唯「坂道もそんなに長くなかったね。この位置からなら、さっき通った林もお城も町も見渡せるよ。

  この先はどうなって…あれ?岩山は高いガケになってるんだ。こんなの登れないよ。

  ここで行き止まりっぽいや。とりあえずこの辺をウロウロしてモンスターを…わっ!また光った!」

スライムベスがあらわれた!コマンド!

唯「今度は先にやられないよ!えい!」

ゆいのこうげき!

ポコン!

スライムベスに3ポイントのダメージ!!

唯「あれっ?倒れなかった。ダメージが足らなかったのかな?」

スライムベスのこうげき!

ミス!ゆいはダメージを受けない!

唯「あれ?今度は痛くない。当たってこられても痛くないのがミスなんだね。よーし、もう1回!」

ゆいのこうげき!

スライムベスに4ポイントのダメージ!!

スライムベスを倒した!


律「攻撃した時の音が、なんかマヌケな感じだな。ポコンって音でさ」

紬「こん棒だからじゃない?私は竹ざおでスタートしたけど、いかにも竹って感じの

  バシッって音がしたわよ」

澪「それってひょっとして、竹の音っていうより、竹刀の音なんじゃないか?」

紬「そう、それ!剣道の竹刀の音よ!」

澪「竹は竹だけど、それは竹ざおの音じゃなくないか。竹ざおって、硬いけど中は空洞だし…」

紬「そう言われればそうね。レポートに書いておきましょう」


唯「山地って言っても、草の生えていない丘みたいな感じだね。今は下り坂だし、

  このまま歩いたら平地に出ちゃうね。目の前に海が広がってるけど、

  海には入れないのかなぁ?…わっ!また光った!」

スライムベスがあらわれた!しかし、スライムベスは気づいていない!コマンド?

唯「スライムベスの後ろ姿なのかな?形が同じだからよくわかんないけど、

  私には気づいていないみたいだね。チャンス!そーっと近づいて…、えい!」

ゆいのこうげき!

ポコン!

スライムベスに4ポイントのダメージ!!

スライムベスを倒した!

スライムベスをやっつけた!

2ポイントの経験値をかくとく!

パパパパッパッパッパーン♪

ゆいはレベル2に上がった!

力が2ポイント上がった!最大HPが6ポイント増えた!

4ゴールドを手に入れた!

唯「よーし、レベルアップだぁ!」

唯「りっちゃん隊長!応答願います、ドーゾ!」

律「唯、とりあえず順調にレベル2だな。レベル2なら少しだけ行動範囲を広げても大丈夫だぜ。

  ドラキーとゴーストまでなら、2ターンかかったり先制されるが、なんとかなる。

  ただし、遠出したいなら先に宿屋に泊まっておけ!橋が見えたら、引き返すんだぞ」

唯「了解です!」


律「まだホイミも覚えていないから、本当はラダトーム周辺がいいんだけどな。

  橋を渡らない範囲なら、せいぜいゴーストまでしか出ないし、大丈夫だろ」

澪「でも、先制されたらたくさんダメージを受けるだろ。唯のHPが持てばいいんだが」

律「澪は相変わらず心配性だな。ほら、ここにドラクエの得意な私が唯をモニターしているんだ。

  危なくなったら、すかさずアドバイスするさ」

紬「りっちゃん、頼もしいわ」


唯「りっちゃんも言っていたし、少しだけ遠くへ行ってみよう。

  とりあえず、海ぞいにたどっていってみよう…」

スライムベスがあらわれた!コマンド?

  (中略)

唯「あれー?せっかく山地の上まで登ったのに、何もないよ。

  ここから先は高い岩山がガケのようになってるし、とても先には進めないや。

  今度は、岩山ぞいに伝って行ってみよう」

ドラキーがあらわれた!コマンド?

唯「このモンスターも見たことある!空を浮かんでいるから、そこにめがけて攻撃だね。いくぞー」

ドラキーのこうげき!

ゆいは3ポイントのダメージをうけた!

唯「痛っ!先にやられたよ。向こうは空飛んでるから動きが早いんだね。ずるいよ。

  よーし、お返しだ!」

ゆいのこうげき!

ポコン!

ドラキーに5ポイントのダメージ!!

ドラキーを倒した!

唯「りっちゃんは大丈夫って言ってたけど、やっぱりお城の回りのスライムの方が気が楽だね」


紬「唯ちゃん、お城の方に引き返していったわね」

律「まぁ、唯にはまだそっちのほうがいいかもな。私だったらサクサク倒して、

  経験値を早く稼いで、早くレベルアップするんだけどな」

澪「回復手段もないうちにか?」

律「そこは、実際にやってみせないとうまく説明できないんだけどなー。

  (そういえば、薬草もなかったし、さっきのアドバイスは、唯には少し無茶だったかなー?)」


スライムベスをやっつけた!

2ポイントの経験値をかくとく!

パパパパッパッパッパーン♪

ゆいはレベル3に上がった!

力が2ポイント上がった!素早さが2ポイント上がった!身の守りが1ポイント上がった!

最大HPが2ポイント増えた!最大MPが4ポイント増えた!

ホイミの呪文を覚えた!

4ゴールドを手に入れた!

唯「よーし、レベル3だぁ!ホイミも覚えたよ!」


律「おーい唯、聞こえるかぁ?」

唯「あっ、りっちゃん?レベル3に上がったよ!」

律「そうだな。呪文も覚えたことだし、とりあえずラダトーム城に戻ろうか」

唯「その前に宿屋に行かせてよ。私のHPは8しか残ってないんだよ」

律「その必要はない!」

唯「え?どうして?」

律「レベルが上がって回復呪文のホイミを覚えただろ。だから大丈夫なんだよ」

唯「ホイミっていっても、今MPは0だよー」

律「大丈夫な理由は後でわかるから、とりあえず行ってみ!」

唯「うん、わかった!」


澪「なんで宿屋で回復させなくても大丈夫なんだ?」

律「ドラクエⅠだから出来る方法があるからさ」

紬「『光あれ』よね」

律「そう、『光あれ』だ」

澪「?」



ラダトーム城

唯「りっちゃん隊長!お城に戻ってきました!」

律「じゃあ、入って右側のほうに進んでくれ」

唯「何も入っていなかったツボのある方だよね」

律「それはもう言うなよ…」

唯「カウンターにお爺さんが座っているけど、話かければいいの?」

律「そういうことだ」

唯「あのー…」

老人「闇の竜、つばさ広げる時、ロトの血をひく者来たりて、闇を照らす光とならん。

   おお神よ!古き言い伝えの勇者ゆいに光あれ!!」

唯「わわっ!光った!」


澪「画面がピカピカ光ったな。セリフにも『光あれ』って書いてあるけど、これでどうなるんだ?」

律「唯のMPを見てみろよ」

澪「MPは…4になってる」

唯「おぉー!ほんとだ!」

律「この『光あれ』を使えば、MPが全回復するんだ。『光あれ』は何回でもしてもらえるから、

  HPをホイミで回復させてからもう1回『光あれ』をしてもらえば、宿代もいらないのさ」

澪「なるほどな」

唯「じゃあ今から自分にホイミをかけて、もう1回お爺さんに『光あれ』をしてもらえばいいんだね」

紬「そうなの。ラダトームの町は宿代も安いから、後半になればあんまり変わらない感じだけど、

  一応こういう方法もあるのよ」


唯「了解です。じゃあさっそく、ホイミ!」

ゆいはホイミを唱えた!

ゆいの傷が回復した!

唯「そうして、またお爺さんに話しかけるんだね」

老人「闇の竜、つばさ広げる時、ロトの血をひく者来たりて、闇を照らす光とならん。

   おお神よ!古き言い伝えの勇者ゆいに光あれ!!」

唯「よし!MPも元に戻って、全回復だね!」

律「唯、この時点で冒険の書に記録してもらっておけよ」

澪「そうだな、マメなセーブはRPGの基本だからな」

唯「そうだね。でも、ドラクエⅠではどうすればいいの?教会ってどこ?」

紬「唯ちゃん、セーブは王様に話しかけたらOKだから」

唯「王様なんだね。了解です!」


王「おお、ゆい!よくぞ戻って来た!わしはとてもうれしいぞ。

  そなたが次のレベルになるには、あと22ポイントの経験が必要じゃ。

  そなたのこれまでの旅を、冒険の書に記録してよいな?」

唯「はい、お願いします!」

王「では、何番の冒険の書に記録しておくのじゃ?」

唯「(1番に『つむぎ Lv.7』って書いてあるけど、これはムギちゃんがプレイした分だね)

  2番の『ゆい Lv.1』でお願いします!」

王「確かに書きとめておいたぞ!まだ休まずに冒険を続けるつもりかっ?」

唯「はい!」

王「では、また会おう!勇者ゆいよ!」


唯「ねぇりっちゃん、この後なんだけど、なんかお勧めな行動ってある?」

律「そうだなぁ…唯、今所持金はいくらだ?」

唯「えーっと…86Gだよ!」

律「とりあえず、スライム2匹かスライムベス1匹を倒して、所持金を90Gにしよう。

  そして、ラダトームの町で革の盾を買って装備して、防御力を上げてくれ。

  これで橋を渡らなくても行ける範囲内なら、だいたい問題なく行き来できるようになるぜ」

唯「りょーかい!」


唯「とりあえず、お城から離れてスライムを捕まえないと…あっ!」

スライムベスがあらわれた!コマンド?

唯「グッドタイミングだね!ごっつあんです!」



ラダトームの町

ゆいは革の盾を装備させてもらった。

唯「おぉー、左手に盾が出てきた。なんだか戦士って感じだね」

武器屋「他にも何か用はあるかね?」

唯「もうお金は0Gだし、何も買えないでーす」

武器屋「また来てくれよ!」

唯「これで守備力も上がったし、もうドラキーも怖くないね!」


澪「ビジュアルに盾がついてきて、多少まともな感じの格好になったな」

律「でも、まだしょぼいよな。武器がこん棒だから仕方ないんだけどさ」

紬「これから装備がグレードアップしていくと、容姿も格好良くなっていくんじゃないかしら」

澪「そうだな。こうやって武器防具がグレードアップしていくのを見るのも、

  一つの楽しみと言えるよな」



フィールド

唯「よーし、さっき行ったところから、今度は北に進んでみよう」

ドラキーがあらわれた!コマンド?

唯「もう怖くないよ!えい!」

ゆいのこうげき!

ドラキーに5ポイントのダメージ!!

ドラキーを倒した!

唯「ふんす!」

澪「ところで律、さっき唯に革の盾を買わせてたけど、同じ守備力だし、

  革の服でも良かったんじゃないのか?」

律「そこがポイントなんだよ。ドラクエⅠは盾は3種類しかないんだ。鎧は7種類ぐらいある。

  革の服を買うより、少し高くても革の盾にした方が、長く使えるし、実際に使うことになるからな。

  それに、鎧をその都度買い換えるとゴールドが余分にかかるだろ。

  ドラクエⅠは売値が買値の1/2にしかならないからな。守備力上昇の数値を考えて、

  その時々のレベルに合った必要なものだけを買うようにすると、ゴールドの節約になるし、

  クリアする時間も短縮できるのさ」

紬「さすがりっちゃん、手慣れているのね」

澪「ゲームとはいえ、律がここまで戦略的に考えているとは思わなかったな…」

律「なんだよう、悪いか!」

唯「平地が続いて、左側はずっと林になってる。平地って全然モンスターが出てこないね。

  あれ?林の奥に砂地みたいなのが見える。あっちに行ってみよう」

ゴーストがあらわれた!

ゴーストは、いきなりおそいかかってきた!

唯「えっ!ちょっと待っ…うわっ!」

ゴーストのこうげき!

ゆいは2ポイントのダメージをうけた!コマンド?

唯「不意打ちなんてズルいよ。とにかく倒さないと。えーい!」

ゴーストのこうげき!

ゆいは2ポイントのダメージをうけた!

ゆいのこうげき!

ゴーストに5ポイントのダメージ!!コマンド?

唯「ゴーストに先に攻撃されちゃうよ。こりゃ手ごわいねー。もう一撃必要だね。行くよ!」

ゆいのこうげき!

ゴーストに4ポイントのダメージ!!

ゴーストを倒した!

唯「よし!今度は先に攻撃できたよ!」

澪「ゴーストといっても、こんなグラフィックなんだな。これなら全然怖くないぞ」

律「でも、他のモンスターはどうかなー?がいこつは結構生々しいんだぜ。

  骨が服を着て歩いてるみたいな感じでさぁ…」

澪「りつぅ~…そういう話はやめろよ…」

紬「澪ちゃん、大丈夫よ。子どもにも楽しめるように設定してあるんだから。

  昨日私も見たけど、苦情が出るようなおどろおどろしいグラフィックじゃなかったわ」

律「暗闇の中からカタカタ音をさせながら迫ってきて…

  ヒビが入った頭蓋骨の目の奥が不気味に光って…

  わーっ!!」

澪「ひぃ!」

パチン!

律「…痛い。ビンタされた…」

唯「りっちゃん隊長!応答願います、ドーゾ!」

律「おー痛ぇ…何だ、唯?」

唯「砂地の真ん中に、洞窟の入口みたいなものを発見しました!」

律「それがロトの洞窟だ。行かなくてもクリアには関係ないんだけど、ダンジョンに慣れるために

  行ってみるか。ちなみに、この洞窟はモンスターが出ないから安心しろ」

唯「さっそく洞窟に入ってみます、りっちゃん隊長!」


律「Ⅰはダンジョンが暗いから、面倒なんだよな」

紬「このプレイでは、プレイヤーからはマップ全体を見渡せないから、ダンジョンは結構大変だわ」

澪「まぁ私たちも、日常生活でゲームのように常に上からマップをのぞくようなことはないからな。

  せいぜいカーナビとか、携帯・スマホのGPS機能で現在位置を表示させるぐらいだよな。

  フィールドなら視界の範囲は見渡せるんだけどな。そういうマップ機能があるといいかもな」

紬「こういうことも、レポートに書いておくわね」



ロトの洞窟 B1F

唯「りっちゃん隊長!真っ暗で先が何も見えません!BGMもなんか怪しいのに変わりました!」

律「真っ暗なら周りを明るくしないとな。たいまつがあっただろ。それを使うんだ」

唯「たいまつって、ここで使うんだね。えーっとたいまつは…

  わっ!こん棒が消えて手元にたいまつが出てきた!ん?なにか説明書きが書いてあるよ。

  『先端を、付属の黒い棒でこすりつけると点火します』だって。とりあえずやってみよう」

ゆいはたいまつに火をともした。

ボッ!

唯「おぉー!たいまつに火がついて、周りが見えるようになった。でも右手のこん棒は消えたままだ。

  こん棒はどこに行ったのかなぁ?もしモンスターが出てきたらどうするんだろ?

  えーっと、とりあえず道なりに…って、さっそく分かれ道だよ」

唯「ねえりっちゃん、この分かれ道、どっちに行けばいいの?」

律「階段は確か右下だったから…とりあえず右下の向きで、

  奥へ奥へ進めそうな方向に進んで行けばたどり着くはずだ」

澪「右下じゃなくて、南東だろ。唯から見たら右下は床なんだから」

律「そうだったそうだった。悪い悪い!右上に浮かんでいる方位マークの南東の方向だ」

唯「南東方向に向かって奥へ奥へだね。りょーかい!」


唯「あれ?ここだけ灯がある。ロウソクが燃えてる。何で?あっ!階段発見!下の階に下りるね」

律「下に下りたらあとはほぼ一本道だからな。ひたすら道なりに行けばいい。石碑が到着地点だ」


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最終更新:2013年04月07日 00:47