オリキャラ、オリ設定、JAOOOじゃない方のゆっくりめーりん、ドスまりさ設定有。

虐待成分はほぼ無きに等しいです。日本昔話的なゆっくり懲らしめがあってもいいんじゃないかと思って書きました。

酷評されても仕方がねえ、いぢめちゃいねーもの


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-森の彼女とゆっくり知恵比べ-



どうもこんにちは。私は森に住む、妖怪と人間のハーフ。
まだまだ若いピチピチオネーサンです。ダラダラ物書きをして生活しているわ。
名前は…まぁいいよね? 別にそんな重要なモノでもない気がするし。
ただ…そう。私の能力は『物を均等に完璧に分ける程度の能力』。
これだけはバラしておこうかしら。
今回はこの能力使いそうにないけど。


その日、私は番ゆっくり兼ペットとして飼っているゆっくりちぇんに留守を任せ、人里に買出しをしにいった。
なかなか欲しかった品が見つからず、ちぇんに戻ってくると言付けていた時間よりだいぶ遅くなってしまった。
御飯の時間がちょっと遅くなると『わかるよー、おねーさんちぇんのためにじっくりじかんかけてごはんつくってくれたんだねー』と
白い目で嫌味言うもんだから生意気なもんだ。
まぁ今夜のおかずは奴の好きなおからだ。機嫌を取るわけではないがいつもよりおおめにもってやろうかな、なんてことを思って家路を急ぐ。
我が家の光を見たとき、妙な違和感を覚えた。
なんというか、小動物が一匹、留守番をしているという雰囲気ではなく、家でパーティを行なっているような感じというか・・・。
嫌な予感がし、私は駆け出した。


やられた。
野良ゆっくりだ。
台所の窓が割れているの見、頭を抱えた。
森の一軒屋とあった私の家は比較的被害に遭いやすかった。
故にちぇんを飼っているのだが、どうやらやられたのだろう。
玄関の戸を開けるとあちこち傷だらけのちぇんが転がっていた。
幸い大量に餡子を失うような致命傷は負っていなかった為、私はすぐに買ってきたりんごジュースで気付けをした。
一通り満遍なくジュースをかけるとちぇんが目を覚ました。
「数は?」
「たぶんにひきだよー」
「なんであんたやられてんの?」
「だいどころでがらすのわれたおとがしたからみにいったらまりさがいたんだよー。いかくしておいかえそうとしたらうしろからやられたんだよー」
「野生にしては知能的ね。でも不意打ちとはいえあんたをリンチできるってことはぱちゅりーではないわね」
れいむか、ありすか、もしくはWまりさか…。どちらにしろ台所の惨状を想像すると胃が痛い。
ドアの隙間から台所を覗く。予想通り台所はメチャクチャにされていた。
戸棚は全開で中のものは残らず引きずり出され、椅子は横倒し、床はあちらこちら食べかすばかり。
部屋の隅を見ると二匹の饅頭が布袋の中のものを咀嚼していた。
「むーしゃむーしゃ!」
「しあわせー!」
嗚呼、たしかあれにはお母さんが送ってきたサツマイモが入っていたはず・・・。明日蒸しておやつにたべるつもりだったのに・・・。
二体はまりさとれいむだった。おそらくつがいなのだろう。
ちぇんを不意打ちしたという事は、以前家に来て、追い返されたことがあるのだろうか。
ちぇん顔を知っているか聞いたが「わからないよー」とのこと。
まぁいい。家を荒らしてくれたゆっくりはこらしめてやらねば。
バーン! と効果音を立てながら戸を思いっきり開けた。
「「ゆ!?」」
いきなり登場した人影にゆっくりたちは驚きを隠せない。
だがこいつらはゆっくり。驚いた後の行動は決まっている。
「おねーさんだ「私はここの主です」
「ここはまりさたちのゆっくりぷれい「ここは私の家です。まりさたちは自分の家に急いで帰れ」
最近流行のマッハカウンターを試してみた。なるほど、けっこう面白い。
「あんたらねぇ。人の家上がりこんでペット蹴散らして食料食べ散らかして。只で済むと思わないことね」
ビシッと言ってみたが、どうやらこいつらの餡子脳には私の言葉は負け犬の遠吠えにしか聞こえてないようだ。
「ただですむとおもうなだって」
「おおこわいこわい」
うわぁ腹立つなぁ。
こういうウザい行動取られると問答無用で潰したくなる。
ただ、実は私、そんなにゆっくりが嫌いでもなかったりする。
どちらかといえば好きな方である。変な方向ではなく純粋に。
でなければこの横にいるちぇんも出会った瞬間叩き潰していたはずだし、家の周りも対ゆっくり用トラップでサントピアワールド(新潟県にある遊園地)な状態になっていることであろう。
ゆっくりは低脳、物を覚えることが全く出来ない畜生などとよく言われるが、そんな主張をする人物を発見すると指差しながらゲラゲラゲラと笑いたくなる。
これは私が物書きなんていう利に益しない、儲けを考えない仕事をし、無駄に考える性質だからなのだろう。
幻想郷の普通の人からすれば私は楽しくない人生を送っているのだろうが。

確かに何も考えないで生きているゆっくりは『この後の自分』を考えない、馬鹿な生き物だと思う。
しかし、それは人間、そして妖怪も同じだろう。
知恵を持つ生き物は最初から『この後の自分』を考えることを知っていたわけではない。
それは『この後の自分』を教えてくれた誰かがいたから、である。
ゆっくりという生き物はこの幻想郷に現れて間もない。人間で言えばやっと二足歩行で歩き始めたぐらいの生き物だ。
まだ石を武器に使うこともなく、火を起こして温まることをしらない生き物であった時代が人間にもあったという。
それは何が危険か、どうすれば安全か、なども手探りで、身を持って知っていく。
そんな、歴史がないこの生き物が『この後の自分』を考えるなどとうてい不可能なのだ。
…しかしだ。
このゆっくり達は、最初から喋る事が出来た。
これは私にとってとても衝撃的だった。
本能で喋ることが出来、それで意思疎通が出来る生き物。そんなものがかつてこの地上に存在しただろうか。
人間はもとより、妖怪ですら仲間の言葉を真似して、コミュニケーションをとるというのに。
誰か気付いているようで誰も気付いていないこの事柄が原因で、私はすっかりゆっくりに夢中になってしまったのだ。

…自論を長々と語ってしまうのは自分の悪いクセである。
とりあえず今回、私はお腹も減っていたので。
何故か持っていた魅力的な透明な箱にまりさとれいむを監禁し、れみりゃのお面を装着したちぇんに二匹を監視させ、簡単な軽食を作った。
お粥と漬物、それにお吸い物。おからを作ってしまいたかったがごぼうと人参を食われてしまったため断念した。
猫舌なちぇんのお粥を冷ましてから御飯を持っていく。ちぇんが散々脅かしたのか、まりさとれいむは顔を真っ赤にし、鼻水?と涙?をダラダラ垂らしながらがたがた怯えていた。
二匹の見ている前で私たちは御飯を食べる。しきりに「はやくまりさたちのごはんももってきてね!」「ゆっくりたべてないではやくつくってね!」などと五月蝿かったが、ここはスルーでやり過ごす。
空になった食器を見せ付けるとぎゃーぎゃー五月蝿く喚いたのでまたちぇんにれみりゃお面を装着し脅かさせた。
食器を洗い、軽くあたりを片付けてから二匹を懲らしめる方法を考える。
生憎虐待趣味はないので、いかにどうこちらの方が上手か、見せ付ける方法を考える必要があった。
外を見ると綺麗な夕日だった。夏なので日が沈むのも遅い。
…ふと、いい案が一つ浮かんだ。そろそろあの時間だった。
鼻水?と涙?をダラダラ垂らしながらがたがた怯えていた二匹に提案を持ちかけた。
「私と知恵比べして、勝ったら御飯食べさせてあげるし、この家もあげるわよ」
それから私とちぇん、そして二匹のゆっくりはとある場所に向かった。
この二匹のゆっくりはたいそう知略に自信があると見た私はちょっとしたとんちを仕掛けることにした。


その場所は家の裏手にあり、五分ほど歩けばすぐに着いた。
なんの変哲もない洞窟。おかしな所があるとすれば、洞窟の奥から『グウー、グゥー』と大きないびきが聞こえたことだ。
「入るわよ」
慣れている私とちぇんはさっさと行けるが、ゆっくりたちは畏縮したのか、二匹ぴったりくっ付きながら洞窟に入った。
洞窟と言ってもそんなに奥深くはなく、すぐに壁に突き当たった。
…実は壁じゃないんだけどね。
「おねーさん、ここでなにするの!?」
「もっともこのまりさとちえくらべなんてじゅうまんこうねんはやいけどね!」
ニビシティの短パン小僧乙。
「これを見なさい」
壁っぽいものを叩き注目させる。
ゆっくり共はさも「名にこの壁、食えるの?」とでも言いたげな目つきだったが、次の瞬間驚愕した。
先も言ったようにこれは壁じゃない。この壁っぽいのはゆっくりだ。特大の。


この洞窟の主、特大めーりん。先のいびきもこいつ出していた。
全長は5m以上あるだろうか。屋外だったら私が寝たまま乗れそうだ。
こいつも私が世話している。といってもちぇんみたいに家に住まわせているわけではなく定時にエサを与えているだけなのだが。
洞窟から出れないわけではないが、出ると余りに目立つため私がここにいろと言った。
ゆっくりめーりんを嫌う種は多いらしく、またドスまりさと間違われて人にも攻撃されかねないと思ったからだ。
エサを与える代わりにたまに力仕事を手伝ってもらっていたりする。
ただでさえこの巨体、しかも元からなかなかの力持ちのゆっくりめーりんである。ならば大人十数人分の力はある。
以前家の前の大きな木が嵐で倒れ、撤去をお願いした時は頼りになった。
それからは敬意を表してこのめーりんの事を『トロロ』と呼ぶことにした。


「このトロロ…ゆっくりめーりんを起こすことが出来たらあんたらの勝ち。方法はなんでもいいわ。多少無茶しても本人は屁でもないでしょうし。もっとも正確な答え以外じゃ起きないと思うけど」
「ゆっくりりかいしたよ! かんたんだね!」
「こんなおっきいだけのぐずめーりん、かんたんにおこせるよ!」
まずまりさが体当たりをかける。勿論この程度じゃトロロは起きない。
次にれいむが下あごに噛み付いた。しかし皮が厚く、噛み切れない。
「ぐずのくせになかなかおきないね!」
「ねてばっかりいるからぐずなんだよ! そろそろほんきでいくよ!」
と言うと、まりさは石を抱えてトロロに突っ込む。ぼいんと気味のいい音と共に弾かれる。
れいむがめゃくちゃに歌いだした。並の人間ならばその不気味な音色で目が覚めるだろうが、トロロは表情を崩さない。
そんな事やこんな事を何回も何十回も繰り返していたが、トロロは以前と目を覚まさなかった。
しまいには二匹は顔を真っ赤にしていた。若干涙目でもある。
「ぐずめーりんはいいかげんゆっくりしすぎだよ!」
「ぐずははやくおきてしんでね!」
そろそろ答え合わせの時間か。
「はい時間切れー。答え合せをしまーす」
パンパンと叩きながら宣言。ゆっくり共は「起こせるよ! 負けてないよ!」なんだの言っていたがそろそろ暗くなってきたので強行させていただく。
「まあまりさとれいむ、めーりんの前に立ってゆっくり答えを見てなさいな」
と嫌がる二匹を半ば地面に押し付け、それからちぇんをかかえてトロロを起こす。
「トロロ、御飯よ」
そういうと私はちぇんを持ち上げて、ちょうどちぇんの尻尾がトロロの鼻に触れるように仕向ける。
ちぇんの尻尾が丁度こよりの代わりを果たしているワケだ。
トロロが鼻をグスグス言わせてきたら成功。すぐにトロロの後ろに退避する。
「ふえっ、ふぇぇぇ……」
何でトロロの後ろに私たちが動いたのか理解してない二匹はトロロの目の前できょとんとしている。
私はこの場からいなくなるであろう二匹に別れの挨拶を告げる。
「アディオス、まりさ、れいむ」
そう言うと同時に、トロロの鼻のムズムズが頂点に達した。
「ふぇぇぇ……ぶあーぁっくしょぉぉぉぉぉぉぉいっ!!」


超威力のクシャミによって、洞窟から吹き飛ばされた二匹は夜空の星となりましたとさ。



「懐かしいわね。私が涎まみれになってちぇんが森の奥まで吹っ飛ばされたんだっけ」
「わかるよー。もどってくるのにみっかもかかったよー」
お菓子類で唯一無事だったクッキー(どうやら缶のフタが開けられなかったらしい)を私とちぇんとトロロで食べる。
あの二匹がこれぐらいで懲りてくれればいいが。いかんせんゆっくりは物覚えが悪い。
まぁどうやってトロロを起こすのかも覚えてないだろうから、何回かはなんとかなるだろう。
そんな事を思いつつ、クッキーを齧る。
稗田さんとこから貰った餡子クッキーなんだけど、凄くおいしいかった。


-了-

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作:ゆっくりいくさんはフカヒレまんだと思う人

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最終更新:2022年05月22日 00:07