とみ「な、何で若返ってるの?」


とみ「何か、話し方まで若返ってるし…」


とみ「どうしよう…」


とみ「…」


サンタ「お気に召しましたか?」


とみ「だ、誰?」


サンタ「サンタクロースです」


とみ「サンタクロース?」


サンタ「はい、そうです」


とみ「本当に?」


神様「本当の本当です」


とみ「何でサンタがここに?子供の所に行かないと駄目でしょ?」



サンタ「貴女の願いを叶えに来たのです」


とみ「願い?」


サンタ「今の姿が貴女の願いな筈です」


サンタ「若返り、同年代の友達と思う存分お洒落をしたい」


サンタ「思い切り遊びたい」


サンタ「それが貴女の願い」


とみ「確かに…でも、今の私に友達なんて」


サンタ「もうすぐ現れますよ、貴女の友達になってくれる人が」


とみ「誰?誰なの?」


サンタ「貴女が良く知ってる人です」


とみ「良く知ってる人?」


サンタ「はい、楽しんでくださいね」


とみ「は、はい」


サンタ「但し、クリスマスイブとクリスマスの2日間だけです」


とみ「充分です」


サンタ「では、失礼致します」



とみ「誰なんだろ?」


ピンポーン


とみ「はーい」


唯「おはようって…すいません、お婆ちゃん居ますか?」


とみ「唯ちゃん、いらっしゃい」


唯「ほぇ?何で知ってるの?」


とみ(しまった〜若返ってるんだった)


唯「もしかして、お婆ちゃんのお孫さん?」


とみ「は、はいそうなんです」


憂「お姉ちゃん、どうしたの?」


唯「憂、見てみてお婆ちゃんのお孫さんだって」


憂「はじめまして、平沢憂です」


とみ「は、はじめまして」


とみ(何か、変な感じだな)




唯「君のお名前は?」


とみ「えっと…」


とみ(どうしよう…)


とみ「とみえです」


憂「とみえちゃんか、可愛い名前だね」ニコッ


とみ「ありがとう///」


唯「照れてるよぉ〜可愛い〜」だきっ


とみ「ははっ///」


唯「今日は1人なの?お婆ちゃんは?」


とみ「お婆ちゃんは出掛けていて私は今日と明日はお留守番なの」


唯「一人ぼっちなの?」


とみ「うん、そうなの」


唯「そっかぁ〜じゃあ、今日は私達と遊ぼうよ!」


憂「うん、そうしようよ」


とみ「私何かで良いの?」


唯憂「勿論」ニコッ


唯「憂、和ちゃんも呼ぼうよ」


憂「うん、電話するね」



とみ(初めて会ったのにあっという間に緊張を解すなんて)


とみ(唯ちゃんも憂ちゃんも成長したんだね)


和「おはよう、唯憂」


唯「和ちゃん、とみお婆ちゃんのお孫さんだよ!」


和「そうなの?はじめまして、真鍋和です」

とみ「一文字とみえです」


唯「とみえちゃん、1人でお留守番なんだって」


憂「だから、今日は私達と遊ぶ事になったんです」


和「全然、良いわよ宜しくね」


唯「とみえちゃん、どこか行きたい所ある?」


とみ「えっと…服を見に行きたいかな」


憂「服?いいよ行こうね」ニコッ


和「どうせなら思い切りお洒落しましょう」


唯「うん、ちょっとお婆ちゃんのお下がりみたいだもんね…」


とみ(お婆ちゃんだからね)


憂「出発しようよ」


和「行きましょう」


服屋


唯「とみえちゃん、どんなのが着たい?」


とみ「えっと…」


とみ(何れも可愛い服ばかり…私に似合うのかな)


紬「あら、唯ちゃん」

唯「ムギちゃんだ!」


憂「こんにちは、紬さん」


和「ムギ、こんにちは」


紬「こんにちは〜その子は?」


とみ「は、はじめましてとみえと言います」


唯「とみお婆ちゃんのお孫さんなんだよ」


紬「そうなの〜年は?」


とみ「えっと…」


とみ(年は幾つなんだろ)


サンタ「14歳ですよ」


とみ「!」


サンタ「私の姿も声も他の人間には見えません」


紬「ごめんなさい、聞いたらいけなかったかしら…」


とみ「あっ!14歳です」


和「中学生だったのね…てっきり小学生だと思ってたわ」


唯「あずにゃんより小さいよぉ」


憂「とみえちゃん、可愛いね」なでなで


とみ「ははっ///」


とみ(頭を撫でられるなんて何十年振りだろ…)


とみ(撫でてるのは憂ちゃんだけど)


とみ(何だか安心するな)

紬「ところで、服を探しに来たの?」


和「そうなのよ、とみえちゃんに似合う服を探しに来たの」



とみ「私に似合う服なんてあるのかな…」


唯「これは、どうかな?」


和「これなんか良いかも?」


憂「これなんかどう?」


紬「私はこれが良いと思うわ〜」


とみ(女の子って感じの服だ///)


唯「いい…」


憂「それ、良いですよ紬さん!」


和「とっても可愛い服ね」


唯「とみえちゃん、着てみようよ!」


とみ「良いのかな…」


紬「着た所をお姉さんに見せて欲しいな」ニコッ


とみ「で、では」


試着後


とみ「ど、どうですか?」


唯「…」


憂「…」


和「…」


紬「…」


とみ「…」


とみ「やっぱり着替える」シュン


唯「か、可愛いー」だきっ


とみ「ち、ちょっと唯ちゃん///」


憂「可愛いー!」だきっ


とみ「憂ちゃんまで///」


和「かなりの破壊力よ!」


紬「まさか、これ程とは思わなかったわ〜」


唯「とみえちゃん」スリスリ


憂「とみえちゃーん」スリスリ


とみ「ちょっと両サイドから///」


和「次は靴ね」


紬「その服に合う可愛い靴を選びましょう」


とみ「うん///」


和「ところで、とみえちゃんは友達と普段どんな事して遊んでるの?」


とみ「えっと…私は友達居なくて」


紬「まぁ、そうなの」


憂「とみえちゃん、可愛いくて良い子なのにね」


とみ(しまった…変な子だと思われたかな)

唯「ちょっと待っててね」


和「とみえちゃんなら直ぐに友達出来るわよ」


紬「自信持って良いと思うわ〜」


憂「うん、皆さんの言う通りだよ」


とみ「うん」ニコッ


憂「やっぱり…可愛いー」だきっ


とみ「ま、またもう///」


唯「お待たせー」


和「唯、何してたのよ?」


唯「少し待ってようよ」


紬「誰か来るの?」


憂「もしかして…」


20分後


律「心寂しき少女が居ると聞いてやって来た!」


律「軽音部の頼れる部長!」


律「田井中律見参!」


澪「か、可愛い少女の為にやって来た///」


澪「軽音部のちょっぴり恥ずかしがりやな副部長///」


澪「あ、秋山澪参上///」


純「ジャズ研のモフモフキュートなベーシスト!」


純「鈴木純ただいま参上!」


梓「…」


律「こらっ梓」


梓「やんなきゃ駄目ですか…」


澪「わ、私だってやったんだから梓もやらなきゃ駄目だぞ///」


純「さぁ、頑張れ梓!」


梓「け、軽音部の小さな巨人///」


梓「でも、猫みたいに可愛がって欲しいにゃん///」


梓「あずにゃんがただいま参上したにゃん///」


律「決まったな」キリッ


梓「どう考えても私が一番恥ずかしいじゃないですか///」


律「気にすんな」


梓「気にしますよ!」


和「貴女達、楽しそうね」


紬「みんな、カッコイイと思う!」


憂「カッコイイんでしょうか…」


唯「学祭はこれで行こうよ!あずにゃん、今度は猫耳つけてね」


梓「絶対に嫌です!」


純「ところで、その子がとみえちゃんですか?」


とみ「は、はい一文字とみえです」


純「ふむふむ」


とみ「?」


純「ちょっとオジサンと人気のない所に行こうか?」ぐいっ


とみ「えっ?ちょっと…」


律「こらー」チョップ


純「あいたー」


律「何をする気だ何を!」


純「冗談ですよー」


和「その割りには手に力が入ってたけど?」


純「き、気のせいですよ」

純「しかし、本当に可愛いですねー」


とみ「ど、どうも」びくびく


憂「怯えてるね…」


律「そりゃ、初っぱなからセクハラ噛まされたらな〜」


純「ごめんね、怖くないよ」


とみ「…」


純「よーし!君には特別にモフモフを触らせてあげちゃうぞ」


とみ「いいの?」


純「バッチコイ」


とみ「じ、じゃあ…」モフモフ


とみ(あっ…何か癖になる感触)モフモフ


純「どう?どう?」


とみ「癖になります…」モフモフ


純「よっし!これで君と私はモフモフの契りを交わした親友だぞ」


とみ「親友…」


純「あっ…嫌だったかな?」


とみ「ううん、嬉しいです」ニコッ


純「良かった」ニコッ


梓「ちょっと純」


純「何よ?」


梓「私はモフモフの契りを交わしてないけど?」


憂「私もだよ純ちゃん」


律「ライバル部の部長としてモフモフの感触を知りたい!」


純「関係ないでしょう!」


唯「ボーカルとしてモフモフの感触を知りたい!」


和「生徒会長として生徒のモフモフは知っておかないと」


純「だから全く関係ないじゃないですか!」


紬「私は触りたいの!」


純「うっ…」


澪「同じベーシストじゃないか」


純「いや、だから…」


とみ「あ、あの…」


和「どうしたの?」


とみ「純お姉ちゃん困ってるから…その、辞めてあげて欲しいな…」


律「ええ子や…」


唯「ほんまにええ子やで」


紬「ええ子どすな〜」


澪「こ、こんな、ええ子は他にいいひんで///」


和「ほんまにええ子過ぎて涙が出るで…」


憂「酒や酒や、酒買うてこんかい!」


梓「憂まで…」


純「何者なんですか…」


とみ「純お姉ちゃん」


純「何?」


とみ「良かったね」ニコッ


純「ありがとう」ニコッ


梓「澪先輩、恥ずかしいならやらなきゃ良いのに…」


澪「だって、やらなきゃ寂しいじゃないか///」


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最終更新:2014年01月01日 20:38