「怖がらないでくれ、私は敵ではない、今からデイバックを君に投げ渡す!!」

私、モハメド・アヴドゥルは病院の柱に身を隠している少女にそう言った。



事の始まりはアヴドゥルが偶然病院の近くに転送されたことから始まった。

(殺し合い・・・私は勿論そんなものにのる気はない、だが一つ気になるのが・・・帆高という少年だ)

あの時見せられた映画には自分が今いる世界の大まかな様子が分かった。そして帆高と陽菜の関係も少し把握できた。

だがその後に疑問がいくつも出てきた。最後まで物語を知れなかったというのも理由だが他にも疑問が出てくる。
何故な人柱がいなければ天候が必ず雨になるのか?そして彼女は何故天気を自由自在に操れるのか?スタンド使いなのかと考えたが映画を見る限りそんな言葉は少しも出てこなかった、では何故だ?また、どれくらい天気を操れるのか?彼女は雷まで落としてみせた。追いかけられている状況をどうにかするように祈ったら雷が出たのか?それとも雷を落とすように願ったのか?どっちなのか?
そして私を含めて何故参加者はこの世界に招かれたのか?
…いや、思考は一旦やめておこう。一人で考えても分かるような問題じゃない、こういうのは承太郎など他の仲間と合流しながら情報を得て話し合うべきだ。

そうなると行くべき所は・・・

アヴドゥルは偶然近くにあった病院に行くことを決めた。ここならもし負傷者がやってきても治療を施すことが出来るし、更に殺人者がやってくる前に来れたなら他の参加者が待ち伏せに遭い泣きっ面に蜂の目に合う事はなくなるだろう。
アヴドゥルは炎の探知機を展開し、病院の生命を感知する。
感知できた生命は・・・一人

アヴドゥルはその人が誰かを窓から見るべく病院の周りを一周して・・・見つけた。その一人というのは何も武器を持っていない紫色の髪をした翡翠色の奇麗な目をした美しい少女だった。

スタンド使いの可能性はあるがアヴドゥルはその少女に対し警戒をそこまでする必要がないのではと考えた。妙なシンパシーを感じているからだろうか?

そうしてその女の子に近づいた結果が現在の状況である。


そしてアヴドゥルは本当にデイパックを投げ渡した

「私は何もしない!!どうか話がしたいのだがいいだろうか!?」

するとその少女はおずおずと出てきた・・・

「ほ、本当に信頼していいん?」
「いきなり信頼するのは難しいかもしれないが、私としては・・・信頼してくれると嬉しい」
女の子はじっとアヴドゥルを見つめる。そして導き出した結論は
「・・・ええよ、うちも信じる。貴方はうちにとって信頼できる気がする。・・・カードもうちに告げているみたいやからね」

そう言って出したカードを見せてきた。それはアヴドゥルにとってとても縁深いカードだった。
「この場で目が覚めた後、占ってみたんよ、うちの運命を、そうして出てきたカードがこの『教皇』の正位置やった、意味は・・・」
「『伝統・信託・年上との縁』・・・、成程、確かに私は年上だな」
「タロットについて知ってるん?意外な人やなぁ、うちが会ってきた人は皆珍しい言うんよ?」
「やはり君との妙なシンパシーを感じたのはそのカードのおかげかもしれないな・・・私の名前はモハメド・アヴドゥル、君の名前は?」
「うち?うちの名前は・・・東條希!!」


「スタンド・・・霊波紋って言うんやね?そんな能力初めて知ったなぁ♪」
「スクールアイドル・・・学生でアイドルをやるのは聞いたことがなかった。未来は進歩しているのだな」

二人は互いに情報を交換し、二人が本来いたはずの年代の話も話し合った。勿論炎の探知機は展開している。

「うちの時代では珍しくないんやけどね、皆凄いんよ!!A-RISEとかうちの仲間とか・・・」
「μ's・・・ギリシャ神話の文芸を司る女神たち『ムーサ』が由来か、見事だな」
「ほめてくれると嬉しいなぁ、実はその名前うちが付けたんよ!!」
「見事なネーミングセンスだ、私のスタンドももう少し洒落た名前を付けるべきだったかな?」
「十分良いとうちは思うよ?マジシャンズレッドってかっこいいやん♪」

そうして互いに話し合った後現在の状況を話し合う事になった

「君はどう思う希君、このロワイヤルの意味は」
「うちもやっぱり分からないなぁ、この問題は帆高君と陽菜ちゃんの問題だと思うんよ、うちは出来るなら会って欲しいって思う。その代わりにうちらが死ぬって事は絶対阻止したいけどね、その問題に何でうちや貴方などの参加者が関係しなくちゃいけないんやろ?」
「やはり君もそう思うか、私はこの世界の天気は良くなって欲しいと思っているし、二人にも会って欲しいと思っている。だがどちらが会おうが、この世界の天気が変わろうが私達の世界には何も影響がない。ただ私達が殺し合い、その殺し合う状況を見て楽しみたいというのが主催者の企み、ってなっている方がよっぽど理解は出来ないが納得はしやすい。何故回りくどい方法で殺し合わせるのか?」

この話を聞いていて違和感を感じないだろうか?そう、この時点で二人は互いのいる世界が時代が違うだけで同じ世界だと勘違いしているのだ。『ラブライブ!』の世界と『ジョジョの奇妙な冒険』の世界は決して同じではない。そのことを二人はまだ知らない

「うちもその2つが叶う事が願いだけど・・・そう簡単に上手くは—」
「静かに、私の探知機が反応した」

アヴドゥルは静かに人差し指を口に近づけた。希もあわてて口を閉じる。

「そこに二人いるのは分かっている。私達は争いをするつもりはない、そちらも戦うつもりがないのなら手を挙げて出てきて欲しい」

そういって出てきたのは・・・茶髪の大胆不敵な様子を見せる青年と黒髪のツインテールの少女だった

「驚いたな、何で俺たちが近くにいる事が分かったんだ?」
「・・・無害な少女を連れている事から害意はなさそうだな、何故君の場所が分かったのか、それは私の能力だからだ。詳しい事は君達の名前を聞いてからでよろしいか?」
アヴドゥルはまだ完全に相手を信頼できない為に能力といいスタンドの存在を隠す。

「おっと失礼だったな、名前を聞くときはまず名乗るのが礼儀だったな、私の名前はモハメド・アヴドゥル、君たちの名前は?」
「俺は通りすがりの仮面ライダー・・・世界の破壊者だ」
「つ、士さん!!そういう言い方じゃ誤解生みますよ!!」
「世界の破壊者・・・少し気になるがそうではなく本名を伺いたいのだがよろしいか?」
「・・・門矢士だ、覚えなくていい」
「わ、私の名前は宮水三葉です!!」


「スタンド・・・霊波紋か、大体わかった」
「仮面ライダー・・・未来はそんな存在までいるのか、そのような正義の味方なら邪悪な霊波紋使いに対するいい対抗策になるだろうな」
「希さんも巫女さんなんですか!!奇遇ですね!!私も巫女で神社を営む家系なんです!!」
「三葉ちゃんも巫女なん!?こんな場で会えるとは思わなかったなぁ(うちが年上だからって敬語使わなくてもいいんやけどなぁ、それに、年下と会っている現状から考えるにタロットの占いは絶対という訳ではないんやなぁ)」

4人は情報を交換しながら魔術師の炎で士と三葉の髪の毛を乾かしている。因みに実は三葉の物語に年上の言葉は関わってくるので希の占いはまだ効果は続いているのだが希はそのことを知らない

「未来?お前の時代から仮面ライダーはいたぞ?それに霊波紋を使う悪いやつと戦った仮面ライダーとは一度も会ったことがないが?」
「そんな馬鹿な、私が知る限り仮面ライダーという者がいるという事は聞いたことがないぞ?」
「スクールアイドル!?その事に関する事貴女と近い年代である私も聞いたことがありませんよ!?」
「糸守町に隕石が落ちた!?そもそも糸守町ってうち知らないんよ!?」

ここにきて互いに情報交換する中で情報の食い違いが出てきた。その食い違いの中で士は一つの結論を出した。

「大体わかった。俺たち4人が本来いるはずの世界はバラバラだという事だ」
「・・・成程な、確かにそう考えた方が納得は出来る」
「平行世界・・・スピリチュアルやんなぁ」
「平行世界の人と会うってことあり得るんですね・・・普通絶対に会えないはずなのに・・・」

三葉もまた普通絶対に会えない出会いを最近経験したのだがその事も彼女は覚えていない

「まぁ最も、俺自身の世界はないがな、俺は世界を旅する旅人だ。俺はある仮面ライダーの決着を見届けて新しく旅を始めた所に巻き込まれた、という訳だ」
次に話し始めたのは互いの元々の状況だ。

「次は私かな?私はDIOという巨悪を倒しに行く中で遂に本拠地の門を潜り抜けた所で巻き込まれた」
「うちはちょうど卒業式が終わって学校を出ようとした瞬間に気が付いたら巻き込まれたんよ」
「私は先ほど言った隕石が落ちてきた衝撃が落ち着いた瞬間でした、そして巻き込まれて呆然としていたら士さんに声をかけてもらったんです」

4人はその後も話し合う、互いの状況も、互いの仲間もそして—

「じゃあ最後に話し合うべきことは・・・お前ら3人は帆高をどうしたい?」

最後に話し合いに選んだテーマ、それはこのロワイヤルにおける最も重要な事だった・・・!!

【門矢士@仮面ライダージオウ】
[状態]:健康
[服装]:ジオウにおける服装
[道具]:基本支給品一色、不明支給品1~2
[装備]:ネオディケイドライバー、ディケイドの基本カードのみが入ったライドブッカー
[思考]
基本:この殺し合いを破壊する、仮面ライダーとして希と三葉を守る
1:御子柴の思い通りにはさせない
2:帆高をどうするべきかをこれから話し合う
3:霊波紋について興味
4:支給品も詳しく調べてみるか

時系列は仮面ライダージオウ最終回後です。そして設定としては現在士は仮面ライダーディケイドのカードしか持っていません。他のクウガ~ゼロワンのカードは参加者にランダムに配られています。それぞれのカードを手に入れる事でそれぞれの仮面ライダーに変化&特殊能力を使えるようになります。フォームライドの制限に関しては並列はカードを手にした時点で可能としたいと思います。中間と最強は>>1にお任せします。

【モハメド・アヴドゥル@ジョジョの奇妙な冒険】
[状態]:健康
[服装]:旅衣装
[道具]:基本支給品一色、不明支給品1~3
[思考]
基本:殺し合いには乗らず皆を守る
1:帆高を出来る事なら会わせてあげたいが・・・
2:何も特殊能力がない二人に何か処置をしたい
3:出来るなら承太郎など仲間とも合流したい
4:仮面ライダーか、興味深い

【東條希@ラブライブ!】
[状態]:健康
[服装]:音ノ木坂学園制服
[道具]:基本支給品一色、タロットカードの全て、不明支給品1~3(まだ希は確認していないが支給品の中に仮面ライダーライアの変身デッキがある)
[思考]
基本:この殺し合いには乗らず皆で脱出する
1:帆高君の運命は占うべきなのかな?
2:同じ巫女さんと会えてうれしいなぁ
3:士さんやアヴドゥルさんも頼りがいがあるいい人やなぁ、だから頼っている現状が申し訳ないなぁ
4:μ'sの皆も来ているんかな?出来たら来ないでいて欲しいなぁ・・・

【宮水三葉@君の名は】
[状態]:健康
[服装]:高校の制服
[道具]:基本支給品一色、不明支給品1~3(まだ確認していないがスタープラチナの霊波紋のDISCがある)
基本:殺しはしたくないし、何とか殺し合いから抜けたい
1:希さん・・・同じ雰囲気の人に会ったことがある気がする(奥寺ミキの事を無意識に連想しています)
2:士さんやアヴドゥルさんには感謝の気持ちしかない
3:もしかしたらこの殺し合いの場に私が会いたかった人がいるのかな?
4:帆高君に似た人を・・・私は誰か知ってる気がする。(瀧の事を無意識に連想しています)

三葉は現在あの時(映画)の記憶を忘れています。もしかしたらこのロワの中で思い出すかもしれません。
最終更新:2021年02月10日 11:25