憂「とみえちゃん、次は何したい?」


とみ「私の希望ばかり悪いよ…」


姫子「今日はとみえちゃんにとことん付き合う日だよ」


とみ「でも…」


姫子「ならさ、私のやりたい事で良い?」


唯「姫ちゃん何するの?」


姫子「それはね、とみえちゃんをメイクする事!」


純「それ、良いかも」


和「姫子はメイク上手いから」


とみ「本当に良いんですか?」


律「任せてみろって」


澪「私も、とみえちゃんがメイクしたところ見たいな」


憂「とみえちゃん、お願い」ニコッ


とみ「お願いします///」


梓「良かったね」


唯「じゃあ、私の家でやろうよ」


律「出発!」


とみ「うぅっ…」ぶるぶる


紬「寒いの?」


とみ「私、寒がりなんです」


紬「これで、どう?」ぎゅっ


とみ「暖かい…」


紬「良かったわ〜」


とみ(この子はずっと笑顔だな)


とみ「紬お姉ちゃん」


紬「どうしたの?」


とみ「紬お姉ちゃんはずっと笑顔だね」


紬「皆と居ると楽しいからよ〜」


紬「私ね、皆と出会えて本当に幸せなの」


とみ「そうなんだ」ぎゅっ


紬「そうよ〜勿論、とみえちゃんと出会えた事も幸せよ」


とみ「私も幸せだよ」ニコッ


紬「うん」ニコッ


唯「着いたよぉ」


姫子「じゃあ、とみえちゃんおいで」


とみ「はい」


和「どんな風になるのかしら?」


紬「きっと可愛くなるわ〜」


澪「楽しみだな!」


憂「私、澪さんのメイクした姿も見たいです」


澪「私?メイクした事ないんだ」


純「澪先輩なら、女優さんみたいになると思います」


澪「そんな事///」


和「澪はもっと自信を持つべきよ」


澪「うん、ありがとう」



律「そろそろかな?」


姫子「終わったよ」


姫子「とみえちゃん、おいで」


とみ「は、はい///」


律「おぉ…」


唯「アイドルだよ!」


澪「可愛い…」



紬「とみえちゃん、とっても素敵よ」


和「結婚したい…」


純「///」どきどき


憂「うん、凄く可愛い…」


とみ「褒めすぎだよ///」


唯「純ちゃん、どうしたの?」


純「へっ?何でもないです///」


憂「とみえちゃんは純ちゃんの隣に座ってあげて」


とみ「はい」


純「///」どきどき


とみ「純お姉ちゃん、大丈夫?顔真っ赤だよ?」


純「だ、大丈夫///」


律(惚れたな)


澪(無理ないよな)


唯(頑張れ純ちゃん)


紬(キマシタワー)


梓(完全に堕ちてるな)


憂(純ちゃん、嬉しそう)


和(愛の形は人それぞれよね)


とみ「…」こつん


純「なっなっ///」


姫子(おでこをくっ付ける荒業を出すなんて…)


律(わかっててやってたら相当な悪女だよな…)



とみ「本当に大丈夫?」


純「…」


とみ「純お姉ちゃん?」


純「決めた!」


憂「どうしたの?」


純「私、とみえちゃんみたいな女になる!」


梓「い、いきなりどうしたのよ?」


純「とみえちゃんみたいに可愛くて、優しくて」


純「そして、強い女になるんだ!」


とみ「わ、私なんか目標にしたら駄目だよ///」


純「そんな事ない、とみえちゃんは凄いよ」


唯「惚れちゃったんじゃないの?」


純「正直、ドキドキしました」


和「いや、もう惚れたって顔してたわよ?」


澪「でも、目標が出来たのは良い事じゃないか」


律「澪が目標じゃなかったのか?」


純「澪先輩は素敵です、そりゃもう素敵です」


澪「照れるな///」


姫子「頑張れベーシスト」


純「はい!」


梓「あっ…もうこんな時間だ」


律「そろそろ帰らないとな」


唯「泊まっても良いよ?」


憂「家は大丈夫ですから」


澪「今日は家族が待ってるから」


姫子「明日、また遊ぼうよ」


和「私は泊まって行くわ」


唯「和ちゃーん」ぎゅっ


憂「和ちゃーん」ぎゅっ


和「はいはい」なでなで


唯「とみえちゃんも泊まって行きなよ」


とみ「じゃあ、お言葉に甘えます」


唯「えへへ〜とみえちゃーん」ぎゅっ


とみ「ははっ///」


律「じゃあ、また明日な」


唯「うん、バイバイ」


帰り道


律「なぁ、皆」


姫子「何?」


律「あの子、本当に中学生かな?」


澪「何か違うよな」


姫子「不思議な子だよね」


梓「どういう事ですか?」


純「何か、大人なんだよ」


紬「うん、子供らしい所もあるけど…どこか違う」


梓「確かに、とても年下には見えない所はありますね」


律「だろ?」


純「何故かはわからないけど、好きになっちゃ駄目な気がしました」


姫子「明日、全ての謎が解ける気がする」


澪「うん、でも…」


梓「でも?」


澪「とみえちゃんが良い子である事は変わりないよな」


律「そうだな」


平沢家

唯「とみえちゃん、明日は何がしたい?」


とみ「明日はどうしても行きたい所があるの」


憂「行きたい所?」


とみ「うん、今の姿をどうしても見せたい人が居る場所に」


和「私達も行って良い場所?」


とみ「うん、絶対来て欲しいな」


唯「じゃあ、明日はとみえちゃんの大切な人に会いに行こうよ」


とみ「うん、ありがとう唯ちゃん」


とみ「あっ!そうだ3人に聞きたい事があるんだ」


憂「何でも聞いて良いよ」


とみ「とみお婆ちゃんの事好き?」


唯「勿論だよぉ〜とみお婆ちゃんはとっても優しいんだよ」


とみ「…」


和「私も大好きよ」


和「楽しい時も悲しい時も常に暖かく見守ってくれていたのがとみお婆ちゃんなのよ」


和「私達の大切なとても大切な人よ」


憂「私がね、お料理習いたいと言った時も笑顔で教えてくれたんだ」


憂「なかなか出来なくて泣いちゃった時も…励ましてくれた」


憂「何度だって教えてくれた」


憂「私達にとって欠けがえのない大切な人だよ」


唯「良く一緒に遊んでくれたし、お話も沢山してくれたよ」


唯「私は、とみお婆ちゃんが大好きだよ」


とみ「そっか…ありがとう唯ちゃん、憂ちゃん、和ちゃん」ニコッ


とみ(本当にありがとう)


とみ(3人に出会えて私も幸せだよ)


憂「ご飯作ってくるね」


和「私も手伝うわ」


憂「和さんはゆっくりしていて下さい」


和「でも、悪いわ」


憂「大丈夫ですよ」


和「じゃあ、お言葉に甘えるわね」


とみ「私、作りたいな」


憂「でも…」


とみ「一品だけ作らせて欲しいんだ」


憂「じゃあ、お願いね」ニコッ


とみ「うん」ニコッ





憂「出来たよー」


唯「わーい」


和「相変わらず、憂の料理は凄いわね」


唯「とみえちゃんは?」


憂「今作ってるよ」


とみ「お待たせしました」


唯「筑前煮だ!」


和「とみお婆ちゃんの得意料理ね」


憂「懐かしいな…」


とみ「食べてみて欲しいな」


唯「いただきまーす」ぱくっ


和「これって…全く同じ味」



憂「とみお婆ちゃんの味だ…」



とみ「美味しい?」


唯「美味しい!とっても美味しいよ」


和「これは本当に美味しいわ」


憂「この味、私の出したい味…美味しい」


とみ「良かった、喜んで貰えて」


憂「とみえちゃん、貴女は一体…」


とみ「とみお婆ちゃんの孫娘だよ」


和「本当は何者なの?」


とみ「何者でもないですよ」ニコッ


唯「…」


唯「とみえちゃんはとみえちゃんだよ」


憂「お、お風呂入って寝ようか」


和「そ、そうね寝ましょう」


とみ「…」


とみ(嘘吐いてごめんね)


翌日


唯「もうすぐ、りっちゃん達が来るよ」


憂「とみえちゃん、昨日は変な事言ってごめんね」


とみ「大丈夫ですよ」


和「とみえちゃんの大切な人に会いに行きましょう」


律「おっはよう」


澪「おはよう」


純「おはようございます」


梓「おはようございます唯先輩、憂」


姫子「おはよう、今日はどうするの?」


唯「今日はとみえちゃんの大切な人に会いに行くんだよ」


律「私達が行って良いのか?」


とみ「是非、来て欲しいんです」


澪「どんな人なんだろ?楽しみだな」


純「では、出発しましょうか」


梓「ここから遠いの?」


とみ「うん、少しバスに乗らないと行けないんだ」


バス車内


澪「随分、寂しい場所に行くんだな」


律「とみえちゃん、何処まで行くんだ?」


とみ「もうすぐ着きます」


紬「もしかして、お墓参り?」


とみ「はい」


姫子「大切な人ってもしかして…」


とみ「もう、この世には居ません」


梓「何で私達を連れて行くの?」


とみ「皆を一目あの人に見せてあげたいんです」


純「よっぽど、大切な人なんだね」


とみ「そうです」


とみ「着きました」


4
最終更新:2014年01月01日 20:45