エリ「大丈夫みたいですよ?」


さわ子「今の所はね、試合が進んで熱くなり始めたらわからない…」


エリ「不吉な事言わないで下さいよ…」


エリ「気をとり直して放送席には和選手と憂選手をお呼びしました」


和「宜しくお願いします」


憂「宜しくお願いします」


エリ「お二人はこの闘いはどう見ますか?」


憂「純ちゃんは本当に何をして来るのか?読めないんです」


和「案外、パワーもある」


エリ「紬選手はどうですか?」


憂「紬さんのパワーは凄いですよ本当に…」


和「私は闘いたくない相手ね…」



いちご「セコンドは下がって」


いちご「相手選手に手を出したら即反則負けだから気をつけて」


部長「宜しく、田井中さん」スッ



律「宜しく」ガシッ


副部長「宜しく、秋山さん」


澪「宜しくお願いします」


エリ「双方の部長と副部長が固い握手を交わしました」


いちご「ファイト!」


カーン


純&紬「ふんっ!」ガシッ


エリ「リング中央、組み合った!」


純「それっ」バタン


エリ「純選手、フライングメイヤー」


純「先ずは!」ガッチリ


エリ「フライングメイヤーからのキーロック!先ずは、紬選手の腕力を封じにかかります」


紬「ふふっ」スクッ


純「なっ…」


紬「どんとこいでーす」バーン


エリ「こ、これは凄い…キーロックに捕らえられた紬選手が…」


エリ「まるで何事もなかったかのように立ち上がり純選手をリングに叩きつけました…」


純(信じられない…この人、本当に女なのか?)


紬「パートナーだからって容赦しないから」


純「当たり前ですよ」


紬「その意気よ~」


純「行きます」ダッ


エリ「今度はタックルだ」


紬「ふふっ」


純「な、何で?ビクともしないなんて…」


紬「純ちゃん、覚悟しなさ~い」ドスン


純「ぐはっ!」


エリ「純選手、タックルに行くもいとも簡単に持ち上げられたー」


エリ「そして、ツームストンパイルドライバー」


和「彼女も決して軽くないし、パワーだってそれなりにあるのに…」


憂「よっぽど、スピードがあって不意をつかないと紬さんは崩せません」


純(何なの…信じられないよ)


紬「そ~れ」


エリ「純選手をロープに振った」


紬「行くわよ~」ドカッ


エリ「これは、何と言うジャンプ力!」


エリ「純選手を飛び越える勢いのドロップキック!」


さわ子「パワーだけじゃない…元々の身体能力が凄いのよ」


紬「こんなものじゃないのよ~」


エリ「トップロープに乗せた!雪崩式か?」


紬「もう一声~」ドカッ


純「なっ…」


エリ「そ、その場飛びのドロップキックでトップロープの純選手の顔面を貫きました…」


律「す、凄いな」


澪「あんな事まで出来るのか…」


唯「強い…」


梓「ムギ先輩、流石です…」


純「か、勝てないよ…どうしようどうしたら」


部長「落ち着きなさい!」


純「部長…」


部長「貴女はまだ負けてない」


副部長「貴女はこんなものじゃないでしょう」


純「はい!」


紬(心が折れかかっていた純ちゃんを立ち直らせた…)


紬「流石は大人数を束ねる部長さんと副部長さんね」


部長「ありがとうございます」


副部長「ジャズ研のトップとして当たり前ですから」


紬「ふふっ」


部長「何が可笑しいんですか?」


紬「純ちゃんは可愛がられてるのね嬉しいわ~」


純「くっ!」


紬「お帰り、純ちゃん」


純(圧倒的なパワーだ)


純「ならば!」


エリ「純選手、腕を獲って何をするのか!」


純「これしかない!」


紬「痛ッ」


エリ「純選手、ショルダーアームブリーカー!」


さわ子「効果的ね」


和「関節技が跳ねのけられる以上は一気呵成に行くしかない」


憂「純ちゃんの一番怖い所は畳み掛ける早さです」


エリ「一回二回三回」


エリ「そして、脇固めだ!」


純「どうですか?ムギ先輩?」ギリギリ


紬「まだまだよ…」ガシッ


いちご「ブレイク」


純「それっ」ピョン


紬「がっ!」


エリ「引き摺り起こしての今度はジャンピングアームブリーカー!」


紬「痛いッ」


純「まだまだー!」ガッチリ


エリ「間髪入れずに裏十字固めだ!」


いちご「ブレイク」


純「そらそらー」グイグイ


紬「うぐ…」


いちご「離れなさい!」


純「まだまだー」グイグイ


いちご「ワン.ツー.スリー.フォー」


純「おっと」パッ


律「おい、卑怯だろ!」


澪「落ち着け律」


梓「反則じゃないですか!」


唯「あずにゃん落ち着いて」


純「ムギ先輩、行きますよ」


エリ「場外へ投げ捨てた」


純「よいしょ」


エリ「机を持ち出したー出るかパワーボム!」


純「はぁー!」グシャッ


紬「」


エリ「決まったーし、しかも今度は割れなかった…」


和「割れても相当痛かったのに…」


紬「ち、調子に乗ったら駄目よ…純ちゃん…」


純「それっ」


エリ「純選手、リングに上げた」


純「そりゃ!」ガキッ


エリ「純選手の腕固め!」


いちご「ブレイク」


エリ「徹底的な腕攻めですね!」


さわ子「まともに闘って勝てる相手ではない」


憂「これで有利ですけど、まだ紬さんの目は生きてます」


和「油断しない事ね」


純「喰らえ!」ブンッ


エリ「純選手のジャーマンスープレックスホールド!」


律「ムギ、頑張れ!」


澪「どうしたら、流れを変えられるんだ…」


唯「ムギちゃん!」


紬「ゆ、唯ちゃん…」


唯「カウンター」ボソッ


紬「!」


純「行きますよー」


紬「ふんす!」ドカッ


エリ「こーれはカウンターのラリアットだ!」


エリ「攻められながらも紬選手、相手を良く見ていました」


梓「ムギ先輩、今です!一気に畳み掛けて」


紬「わかった!」ドカッ


エリ「レインメーカー炸裂!」


紬「うっ…」ズキッ


律「カバーだムギ!」


いちご「ワン.ツー」


純「効きませんよ!」ガバッ


エリ「一撃必殺のレインメーカーを返した!」


和「腕の痛みで威力半分ね」


紬「これなら」がっちり


エリ「レッドインク!絞り上げる」


紬「うっ…」ズキッ


エリ「紬選手、右腕を押さえて離してしまった!」


純「おりゃー」ドーン


エリ「純選手のドラゴン!」


純「終わりです!」ドカッ


エリ「キングコングニードロップ!」


いちご「ワン.ツー.スリー」


いちご「勝者、鈴木純


カンカンカン


エリ「純選手の勝利だ!」


律「ムギ!ムギ!」


澪「ムギ、頑張ったよ凄いぞムギ!」


唯「そうだよ、ムギちゃんは凄いよ!」


梓「ムギ先輩、仇は伐ちます」


紬「ありがとう皆…」


律「おい、ジャズ研!うちの梓が必ず仕返しするからな」


律「覚悟しとけよ!」


純「…」


梓「純、正々堂々とやろうね」


純「…」スタスタ


梓「純…」


部長「では、失礼致します」ペコッ


副部長「…」ペコッ


紬「菫、肩を貸して欲しいの」


菫「うん、行こうお姉ちゃん」


エリ「いよいよ明日は決勝戦です!」


純「…」


部長「鈴木さん、おめでとう明日も頑張って」


純「はい」


梓「純が握手拒否するなんて…」


律「明日は頼むぜ梓」


梓「はい」


翌日



エリ「遂にやって参りました決勝戦!」


エリ「栄冠はどちらが手にするのか?選手入場です」


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最終更新:2013年11月19日 18:53