ここはある路地裏……。
そこでは、二人の少女が必死に怪物から逃げていた。
「くるみちゃん!早くこっちに!」
同行者の手を離さないように、必死に掴んでいる少女の名前は及川雫。
牛を愛する牧場娘であり、また規格外の大きさのモノを胸に付けたアイドルである。
「雫しゃん、待ってぇ~!」
そして彼女に手を引かれながら一緒に逃げている少女の名前は大沼くるみ。
少しオツムが弱い上に舌足らずな少女であり、雫同様に大きなモノを持ったアイドルである。
「待てぇぇぇっ!!一発ヤラせろぉぉぉっ!!!」
そして彼女たちを追いかけているのは、異様な姿をした怪物だった。
筋肉がむき出しになっており、さらには体中に鉄板が突き刺さった姿の怪物だった。
彼女たちはこの会場に飛ばされ、ともに状況確認などを行っていた時に突如この怪物に襲撃されたのだった。
そうして二人は必死に怪物から逃げ続けていたのだが、その逃走劇がついに終わりを迎えてしまった。
「どうしましょう雫しゃん!もう逃げ道がないですよぉ~!!」
壁際に追い込まれて、逃げ道がなくなってしまったのだ。
こうして逃げることもできずに怪物に追いつかれてしまった後、突如として怪物の姿が変化した。
「せっかくだから自己紹介しとこう!!俺は一回の射精で1リットルのザーメンを流し込む男、ガロン塚本だ!」
そこには、尖った鼻にその大きさに対して黒目が小さい目、やせ形だがお腹が膨らんでいるなどまるでゴブリンのような姿をした男がいた。
彼の名前はガロン塚本、ある大学のSM同好会に所属している男であり、自己紹介の通り大量の精液を流し込める男である。
「しっかし俺も運がいい!こんなところでこんないいオンナと出くわせるとはなあぁぁ!!」
「たっぷり調教して、俺の言うことしか聞けないようにしてやるぜぇぇ!!」
彼の股間は異様なほどに屹立しており、これから彼女たちに何をするつもりなのかは明白だった。
このままでは自分たちはとても汚らわしいことをされてしまう、二度とアイドルなんてできないカラダにされてしまうと彼女たちは恐怖した。
「あ…っ!ああああ……っ!!止まって…止まってよぉぉ……!」
そしてその恐怖から、くるみは失禁をしてしまった。
「……うわ、クセえなあ、興ざめだよ」
その光景を見て彼は汚いものでも見るかのように吐き捨てた。
またそれを受けたことでくるみは、ヒック、ヒックと泣き始めてしまった。
「……だがまあ、これも良いアクセントになりそうだなぁ!まずはお前からだ!」
そういうと塚本はくるみに対し、自分の股間を見せつけるようににじり寄ってきたのだ。
「……くるみちゃん、早く逃げて!」
このままではくるみちゃんが危ない、そう思った彼女はせめて彼女だけでも逃がすために塚本に突進をした。
「邪魔するんじゃねえ!お前は後でタップリと可愛がってやるから、そこで大人しくしてやがれ!!」
そう言うと彼は、雫の顔をビンタして吹き飛ばしたのだった。
その瞬間くるみは驚いてしまい、その拍子に足がもつれて転んでしまった。
こうして転んでしまった彼女を塚本は、長い髪の毛を掴んで無理やり起き上がらせた。
そしてその後、彼女の下着を無理やりはぎ取り、また自分のパンツを脱ぎすててイチモツをさらけ出した。
もうこれで、完全に逃げることはできないと、雫とくるみの二人は絶望した。
「……じゃあ、一発ヤるしようかなあぁぁ!!」
しかしそこに救いの手は現れた。
「はぁい、そこまでよ」
その言葉とともに、先ほどまでくるみをレ〇プしようとしていた男の頭が何かに挟まれた。
そして全力で締め付けられた後、勢いよく投げ飛ばされたのだ。
「ぐう……いったい何者が……」
痛む頭を押さえながら塚本が相手の姿を確認すると、そこにはペンチのようなものを持ち、厚底のブーツに露出度の高いボンテージスーツを着た男がいた。
更に言うと唇には青紫色の口紅をして、耳にはイヤリングをしているなど全体的にオネエな感じだった。
「ほほほ、アタシが何者かって?アタシは閻魔大王、地獄に行く前に悪い子ちゃん達の悪事を裁いちゃうわよん」
その男は自分のことを、"閻魔大王"と名乗った。
それを受けて塚本はしばらく、彼をバカにするような笑みを浮かべた後彼に話しかけた。
「……その閻魔様が、俺に何の用なんだい?」
俺に何の用か、とそう尋ねたが目の前の男は彼に対して呆れたような表情を浮かべて回答をした。
「心当たりがないの?だってアナタ、今までも女性にヒドイ事してるでしょ?閻魔様はね、ぜーんぶお見通しよ♥」
「だからね……たっぷりと『お仕置き』してあげるわ。執行猶予は…ないわよ♥」
当然だけどもやったことの報いはしっかり受けてもらうと、そう回答をしたのだ。
「ふん……『VIOLENCE!』だったらここでお前をぶちのめして「もう判決は下っているのよ?ジタバタしないの!」……なっ!!」
彼は驚いた。自分は再び変身して殴りかかろうとしたが、男によってペンチのようなもので挟まれた瞬間、一切身動きが取れなくなったのだ。
「判決ー、カマ茹での刑ー! あっついわよ~♥ うふふふふ~♥」
そして彼のその言葉とともに塚本の視界は白いモヤがかかっていったのだった……。
~~~
「……どこだここ?」
気が付くとガロン塚本は、先ほどとは別の場所にいた。
そこには先ほど自分が襲おうとした女性たちや、オネエ言葉の変質者はどこにもいなかった。
「しっかしあのヘンタイ、『カマ茹での刑』だなんて言っていたけどもどう見ても普通の温泉じゃねえか」
そう、彼はいつの間にか温泉の中にいたのである。
そうして彼が戸惑っていると、突如として何者かが声をかけてきた。
「アラ~、お客様よ~」
「へえ~、顔はブサイクだけどイチモツはなかなかのものね~」
彼に声をかけたのは、女性のような口調で話す、ガタイのいい男たちだった。
「……ちょっと待てよ?まさか『カマ茹での刑』って……釜じゃなくて……!」
その瞬間彼は気づいた、先ほど宣告された『カマ茹での刑』がどういう意味だったのかを。
「「せっかくのお客様だし、たっぷりサービスしてあげるわよぉ~!」」
そう、カマはカマでも、『オカマ』の方であることを……。
「頼むからこっちくんなあぁぁぁー!!」
そうして塚本の姿は、大量のハートマークとともにフェードアウトしていくのだった……。
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「ほっほっほ~♥ これにて閉廷~♥」
そうしてそこには、白目をむいて口から泡を吹き出している塚本と、そんな彼を見下ろしながら口元を押さえて笑っている閻魔がいた。
「くるみどのー、雫どのー、何とか間に合って、良かったのですー」
また先ほど閻魔が現れた場所から、水色と白の縞模様をした着物を着た少女が現れた。
「あら?この子たちは芳乃ちゃんの知り合いだったのね、早いうちに合流できてよかったわね♥」
「自然と笑みが溢れてくるのですねー、良きかな、良きかなー」
彼女の名前は依田芳乃。不思議な力を持ち、まるでまるで神社に祀られている存在のような少女である。
そして、雫やくるみと同じ事務所でアイドルをやっている女の子でもある。
「芳乃しゃ~ん、こわかったよぉ~!」
彼女の顔を見た瞬間くるみは、涙やら鼻水やらを垂れ流したまま芳乃に抱き着くのだった。
「くるみどのもー、ご無事で何よりなのでしてー」
それを受け止めた芳乃の方は、何も気にすることなくそれを受け止めたのだった。
「あらあら、可愛い顔がぐちゃぐちゃになっているわよ。ちょっとタオルとかがあったはずだから、これで顔を拭きなさいな」
しかし男の方は、くるみが顔をぐちゃぐちゃにしていることについて少し小言を言ったのだった。
「ところで閻魔様ー、この男の人はー、この後どうするのでしてー?まさかこのまま、殺すつもりなのでしてー?」
彼女は彼にそう尋ねた。先ほどまでくるみたちを襲おうとしていたこの男を、これからどうするつもりなのかと。
「どうもしないわよ、この子はちょっと悪夢をみているだけで、命に別状はないわ」
「それに、あくまでアタシの仕事は悪い子ちゃんにお仕置きするだけで、基本的に人を殺すつもりはないのよ」
「だから、後はこのままほっておくだけよん♥」
その質問に対して彼は、これ以上は何もするつもりはないと回答した。
「分かりましたー、この後のことはー、天運に任せまするー」
こうやってやり取りをしていたが、そこに雫が彼女たちにある疑問をぶつけた。
「……えっと、芳乃ちゃん……?この人は一体……誰ですか…?」
それは、今芳乃が仲良く会話をしているこの男は、一体誰なのかという事だった。
「すでに名乗っておりまするー。この方はー、本物の閻魔大王なのでしてー」
その質問を受けて芳乃はとても信じられないような内容を返した。
今目の前にいるこの男が、本物の閻魔大王なのだという事を彼女たちに説明をしたのだ。
(……到底信じられませんが、この人が私たちを助けてくれた……感謝しないといけませんよね)
「私たちを助けてくれて、ありがとうございます!」
それを受けて雫は、少し信じられないといった様子だったがまずは彼に対して感謝するのだった。
それから、くるみが落ち着くまで待った後……
彼女たちはいまだ気絶したままのガロン塚本を置き去りにした後路地裏から抜け出していた。
あんな目にあったのだから、一刻も早くあの場所から離れたいだろうという判断によるものである。
「閻魔どのー、これからどうするつもりなのでしてー?」
「まずは安全そうな場所を探すことが先決ね。後は……そこを拠点にしてから帆高ちゃんを探すつもりよ」
移動中、芳乃がふとこれからどうするつもりなのかと彼に尋ねた。
そしてそれに対し彼は、安全そうな場所を見つけた後先ほどの映画に出てきた少年を探すつもりだと、そう答えた。
「えっと……なんでさっき映画に出た男の子を探すつもりなんですか……?…まさか……!」
それを受けて雫は疑問をぶつけた。彼に何かするつもりなのかと、そう思ったからだった。
「さっきも言ったはずよ?アタシは基本的に人を殺すつもりはない、とね」
彼女のその反応を受けて彼は、彼女が考えているであろうことをすぐに否定をした。
「じゃあ、何で探すつもりなんでしゅか……?」
その回答に対して、今度はくるみの方が彼に質問を行った。彼女にとってはまったく理由が分からなかったからだ。
「……見極めたいのよ、彼をどうするべきなのかを」
「彼がやってきたことは、正直に言えばあまり許されるべきことではないわ」
「おもちゃだと思って銃を発砲したり、いつだれが傷ついても不思議ではないこともしていたわ」
「……でもね、彼の目には"光"があった。神にケンカを売ってまでもあの女の子を守りたいという、決意の光がね」
「アタシはそれを見極めたいのよ、あの子の目に宿る光をね」
こうして彼は彼女の疑問に答えた。
生前の行いを基に、白黒はっきりつけて判決を言い渡す。そんな自分が彼をどう判断すべきか、それを見極めたいと、そう答えたのだ。
「……わたくしも、手伝いまするー。わたくしも、それは気になりまするのでー」
「く、くるみはそんなに頭良くないかもしれないけど……手伝いますぅぅ…」
「私も手伝いますよー♪私も、あの二人には幸せになってほしいですからね♪」
そしてそれを受けて彼女たちは、それを手伝いたいと申し出たのだった。
「ふふ…助かるわぁ♥ありがとうね、みんな」
―― こうして彼女たちは、帆高の思いを確かめるという共通の目的の元に一致団結するのであった……。
【獄王閻魔@モンスター烈伝オレカバトル】
[状態]:健康
[装備]:ヤットコ@現実
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×2
[思考・状況]基本行動方針:悪い子には、オ・シ・オ・キ♥
1:帆高ちゃんをどうするかは、会ってから判断するわ。
2:誰かがね、白黒つけなくちゃならないのよ。
3:アンタたちは、アタシが責任もって元の世界に帰してあげるわ。
[備考]
制限により、『カマ茹での刑』の威力が若干下がっています。
正確には、毒などの状態異常が発生しなくなっています。
【依田芳乃@アイドルマスター シンデレラガールズ】
[状態]:健康
[装備]:―
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×3
[思考・状況]基本行動方針:
1:他に呼ばれているアイドルがいないかー、わたくしはとても心配でしてー。
2:このお方はー、間違いなくー、閻魔大王なのでしてー。
3:ですからー、このお方と共にいればー、おそらくは安全なのでして―。
[備考]
獄王閻魔が、本物の閻魔大王だと気づいています。
【及川雫@アイドルマスター シンデレラガールズ】
[状態]:健康、顔にビンタされた跡
[装備]:―
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×3
[思考・状況]基本行動方針:生きて帰りたい。
1:自分たち以外に、呼ばれているアイドルがいないか心配。
2:くるみちゃんのためにも、早く下着を探してあげないと…。
3:いくら芳乃ちゃんの言葉でも、この人が閻魔大王だとは信じられません。
[備考]
獄王閻魔のことを、本物の閻魔大王だと信じていません。
【大沼くるみ@アイドルマスター シンデレラガールズ】
[状態]:健康、ノーパン
[装備]:―
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×3
[思考・状況]基本行動方針:生きて帰りたい。
1:こ…こわかったよぉ~。助けてくれて、ありがとうございましゅ~!
2:うぅ…、おまた、スース―しゅるよぉ…。はずかしいよぉ…ぐすっ。
3:自分たち以外に、呼ばれているアイドルがいないか心配。
[備考]
失禁したのと、ガロン塚本によって下着を破かれたため、ノーパンになりました。
獄王閻魔のことを、本物の閻魔大王だと信じていません。
【ガロン塚本@親子の穴に出しまくり】
[状態]:気絶、メモリの毒素による凶暴化、悪夢にうなされている
[装備]:バイオレンスメモリ@仮面ライダーW
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×2
[思考・状況]基本行動方針:生還する。あといいオンナがいれば××したい。
1:(気絶中)
[備考]
『カマ茹での刑』により、オカマに襲われる夢を見ています。
なお、メモリの毒素により自分自身を制御する事ができず、暴走しています。
【ヤットコ@現実】
閻魔大王が嘘吐きの舌を抜くのに使うアレのこと。
本来は針金や板金などをつかむための鉄製の工具で、対象を曲げたりする加工に使う場合もある。
その形状からペンチと混合されがちだが、ヤットコには物を切断する能力がない点が異なる。
【バイオレンスメモリ@仮面ライダーW】
『暴力』の記憶を内包したガイアメモリで、曲げた左腕がデザインされている。
使用することで体中に鉄板が突き刺さった、筋肉がむき出しになった姿の怪物に変化することができる。
その見た目通り比類なき超腕力を持ち、また左腕の鉄球を用いた接近戦を得意としている。
最終更新:2021年02月12日 07:39