---

律「zzz......」

律「ムニャムニャ......んむぅ......??」

律「......はっ」

律(やべぇ......枕投げしてさわちゃんの話聞いてたら寝てた)ガバっ

律(電話......電話っと)

タタタタタ

律(ここなら誰もこないかな...)キョロキョロ

ピピピピ

prrrrrr

律(もう寝てるかな......で、出ないかな。それとも怒ってるかな?)ソワソワソワ


prrrrr

prrrrr

prr

ピッ

律「あ、も、もしもし!?」

憂「......遅い」

律「ご、ごめんごめん!ね、寝てた?」

憂「ウトウトしてて完全には寝てなかったかな」ファァ

律「その、なんと言いますか」

憂「......?」

律「あ、ありがと。起きててくれて。電話、出てくれて」

憂「ふふ。どういたしまして」

律「今日はなにしてたんだ?」

憂「今日はお姉ちゃんがいないからね、純ちゃんと梓ちゃんが泊まりに来てくれて、なんだかんだで楽しかったよ」

律「そ、そうか。そうなんだ」

律(私がいないからって、さみしくなるような憂ちゃんじゃないかぁ)

---

律「はいこれお土産ー!」

憂「......」

ぎゅっ

律「ふえっ///えっ、憂ちゃん?」

憂「こっちが今日のメイン、お土産はおまけ」

ぎゅー

律「」←感動して言葉がでない

(省略)

澪「あっつー」パタパタ

紬「澪ちゃん、髪くくっちゃったら?」ハイゴム

澪「だな。暑くてかなわない、サンキュー、ムギ」ムスビムスビ

律「......」

唯「けーきうめー」

梓「唯先輩、さりげなく私のケーキ食べないでください」

律「なぁなぁ、唯さんや」

唯「んー?なにりっちゃん」ムグムグ

梓「ってケーキの反対側ほじくられてる!?」

唯「バナナケーキって美味しいよね」ブイ

梓「くっ......(ティータイム反対派だから強く怒れない)」

唯「で、なに?りっちゃん」

律「あ、終わった?耳かせ、耳」チョイチョイ

唯「えー、ヒソヒソ話?耳に息かけないでね?」

律「はいはい(姉妹揃って耳が弱いのか)」

律「でさ、唯よ。澪のうなじってさ、良くない?」ヒソヒソ

唯「!」

唯「りっちゃんっ!!!」ダキッ

律「おわっ!?」

澪「」ビクッ

梓「」ビクッ

紬「」ホワァ

唯「りっちゃん、私もそれ、......思ってた!!!」ヒソヒソ

律「だよな?だよな?なんかいいよな、澪のうなじって!!」ヒソヒソ

唯「うんうん!わかるわかるよ!!普段隠されてるものが公に見えてるってのが、ものすごくそそる!!」キャ--

律「もう、舐めたいくらいだよな、澪のうなじって!!」キャ--

澪「」ブフッ

梓「......」ウワ

唯律「あっ」

澪「お前ら......」

紬(私はわかるわよ、2人の気持ち。隣から見える澪ちゃんのうなじ、すっごい絶景だもの)

紬(でも、流石に声に出して叫びはしないかな)

律「ちょっと待って、澪。カチューシャはずすわ」

唯「りっちゃんが積極的に殴られようとしている!?」

澪「律、良い心がけだな。安心しろ。力はセーブしておくさ」ニコッ

律「お手柔らかに......頼むぜ」

ゴンっ!

律「〜○!?!☆〜?×*!?」

唯「こ、言葉にならないくらい痛いんだね、りっちゃん......」

澪「唯、お前なに人ごとで律を眺めてるんだよ」

唯「」ビク

唯「わ、わたしも...??」

澪「当たり前だろ♪」ニコッ

唯「」

(さらりとした中略)

憂「お姉ちゃんは?」

律「唯」

憂「澪さんは?」

律「澪」

憂「紬さんは?」

律「ムギ」

憂「梓ちゃんは?」

律「梓」

憂「和さんは?」

律「和」

憂「純ちゃんは?」

律「佐々木さん」

憂「私は?」

律「憂ちゃん」

憂「...私は?」

律「う、ういちゃん...」

憂「......」

律「......」

憂「......」

律「いや、だって、なんか恥ずかしいんだもん」

憂「......私は?」

律「......う、う、う///」カァァァ

憂「......う?」

律「...ウ、ウ、ゥ、ィ......///」

憂「聞こえないよう」

律「だからっ、そのっ!!!!......ゥィ

憂「よくできました〜」ナデナデ

律「......ウッセ///」プイ

(昼下がりの中略)

律「美味しいなぁ〜クッキー」サクサク

憂「ホント?作ってよかった」

律「クッキーってあんまり好きじゃないんだけど、憂ちゃんが作ったのって、歯茎に刺さらないからいいよな」ムグムグ

律「好きだよ」ムグムグ

憂「言ってる意味がよくわからないけど、気に入ってくれてるなら嬉しいよ」ニッコリ

律「もう一枚いただきまーす」

憂「あ、ちょっと待って」

クッキーに伸ばした右手首を憂ちゃんは掴んだ。

律「え?なに?」

なにも言わずに憂ちゃんはクッキーを一枚取ってから、口に咥えて私の顔の真ん前まで顔を近づける。

いつの間にか両肩を掴まれていた。

憂「ひゃい、ひょーぞ」

律「えっ......///」

憂「ひゃやくぅ、おろしひゃうよぉ」モゴモゴ

律「じゃ、じゃあ、いただきます」

サクサクと音がして、その分だけ口の中にクッキーの香ばしさが広がっていく。
崩さないように舌先でゆっくりとクッキーをほぐしてから前歯で噛んで口の中に入れた。
さっきまで食べていたクッキーとは思えないくらいに甘く感じた。
なんで甘くなったんだろう。
どこからか来た甘さで頭がクラクラする。
そして、憂ちゃんが次第に近くなっていく。
憂ちゃんが咥えている部分は、憂ちゃんの唾液で柔らかくなっていて、
つつくとクッキーは簡単に口の中で崩れてしまいそうになった。

慌ててクッキーを手で摘もうとしたら、その手を憂ちゃんは押さえつけて、そして残りのクッキーを私の口の中に押し込むように覆いかぶさって来た。
唾液でほぐされたクッキーの硬さが憂ちゃんの唇の柔らかさをさらに強調してきて、私はそれに夢中になる。
口の中にトロトロと甘い液が流れてくる。
それがもっともっと欲しくなって、
小さくなったクッキーの欠片を憂ちゃんの口の中に舌で押しやる。
そうすると、憂ちゃんは口の中に溜めた唾液でクッキーをシタシタにして、私の口の中に舌先とともに返してきた。
憂ちゃんの口の中でドロドロに溶けたクッキーだったものは、さらに甘さを増して私の口の中に溢れてる。
ゆっくりとゆっくりと飲み込むと、喉の辺りを熱いものが通り過ぎる感覚が強くなった。

私が飲み込むほど、憂ちゃんは私の口の中に唾液を流し込んできた。
甘くて甘くてむせ返りそうになりながら、それもゆっくりと飲みこんだ。

クッキーが口の中から完全になくなってしまって、憂ちゃんの口が私の口から離れた。

その瞬間になんとも言えないさみしさが私の胸の中を締め付ける。

おそらく私はとても物欲しそうな顔をしているだろう。
憂ちゃんはそんな私の顔を見て、瞳の青色をさらに濃くしながら、やらしくニッコリと笑う。

今度はクッキーだなんて理由はいらない。
何も言わなくても憂ちゃんの唇がまた私の唇に吸い付いてくる。

「んっ......」
とか
「......はぁ」
とかって、息が2人の間から漏れだした。

賢い人だから、私のそういう反応も全部計算済みなのかもしれない。

私はちょっとだけ恥ずかしくてそして悔しくなって、でもその甘さと柔らかさをもっともっと手放せなくなる。

憂「りっちゃんがなんでクッキー好きだかわかったかも」

律「......そーですか」

憂「だって、甘くてとっても美味しいんだもんね、これ」

そう言いながら憂ちゃんはまた、私の中に甘ったるさを流し込む。

(チュウリャク)

律「ううんん〜♪」ダラダラ

うぃぃぃいいいいいいん

憂「りっちゃん、どいて邪魔だよ」

律「......掃除機かけてるのはわかるんだけど、そうキッパリと『邪魔』発言されるとは思わなんだよ」

憂「お姉ちゃんなら掃除機の流れに沿ってゴロゴロしてくれるけど、りっちゃんはこっちのことお構いなしなんだもん」

律「唯......そこまでゴロゴロは流石に私もしないかな」

憂「どかないと吸っちゃうよ、りっちゃん」

うぃぃいいいいいいいいいん

律「その掃除機、こないだゴキブリ吸ったやつ?」

憂「」コクン

ものすごくありえないほど素早くよけた

(虫略)

pppp......pppp......

律(ん......なんかピピピピ鳴っ)

律(はっ、い、今何時!?)ガバッ

律(目覚まし時計止めてっと......5時...46分か......)

律(家帰って、シャワって、学校......。うん、ちょうどいい時間かもしれない)ノビ-

憂「う、うぅん......むにゃ」ゴロン

律「うおっ」ドキッ

律(いい顔して寝てますねぇ。どれ、撫でるか)ナデナデ

憂「......ヘヘ」

律(昨日、泊まってそのまま寝ちゃったからなぁ。目覚ましなんていつかけたっけ?)ゥーン?

憂「......zzz」

律(......あぁ、なんだ)

律(憂ちゃんがいつもこの時間に起きてるだけのことか)

律(寝顔はこんなに幼いのになぁ)

律(朝ごはん作って、弁当も作って。大変だろうに)

律(......ははぁーん、いいこと思いついちゃった!)ピコーン

---

憂「......んっ......」

憂(今日はなんだか時間が長く感じるなぁ......物凄く寝た気がする...)

憂(今何時なんだろう......時計は...)

憂「......えっ、7時?」

憂「ご、ご、ご、ご、めんりっちゃん、私寝坊しちゃっ!!!」ガバッ

憂「あれ?りっちゃん...??」
---
どたばたどた

律「ん?なんかうるさいな」ジュ--

律「ま、おおかた、起きて驚いてるって感じか」ヨッ、ト

憂「り、り、り、りり、りっちゃん!?帰ったんじゃっ!? ごめん、私、寝坊しちゃっって!!?」アワアワアワアワ

律「あはは、パニクりすぎだろ」

憂「って、なにしてるの!?」

律「ん、できた!」ホイッ

憂「えっ」

律「朝ごはん、できたからさ、ほら、サッサと食べよーぜ!」ブイッ

憂「朝ごはん......」

ずらっ

律「いやー、あれだけ冷蔵庫の中潤ってると何でも作れるからいいな」

律「はい、座って座って!」

憂「う、うん」

律「それでは、手を合わせてーいたーだきーまーす」

憂「......い、いただき、ます」

律「まぐっ、もぐっ、うん、おいしー!」

憂「......ぱくっ」

憂「......ほんと、おいしい」

憂「りっちゃん、料理できたんだね」

律「へへへっ。 能ある鷹は爪を隠すって奴? お弁当も作ったんだぞ?」

憂「お弁当まで......」

律「ぐっすり寝れた?」モグモグ

憂「......ぐっすり寝れた」

律「なら、よかった」モグモグ

---
純「ういーあずさー、昼ご飯食べよー」

梓「純は今日も売店のパンなの?」

純「いやー、なかなか朝起きるのは難しくねー」モキュモキュ

純「憂はえらいよ、いつも早起きして自分でお弁当作って、さ」ゴックン

憂「ううん、今日は違うの。寝坊しちゃって」エヘヘ

純「?」

梓「でも、お弁当あるじゃん。唯先輩?」モグモグ

憂「違うよ。お姉ちゃんは昨日は澪さんの家に泊まりに行ってたし」

純「また?こないだもだったよね。仲良いよね、けいおん部って」ゴクゴク

憂「まぁ、えへへ。いっただっきまーす」

(オチをつけるのもいいけど中略)

律「♪〜」

憂「りっちゃん、なに聞いてるの?」

律「ん、あぁ......聴く?」スッ

憂「?」

(片っぽイヤホンで聴中)

律「この曲好きなんだ〜」

憂「......ぴゅあぴゅあはーとだね」

律「うん、ぴゅあぴゅあ」

憂「このドラム叩いてるんだもんね」

律「すごいだろー」ヘッヘ-ン

憂「うん。惚れ直したよ」

律「んなっ///」

憂「惚れ直したからりっちゃん、キスでもしませんか?」

(チュウ略)

憂「たまにはりっちゃんからキスして欲しいな〜。でも、無理だよね?」

律「むっ、無理じゃないし」

憂「でも、ヘタレには無理だってわかってるから」

律「ヘタレじゃないし!できるし!」

憂「じゃあ、キスして?」

律「よ、よゆーだっての!」

(10分経過)

憂「......」

律「......」

憂「何か言うことは?」

律「じ、持病のほっけが...」

憂「それ脚気って言いたいの?」

律「......そ、そうともいう」

憂「はぁ......もう、いいよ」

律(呆れられた!?)ガ-ン

ぐいっ

律「ふえっ!?」

憂「ちゅ...んっ...はむっ...」

律「うん!?......ひゅ、むっ、んんん!?」

ぱっ

律「い、いきなりとか......///」

憂「やっぱりっちゃんって、ヘタレだね」ニヤリ

律「......キス魔に言われたくないよ///」プイッ

憂「でも、そういうヘタレなとこ好きだからそのままで居てね?」

律「憂ちゃん......もっかい」

憂「ふふ......そういう甘えん坊なとこも好き」

(やはりチュウ略)



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最終更新:2014年07月15日 09:22