紬「もう一回!妖精さん達突撃よ!」

円堂「ぐっ…やっぱりすごいシュートだ…!」

角馬「円堂またしても突撃する妖精達に押されているー!
またしてもゴールを許してしまうのかー!」

円堂「うおおおおお!」

角馬「おっと円堂、空いている左手でも前にだしたぞー!
これは帝国学園戦で見せた両手のゴッドハンドだー!」

和「なんですって!?こんな技を持っていたっていうの!?」

角馬「両手のゴッドハンドの前にセブンティーンシックスフェアリーズも止められたー!
妖精達の力もゴッドハンドの前に通用しなかったー!」

ピーッ!

角馬「ここで前半戦終了だー!10分の休憩をはさんで後半戦に移ります!」

円堂「やったぜ!」

放課後イレブンベンチ

あずにゃん「すいません、お待たせしました」

唯「あれ?あずにゃんどこに行ってたの?」

梓「実況の人にあずにゃんと呼ぶのをやめてもらったんですよ
さすがに大声で言われると恥ずかしいですし…」

唯「えーっ!可愛いのに!」

和「…」

澪「どうしたんだ和」

和「澪…なんでもないわ」

憂「なにか話があるんじゃないかな?」

唯「そうだね!和ちゃん何かあったんじゃない教えてよ!」

和「唯、憂、全くあなた達には勝てないわね
まずは謝らなくちゃいけないわ…
私が雷門中の最新の情報を手に入れなかったこと…ごめんなさい」

律「なんだよ、そんなことかよ!」

梓「ここにはこんなことを責める人はいませんよ!」

和「みんな…ありがとう…」

純「そうですよ!後半にガンガンいって勝てばいいんですよ!
とは言っても私はゴール脇にいるだけですけど…」

和「…」

律「そうだな!こっからが本番だ!」

唯「それで和ちゃんどうすれば勝てるの」

和「…ごめんんささい…私達は勝てないわ…」

梓「和さん?勝てないって!?」

和「私は切り札としてムギにシュート技を覚えてもらったわ
圧倒的な威力があれば勝てると思って…」

澪「たしかにあのシュートの威力はものすごかったな」

和「だけれどあのシュートも止められたら
こっちには相手のゴールを決めれるシュートがないのよ…!」

律「それじゃあ…このまま負けるのを待つしかないっていうのかよ…!」

和「勝つ方法は無いけど負けない方法ならあるわ…!」

唯「えっ!?どういうこと?」

憂「まさか和ちゃん…」

和「憂は気がついたみたいね…そう全員で守るのよ
攻撃をしないでひたすら守れば相手の必殺技も防げる
そうすれば3対3のまま引き分けで試合が終わるわ」

純「そんな…」

律「おいおい、それはあんまりだろ」

憂「けれどこのままじゃ負けるのを待つだけだから
これが一番良い結果を生むと思います…」

唯「…」

和「さあ、防御をし続ける作戦を立てるわよ
後半はとにかくガードを固めるのよ!」

唯「やだよ…」

梓「唯先輩?」

唯「そんな作戦は嫌だよ!
せっかく試合してもそんなの楽しくないよ!
最後までしっかりと戦いたいよ!」

和「唯…気持はわかるけど防御を固めるのが一番良い結果になるのよ…」

さわ子「勝てる手段はあるわよ」

律「さわちゃん!?いきなりなんだよ!?」

さわ子「なんだよって…ひどいわね
勝つ方法を教えてあげようとしたのに…」

純「勝つ方法ってゴッドハンドを破る技があるんですか!?」

さわ子「そうよ…そしてその技は軽音部のみんなは知ってるわね…」

澪「…放課後ティーブレイクですね…」

和「放課後ティーブレイク?いったいどんな技なの?」

律「すごいシュートだぜ、私達5人で同時にシュートを打つんだ
真ん中が私で左上がムギ、左下が梓で右上が澪、右下が唯だな
全てのバランスを取らなきゃいけない超難易度シュートだぜ
その分威力もきっとすごいぞ」

純「きっとって…自分の技なのに知らないんですか?」

唯「一度も成功したことないからね…
私達5人とさわ子先生とでこっそり練習をずっとしてたんだけどさ…
だけどもうこれに賭けるしかないよ!」

梓「今まで成功したことの無い技がそんなにうまくいきますか…?」

紬「やれるわ…私たちなら…」

梓「ムギ先輩…」

紬「だって私達は放課後ティータイムだから…!」

律「…そうだな!できるはずだ!もうこれに賭けるしかないないぜ!」

唯「頑張ろうねあずにゃん!」

梓「…そうですね…こうなったらやってやるです!」

澪「他に勝てる手段もないしな…私も付き合うよ」

純「すごいですね!逆転手段ありましたよ!」

憂「頑張ってね、お姉ちゃん!」

和「許可できないわ」

和以外「!?」

唯「どうして和ちゃん!勝てる可能性が出てきたのに!?」

和「成功率が低すぎるのよ、練習でも成功したことない技を成功させるなんて
不可能に近いわ、それにこの技は軽音部の5人で使う技なのよね?
守りの要のムギと律と澪が三人とも守れなくちゃ仮にシュートに成功しても
すぐに点を取られちゃうわよ」

唯「そ…それは…」

さわ子「ゴールが守れればいいのね」

和「ええ、だけれどムギ以上に守れる人は…」

さわ子「いるわよ」

和「えっ?」

さわ子「このメンバーの中でムギちゃん以上にキーパーができる人はいるわ」

梓「誰なんですか!?」

さわ子「それは…この人よ!」

紬「さわ子先生が指差した先の人って…」

さわ子以外「えっー!?」

雷門中ベンチ

栗松「やったでヤンスね、キャプテン!」

円堂「ああ!すげえシュートだったけどなんとか止められたぜ!」

壁山「これでこの試合も負けないっすね!」

豪炎寺「油断は禁物だぞ…相手は何を隠してるかわからん」

染岡「へっ!怖気づいたのか豪炎寺!相手が何を出してこようが
絶対に負ける気はないぜ!」

円堂「みんなで力を合わせれば何があって怖くない!みんな!いくぞ!」

全員「おー!」

角馬「それでは後半戦を開始いたします…
おーっと放課後イレブンポジションをチェンジしているようですが…
何とゴールキーパーにいるのは放課後イレブン監督の山中先生だー!」

さわ子「やっほー!全部止めちゃうわよー!」

律「まさかさわちゃんがキーパーをやるとは…」

唯「私はさわちゃんが指差したところに鏡があったことにびっくりしたよー
あれ誰が置いたの?」

梓「気にしないでいいと思いますよ…」

角馬「それでは放課後イレブンの新ポジション表を発表します
みなさん掲示板をごらんください!」

チーム 放課後イレブン
FW 中野 梓
FW 秋山 澪
FW 琴吹 紬
MF 平沢 唯
MF 田井中 律
DF 平沢 憂
DF 真鍋 和
DF 鈴木 純
GK 山中 さわ子

角馬「さあそれでは後半戦は放課後イレブンのキックオフからスタートです!」

梓「それじゃあみなさん!さっそくやりますよ!」

律「いきなりかよ!」

澪「いや…成功率の低い技だ、少しでもシュート回数を増やしたほうがいい」

梓「唯先輩…どうぞ!」

唯「おっときたね!ムギちゃん!届け!」

紬「ありがとう!澪ちゃん受け取って!」

澪「よし…取れた!律!いくぞ!」

律「よっし来たな! みんないくぞ!」

唯、律、澪、紬、梓「放課後ティーブレイク!」

角馬「いきなりの新技だー!?
中野から田井中へと順番にパスが回っていき最後に田井中が高く上げたボールへ
五人同時にシュート!これは恐ろしい威力がありそうだー!」

和(すごいわね、パスで力を溜めてから全員がかりのシュート…
しかもシュートも全くずれがなく全員が均等な角度で同時にうってるわ
どれだけ練習したのかしら…)

角馬「おっとシュートがぶれているぞ!?これは…大きく右にそれてコート内から出てしまった
雷門中ボールに移ります!」

律「くっ…さすがに無理だったか…」

澪「さすが一発でうまくいくとは思ってないさ」

梓「きっとどこかがずれてたんですよ…」

和「…失敗した? 全員のシュート位置は完全に均等なのに!?」

さわ子「…あの子たちまだ気がつかないのね…」

和(まだ気がつかないってどういうことなの?
山中先生は何かを知ってるっていうの?)

角馬「さて雷門イレブンからのキックオフです!」

壁山「いくっすよ!豪炎寺さん!」

豪炎寺「ああ!」

壁山、豪炎寺「イナズマ落とし!」

角馬「ここでいきなり雷門イレブンのイナズマ落としだー!
秋山と田井中がコートの前方にいるのでドリームタイムは使えない
放課後イレブン大ピンチだー!」

和「先生!お願いします!」

さわ子「もちろん止めるわよ…デスデビル!」

角馬「山中の背後に黒い魔人が出現しボールに向かって片手を伸ばし
ボールを受け止める…ボールと魔人のぶつかりあいだー!」

さわ子「すごい威力ね…デスデビルでも完全に受け止めきれないなんて…
なら!デスデビルツイン!」

角馬「片手で押さえてた魔人が両手をボールに向かって突き出したー!
これがデスデビルツインかー!イナズマ落としを受け止めたー!」

壁山「全然効かないなんて…」

豪炎寺「一人で止めるとはな…」

さわ子(いきなり切り札のデスデビルツインを使わせるなんて…
予想以上に手ごわい相手みたいね…)

さわ子「さあ!今度はこっちが攻める番よ」

角馬「山中のパスが中野にまわる…おっとこの体制はー!
放課後ティーブレイクだー!次は成功するのかー!」

唯、律、澪、紬、梓「放課後ティーブレイク!」

角馬「またしても放課後ティーブレイクだー!
しかしまたしても大きく右にそれてしまうー!」

和(また失敗…あんなに完全に均等な位置でシュートをうってるのに…?
あら…?さっきと全く同じタイミングで右に曲がってる?)

憂「よし…とった!みなさん難しいみたいなら放課後ティーブレイクだけに
頼らないで色々なシュートをうっていきましょう!」

律「仕方がないみんな!とにかく大量にシュートをして相手の隙を狙うんだ!」

放課後イレブン「おう!」

数十分後!!

澪「…駄目だ、今までの必殺シュートじゃゴッドハンドは破れない…」

梓「強いシュートはゴッドハンド…速いシュートは熱血パンチ…
完全に隙がないですね…」

紬「さわ子先生が相手のシュートを全部止めてるから同点のままだけど
このままじゃ勝てないわ」

唯「やっぱり放課後ティーブレイクを使うしかないよ!」

律「くそ!今度こそ成功させるぞ!みんなやるぞ!」

和(放課後ティーブレイクを使うつもりなのね…
もしかしたらあの技は…)

唯、律、澪、紬、梓「放課後ティーブレイク!」

角馬「おーっと三度目の放課後ティーブレイクだー!
…しかし今度も大きく右にそれてコートから外れてしまったー!
この技は決して成功しない必殺技なのかー!?」

和(!!)

角馬「さあ雷門イレブンのボールとなって再度試合開始です!」

円堂「いくぞ豪炎寺!」

角馬「おっと円堂ゴールを飛び出してきた、これはイナズマ一号の準備かー!?」

憂「チャンスですよ!イナズマ一号はキーパーが前に飛び出してくる技…
うまくいけば誰もいないゴールにシュートを決めることができます!」

純「イナズマ落としは既に止めてるんです
同等のイナズマ一号なら止められますよ!」

角馬「さあ、前に出てきた円堂、豪炎寺と並走している
このままシュートを…いや壁山が二人の前にきたこれは…!」

壁山「あれをやりましょう!」

円堂「ああ!」

豪炎寺「これを使うことになるとはな!」

円堂、豪炎寺、壁山「イナズマ一号落とし!」

角馬「壁山の体の上で円堂と豪炎寺がジャンプして二人同時にシュートをうったー!
この技は帝国学園戦で使ったイナズマイレブン最新の必殺技…イナズマ一号落としだー!
帝国学園戦を勝利に導いた必殺技がここに出現だー!」

和「こんな必殺技を持ってたなんて!?」

角馬「ゴールにぐんぐんとシュートが進んでいくー!
山中これを止めることはできるのかー!?」

さわ子「…すごいシュートね、こちらも最初から全力でいくわよ!
デスデビルツイン!」

角馬「山中!デスデビルツインでイナズマ一号落としを待ち構える!
さあ今イナズマ一号落としとデスデビルツインが
ぶつかりあった正面衝突だー!」

さわ子「くっ…なんて重さなの!?これが中学生のシュート!?
うああああああああああ!」

角馬「山中吹き飛ばされたー!、ゴール!
雷門中イレブン後半戦で初得点そしてついに逆転です!」

円堂「やったぜ!」

放課後イレブン 3
雷門中イレブン 4

さわ子「なんてパワーなの…!あんなの止められるわけないじゃない!」

梓「逆転…されちゃいましたね」

憂「一つの技を破っても新しい技がすぐに出てくるなんて…
強さの底が全然見えませんよ」

純「サッカー部に勝つなんて最初から無理だったんですよ」

澪「放課後ティーブレイクも成功しないし…逆転は無理だ…」

律「くっそー!ここまでなのかよ…!」

唯「みんな…」

和「諦めるのはまだ早いわよ」

梓「逆転の手段があるんですか?」」

和「放課後ティーブレイクを成功させる方法がわかったのよ」

紬「どうやればいいの?」

和「それはね…」

角馬「さあ!放課後イレブンが所定の位置につきました!
何やら作戦を練ってたようですが何をするつもりでしょうか!
それではキックオフです!」

憂「みなさんお願いします!」

角馬「平沢妹からのパスが中野にまわるー!
この体制は…4回目の放課後ティーブレイクかー!?」

梓「ここで決めないと勝ちはないですね…唯先輩!」

唯「大丈夫だよあずにゃん!和ちゃんを信じよう!ムギちゃん!」

紬「ありがとう!澪ちゃん!これで決めよう!」

澪「ムギ…そうだな!律いくぞ!」

律「うまいぞ!澪! いくぜ!これが完成形だ!」

唯、律、澪、紬、梓「放課後ティーブレイク!」

角馬「これは放課後ティーブレイクだー!しかし今までと何かが違うぞ…!?
これは今まで均等だったシュート角度がバラバラだー!
これはまたしても失敗かー!?」

和「…違うわ、均等な角度ではパワーの差がありすぎてずれてしまう
あれこそ放課後ティーブレイク新の姿!」

さわ子(気がついたみたいね…放課後イレブン…いいチームじゃない)

角馬「なっ、なんだー!シュートを後押しするように巨大な音符が大量に流れている
これは曲だー!シュートとともに曲が流れているー!
これが放課後ティーブレイクの新の姿なのかー!」

円堂「…すげえシュートだ!ならこっちも全力でいくぜ
ゴッドハンド!」

角馬「円堂!両手のゴッドハンドで待ち構えるー!
そして放課後ティーブレイクを受け止めたー!
しかし大量の音符がシュートを後押ししているぞー!」

円堂「くっなんてシュートだ…けれど!」

澪「私が作詞して!」

紬「私が作曲した!」

律「全員で作った曲が!」

梓「負けるわけありません!」

唯「今まで過ごしてた日々が放課後ティーブレイクなんだよ!」

唯、律、澪、紬、梓「いっけー!」

円堂「何だ!このシュートは!止めた後にさらに力を増していくなんて!
うああ!」


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最終更新:2013年08月05日 02:30