澪「なぁ、ムギ」



紬「どうしたの?澪ちゃん」



澪「斉藤さんって誰なの?」



紬「家の執事なの~」



律「し、執事って…」



唯「ほぇ~」



梓「さすがはムギ先輩です…」



紬「斉藤は琴吹家に尽くしてくれる優秀な執事なの~」




唯「ムギちゃんにとって斉藤さんはどんな存在なの?」



紬「それはね」





紬 子供時代



幼紬「斉藤、ねぇ斉藤」



斉藤「紬お嬢様、どうなされましたか?」



幼紬「あのね、これから寒くなるの」



斉藤「もうすぐ、冬でこざいますね」



幼紬「斉藤は寒くないの?」



斉藤「紬お嬢様と過ごしていると心が暖かくなるので寒くありませんよ」



幼紬「…」ぎゅっ



斉藤「?」



幼紬「嘘、お手て冷たいよ?」



斉藤「これくらい、大丈夫でございますよ」



幼紬「じゃあ、お手て暖かくなるまで握っててあげるね」ぎゅっ



斉藤「ありがとうございます、紬お嬢様」



幼紬「斉藤、暖かい?」



斉藤「はい、とても暖かいですよ」



幼紬「良かった~」にこっ










幼紬「今日は寒いな…」



幼紬「あれは、斉藤…」



幼紬「お庭のお手入れしてるんだ…こんなに寒いのに」




幼紬「そうだ!」



幼紬「お母様」



紬母「紬、どうしたの?」


幼紬「紅茶の淹れ方を教えて欲しいの」



紬母「紅茶?急にどうしたの?」



幼紬「あのね…」










紬母「斉藤、ご苦労様」



斉藤「とんでもありません」



紬母「お茶が入ってますから飲んで暖まってね」



斉藤「有り難き幸せでございます」



紬母「飲んでみて」



斉藤「はい、有り難く頂きます」



紬母「美味しい?」



斉藤「はい、とても美味しゅうございます」



紬母「その紅茶、誰が淹れたかわかる?」



斉藤「奥様ではないのですか?」



紬母「ふふっ、その紅茶はね紬が淹れたのよ」



斉藤「紬お嬢様が…」



紬母「寒い中で庭の手入れを毎日欠かさずしてくれている貴方に暖かい紅茶を淹れてあげたかったそうよ」



斉藤「紬お嬢様…」



紬母「斉藤、これからも琴吹家を紬を宜しくね」にこっ



斉藤「勿論でございます」







幼紬「一人は寂しいです…」ぐすっ



幼菫「お姉ちゃん…」



斉藤「紬お嬢様、どうなさいましたか?」



幼菫「お姉ちゃんが一人だから寂しいって…」ぐすっ



斉藤「旦那様も奥様もお仕事なのです」



幼紬「わかってるけど、寂しいんです…」ぐすっ



幼菫「お姉ちゃん、明日になれば帰って来るから」



幼紬「うん…」



斉藤「…」



幼紬「斉藤、お願いがあるの」



斉藤「何なりと」



幼紬「私が寝るまでここに居て欲しいの」



斉藤「わかりました、紬お嬢様」



幼紬「菫、一緒に寝てお願い」



幼菫「うん、わかったよお姉ちゃん」ぎゅっ



幼紬「二人ともありがとう」



斉藤「おやすみなさい」



幼紬「おやすみなさい」



幼紬「ZZZ」























律「本当、お父さんみたいだな~」



澪「斉藤さんが大好きなんだな」



紬「斉藤は私の話を聞いてくれたり不思議な話を一杯してくれたの~」



唯「そうなんだ~」




梓「正に紳士ですね」




紬「それくらいでは返せないぐらい斉藤にはお世話になったの」



律「成る程な~そうだ!」



澪「何だよ?律」



律「明日はムギの誕生日じゃん?」



唯「そうだよぉ」



律「その時にさ…」



梓「そうしましょう!」



澪「決まりだな」



紬「楽しみだわ~」



唯「斉藤さん、きっと喜んでくれるよね!」




琴吹家



紬「お父様、お母様」こんこん



紬父「紬、どうした?」



紬「私の誕生日の事でお願いがあるの」



紬母「言ってみなさい」




紬「私の誕生日と一緒にね…」






誕生日当日



紬父「紬、お誕生日おめでとう」



紬母「おめでとう、紬」



律「ムギ、おめでとう!」



唯「ムギちゃん、おめでとう~」



澪「おめでとう、ムギ」



梓「おめでとうございますムギ先輩」



紬「みんな、ありがとう嬉しいわ~」



斉藤「紬お嬢様、おめでとうございます」



紬「ありがとう斉藤」



菫「誕生日おめでとうございます、お嬢様」



紬「今日はいつも通りに話して良いのよ~」



菫「ですが…」



斉藤「菫、せっかくお嬢様が言ってくださったのだから」



菫「う、うん」



菫「お姉ちゃん、お誕生日おめでとう!」



紬「うん」にこっ



律「ムギ、その子は?」



紬「私の妹で菫よ~」



菫「斉藤菫です宜しくお願いします」



唯「ムギちゃんのお話に出てた子だね」



梓「背が高くて羨ましい…」



澪「しかも、美人だよな」



菫「み、みなさんの方が美人です///」




紬「菫は憂ちゃんと話が合うかもしれないわ~」



憂「遅れてすいません」



紬「憂ちゃん、いらっしゃい」



紬「菫、平沢憂ちゃんよ」



菫「はじめまして、斉藤菫です」



憂「平沢憂です」ぺこっ



紬「憂ちゃんは唯ちゃんの妹なのよ~」



唯「憂、ムギちゃんの妹さんだよぉ」



憂「そうなんだ、菫ちゃん」



菫「はい?」



憂「お姉ちゃんって最高だよね!」



菫「勿論です!」



憂「菫ちゃんとは良い友達になれそうだね!」



菫「私もそう思います!」



律「成る程、シスコン仲間か…」




唯「おぉー」



澪「でも、柔らかい雰囲気とか二人は何となく似てる気がするな」



梓「世話好きって所もですね」



さわ子「お待たせー」



純「遅くなりました」



和「遅れてごめんなさい」



律「おっ!勢揃いだな」



さわ子「ムギちゃん、呼んでくれてありがとう」



純「お誕生日おめでとうございます」



和「お誕生日おめでとうムギ」



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最終更新:2014年07月03日 22:05