─29─
紬「…唯ちゃんは水道水でいいわよね?」
唯「えっ、いいの!?」
紬「えっ」
唯「水おいしい!みず!みみず!」ゴクゴクw
梓「じゃあ私、ヤクルト買ってきます!」ガタン
律「アタシは牛乳買ってくるよ、オッパイをデカくしたいからな!」
紬「じょ、冗談よ?唯ちゃんの分も、みんなの分も、紅茶はあるのよ?」
梓「え…」
律「……」
唯「ふぇぇ…」
澪(三人のテンションが下がった…)
紬「……」コポコポ
澪(ムギは不審な顔をしながらも紅茶を淹れ始めた)
梓「……」
律「……」
唯「……」
澪(せっかく今日のオヤツは高そうなチョコスイーツなのに…)
紬「召し上がれ」カチャ
律「おぉああ…ありがとな…ムギ…」
梓「お、おぉお…」
唯「お砂糖いれよっと…」
紬「あ、唯ちゃん。今日のは特別なお茶だから
何も入れないで飲んでみてね?」ニコッ…
唯「うん…」
律「……」ズズッ
梓「う、うぅ…」ポロポロッ
唯「」ズズッ
澪(……)ズズズッ
紬「どうかしら~♪」
澪(……)
澪(…………)
澪(ああ…)
澪(…………)
澪(お湯だ………)
おわり
─30─
唯「り~っちゃん♪」
律「うん?」
紬「り~っちゃん♪」
律「なんなんだ?」
梓「おさ~るさ~んだよ~♪」
律「イジメなのか?なあ、そうなのか?」
唯「違うよ~」
紬「ア~イアイ♪の音程で歌ってみたら丁度よかったからつい…」
律「そうか……」
おわり
─31─
恵「真鍋さん、ちょっといいかしら」
和「はい、なんでしょうか」
恵「えぇっとね…」
和「5、4、3、2…」
恵「なんのカウントダウンなのかしら」
和「それではお疲れさまでした、失礼します」
恵「まだ私は何も言っていないのだけれど?」
和「まだイっていない?では延長なさいますか?」
恵「ここは風俗なのかしら!?」
和「いくら嫌な客が相手でもカウントダウンする風俗嬢はいないと思われます」
和「ゆえにここは風俗ではありません」
恵「あなたの言う事は正しいけれど
根本がズレているわ」
和「よく言われます」
恵「よく言われるなら直しなさいよ!!」
和「クエックエックポー」
恵「クエックエックポーってなんなのよ!?」
和「私はそんな事を言っていませんが」
恵「言ったじゃない!」
恵「あなた、今、クエックエックポーって言ったじゃない!!」
和「曽我部先輩、落ち着いてください
いきなりクエックエックポーなどと言い出す女子高生が
存在するはずありません」
恵「そ…そう言えばそうよね…?」
和「もしかして、疲れているんじゃクエックポックエッ」
恵「そんなハズないわ」
和「なにがですか」
恵「こちらの話よ」
和「それで私に用事があったのでは?」
恵「そうそう」
恵「真鍋さん、あなた
秋山澪ちゃんファンクラブを知っているわよね?」
和「秋山澪ファックラブ?」
和「下劣な……言葉を慎んでください」
恵「あなたは脳を慎みなさいよ」
和「脳を注意されたのは初めてです」
恵「私も脳を注意するのは初めてだわ」
恵「澪ちゃんには、いつも元気をもらっているから
たまにはファンクラブとして何かしてあげたいと思って」
和「はあ」
恵「真鍋さんは彼女と親しいでしょ?」
恵「何をすれば喜んでもらえるか、思いつかないかしら」
和「なるほど」
和「そうですね…」
和「人間、金ではないでしょうか」
恵「はあ」
和「ゆえに5万円くらい渡せば喜ぶに違いありません」
恵「あなたの言葉は常に的確だけれど、根本が間違っているわ」
和「よく言われます」
恵「よく言われるなら直しなさいよ!?」
和「善処します」
恵「ハアハァ…」
恵「もっと、こう…ファンクラブならではの喜ばせ方ってないかしら」
和「そう言えば」
恵「なにかしら」
和「今日、ハチワンダイバーを買って帰ろうと思っていたんですが
私の家には何巻まであったか覚えていませんか?」
恵「覚えてるも何も、知らないわよ」
和「ふぅ…あなたに聞いた私がアルパカでした」
恵「アルパカ?」
和「よく言われます」
恵「誰に何を言われたのよ!?」
和「澪はデジカメを持ち歩いていて、よく写真を撮っています」
恵「写真を?」
和「思い出をカタチにして残しておきたいタイプのようですね」
恵「澪たんカワイイ」ハァハァ
和「きめぇ」
恵「口を慎みなさいよ!!」
和「ねぇ、今、私が怒られた件に関して
非常に納得いかないのだけれどアナタどう思う?」
生徒会後輩「二人とも仕事してください」
和「思い出を残したい澪のために
曽我部先輩のストーカー能力を生かして
澪の日常を隠し撮りしてプレゼントしてはどうでしょうか」
恵「それ、いいわね!
実はもう用意出来ているわ」ドンッ
生徒会後輩(ロッカーの中から写真が5000枚くらい出てきた)
和「さすが変質者、ぬかりない」パチパチ
生徒会後輩(家の中の写真もあるけれど、どうやって撮ったんだろう…)
恵「これを物語仕立てのアルバム風に再現してみたら素敵ね!」キャ♪
和「では私は生徒会の仕事に戻ります」
生徒会後輩「真鍋先輩、あの人を放っておいていいんですか…?」ヒソヒソ
生徒会後輩「たぶん盗撮…」
和「クエッ」
生徒会後輩「えっ」
和「落ち着きなさい。
いきなりクエッなどと言い出す女子高生が存在するワケないわ」
生徒会後輩「そうですよね」
おわり
─32─
唯「ごみおばあちゃ~ん」
とみ「誰がゴミだい!?」
バシッ
唯「わあ~ん、ぶった!?」
おわり
─33─
とみ「唯ちゃん、こんにちわ」
唯「こんにちわ~」
とみ「最近めっきり寒くなったね~」
唯「おばあちゃん、風邪ひかないように気をつけてね」
とみ「唯ちゃん、私の名前を言ってごらん?」
唯「ご、とみおばあちゃん」
とみ「ご?」
唯「おばあちゃん、醤油飲む?」
とみ「飲むもんかい!!」
バシッ
唯「わあ~ん、けった!!」
おわり
─34─
唯「りっちゃんは髪の毛、生やさないの?」
律「生えてるよ!?髪は!!」
澪「それを言うなら、髪の毛のばさないの。とかだろ…」
唯「しっぱいしっぱい」テヘヘ
紬「でも、確かに思うところだわ」
紬「りっちゃん髪の毛だけはキレイなんだから
長髪にしたらイケると思うの」
律「かわいくねーし!」
紬「誰も可愛いとは言っていないわ」
紬「一言も」
律「うん…」
唯「こうなったら、りっちゃんも髪伸ばそうよ」
唯「塔の上のラプンツェルのように!」
律「どんだけ伸ばすんだよ」
紬「ふふ、あれだけ長かったら髪の毛いじり甲斐ありそうね」
澪「ねえ、みんな」
唯「なあに?」
澪「とうの上のら……ってなに?」
唯「えっ、もしかして澪ちゃん知らないの?」
澪「知ってるよ」
紬「あの大ヒット映画を知らない…?」
澪「知ってるって言ってるだろ!」
律「じゃあどんな内容か言ってみれ」
澪「アレだろ?」
澪「塔の上に」
唯「塔の上に?」
澪「ヴェロキラプトルがいて」
紬「…?」
律「ヴェロキラプトルがいて?」
澪「髪の毛が長いんだ」
唯「まあ、大体合ってるね」
澪「だろ!?だろ!?」
澪「みんな、映画ってよく見るの?」
唯「私一人だと観ないけど
りっちゃんに誘われた時によく観るかな~」
紬「私は家でたまに観るけれど
りっちゃんに誘われて観る事も確かに多いわね」
律「そう言えば、塔の上のラプンツェルも、この三人で観に行ったんだっけ」
唯「そうだったね~」
紬「楽しかったわね~」
澪「呼べよ!私も!」
澪「私、嫌われてるの!?」
律「すまんすまん。ホラ、好きな子には
イジワルしたくなるって言うじゃん」
澪「イジワルが生々し過ぎるよ!というか好きなの!?私を!?」
律「大好きだぜー」
唯(目が死んでる)
紬「でも澪ちゃんもよくない所があるわ」
澪「えっ」
唯「澪ちゃん、映画見よう、って誘っても、すぐ断るもん」
澪「だって…みんな怖い映画ばかり観たがるから……」
澪「たまには普通の映画に誘ってよ!」
律「人形が勝手に動きまわるなんて怖いいいいいいぃィィィィッ
つってトイ・ストーリーすら拒絶したヤツを
なんの映画に誘えってんだ」
紬「澪ちゃん、トトロを見た瞬間、失禁してたし」
唯「この間なんか、あの、昔の映画が始まる時のライオンがガオォ~って吠えるヤツで
澪ちゃん、恐怖のあまり耳から血が出てたもんね」
律「もうハッキリ言って映画より澪の方が恐怖なんだよ」
紬「りっちゃん!?」
律「な、なんだい」
唯「澪ちゃんが責められ過ぎて気絶してる…」
律「澪……」
紬「澪ちゃんが生きるには、この世界は優しさが足りなさすぎるのね…」
唯「このスキに澪ちゃんのシュークリームたべちゃおうよ…」
律「ああ…」
紬「そうね…」
唯「ぺちゃぺちゃ…」
律「むしゃむしゃ…」
紬「しゃらんらしゃらんら…」
澪「ハッ」
唯「あっ、澪ちゃん起きた?」
澪「うわああああぁぁっ、私のシュークリームが無いいぃぃィィィィ怖いいいいぃぃィィィィギギギ」
律「あっ、目から血が…」
唯「また気絶した…」
紬「澪ちゃん…」
唯「あっ、澪ちゃん起きた?」
澪「うわああああぁぁっ、私のシュークリームが無いいぃぃィィィィ怖いいいいぃぃィィィィギギギ」
律「そ、それはもう言った」
唯「また気絶した…」
紬「澪ちゃん…」
澪「ハッ」
唯「あっ、澪ちゃん起きた?」
澪「うわああああぁぁっ、私の目から血ぎぃィィィィ怖いいいいぃぃィィィィガ゙ギガガ」
律「お、落ち着け今拭いてやるから!」
唯「あっまた気絶した」
紬「澪ちゃん…」
澪「ハッ」
唯「あっ、澪ちゃん起き
澪「うわアアアアアアああああぁぁっ、私の眼球が無いいぃぃィィィィ怖いいいいぃぃィィィィギギギ」
律「あるよ!?澪の眼球あるよ!?」
唯「澪ちゃんの耳から血が…」
律「血を拭かなきゃ…チヲ…」
澪「ハッ」
紬「澪ちゃんが気絶する前に目が覚めた」
澪「ギギギぎぎぎ
律「ゴシゴシゴシごしゴし」
澪「ハッ」
澪「ハッ」
澪「ハッ」
澪
唯「助けてもうイヤだ…もうイヤだ…」
紬「ウふフふっしゃらんラしゃら♪んらンらンラッ」
澪「びビゅっ
律「ゴシゴシゴシゴシゴシ」
おわリ
最終更新:2014年04月19日 21:48