─35─

憂「お姉ちゃん、お姉ちゃん~」

唯「どうしたんだい、うい~」

憂「よく考えたら私だけが家事をやるなんて、おかしいよね絶対に」

唯「おかしかったら笑えばいいと思うよ」

憂「そうだね!」

唯「えへへ~」

憂「何がおかしいの?」

唯「わたしのアタマです」

憂「反論できない…」

唯「もっとよく考えてごらんよ」

憂「うん」

唯「料理が出来ない私が料理するよりも
料理が出来る憂が料理した方が
絶対に頭の良いライフスタイルでしょ」

憂「お姉ちゃんは妹よりも料理が出来ない事を
少しは恥じるべきだよ~」

唯「そんな事、気にしないもん」

唯「なぜならば度胸だけは一人前だからね」

憂「やっかいだなあ」

憂「じゃあ、お掃除は、どう?」

憂「お料理と違って時間さえ、かければキレイに出来るよ?」

唯「それでも私がやるより憂がやった方がキレイになるよ~」キャッキャッ

憂「そんなに違わないよ~」キャハッ

唯「そんな事ないよ~」キュキュッ


憂「やれよ」


唯「わああぁぁ憂が悪いことをゆった!」

憂「ごめんね!ごめんね!もう悪いこと言わないから!」

唯「…ほんとう?」

憂「ホントだよ?」

唯「うん…」グス

唯「ごめんね…私がどうしても家事をやりたくないばっかりに…」

唯「う、憂に迷惑かけて…」ウゥッ

唯「私……わたし…」

憂「自分を責めないで!お姉ちゃんは悪くないよ…」

憂「もし、お姉ちゃんを責める人がいたら」

憂「私が絶対に許さない…!」


唯「ぐすっ…う、うい……」

憂「お姉ちゃん…」 グスッ

唯「憂…こ、こんな…こんなダメな私にも
何か出来る事はないかな…」ウゥッ

憂「お、お姉ちゃん…?」

唯「私、憂の力になりたいよ…」

唯「憂に守ってもらう私じゃなくて
憂を守れる私になりたいから……!!」

憂「お姉ちゃん……!!」


憂「じゃあ、自分の分のお洗濯くらいやって」

唯「そんな事…出来ない……!」グスッ

唯「出来るハズ無いよ…!!」

憂「お姉ちゃん……」ポロポロッ

唯「うい……うい…」ウゥッ


唯「全部やって」


憂「お姉ちゃん……」グスッ



おわり





─36─

律「ムギと結婚する男は将来的に遺産が
沢山もらえるから羨ましいぜ!」

律「アタシも男だったら琴吹家の財産を狙うのにな~」

紬「そんな直球、投げられたの初めてだわ」

律「アタシは逃げも隠れもしないからな」

紬「ねえ、ショットガンでりっちゃんの頭を粉々にフッ飛ばしていい?」

律「アタシなりに褒めたつもりだよ?」

紬「ねえ、いいでしょ…?」

律「くっ…」

紬「とりあえすショットガン、用意しました~♪」

ちゃきっ

律「そ、そんなもの持ってきていいと思っているのか」

紬「大丈夫!ウチの会社関係で親がよくもらうんだけど
もらい過ぎて
いつも余っちゃってるから」

律「そういう問題じゃないだろ!?」

紬「そうかしら」

律「学校にショットガン持ってきたら
校則違反で怒られるんだぞ」

紬「それもそうだわ」


紬「ショットガン捨ててきました~♪」

律「よし、上出来だ」

律「アタマをなでてやろう」ナデナデ

紬「えっ」

律「そりゃーっ」ナデナデ

紬「……」

紬「♪♪」

律「ずいぶん気持ちよさそうな顔するなぁ」

紬「ぽわぽわする…」

律「よし。じゃあ、そのかわりアタシの腰を揉んでくれないか」

紬「えぇ!」

紬「えぇ?」

紬「アタマ撫でと腰揉みって対価が釣り合わない気がするわ」

紬「もみもみ、むぎゅむぎゅ」モミモミモミ

律「おぉおぉお、そこそこそこ」

紬「りっちゃんの腰、すごく こってるのね」コリコリ

律「へぇ、やっぱ 分かる?」

紬「ごめんなさい、テキトーに言ってみただけだわ」コリコリ コリコリコリコリ

律「きゃっ///!?」

紬「あらっ」
律「い、いきなり猛コリコリすんなよな」

紬「り、りっちゃんが『きゃっ』とか言うと
ちょっとマニアックでいいわね…」

律「アタシが女っぽい声を発するのはマニアックなのか」

紬「なんていうか『女の娘』って感じで」

律「どういう事なんだ?」

紬「とりあえず、この意外と華奢な腰を抱き締めてもよかですか?」

律「許可しない」

紬「……」

紬「むぎゅっ」クチュッ

律「やだっ///!?」

紬「へへ…」

紬「私の股間のショットガンが炸裂するところだったわ」

律「エロ親父のような事、言ってんじゃないよ」

紬「えっ、りっちゃんのお父さん、エロ親父なの?」

律「ちがうちがう」

紬「お風呂あがりにバスタオル一枚でくつろぐりっちゃんを目の当たりにして
『私の股間のショットガンが破裂しそうだよ』とか言うのね?」

律「お前の全てが間違っているよ」

紬「お風呂入らないの?」

律「お風呂は入るよ!!そこまでは合ってるよ!」

紬「寒いと思ったら雪が降ってきたわ」

律「よし、体でもくっつけるか」ギュー

紬「ひゃっ!?」

律「ムギは、あったかくていいなあ」

紬「りっちゃんの体は氷のように冷たいわね」

律「低脂肪だからさ」

紬「低脂肪乳?」

律「くそっ」

紬「りっちゃんの手を私の手で包んでみるわ」ギュー

律「おぉ…なんか指先が熱い」

紬「ぎゅー」

律「おいおい、あんまりやるとムギの手が冷たくなっちゃうぞ」

紬「ふふ、そうよ。りっちゃんの冷たさを全部、奪ってやるのよ」

紬「人造人間セルのように」

律「アイツ、そんないいヤツだったかなあ」

紬「りっちゃんと私ってシリトリよね」

律「何を言っているんだ」

紬「りつ、つむぎ、で繋がっているじゃない?」

律「あ、ホントだな」

紬「ふふ」

律「じゃあ財産くれ」

紬「何故そうなるの」

紬「どちらかと言えば律→紬は
りっちゃんから私にバトンタッチする感じだわ」

律「一理ある」

紬「だから、りっちゃんの財産を私にください」

律「うーん。じゃあアタシが死ぬときに、なんか やるよ」

紬「えっ」

紬「りっちゃんが先に死ぬと私が寂しくなるじゃない!」

律「じゃあ、なんとかムギよりは長生きするよ」

紬「でも私がいなくなったら、りっちゃん一人で寂しくないかしら」

律「そりゃムギがいなくなるのは寂しいけど
友達は沢山いるし一人ではないだろう」

紬「そんなのズルい!」

律「どうすればいいんだ」

紬「一緒に死のう?」

律「何故こんな重い話になったんだ…」

紬「何故かしらね…」

律「じゃあ景気づけに、うな重でも食べに行くか!」

律「ムギの金で」

紬「いいわね!」

律「そう素直に受け入れられると、流石に罪悪感を感じるよ」

紬「ふふっ、いい気味」

律「よし分かった!」

律「ジャンケンでアタシが負けたら、アタシがおごってやらぁ!!」

紬「えっ」

紬「別に、うな重くらい本当におごったって構わないのよ」

紬「私、お金持ちだから」

律「いいんだよ」

律「そのかわりアタシが負けたら、すき家に行くけどね」

紬「すきやって何かしら」

律「すき家を知らないのか!?」

紬「えっ、有名なの?」

律「今なら250円で牛丼が食べられる素晴らしい店なんだ」

紬「250円!?」

律「安いだろ?」

紬「…それ、ゴミじゃないの?」

律「ゴミじゃねーよ!?250円バカにすんな!!」

紬「りっちゃん、私の奢りでいいから、鰻屋さんに行きましょうよ」

律「そう言われると意地でもムギにゴミ屋の牛丼を喰わせたくなってきたぜ」

紬「もう、りっちゃんもゴミ屋って言ってるじゃない!?」

律「あ、すき家ね。すき家の牛丼」

律「最初はグー」

紬「じゃんけん…」






律「負けたあああああ!!」

紬「いやああああああ!?」

律「さあ、喰いに行こうぜ」

律「250円の牛丼をよぉぉ!?」

紬「やだ、やめてっ、お願いっ」

紬「ほ、本当にイヤなの…」

律「ヒッヒヒヒヒww」


─すき家─

紬「牛丼おぃしいっ♪」ムギュムギュ

律「よかったよかった」


おわり





─37─

梓「今日はクリスマスなので純の髪の毛に飾りつけしよう」

純「私の髪はクリスマスツリーじゃないよ!?」

憂「でもこのスイッチを押すと…」カチ

純「あっ」ピカピカ

梓「光った」

純「私の髪に電飾を仕込むんじゃないよ!!」ピカピカ

梓「でも可愛いよね」

憂「うんうん」

純「おだてられるものか!」ピカピカ

梓「早く木にのぼってよ」

純「私はブタでもないよ!」


おわり



7
最終更新:2014年04月19日 21:49