おいでませ幻想郷

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────世間が浮かれる12月の聖夜。 まぁ、俺には殆どと言っていいほど関係は無くて しいて言えば店を訪れる客層が変化するぐらい。 バイトも終わり、携帯の時計は12時になろうとしていた。 雪は降らずとも暦の上でも冬、寒く鋭い風が吹きすさぶ 街を彩るイルミネーションの明かりも大通りから逸れれば届かない。 大通りから外れたこの道は、夜間でも交通量が多く、歩道橋も設置されていないため 多くの歩行者から嫌われていた。 生憎の赤信号。 明日は久しぶりの休み。 起きたら何をしようかな そんな思いにふけていると、信号が変わった事を知らせる音楽が流れ始めた。 ふと、何気ない変化に気づく いつもなら深夜帯にも交通量の多い道。 珍しい事に今は信号待ちの車が見当たらなかった。 ---- 街灯に照らされた白い線を渡る。 向こう側まで数センチ、ほんの数歩分だった。 「────っ!?」 側面から突如飛び込む閃光。 振り向く時には時遅く、その体は宙を舞っていた。 永遠にも感じられる永い時を経て、俺は地面へと叩きつけられる。 激痛──── そして 朦朧とする意識──── 俺...死ぬのかな... 今までの記憶が蘇る、これが走馬灯って奴らしい。 意識を保つ力も無く、視界が暗闇に包まれる..... ----
--世間が浮かれる12月の聖夜。 まぁ、俺には殆どと言っていいほど関係は無くて しいて言えば店を訪れる客層が変化するぐらい。 バイトも終わり、携帯の時計は12時になろうとしていた。 雪は降らずとも暦の上でも冬、寒く鋭い風が吹きすさぶ 街を彩るイルミネーションの明かりも大通りから逸れれば届かない。 大通りから外れたこの道は、夜間でも交通量が多く、歩道橋も設置されていないため 多くの歩行者から嫌われていた。 生憎の赤信号。 明日は久しぶりの休み。 起きたら何をしようかな そんな思いにふけていると、信号が変わった事を知らせる音楽が流れ始めた。 ふと、何気ない変化に気づく いつもなら深夜帯にも交通量の多い道。 珍しい事に今は信号待ちの車が見当たらなかった。 ----

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