直にゃん「お腹痛いにゃん…」



菫にゃん「私が頑張るから、休んでてにゃん…」



直にゃん「菫にゃんも吐いてばかりにゃん…」



菫にゃん「た、食べないと余計に具合悪くなるにゃん…」



直にゃん「でも、狩りをする体力残ってないにゃん…」



菫にゃん「お互い酷い顔になってしまったにゃん…」



直にゃん「このまま、死んでしまうのかにゃん…」



菫にゃん「嫌だにゃん…もっと直にゃんと遊びたいにゃん…」



直にゃん「私だって遊びたいにゃん…」



姫子「うん?随分と発育不良の子猫だな」



菫にゃん「に、人間にゃん…逃げないと」



直にゃん「でも、動けないにゃん…」



姫子「ちょっと、お尻見せてね」



菫にゃん「何するにゃん!辞めてにゃん」



姫子「あぁ、寄生虫が顔出してるね」



姫子「こっちの子も恐らく寄生虫だね」



直にゃん「にっ、にゃ」



姫子「私の病院に行こう」



姫子「治療してあげるからね」



菫にゃん「怖いにゃん嫌だにゃん」



姫子「ゲージに入れてと」



姫子「よっし、行こう」



姫子の病院



姫子「抵抗する気力もないのね、可哀想に…」



姫子「血液検査するからね」



直にゃん「痛いにゃん…」



姫子「ごめんね、直ぐ終わるからね」



姫子「体を綺麗にして駆虫薬を飲もうね」



菫にゃん「…」


直にゃん「…」



いちご「病状はどう?」




姫子「腎機能が低下してるけど、命は大丈夫」



姫子「幸い、エイズや白血病には感染してないから」



姫子「大丈夫、必ず助けてあげるからね」



姫子「よーし、体を綺麗にするからね」



菫にゃん「い、嫌にゃん触らないでにゃん」



直にゃん「来ないでにゃん…」



姫子「ノミも沢山付いてるね」



姫子「洗うよ~」



直にゃん「うぅっ…」



姫子「よーし、綺麗になったよ」



姫子「いちご、乾かしてあげて」



いちご「うん」



姫子「君も行くよ」



菫にゃん「嫌にゃん嫌にゃん嫌にゃん嫌にゃん怖いにゃん!」じたばた



姫子「はいはい暴れない暴れない」



※猫をシャンプーする場合は頭を反対側にして後ろから首筋を掴んで作業すると飛びかかって来れません。



姫子「はい、終わりだよ」



菫にゃん「お前なんか嫌いにゃん!」



姫子「嫌われたかな?」



姫子「いちご、乾いた?」



いちご「乾いたよ」



姫子「よーし、ブラッシングするよ」



姫子「やっぱり、まだノミが居たか…」



姫子「沢山、ノミが落ちたね」



姫子「粘着テープお願い」



いちご「はい」



姫子「潰したら意味ないからね」



※ブラッシングの際にノミが落ちた場合
潰さずに必ず粘着テープにつけて捨てて下さい、でないと猫条虫を猫の体につける事になります。



姫子「猫缶、少しでも食べようね」



菫にゃん「お前の世話なんかなりたくないにゃん…」



直にゃん「菫にゃん、食べないと体力戻らないにゃん…ここから逃げる為にも食べとこうにゃん…」



菫にゃん「お前の為じゃなく、直にゃんの為にゃん」もぐもぐ



直にゃん「…」もぐもぐ



姫子「薬もOKだね、良かった」



いちご「これから、どうする?」



姫子「薬で様子を見て再検査して寄生虫が発見されなければ大丈夫」



姫子「糞をしたら直ぐ掃除もしないとね」



姫子「2匹とも大丈夫だよ」なでなで



菫直「ふしゃー」



姫子「おっと危ない」




姫子「暫く、隔離しないといけないからね」



姫子「ゲージに入ってね」



菫にゃん「治ったら体力戻ったら仕返ししてやるにゃん」



直にゃん「菫にゃん…」



翌日



菫にゃん「少し、マシになったにゃん」



菫にゃん「直にゃん、大丈夫にゃん?」



直にゃん「うん、マシになったにゃん」



菫にゃん「良かったにゃん」



姫子「今日は気分はどうかな?」



菫直「…」



姫子「目やにもないし、鼻も適度に濡れてるね」



姫子「ほら、ご飯だよ」



菫にゃん「…」もぐもぐ



直にゃん「…」もぐもぐ



姫子「昨日より沢山食べれたね」



姫子「1週間もすれば治るからね」



直にゃん「菫にゃん」



菫にゃん「何?」



直にゃん「もしかして、この人間は助けようとしてくれてるのかにゃん?」



菫にゃん「そんな訳ないにゃん!人間は酷いにゃん!」



直にゃん「う、うん…」



菫にゃん「人間なんか…」



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最終更新:2014年05月13日 07:43