435氏作

あかり「なんか櫻子ちゃんが怖いよ…」
ちなつ「暗いし…訊いたほうがいいかな?」
向日葵「そっとしておいたほうが良いですわ。今までの経験からして」
櫻子(バレンタインが明日!?聞いてないそ…!)

~昼休み~
櫻子(向日葵は手作りするだろうから、市販品を渡すのはプライドが許さない…)
綾乃「明日はVデーか…」
千歳「張り切って作らんとなー」
櫻子(しかし向日葵が作るレベルのものを作れた験しがない)
綾乃「チョコでも打倒歳納京子よ!」
千歳「そこはむしろ船見さんを…」
綾乃「それは無理よ!あの娘上手いもん」
櫻子(ぴーん)


向日葵「朝から渋い顔をしてるかと思えばにやにやして…なにかあったんですの?」
櫻子「向日葵なんかに言わないもん!」
向日葵「まあ、そうでしょうけど」
櫻子(肩すかしくらった…)
向日葵(また暗くなって…面倒な娘ですわ)




~帰宅~
京子「チョコ…?」
櫻子「実はかくかくしかじかで…」
京子「まかしといて!」
櫻子「ありがとうございます!」
京子「結衣に!」
櫻子「え?」
結衣「予想に違わぬ無茶振りだ」

~調理中~
結衣「古谷さんはお菓子作りが上手いらしいね…」
櫻子「はい…でも負けたくないんです」
京子「大丈夫、あたしたちがついてる!」
櫻子「はい!」
京子「あたしたちには結衣がついてる!」
櫻子「え…と。あ!」
結衣「なに?」
櫻子「チョコをかき混ぜてたら…」
京子「結衣!どんどん消えてく!」
結衣「チョコの分解初めてみたよ。加熱しすぎ」
櫻子「しまった…」
結衣「まあ、一朝一夕とはいかないから…ごまかしつつやっていこう」
京子「じゃあちょっと食べていい?」
結衣「こら。…電話だ。ちょっと席外すよ」




京子「古谷さんとよく張り合ってるよね」
櫻子「…でも、なかなか勝てなくて」
京子「そうなの?」
櫻子「向日葵の方が頭もいいし、料理もできるし…」
京子「ぼいんだし…」
櫻子「…」
京子「…ごめん」
櫻子「あんなのと同じクラスにならなきゃよかったんですけどね」
京子「だうと」
櫻子「ばれた」
京子「ばれるもへったくれも、チョコ作ってるし」
櫻子「別に向日葵のためじゃ…」
結衣「太平洋、大西洋、ここ一体何平洋よー♪っと、調子は?」
京子・櫻子「もう駄目だあ」
結衣「おいおい」

たりらりらりらん♪
櫻子「メールだ」

――――――――――――――
From: 向日葵
(件名なし)
困ったことがあったら、相談なさい。
――――――――――――――

櫻子「……っ」
結衣「さて、そろそろ時間がないけどどうする?」




~翌日~
ちなつ「結衣先輩…受け取ってください!」
結衣「ありがとう。はい、これ。あかりにも」
ちなつ「ありがとうございます!」
あかり「さすが結衣ちゃん、おいしそう」
京子「よく作るヒマあったな」
結衣「まあね」

向日葵「これが赤座さん、こっちは吉川さんの分…」
あかり「わあ」
ちなつ「いつもながらおいしそう」
向日葵「…ほら、あげますわよ」
櫻子「どーも。あたしからも、これ」
向日葵「手作り…?やけに手が込んでますわね」
櫻子「ふふん、向日葵の専売特許じゃないもんねー」
櫻子「食え!今食え!あたしのバレンタインチョコ!」
向日葵「ちょっと…(わざわざバレンタインを強調しなくても)」
ぱくちょ
櫻子「どう…?」
向日葵「ま、まあ、美味しいですわ」

~帰り~
櫻子「チョコもちゃんとつくったし、なんだか体が軽いなー!」
向日葵「結局、誰にあげたんですの?」
櫻子「え?」
向日葵「私達三人だけってことはないでしょう?」
櫻子「うん、あと杉浦先輩と池田先輩と、歳納先輩と船見先輩。いっぱいバラまいたけど、他はほとんど市販のだから。向日葵のが一番上手くできたやつだよ…て、どしたの?」
向日葵「…なんでもないですわ」
櫻子「あたしに恋人ができなくて安心した?(ライバル的な意味で)」
向日葵「なんでもないって言ってるでしょう!」
櫻子「なぜ殴る…」

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最終更新:2010年03月31日 22:35