♪〜〜
唯「ふわふわたーいむっ!」
澪「ふわふわたーいむ」
ジャーーン!!
唯「……?」ニコ
紬「……」コク
澪「……」コク
律「……ひひっ」ニコ
梓「……」グッ
テーテーテーテーテーテーテーテーテーテー
唯「!?」
スッタンスッタンスッタンスッタン
唯「……」
ボーーンボ-ボーン
唯「……」
ギュルギュルギュルギュルギュルギュルギャーーン
唯「……えへっ」
唯「もーいっかいっ!」
ワアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!
♪〜〜
唯「なんか凄い盛り上がってなかった?」
澪「だな」
律「ヒーローは遅れてやってくるから盛り上がるんだろ?なあ、梓?」
梓「っすね。前座程度じゃどうしようもなかったっすスから」
梓「ただ今度からはちゃんと鍵かってきて欲しいもんです」
唯「そうでしたぁ……」テヘッ
律「和に止められなきゃもう一曲行くとこしてたからな。唯」
紬「お茶入ったわよー」カチャカチャ
唯「ありがとー、ムギちゃん」
ズズ
梓「(あれ……これって)」
澪「生姜紅茶?」
紬「まだ風邪流行ってるからね♪」
♪〜〜
唯「ふわふわたーいむっ!」
澪「ふわふわたーいむ」
ジャーーン!!
唯「……?」ニコ
紬「……」コク
澪「……」コク
律「……ひひっ」ニコ
梓「……」グッ
テーテーテーテーテーテーテーテーテーテー
唯「!?」
スッタンスッタンスッタンスッタン
唯「……」
ボーーンボ-ボーン
唯「……」
ギュルギュルギュルギュルギュルギュルギャーーン
唯「……えへっ」
唯「もーいっかいっ!」
ワアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!
♪〜〜
唯「なんか凄い盛り上がってなかった?」
澪「だな」
律「ヒーローは遅れてやってくるから盛り上がるんだろ?なあ、梓?」
梓「っすね。前座程度じゃどうしようもなかったっすスから」
梓「ただ今度からはちゃんと鍵かってきて欲しいもんです」
唯「そうでしたぁ……」テヘッ
律「和に止められなきゃもう一曲行くとこしてたからな。唯」
紬「お茶入ったわよー」カチャカチャ
唯「ありがとー、ムギちゃん」
ズズ
梓「(あれ……これって)」
澪「生姜紅茶?」
紬「まだ風邪流行ってるからね♪」
12月・教室にて
純「梓ともどうだった?定期考査?」
梓「英語と日本史は80点台だった。物理と数学は平均点以下だったけど」
純「あたしも似たようなもんだわ。地学70台だけど英語と数学でボロボロ……」
梓「鈴木は地学選んだんだっけ。俺も物理選ばずにそっちにしときゃよかったわ」
純「あたしも日本史選んどけばよかったと思うよ。世界史ってカタカナ並んでわけわかんなくなったり、変な漢字出てきたりでさ」
憂「何してるの?二人とも」スタスタ
梓「定期考査の結果話し合ってたの」
純「憂はどんな感じだったの?」
憂「えっと、ちょっと待ってて」ゴソゴソ
憂「はい」スッ
純「……何これ」
梓「悪くて70点台、良くて90点台って……」
純「見て梓!物理89点!数学93点!」
梓「……できる子だぁ」
憂「……えーっと」
純「時に次の週末とか暇?」
梓「暇してる。MP3ウォークマン買ってどこも出掛ける金はないしな」
純「じゃあさ。ちょっとうちの猫預かってくんないかな?」
梓「猫ぉ?」
純「ちょい家で急な用事入っちゃってさ!週末だけでいいからさあ!」タノミコミッ
梓「……まあ、別にいいんだけどさ」
土曜日
猫「ニャー」
梓「……」ポロローン
猫「ニャー」
梓「……」ポロローン
梓「……あずにゃん二号」ボソッ
あずにゃん二号「にゃ?」
梓「……反応しちゃったよ」
あずにゃん二号「ニャー」トテトテ
梓「(こいつ見てるとなんか面白いな)」
あずにゃん二号「ニャー」シュタッ
梓「……」ポロローン
梓「こいつ見てたらいいフレーズが浮かびそうで浮かばないかも」
梓「……」ジャララーン
梓「なんかスピッツみたいかもな」
梓「あんま俺のイメージって感じじゃないかも」
梓「でも、とりあえずノートに書いとくか。後から澪センパイに見せて歌詞つけてもらうのもいいだろうし」
梓「黒猫なんちゃらって題名にされそうだけど」
あずにゃん二号「…………」
梓「ん? どーした?」
あずにゃん二号「…………ケホッケホッ」
梓「うわああああああああああっっ!!玉!?玉吐いた!?」
梓「どうすれば……そうだ!ネット!携帯!Yahoo検索!」カチカチカチ
スモーキンザウォーター
梓「誰だこんな時に電話してくる奴はあああああああああああ!!」
梓「はい中野ですっ!」ピッ
憂『あ?梓くん?』
憂『今日のご飯、なんにしようか迷ってるんだけど。梓くんはマシュマロ豆乳鍋とチョコカレー鍋どっちがいいかな?』
梓「」ブチッ
憂『あれ?梓くん?』
梓「そんなことで電話かけてくるなあああああああああっっっ!!!」
ピッ!
梓「……こうしちゃられない!検索かけて何があったのか調べないと……」ピッピッ
梓「……え?」ピッピッ
あずにゃん二号「ニャー」トテトテ
梓「毛玉って、普通に吐くんだ……」
憂「……?」ブーブー
唯「どしたの?」
憂「電話みたい」
ピッ
憂「はい」
梓『憂?俺、梓だけどさ』
憂「あ、梓くん……」
梓『いや、さっきはごめん。急に怒鳴って……』
梓『ちょっと突然色々あって、なんかもうテンパっててわけわかんなくなっててさ、つい……』
憂「……よかった」
梓『え?』
憂「ひょっとしたらわたしのこと、嫌いになったのかもって、ちょっと心配してたの」
憂「でもそうじゃなくて良かったって」
梓『……うい』
憂「ところで梓くん、今日ご飯は?」
梓『え?今日は母さんもいるから普通に飯食う予定だけど……』
憂「もしよければ、晩御飯一緒に食べようよ」
梓『……わーったよ。唯センパイに見せたい物もあるしな』
憂「ありがと、梓くん」
ピッ
唯「あずにゃん?」
憂「うん。お夕飯一緒に食べてくれるって」
唯「そうなんだあ」
梓「母さん、出掛けてくる。今日飯いらねーから」
あずにゃん二号「ニャー」
梓「留守番もわるいからな……お前も一緒に連れてくか」
一月某休日
律「さぶっ」
澪「この時間になると冷え込んでくるな……」
律「もうコンビニ寄って肉まんとかホットコーヒー買わないか?」
澪「だな。あそこのコンビニ入ろ」
スタスタスタ
律「あ」ピタッ
澪「え?」ピタッ
律「澪、あれ梓じゃないか?」
澪「あ、本当だ……隣にいるの、外人かな?」
律「にしてもすっごいごついおっちゃんだな。来いよべネット!みたいな」
バタム ブロロロロロ
澪「車乗ってっちゃったな」
律「梓のヤツ、こんなとこで何やってたんだろ」
紬「ひょっとして……何か悪いことしてるんじゃ?」
澪「わっ!ムギ!?」ビクッ
律「なんでここに!?」ビクッ
紬「カップ焼きそばを買いにきたのよ
」ニコ
澪「あ、そう……」
紬「梓くん、洋楽アーティスト好きだし、洋楽にずっと慣れ親しんでるじゃない」
紬「だから手をだしてもおかしくないわ」
律「何を?」
紬「ミュージシャン、特に海外のミュージシャンに付き物のスキャンダル」
澪「まさか……」
紬「ええ」
紬「ドラッグよ」
休日明け 放課後
唯「そんなわけないよね!あずにゃんがお薬なんかやってないよね!ね!」ガシッ
澪「いや、わからないぞ……外人の車に乗ってどこかに行ったのは確かなんだ」
律「そいや、あの時の外人の車、変なナンバーだったよな?」
澪「え?」
律「いや、平仮名のところに『Y』って書いてあったんだよ」
紬「それって米軍ナンバーよ」
澪律唯「米軍っ!?」
紬「米軍なら麻酔用のモルヒネとか、戦闘時に使う覚醒剤とか、そういうのがあってもおかしくはないはずだし……覚醒剤中毒になった人だっているはずだし」
梓「ちわーす」ガチャ
唯澪律紬「!」
梓「ん?今日は珍しくお茶してないんスね」
唯「あずにゃん!」ガシッ
梓「え?」
唯「嘘だっていってよあずにゃんっ!」ボロボロ
梓「はぁ?」
律「そうだぞっ!梓!」
律「クスリなんかやめろっ!梓!」
梓「え?クスリ?なんの事?」
澪「とぼけるのか?見損なったぞ!」
梓「いや、マジで何のこと話してるのかわからないんすけど」
紬「全部知ってるのよ!昨日の夕方、梓くんが外人からクスリを買ってたこと!」
梓「……はぁ。こりゃ一から説明しなきゃな」
澪「つまりあの外人は梓のお父さんの知り合いのアメリカ海軍少佐で」
律「その人のジャズバンドのギタリストが基地の公開の演奏を前に急に本国に帰ったから、その埋め合わせに梓がギターを弾くことになって」
紬「それで昨日の夕方のは貸しスタジオに行く途中だったわけね」
唯「わたしは信じてたよあずにゃん!」ダキッ
梓「だから抱きつかないでください!いい加減セクハラですよ!」
梓「ったく。誰ですか最初に麻薬とか変なこと言い出したのは!」
梓「麻薬売りさばくアメリカ兵なんて今時居るわけがないでしょ!むかしのハードボイルドの観すぎです!」
紬「さあ、誰だったかしら?」
澪律「(お前だお前)」
梓「ま、説明する手間が省けましたけど」
唯「ほえ?何の?」
梓「例の海軍少佐に軽音部のこと話したら、次の厚木公開でぜひワンステージやれって……」
澪「え?それって」
律「初オファーってこと?」
紬「しかも相手はアメリカ人……」
唯「わたしたち国際デビュー!?」
梓「(……この様子だと、受けそうだな)」
梓「(センパイ達を内緒でダシに使うのは悪いけど、口軽いからな。特に唯センパイに知られたら一貫の終わりだしさしたい)
数週間後 厚木基地
律「おお……ここが……」
澪「厚木基地……」
外人「HAHAHAHAHA」
唯「凄い!外人だよ!」パタパタ
紬「見て!こんなにおっきなピザが売ってるわ!」シュバッ
梓「あんまはしゃがないで下さいよ……」
律「おい見ろ!戦闘機だぞ!」
梓「ああ、ゲートガードのF-14っすね……トップガンに出てたヤツっスよ」
紬「唯ちゃん!澪ちゃん!エリザベス持ってその前に立ってみて!写真撮るから!」スチャッ
澪「あ……うん」
澪「こう?」スチャッ
紬「いいわっ!凄いいい!」カシャカシャ
紬「澪ちゃんと戦闘機のコントラストがとてもいい!」
梓「(確かに……今日の澪センパイの服装はなんとなくF-14と合うかも……)」
外人「……?」スッ
外人「Oh,Cool!」
ワイワイガヤガヤ What? Very Coool!! Kawaii!!
澪「なっ……なんだぁ!?外人がいっぱい集まってきてるぞ!?」
梓「ジャパンクール的な何かと思われてるんでしょうね……」
律「カワイイって本当に世界共通語なんだ……」
唯「澪ちゃんすごいよ!国際デビューだよ!」
カシャカシャカシャカシャカシャカシャ
澪「ちょっと待ってぇぇぇ……」
少佐『ようアズサ』ポンポン
梓『こんちは、メイジャー』
少佐『あの子たちかい?期待のガールズバンドってのは?』
澪「そ、そろそろやめて下さいぃぃ」
カシャカシャカシャ
梓『ええ。F-14の前でポーズ付けたらいつの間にかああなってました』
梓『っつーか、あれ大半は米軍さんなんじゃないスか?』
少佐『みたいだな……全く』
梓『カワイイは相当知れ渡ってるみたいっすね。噂じゃアキハバラに繰り出す連中もいるらしいですし』
少佐『その通りみたいだな……』
梓『……ところで、アレは?』
少佐『大丈夫だ、きちんと用意してあるぜ』
少佐『帰りには渡せるさ』
梓『オーライ、サンキューですよ』
少佐『そのかわり演奏は頼むぜ、アズサ』
唯「あ、あずにゃ〜ん!」
梓「!!」ビクッ
梓「……どうかしましたか?」
唯「今の人が少佐さん?何話してたの?」
梓「ちょっとリハの話っすよ」
梓「(……この人にだけは悟られないようにしないとな)」
最終更新:2014年01月21日 14:56