TeXを使った数式の書き方
組のページの中で数式を書きたいという人のために、TeXを使った数式の書き方を簡単に解説します(←こういうのを、おせっかいという)。理系の人は将来絶対に必要になる知識だと思います。質問などは小林まで。
- "$$"で囲まれた部分は数式になります。数字やアルファベット、数学記号などが表示できます(日本語は表示できません)。
- 右上に文字を入れる場合(指数など)は"^"、右下に文字を入れる場合(添字など)は"_"を入れます。
- 数学記号は、+-=()などがそのまま使えるほか、"\"(バックスラッシュ)のついたコマンドを使って入力します。たとえば、分数は"\frac{分子}{分母}"、ルートは"\sqrt{中身}"と書きます。
例:"E = \frac{mc^2}{\sqrt{1-(v/c)^2}}" →
- アルファベットは、そのまま入力すると斜め(イタリック体)になって表示されます。しかし、これで三角関数などを表示しようとすると
などとなってしまい、見栄えがよくありません。sin、log、limなどの記号には、独自のコマンド"\sin"、"\log"、"\lim"があります。
- コマンドと文字の間にはスペースが必要です。
は"\sinx"ではなく"\sin x"と書きます。スペースを入れないと、コンピュータが"sinx"というコマンドがあるものだと勘違いしてしまいます。
例:"\lim_{x \rightarrow 0} \frac{\sin x}{x} = 1" →
- ベクトルなどの太字(ボールド体)は"\boldsymbol{文字}"、垂直に立った文字(ローマン体)は"\mathrm{文字}"を使います。
- 積分は"\int_{下限}^{上限}"を使います。
- 微分は普通に分数を使って書きます。その際、常微分はローマン体のd、偏微分は"\partial"というコマンドを使うのが普通です。
例:"\int_{0}^{1} x^2 \mathrm{d}x = \frac{1}{3}" →
例:"\mathrm{rot}\boldsymbol{E} = -\frac{\partial\boldsymbol{B}}{\partial t}" →
…っとまあ、こんな感じです。正直めんどいっていう人が圧倒的大多数だと思いますが^^;
パソコンで数式をきれいに書く方法ってこれしかないんですよね(えっ、Wordの数式エディタがあるって? あんなのは三流です)。
入力を楽にする方法もなくはないですが、それについてはまた今度。
最終更新:2010年06月05日 14:54