び出るまで蹴り飛ばしたくなるほどの光景だった訳で。
しかも、すごい勢いですっきりするものだから、茎から赤ゆっくりを刈り取る作業を続けている間も生え始め、結果12時間もぶっ通しだったし。
最初は何故永遠亭でやらないのかとも思ったが、なるほど、こんな速度で生えてくる茎のケアは虐待のプロフェッショナルならともかく、
永遠亭の下っ端兎2,3匹では到底間に合わないだろう。
色々な他実験で慢性的人手というか兎手不足の永遠亭でやるには確かにもてあます実験である。

…しかしまさか実験を中断せざるを得ない理由が、茎が頭どころか全身に生えまくって肌をすり合わせる所すらなくなったため、と言うのは予想外すぎた。
茎を生やした方のありすは最後には毬藻みたいになってたからな。

そして実験結果を永琳さんに報告&ゆっくりを引渡し。
流石の永琳さんも、一目ではそのでかい毬藻がゆっくりであると分からなかったらしく、説明を受けて凄く驚いた様子だった。

ちなみに永琳さんと僕はそこそこ仲が良好だ。
…あくまでも、ゆっくり研究者同士で、と言う意味だけど。
向こうは大人数&大規模な実験を、こちらは優先度は低いが手間自体はかかってしまうような実験を行い、
そして結果を教え合うと言った関係は、双方がゆっくり研究をしていると認識したずいぶん前から続いている。
無論、自分自身が好きで行う実験のほかに、今回のように依頼を受けたり、場合や内容によってはこちらから依頼する場合もある。

また、人間側にもゆっくりの研究者はいるものの、主に加工所と繋がっている者がほとんどの為、人間側にとって
都合の悪い実験結果は隠蔽される可能性があることを懸念し、研究関係ではあまり深い付き合いはしていないらしい。


閑話休題。


背負ったかごに入っている永遠亭から貰った薬の使用先や、減った妖力の回復方法、新種のゆっくりの捕獲方法など、
とにかく色々考えながら飛んでいると、

「むっきゅー!!」

ゆっくりぱちゅりー種特有の叫び声が下からしてきた。
何事かと下を見てみると、森の隙間、広場のようになっている場所に、頭に茎を生やしたぱちゅりーと、

「ゆっへっへっ!かわいいぱちゅりーなんだぜー!!」

その体に身を擦りつけるゆっくりまりさ。
他に回りにゆっくりどころか、野生の動物はいないようだ。

「むっきゅー!だれ?やめてね!わたしにはありすのあかちゃんがいるのよ!ばかなことはやめてね!!」

大方、周りに敵になりえそうなものがいないので日向ぼっこでもするために巣から出てきたのだろう。
よく見ると、茎の先にはぱちゅりー種1体、ありす種3体の小さい実が生っていた。
大きさから判断するに、数日中に出来たものだと思われる。

「ゆふふぅ〜、かわいいぜー、ぱちゅぅぅ!まりさのじまんのぺにぺにでにんっしんさせてやるぜ!」

そして、そう言いつつ、身動きの取れないぱちゅりーの上に覆いかぶさるまりさ。
どう見てもゲスである。

「むきゅぅ〜!!」

叫びながら身をよじらせどうにか逃れようとするが、個体差、種族差、にんっしんの有無、どれをとってもまりさにかなう点が無い。

「んっほぉおおおお!! ぱちゅりぃのまむまむさいこぉだぜぇぇぇえええええ!!!」

「むぎゅぅ!!やめでぇぇぇええ!!」

当然やめるわけも無く、びちゃびちゃと汗と涎と粘液を撒き散らしながら、へこへことぱちゅりーに体を擦り付けている。
対するぱちゅりーはもう息も絶え絶えで泣き叫んでいる。

「んほぉぉぉぉ!!すっぎり、すっぎりしそうなんだぜぇぇええ!!!」

さらに体を大きく擦り付けるまりさ。
ぱちゅりーは抵抗する気力も無くなったのか、その動きに合わせるかのように惰性に任せて動いている。

「「すっきりー!!」

やがて、2体の声が重なったすっきりの声。
だが、その2体の表情は、まさに明暗と言った感じで分けられていた。

「ゆふぅ、ゆふぅ、よかったぜぇ、ぱちゅりー。」

すっきり爽快といった表情のありすと、

「むぎゅ、むきゅぅぅぅ…」

涙をだくだくと流しているぱちゅりー。
と、ぱちゅりーの頭から茎がにょきにょきと生えてきた。
その先にはまりさ種3体、ぱちゅりー種が2体の赤ゆっくりが生っている様だ。

今現在の茎生成時にはなんとか持った様だが、赤ゆっくりの数的に、ぱちゅりーではこのままこの量の赤ゆっくりを生むことは出来ない。
また、ゲスの場合、ありすと違い、にんっしんさせるのは自らの快楽の他に、自らの子孫を残すためと言う理由もある。
さてどうするのかと思っていると、

「ゆっへっへっ!!」

なんと元からあった、ありす種とぱちゅりー種のついていた茎を咥え、

ブチッ!!

そのまま根元から引き裂いた。

「む、むっきゅーん!!!」

ショックで固まっているぱちゅりーを尻目に、その茎を地面に投げ捨てると、

「ゆっくりしね!!」

そのまま上に飛び乗り、

ブチブチュッ!!

一気に踏み潰した。


「む、むぎゅううううう!!!!」

顔面蒼白になり、叫ぶぱちゅりー。

「ゆっへっへっ、まりさのあかちゃんをうめるなんてしあわせなことなんだぜ!!ありがたくおもってね!!」

そう言いつつ跳ねながらその場から去ろうとするまりさ。

そして潰された赤ゆっくりを見ながら慟哭するぱちゅりーがその場に残されるのであった。



…さて、このまま見ているだけと言うのは面白くない。
ゆっくりのゲスというのは、自分の遺伝子を出来るだけ残そうとする行動の結果にしか過ぎず、それ自体は遺伝というよりも、
環境等による点が大きいとの事。
簡単に言うと、ゲスの子が必ずゲスになると言うわけではなく、逆にゲスでない親からゲスが生まれる事もあると言う事。
ふと、ゆっくり研究の基礎と言えるその事を僕は思い返していた。

どちらにせよ、ゲスの存在は、ゆっくり達はおろか、人間、もしくは僕らのような人間外の者にとってもマイナスでしかない。
せっかくなので有効活用しつつ、駆除することに決めた僕は、まずはまりさのいなくなった方向へと向かった。


…追う、なんて言葉にする必要も無いくらいすぐ近くにいた。
ゆっくりの移動力などそんなもんである。

上から両手で挟むように抱える。

「ゆっ!!なにごとなんだぜ!!」

流石ゲス。普通のゆっくりとは違い、おそらをとんでるみたいと言うような悠長なせりふを吐かない。
でも結局捕まってるんだけどね。

そして、左手で口の辺りを鷲掴みするように持ち直し、右手でライターを取り出す。
これは幻想郷に流れ着いたものを河童が調べ、複製したものだ。
何かと手軽に火が手に入るので、大分重宝している。
ちなみに、普通の人間ではこのライター、所持者はおらず、存在も知らないらしい。
スキマ妖怪曰く、人間の手に渡ると、過剰な文化の発展が起こり、幻想郷の均衡が崩れてしまう可能性があるとの事。

「んー!!んむー!!」

ようやく捕まれた事に気づき、抗議の声を上げようとしたのだろうが、口元を掴んでいるので、くぐもった声しか聞こえない。
まあどうせ取り合う気は無いが。

ライターに火をつけ、底面、いわゆるあんよをまんべんなく焼く。

「んむぅぅぅ!!んむぅぅぅううううう!!!!」

当然暴れるが、ゆっくりの力なんてたかが知れている。そのまま左手で抑えつつ、こんがり焦げ目をつける位焼き尽くす。

「これでよし、っと。」

十分焼いた所で、さきほどのぱちゅりーのいた場所へとそのままゆっくり飛んで戻ることにする。



「むきゅーん!!むっきゅーん!!!」

先ほどのぱちゅりーはいまだに同じ場所で泣き続けていた。

「よっ、っと。」

そこの近くに上からまりさを投げ落とす。

「ゆべしっ!!」

ああ、以前仙台と言う所の銘菓のくるみゆべしなるものを食べた事あるけど、おいしかったなぁってそうじゃない。
低い高度で投げ落としたからか、餡子が漏れ出したりしていないようだ。顔面からダイブしてたけど。

「む、むきゅ!!」

驚いた顔で固まるぱちゅりー。
驚くのも当然、自分を酷い目に合わせて逃げていったまりさが、いきなり上から降ってきたのだから。

「やあこんにちは。」

飛んだ状態から声をかけつつ、地面に降りる。

「む、むきゅ、ゆっきゅりしていってね?」

こんな時でも挨拶を忘れないとは、流石だなぁ。

「ああ、ゆっくりしてるよ。ところで、ぱちゅりーの方はゆっくりしていない様だけど。」

「むきゅ!!」

僕の問いに固まるぱちゅりー。

「ゆっへっへっ。そのぱちゅりーはありがたくもまりさのあかちゃんをうむんだぜ!!
わかったらじじいはたべものをおいてゆっくりしぬんだぜ!!」

いまだ設置面は顔なものの、こちらを見れたのかそのままの体制で偉そうな事をほざくまりさ。
そんな体制で偉そうな事が言えるのか、本当に不思議である。
とりあえず、顔が見えるように、底面を下にして起こしてやる。

「あががががが!!!あじがいだいぜぇ!!じじい、ざっざどなおじでじんでね!!」

足が焼かれているので苦痛の叫びをあげながら、なおも悪態をつくまりさ。
よくそこまで悪態がつけるもんだ。
…とりあえずやかましいので口に猿轡をかませて置いた。
そして、ぱちゅりーに聞く。

「ぱちゅりー、そんなむりやりにんっしんさせられた子供は大事かい?同属殺しは悪い事らしいけど、お兄さんがやるなら…」

ぱちゅりーの子供に対する意思を確認しようと声をかけるが、途中で遮られてしまう。

「む、むきゅ!!むりやりとはいえぱちゅりーのかわいいあかちゃんよ!!」

「でも、君のつがいが誰かは知らないけど、まりさじゃなかったら頭の赤ちゃんまりさ、それどころか君自身嫌われるんじゃない?」

「む、むきゅ!!」

明らかに今気がついたようで、驚きの表情で固まる。

「むきゅー、どうしよう…。」

「ここは、お兄さんに任せてくれないか?」

「むきゅ!!おにいさんにはいいあんがあるの?」

目を光らせて聞いてくるぱちゅりー。
…しかし、会ったばかりの異種族の事をよくここまで信用できるな。

まあ、乗ってくれたほうが色々やりやすくて良いのだが。

「ああ、赤ぱちゅりーしか救えないけど、ぱちゅりーがちょっとしか苦しまず、絶対死なないで赤ちゃんが生まれる方法だよ。」

「…むきゅ!!おにいさん、おねがいするわ!!」

体の弱いぱちゅりー種にとっては、人に飼われたりしているようなよっぽど栄養状態が良い場合以外は、
植物性、胎生、どちらにしても子供を生む行為に苦しみと死が付きまとう。
ましてや今宿している子は、愛するつがいの子ではなく、むりやりすっきりさせられた相手の子。
今回苦しまないで死なずに生む事さえできれば、次こそは自分の望むつがいとの子をなせる。
そう考えたぱちゅりーは、この案に乗る事にしたのだ。

「よし、それでは、まずは痛み止めの注射だ。」

背負っていた籠から注射用道具一式を出し、ぱちゅりーに注射する。

「少しだけちくっとするけどこれは我慢してくれよ。」

「むきゅっ!!」

少し涙目になるが、我慢できたようだ。

「気分はどうだい?」

「むきゅー、なんかへんなかんじ…。」

即効性なのですぐに効いているようだ。
ちなみに睡眠薬やその手の薬品ではなく、意識は覚醒するが体に痛みを感じないというゆっくり用の薬品である。
また、薬が切れるまで、意識自体は覚醒した状態から変えられない、つまり、寝る事も狂う事もできないらしい。
主な用途は当然虐待用だが、このように意識を覚醒したままの麻酔としても十分効果がある。

さて、ここからが本番。
まずは、まりさの猿轡を解く。

「ゆっへっへ、ようやくかいほうするきになったのかだぜ、いいかげんあしをなおしてしょくりょうをおいてさっさとしぬんだぜ!!」

たわごとには付き合わず、次に、ぱちゅりーを掴んで固定する。

「む、むきゅ?」

当惑しているような声を上げるが、無視をし、籠から取り出したメスで、茎の根元の辺りを円を描くように切り滑らせ、茎を引っこ抜く。
ここからは時間との勝負である。

「む、むぎゅううぅうう!!!!」

痛みこそ無いものの、何かを喪失した感触がぱちゅりーの体を走った。

「お、おにーさんなにを…。」

即効でゆっくり用皮膚パッチを茎のあった場所に当て、薬代わりのオレンジジュースを撒き、絆創膏で止める。
これですぐに直るだろう。
茎の方を見れば、茎の赤ゆっくり達は微妙に眉根を寄せ始めている。
このまま放置しておいた場合、栄養が途切れた事によりすぐに死に至るだろう。

そうするつもりは無いので、こんどはまりさを掴み、ぱちゅりーの茎のあった部分と同じ部分に、円を描くように皮膚を切り、
丸く切られた皮膚を抜く。

「ゆっぎゃぁぁぁぁあああああぁあぁ!!!!!」

当然まりさの方には麻酔をしていないので、鋭い痛みが走っているのだろう。
だが、それにかまっている余裕は無い。
そして、ぱちゅりーの頭にあったように茎を植え、接合面の周りにやはりオレンジジュースを撒く。

「っと、これで移植完了。」

そう、僕が行ったのは、にんっしんした母体の変更移植術。

「むきゅ、どういうこと?」

不安そうにぱちゅりーが僕に問う。

「簡単な事さ。ぱちゅりーがにんっしんしているから栄養を取られて苦しんでしまう。なら、栄養を取られる相手を変えれば良いだけの事。」

「あぁぁあぁああぁあ!!!!なんでばりざがにんじんじでるのぉぉぉおおお!!!!」

ようやく今気づいたようで、声を張り上げるまりさ。
流石餡子脳である。

「ごんな゛んい゛ら゛な゛い゛い゛い゛い゛い゛い゛!!!どれろ、どれろ゛おおぉぉぉおお!!!」

体を揺すらせようとするが、

「あがぁあぁああぁあ!!あじがいだいじうごがなぃいいいぃいいい!!!!」

足が動かせないせいか、ろくに動かない。

「さて、これで終わりじゃないんだな。」

「む、むきゅ?」

このままではこのゲスと赤ゆっくりが生き残るか、赤ゆっくりとともに死ぬかのどちらかになる。
そこで、最後にぱちゅりーに意思確認をする。

「これが最後の選択だ。つがいに捨てられたまま赤ゆっくりを5体育てるか、残りの赤ゆっくりはこのゲスに潰された事にして、
ぱちゅりー種2体だけを残してつがいとともに育てるか。」

「む、むきゅー…。」

ぱちゅりーはその種の特性として、賢い事は良く知られている。
それに漏れず、このぱちゅりーも賢かったので、このお兄さんの言っている事は理解できた。
そして、体の弱いぱちゅりーにとって、ひとりで5体の赤ゆっくりを育てる事などできない。
つまり、選択肢は無いに等しかった事も。

「…おにいさん、あかぱちゅりーをのこしてちょうだい。」

当然僕も選択肢があってない様なものであり、答えはほぼ分かっていたので、最後の手順のための準備をする。
新しい注射器を出し、そこに先ほどとは違った液体を入れる。

「さて…。」

ぎゃーぎゃーやかましいまりさを無視し、まずは茎の付け根を確認する。
ゆっくり特有の再生力のためか、すでに傷跡はくっついていた。

次に赤ゆっくりをチェック。
先ほどの眉根を顰めた顔ではなく、全員が目をつぶったまま笑顔でいるのが確認できた。

「だが残念。」

そう呟くと、ぱちゅりー種の2体に先ほどの液体を注射する。
暫くすると、赤ゆっくりたちの間で変化が訪れてきた。
ぱちゅりー種の2体は徐々に大きくなり、まりさ種の3体は眉根を顰めた顔になる。
さらに見ていると、まりさ種は目は瞑っているものの徐々に驚いたような顔になり、その体がだんだん小さくなっていく。

そう、先ほど注射したものはゆっくり専用発育促進剤。
これも先ほどの覚醒麻酔と同じく永遠亭から譲ってもらったものである。
これを打つと、見てのとおり、普段の何倍もの速さで成長を遂げる。
しかし、その分栄養も必要になるので、普通のゆっくりに打つと、速攻で空腹にさせることが可能な薬でもある。

「うぐぐぐぐじじい!!いっだいなにをじだんだぜ!!!」

ようやく何かされた事に気づいたのか、こちらを睨んでくるまりさ。

「いやなに、お前さんが作らせた子供の責任をとってもらおうと思ってね。」

「そんなごどじらないがらざっざどばりざを…ゆぐっ!!!」

言葉を止め、全身が硬直するまりさ。

「むきゅー?」

心配そうにぱちゅりーが茎を見るが、

「む、むきゅっ!!」

そこには既にソフトボール位大きくなったぱちゅりー種が2体いるだけであった。
まりさ種は、まさに影も形もない。
いや、良く見ないと分からないが、茎の途中に残っているとても小さなこぶが3つ、これが栄養を赤ぱちゅりーに吸われたなれの果てなんだろう。

「うげががが!!い゛だい゛い゛だい゛、ずわ゛れ゛る、ずわ゛れ゛るぶぅー!!!!!」

どうやら本格的にまりさの方から栄養を吸い始めたようで、その感触に悲鳴を上げるまりさ。
どんどん頬がこけていくまりさに反比例するように、さらに大きくなる赤ぱちゅりー2体。
このままでは自重で茎から離れ落ちてしまう。
それを見て、死にそうな顔をしながらもにやりと笑うまりさ。

「も、もうずぐどれ…。」

「よっ、と。これでおけい。」

赤ゆっくりとしては、自重で茎から離れるのは普通の事なのだが、それでは今回は困るので、茎から離れないように、赤ぱちゅりーの体を持ち上げてやる。
生まれる寸前の赤ゆっくりの場合、目や口は開き、しゃべれる赤ゆっくりもいるらしいが、今回は薬で急速に大きくしているためか、
目を瞑った笑顔のまま表情は変わっていない。

「あ゛あ゛あ゛あ゛やべでぇ゛え゛え゛、あんごがなぐな゛る゛う゛ぅ゛う゛ぅ゛う゛う゛う゛!!!!」

最後の希望も絶たれ、絶望の表情を顔に張り付かせるまりさ。
既にその顔は疲労を通り越し、死相すら浮いている。

やがて、

「げ…う…もっ…ゆっ……ぜ…。」

そういい残すとすっかり皮だけになったまりさは永遠にその口を閉じた。
普通、茎を生やした場合、母体の維持が出来なくなるくらい栄養が足りなくなると、黒ずんで死んでしまう。
しかし、今回の場合は、急激な成長だったため、そうはならずに体内の餡子が一気に消費されたのだと思われる。
そして、

「「ゆっくちしちぇいっちぇね!」」

ぱちゅりーの前で目を開ける赤ぱちゅりー2体。
赤ちゃんとはいえ、成体であるまりさからとことん栄養を吸った2体は、すでに子ゆっくりの大きめ、
下手したら親ぱちゅりーと同レベルまでの大きさになっていた。

「むきゅー!!ゆっくりしていってね!!」

感極まったのか涙を流しながらそれに答えるぱちゅりー。

「むきゅー!!むきゅー!!」

そして、幸せそうに体を子ゆっくり達に擦り付ける。

「むきゅ!!くちゅぐったいよ、おかーちゃん。」

親子が初のスキンシップを取っている隙に、俺はまりさの残骸から茎だけを引っこ抜き、残りはさりげなく籠へと閉まった。

そして、

「さて、そろそろお兄さんは行かなくちゃならないかな。」

と言うと、

「むきゅ?」

「「おにーちゃん、だれ?」」

親になったぱちゅりーは不思議そうに、子ゆっくりは今気づいたかのようにこちらを見た。

「僕はおかあさんの友達だよ。」

「「ちょうなの、ゆっくちしちぇいっちぇね!!」」

言ったとたん、ぐうと子ゆっくり達のお腹がなるのが聞こえた。

「「おかーちゃん、おなかちゅいたよ!!」

「むきゅ!!たべものを探さないと!!」

「たべものなら、ほら。」

と、さっきまで赤ゆっくりがくっついていた茎を地面に置く。

「これは、さっきまで君たちとお母さんを繋いでいた物なんだよ。でも、栄養満点でおいしいからゆっくり食べていってね!!」

「む、むきゅー…。」

少々親ぱちゅりーの歯切れは悪いが、気にせず赤ゆっくりは茎にかぶりつく。

「「むーちゃむーちゃ、ちあわせー!!」」


と、そこへ、

「ゆっ!!どうしてにんげんさんがここにいるのぉー!!」

頬にいっぱい何かを詰めたゆっくりありすが、こちらを見て絶叫していた。

「むきゅ!!ありす!!」

「「ゆっくちしちぇいっちぇね!!」」

親ぱちゅりーと赤ぱちゅりーがその声に気付いて反応する。
どうやらぱちゅりーのつがいの相手のようである。
せっかくなのですべて丸く収まるように話をする事にした。

「やあ、このぱちゅりーがゲスなまりさに襲われていてね、それを助けたんだ。でも赤ちゃん全員は助けられなくて、
ここにいる2体だけしか助けられなかったんだよ。」

「ゆっ!!それにしてはあさみたときよりずいぶんおおきいし、くきからはなれちゃってるよ!!」

「お兄さんが手当てをしたら、すごく健康になっちゃってねー。」

「むきゅ!!けんこうなのはよいことよ!!さあこどもたち、もうひとりのおかあさんにあいさつするのよ!!」

親ぱちゅりーも口ぞえをする。

「「おかーちゃん、ゆっくちしちぇいっちぇね!!」」

「ゆ?ゆぅ…。」

こんないい加減な話でも納得したのか、

「そうなの、ゆっくりわかったわ、ゆっくりしていってね!!」

親ありすは、満面の笑みで返事を返した。



「さて、さっきも言ったけど、僕はそろそろ行かないと。」

出したままであった機材一式を籠に片付け終えた後、再度ゆっくり達に声をかける。

ところで今回、何故こんな回りくどい事をしたかと言うと、最近、他のものに意図的に害を及ぼさないゆっくりに関しては、
自分が直接虐待や虐殺などをしないで、最大限負の感情をいただくための努力をするという自分ルールを定めていたからである。
だからこそ、まりさにぱちゅりーが襲われる事を見ていながら助けなかったし、赤ゆっくりを助ける時も悩ませる選択を迫った。
これから行く所もあったので、手っ取り早くぱちゅりーの選択した方を実行したが、こんな近くにつがいのありすがいたのなら、
5体全部残して修羅場を作り出せば良かったかもしれない。

そんなことを考えているとは露知らず、

「ゆ!!お兄さん、ぱちゅりーと子ぱちゅりーたちをたすけてくれてありがとうね!!」

ありす種にしては珍しくストレートでお礼を言われた。

「むきゅ!!おにいさん、ほんとうにありがとうね!!」

「ああ、だけど…。」

ここで、声を潜ませて親ぱちゅりーにしか聞こえないように声のトーンを下げ、

「内緒だよ。後、ゲスに育てたら潰しに来るからね。」

とぱちゅりーにしか分からないように念を押しておく。

「む、むきゅー!!」

顔面を青くしながらこくこく頷くぱちゅりー。


そして、僕はふわりと空へと浮いた。

「ゆ!!にんげんさんおそらをとんでるよ!!」

「僕は人間じゃなく、妖怪だからね。それじゃあ、じゃあね。」

そう、軽く受け答えをした後、僕は空高くへと高度を上げていった。
















































「…と、言うわけさ。」

僕は、先ほどの山の近くにある里の家のひとつにいた。
そこに住むのは僕の友人の虐待お兄さん。勿論人間である。
彼に、『月刊ゆ虐の友』を配達しがてら、事の顛末を土産話として話した所である。
ちなみに、『月刊ゆ虐の友』とは、名前の通り、ゆっくりの虐待の漫画や小説をまとめた月刊誌である。
内容が内容のため、ほぼ一般流通はしていないので、手に入れるのは容易では無いが、熱烈なファンは多い。
まあ現代で例えると、一昔前、専門店が無かった頃の同人誌のようなものである。
出版元は不明で、唯一入手可能な香霖堂の店主に聞いても教えてくれないが、噂では天狗が絡んでいると言う話も聞く。
ネタ集めのために、きめぇ丸が使われているのもその噂の元になっているのかもしれない。
案外、そのきめぇ丸達が…と考えるのは考えすぎか。
で、彼の家から香霖堂までは相当遠いので、彼の分は自分の分を購入するついでに毎回僕が仕入れている。

「で、それを聞いた俺がどうするかは考え付かなかったかね?」

「そりゃもう、それを理解しているからこそ話した訳で。」

彼は、完全アウトドア派の虐待お兄さんであり、自分の家にそれ専用の部屋を持っていない。
だからこそ、ゆっくりを回収してこなかったわけだけど。

「まあ、そういう事で、僕はお腹いっぱいいただいたので、おすそ分け、って所かな。」

「ヒャァ!たまんねぇ!虐待だぁ!」

そう叫びつつ光の速さで虐待道具を身にまとう虐待お兄さん。

「僕も帰るから、鍵はしっかり閉めていけよ。お前の家にゆっくりが入ったなんて、笑えないにもほどがある。」

一緒に家を出、施錠をした瞬間、またしても光の速さで山へ向かって飛んで行く虐待お兄さん。
…縮地クラスの移動スピードじゃないか?あれ。

溜息をつきつつ、僕は自分の家へと戻るためにふわりと中に浮いた。




あとがき

ゲスまりさがぱちゅりーを襲っている漫画を見てついかっとなった結果がなんぞこれ。
ぱちゅりーを襲う所のはまさにその漫画の通りなので、もしまずい様なら削除をお願いします。
スレはなんだか書き込みはうまくいきませんが読めますので、
設定に対する突込みや意見、質問や誹謗中傷なんでも( ゚Д゚ )バッチコーイ!!



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最終更新:2022年05月21日 23:45