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東京は1923年、大震災により灰塵に帰した。
その後、多くの人間の手により復興を遂げた。
そして巨大都市、東京は確かに繁栄を謳歌していた。
林立する高層ビル、その数と高さは大正時代とは比べ物にならない。


–––––2021年。一人の少年と一人の少女が東京で出会ったその年。

–––––それは一人の魔人が一人の女を連れ帝都を去ったおよそ100年後のことである。



「……何が起きている」

長身痩躯で面長、両の手に白地に五芒星の紋様が象られた手袋をつけ、
不気味な雰囲気を身に纏った軍服姿のその男、
いや、「魔人」は雨の中自問した。


自分は天の龍を操り、月を動かすことで帝都に災厄を及ぼそうとした。
その自分をしても嵌められている首輪を外すことができない。
加えて、式神の解放等にも制限が課されているようだ。
自分以上の力をもつ者がいる、ということなのか。

魔人は帝都、東京の破壊を目論んだ。
そして一度は帝都を壊滅させることに成功した。
しかし、帝都はその大きな傷を癒し、蘇った。
魔人は幾度となく帝都を再度破壊しようとしたものの、
その試みは尽く阻止された。



物事には必ず代償がある。それはあの映画の中で語られていた通りだ。
風水や陰陽、魔術に通じている自分なら十二分にわかっている。
この催しに巻き込まれた人間がそんなことをどれほど気にかけるかは分からないが。
「東京」の水没を防ぐためには天野陽菜が人柱となる必要がある。
あの少女、天野陽菜はそれを受け入れていた。

––––随分と酔狂なことだ。


あの映画の中で描かれた「東京」が自分のいた世界の未来のそれなのかは分からない。
しかし自分にとっては滅ぼすべき「帝都」であることに変わりはない。
水没してしまえば関東大震災の後のような復興もままならない。


森嶋帆高と天野陽菜を引き合わせ、その後脱出する。
これがもっとも望ましい。
しかし、この場に自分以上の使い手がいると仮定するならば油断はするべきではない。
自分よりもはるかに力の劣る者たちにすら幾度となく煮湯を飲まされてきた。
この首輪にしても、死者の容易な蘇生にしても、あの老婆は底が見えない。




「……天気の巫女は人柱となる、か」


加藤保憲は想った。

帝都を守るため、おれと戦った宿敵–––愛すべき女のことを。



【加藤保憲@帝都物語】
[状態]:健康
[装備]:不明
[道具]:基本支給品、ランダム支給品
[思考・状況]
基本方針:森嶋帆高と天野陽菜を引き会わせた後、ゲームから脱出する。
1:脱出の方法と首輪の解除方法を探る。
2:森嶋帆高の確保。
3:利用価値がなく、なおかつ森嶋帆高と天野陽菜の合流を妨害する者は殺害する。

※参戦時期は龍動編後。
※一部能力が制限されています。
※加藤本体の扱いはスタンドや霊体のそれに準じます。
最終更新:2021年01月17日 00:33