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今、私たちは、なんと
ロンドンに来ています!!
憂「お姉ちゃん違うよ、ここは日本だよ、自宅だよ」
唯「…だめ?」
憂「うっ、だめじゃないけど…」
唯「やった!!びっぐべんえっじ!!」
唯「うい!うい!ロンドン語でサンキューぽっここん!って、なんて言うの?」
憂「ロンドンの言葉でもサンキューぽっここんは
サンキューぽっここんだよ」
憂「だって英語だから」
唯「そうなの?」
憂「もっとも、ぽっここんが人名なのか地名なのか何語なのかなんなのかは
知る由も無いけど」
唯「よーし!」
みなさん、こんにちは。
相次ぐ大雪の影響で
お姉ちゃんは
カッコよくなってしまいました。
唯「ういす~!ういす~!」
唯「アイが食べたい!」ゴロゴロ
もはや何を言ってるかまったく分からないですが
なんとなくアイスと憂を合体させてしまったウイスの誕生により
お姉ちゃんはウイスキー合宿に旅立ち、幸せに暮らしてくださいね。
よかったね、お姉ちゃん!
唯「ちっとも良くはないんだよ~」
憂「そうだね…」
唯「すごい雪でお父さんもお母さんも、お家に帰って来れないし…」グスッ
憂「そうだね…」
唯「お母さんとかに会いたいよぅ…」
憂「お姉ちゃん…」
憂「『お母さんとか』って、お父さんの扱いが雑だよ…」
唯「うい…」
憂「なぁに…?」
唯「全身マッサージして…」グスッ
憂「えっ」
憂「お姉ちゃんおかしいよ」
憂「お母さんたちが帰って来ない事と
全身マッサージは、なにも関係無いハズなのに…」
唯「?」キョトン
憂「どうしてこの場面で、生まれたての子猫みたいな顔が出来るんだろう」
唯「みーみー」スリスリ
憂「あっ、お姉ちゃんの体、あったかい」
唯「にゃ~」コロン
憂「私の膝の上で丸くなっちゃった」
唯「ゴロゴロ」
憂「ふふっかわいい」ナデナデ
唯「マッサージしてくれるまで、ここから一歩も動かないよ」
憂「望むところだよ」
唯「あと、言い忘れていたけれど…」
憂「なぁに?」
唯「オシッコもれそうなんだよ~」ソワソワ
憂「!」
唯「出ちゃう出ちゃう!」フンス-3
憂「は、早くトイレに行かなきゃ!」
唯「やだもん!憂がマッサージしてくれるまで一歩も動かないってゆったもん!」モジモジモジ
憂「分かった!するからまずトイレに行ってきて!」
唯「本当?」
憂「本当!」
唯「本当の本当?」
憂「本当に本当!」
唯「本当に日当が弁当!?」
憂「日当が弁当だけってやりきれないよね」
唯「はぐっ、出…る…」フルフル
憂「あっ、お姉ちゃん…ごめんねっ!」
するっ
がらっ
バスンッ
唯「げぁっ」
みなさん、こんにちは。
平沢憂です。
私は一秒目で、お姉ちゃんのパンツを剥ぎ取って
二秒目で窓を開け
三秒目でお姉ちゃんを巴投げで庭に放り出しました。
華麗なる放物線を描いて下半身丸出しで
雪の上に背中から大の字になって叩きつけられる
平沢唯お姉ちゃんは何よりも神々しく愛しく
天を仰ぎながら雪を黄色く染めしお姿は
まさに神々の黄昏というにふさわしいオシッコお姉ちゃんオシッコでした。
唯「妹にひどい事された」グスッ
憂「ごめんね、でも雪は柔らかかったでしょ?」
唯「やわらかかった!」
憂「じゃあ雪に叩きつけられても痛くなかったよね」
唯「むしろ楽しかった!」
憂「それは良かったけど、お姉ちゃんの将来が不安だなぁ」
唯「不安なら寝た方がいいよ?」
憂「えっ、不安だと寝るの?」
唯「よく、『ファンネル!』って言うもんね」
憂「ハマーンさんはそんなつもりで叫んでたんじゃないと思うよ」
唯「はっくちゅんっ!」ズビビ
憂「あっ、鼻水」
憂「とにかく早くパンツ履かなきゃ風邪ひいちゃうよ」
唯「えへへ、でもこうして下半身を露出していると
りっちゃんの事を思い出すなぁ~」
憂「お姉ちゃんの中の律さんはそういうカテゴリーに分類されるんだね」
唯「りっちゃん達は大丈夫なのかなぁ」
憂「一緒に帰ったんじゃないの?」
唯「さぁ…」
憂「そういえば、あの日、お姉ちゃんはどうやって帰ってきたの?」
憂「すごい雪が降ってたのに救助隊のつきそいも無く」
唯「さぁ…」
憂「覚えてないの?」
唯「私は歩いている時は何も考えていないからね」
唯「しいていうなら歩く事だけを考えて歩いているんだよ」
憂「そんな、初めてエヴァンゲリオンに乗った
碇シンジ君みたいな心境になられても…」
唯「ヒマだし学校に行ってみようかなぁ」
憂「だ、だめだよお姉ちゃん!」
憂「雪がひどくて街から避難してる人もいるくらいなのに
むやみに外を出歩くなんて危ないよ!」
唯「でもさっき私は下半身丸出しで外に放り出されたよ?」
憂「あぶない人みたいでしょ?」
唯「確かに」
憂「だから外は危ないの」
唯「でも危ない外にあぶない私が飛び出せばなんとかなるかも知れないね」
憂「時はまさに世紀末だね!」ヒャッハー
唯「ヨーシ!」
憂(お姉ちゃん、今が21世紀初頭だって分かってるのかなあ)
憂(バットの方がしっかりしてそうだもん…)
憂「けど学校に行っても誰もいない可能性もあるんだよ?」
唯「あー…」
唯「あっ、トンちゃんがいるよ!」
憂「ははぁ」
唯「誰もいないなら、むしろトンちゃんにごはんをあげないと!」
憂「一理あるね」
唯「だから、憂…」
憂「え?」
唯「全身マッサージして」
憂「え?」
唯「全身マッサージしてください」
憂「え?」
憂「こうなったら、お姉ちゃんを気絶させよう」
唯「わぁあぁ!?そんな一大決心しちゃだめえぇっ!!」
憂「い、いやだ!」
唯「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ」
唯「もうマッサージしてなんて言わないから許してください!!」
憂「本当?もしも約束を破ったらどうするの?」
唯「全裸で外に飛び出します」
憂「ふざけてるの!?反省してないなら…」グッ…
唯「ワァアァアァア━━━━━━━ッ!?」
唯「それ以上、近づいたら全裸で外に飛び出すよ!?」
憂「ど、どっちにしろ飛び出すの!?」
唯「フフww効いてる効いてるwww」
憂「笑いごとじゃないよwww!!」
唯「えへへ、ようやく笑ってくれた…」
唯「うれし…いなぁ…」
憂「このシーンだけだとすごく良いシーンにも見えるけれど」
唯「じゃあマッサージしてくれる?」
憂「そういえば隣のおばあちゃんの家に
うどんを引き延ばす棍棒みたいな魔法のステッキがあったっけ」
唯「憂は、そのうどんステッキでどんな願いごとを叶えるのかい?」
憂「そのフザけたうどんをブチ殺す」チラッ
唯「なんで私の目を見据えて言うの!?」
憂「いやホラ、あの棒でタン、トン、タン、トンって背中を叩いたら
肩たたきみたいで意外と気持ちいいかなって」
唯「一理あるね!」
憂「じゃあ、あの棒でブン殴るね」
唯「殴らないでっ!?叩いてっ!」
憂「優しく殴られるのと思い切り叩かれるのとどっちが良い?」
唯「優しく叩いてっ!」
唯「憂は私の事が好きじゃなかったの?」
憂「ナメック星に行ってネイルさんと融合した時の
ピッコロの悟空に対する好感度くらいだよ」
唯「早く神様と合体して!!」
憂「オレはあんなヤツと二どと同化する気はない…!」
唯「悟空ううぅッ!!早く来てくれええ━━━━ッ!!!」
憂「くらえぇっ!」タントンタントンモミモミ
唯「あ~っ…」
唯「気持ちょいっ!!」
おわり
最終更新:2014年04月19日 21:59