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真夜中、目が覚めた。
強い雨の音が耳に届いたからだと思う。
空から降り注ぐ雨の音を意識したが最後、どうしても耳から離れなくなってしまった。
耳の奥、胸の奥、心の奥まで雨音が沁み込んでいく。


「うっ、やっぱり……」


真っ暗な自室の中で、身体の異変に気付く。
私のアソコがパンツに貼り付くくらい濡れてしまってる事に。
勿論おねしょってわけじゃないよ。
私のアソコを濡らしているのはおねしょじゃなくて、エッチな気分の時に分泌してしまう液体……。
なんて婉曲表現をする必要無いよね。
要は愛液だった。
寝る前に純がちょっとエッチな映画を私に見せたせいもあるかもしれない。
だけどそれ以上に、強い雨音を聞くと、私のアソコは笑えちゃうくらい濡れちゃうのが原因なんだけどね。

軽く溜息を吐きながら私は自分のアソコに指先を伸ばした。
この身体とは長年の付き合いだから分かってる。
雨の音で濡れ始めちゃった私の身体は、ちょっとやそっとじゃ普通の状態に戻らない。
自分でも呆れちゃうんだけど、思い切り自分を慰めないと満足出来ないんだよね。
最低でも三回は慰めないと落ち着いて眠れない。
そりゃエッチ過ぎる自分が嫌になった頃もあったけど、この身体とは長年の付き合いだし慣れてもきた。
どんな体質でも自分の身体には違いないし、否定したところでどうなるわけじゃないもん。
結局、自分の体質とはどうにか付き合っていくしかないんだと思う。


「んっ……」


声を殺して、指先で自分のアソコの周辺から優しく触る。
準備なんて必要無いくらい濡れちゃってるけど、それはそれ。
ぐしょぐしょになった状態からでも、少しは気分を盛り上げた方が気持ち良くイけるんだもんね。
どうせイクんなら、気持ち良くイクに越した事は無い。

私がこんな体質になったのに深い理由は無いと思う。
小学生の頃に性に目覚めて以来、私はこんな自分を慰めてばっかりだった。
むったんと同じくらいの期間、私の指は私のアソコのパートナーなんだよね。
なんて胸を張って言える様な事でも無いんだけど……。

きっかけの様な事もあるにはあった。
私が小学生だった頃のある日、突然のにわか雨に濡れながら帰宅している時に目にしたもののおかげだ。
あの日、私は目にしたんだ。
小さな傘を相合傘にして歩いている二人の女子高生の姿を。
私の身体が人より小さかったせいもあるかもしれない。
普通の身長の人間なら気付かなかったに違いない。
だけど私は普通の人より低い身長のおかげで、その相合傘に隠されている二人の姿をはっきり見られた。
見知らぬ女子高生二人は、相合傘の中で唇を重ねて激しく舌を絡め合っていた。
瞬間、私は雷に撃たれたみたいな衝撃を感じていた。
あの頃の私は、他人のキスなんてテレビの中でしか観た事が無かった。
増して女の子同士のキスなんて想像した事も無くて、逃げるみたいにその場から走り去る事しか出来なかった。


——女の子同士であんな事出来るんだ……。


びしょ濡れで家に帰った私は、お母さんの用意してくれていたお風呂に入ってそう思った。
激しいキスだった。
女の子同士の素敵なキスだった。
いつかは自分も重ねたいと強く願うくらいだった。
胸のドキドキが止まらなかった。
いつの間にか肌は火照っていて、乳首も勃ち始めていた。
自分の幼いアソコがシャワーや汗でない液体で、ぐしょぐしょに濡れてしまっていた。
その日、私はお風呂場の中で初めて自分を慰めた。
自分の舌を、胸を、アソコを指先で激しく弄んで。
それ以来、強い雨の日になると、私のアソコは条件反射みたいに濡れる様になったんだ。

そういえば——。
あの日見た女子高生は唯先輩と澪先輩に似てた気がする。
年齢が合うわけじゃないから他人だって事は分かってるけどね。
今でもはっきりと思い出せる。
あの二人はクールそうな長い髪の女の子と、おっとりした雰囲気のショートヘアの女の子だった。
あれ以来読む様になった百合漫画を読んでて思ったんだけど、
もしかしたらそういう二人が女の子同士のカップルのお約束なのかもしれない。
唯先輩と澪先輩がそういう関係じゃないのは知ってるんだけどね。

ああ、でも、二人が女の子同士の関係に抵抗が無いって考えると興奮してくる……。
澪先輩達とエッチな関係になれたら、どんな感じのエッチになるんだろう?
ちょっと想像しただけで、私のアソコは余計に愛液を分泌し始めた。


——私に全部任せてくれ、梓。


澪先輩ならそんな風に言ってくれるのかな?
普段は先輩の皆さんに引っ張られている澪先輩だけど、私に対しては頼れる先輩の姿を見せてくれる。
エッチの時だって私をリードしようとしてくれるはずだよね。
ベースで鍛えた指使いで私のアソコやクリトリスを弾いてくれるはず。


「澪先輩、澪先輩……っ!
もっと強く弾いて下さい……っ!」


——ふふっ、エッチな後輩なんだな、梓は。


「そうですっ、そうですぅ……!」


——いいよ、イッちゃって、梓。全部受け止めてあげる。


澪先輩……っ!
澪先輩の大きなおっぱいとアソコを想像しながら、私は一際強くクリトリスを弾いた。
溢れ出す愛液、痙攣する身体。
イッちゃった……。
やっぱり澪先輩の指使いを想像するのは、興奮を高めるのに一番だ。
あのおっぱい思い切り揉ませてもらいたいな……。

おっぱいと言ったら唯先輩は逆に私のおっぱいを舐め回しそうだよね。
赤ちゃんみたいに離してくれないに違いない。


——えへへ、あずにゃんのおっぱい小っちゃいけど美味しいよー。


なんて私の控え目なおっぱいを舌で転がして、同時にアソコも弄ってくれたりして……。
唯先輩にはよく抱きつかれてるから、その感触を想像するのは澪先輩のそれを想像するより簡単だ。
私は自分の唾液で指先を濡らして、おっぱいを強く揉み始める。


——お姉ちゃんばっかりずるいよー。


いつの間にか私の頭の中には憂の全裸の姿も浮かび上がっていた。
憂はよく私の家に泊まりに来るから、唯先輩よりその裸を想像しやすい。
たまに一緒にお風呂に入ったりもしているわけだしね。
ああ……、憂のエッチは凄そう……。
呑み込みの早い憂だからびっくりするくらい気持ち良くしてくれるはず。
唯先輩に私の弱い所を教えてあげながら、二人で一緒に攻めてくれるはずだよね。


「ああんっ、二人掛かりなんてエッチ過ぎるよぉ……」


——どう、あずにゃん? ここが気持ちいいの?


——そうだよ、お姉ちゃん。梓ちゃんはお豆さんを舐められるのが一番弱いんだよ。


——分かったよ、憂。二人で一緒に舐め回してあげちゃお?


——うんっ! 梓ちゃんを思い切り気持ち良くさせてあげようねっ!


イッちゃう……!
私、女の子の3Pでイッちゃうんだ……!
イクイクっ!
んあああああああっ!


「はあ……」


二回連続の絶頂。
アソコに少しだけ痛みを感じ始めて溜息を吐く。
だけどこれくらいじゃ私は全然満足出来ない。
こんな事で満足出来るくらい簡単な身体はしていない。
この程度の痛さ、私にとっては新たな快感の始まりに過ぎない。
自分の指先を舐め回して綺麗にすると、新しい想像に身を委ねる事にした。


——痛いの、好きなの?


想像の中で笑顔を見せてくれたのはムギ先輩。
想像の中のムギ先輩は、穏やかに微笑みながら私のお尻を叩いてくれている。


「違います、違いますぅ……っ!」


言い訳する私の言葉を聞き流しながら、ムギ先輩はもう一度私のお尻に手のひらを落とした。


——私、梓ちゃんを叩いて気持ち良くしてあげたかったのー。


こんな事で気持ち良くなっちゃいけない。
痛みで感じるなんて変態だよ……。
その考えが背徳感となって、私は自分で自分のお尻を強く叩き続ける。
やっちゃいけない事だからこそ、余計に感じてしまう事を私は分かり切ってしまっている。
だからこそ、お尻に振り下ろす手の動きが止まらない。


——痛さと気持ち良さでイかせてあげるね、梓ちゃん。


飽くまで笑顔のムギ先輩は、私のクリトリスを舐めながらお尻を叩く。
叩く、叩く、叩き続ける。
アソコの中に舌を入れて舐め回して、最後には私のお尻の穴に指を差し込んで……。
また私、イッちゃうううううううっ!
更に溢れ出す愛液。
私の愛液は想像の中のムギ先輩の顔を濡らしたけれど、それでもムギ先輩は笑顔を向けてくれていた。

それにしても私、今日は攻められてばっかりな気がする。
ううん、駄目だよ、私。
やられてばっかりなんて私の性に合わない。
私だって誰かを気持ち良くしてあげられるんだから。
攻めに回る事くらい出来るんだから。


——やめてくれよ、梓ぁ……。


私が攻める相手と言ったらやっぱり律先輩だよね。
普段は強気で元気な律先輩だけど、私は確信してる。
律先輩はエッチの時にはリードされる人なんだって。
勿論確かめたわけじゃないけどいいもん、これは私の想像の中の律先輩なんだから。


「ふふっ、律先輩ってやっぱり生えてないんですね」


——やめて梓、言わないで……。


「律先輩らしくて可愛いですよ?」


——私らしいって何だよ、ああっ……!


「いいじゃないですか、こうして重ねると強く感じ合えますし」


私は想像の中の律先輩のアソコと自分のアソコを重ねる。
実際には自分の枕に重ねただけだけど、そんな事は気にしない。
今の私は律先輩と貝合わせしてる。
クリトリスとクリトリスを擦り合わせてるんだから。


「気持ち良いですか、律先輩?」


——あっ……、んっ……!


「恥ずかしがらずにもっと声を出してくださいよ、律先輩」


——だって……、恥ずかしいよ、梓……。


「でも恥ずかしいのが気持ち良いんですよね?」


——うっ、ううっ……、うん……。


「ふふっ、正直な律先輩、可愛いですよ。
ねえ、イきましょう? 二人で激しくイきましょうよ、律先輩っ!」


——んあああっ! 梓ぁ!


「さあ、後輩にイかされちゃってください、律先輩……っ!」


枕に、ううん、律先輩のアソコに私のアソコを激しく擦り付ける。
クリトリスに電気が奔ったような感覚。
私は喘ぎながら布団の中に崩れ込んだ。
やっぱり律先輩を攻めるのは楽しいし気持ち良い。
何度か抱きしめられて思ってたんだけど、私と律先輩の身体の相性は一番いいのかもしれない。
単に体格が近いってだけだけど、何となくそんな気がするんだよね。
勿論そんな事を確かめる日が来るとは思ってないんだけど。

それにしても、四回イッて少しだけ落ち着いてきた。
次は誰とのエッチを想像しよう……?
さわ子先生……は今日はやめておこう。
さわ子先生との激しいエッチはちょっとしつこいしね。
うん、次は直と菫とのエッチがいいかもしれない。
二人とも私の可愛い後輩なんだから、優しくエッチしてあげないと。
特に直はあの無表情を気持ち良くさせてあげたい。
私の勝手な想像だけど、直ってきっとお尻の穴が弱いと思う。
菫に直のアソコを舐めてもらって、私が直のお尻の穴を攻めよう。
きっと普段の姿からは想像も出来ないエッチな姿を見せてくれるはずだ。

じゃあこの枕を直のお尻に見立てて……。
そうやって枕に舌を這わせようとした瞬間だった。
私のクリトリスに柔らかい感触が奔ったのは。
クリトリスが責められる想像なんて今はしてない。
想像じゃこんなリアルな感触があるはずもない。
という事は、ひょっとして……。
私は夜の暗闇の中、目を凝らして自分の股間に視線を向けてみる。
闇に目が慣れていたせいかそこに居るのが誰かはすぐに分かった。


「ちょっと……、純ってばいきなり何してるの」


「えへへ、梓、おはよー」


私のクリトリスを攻めているのは純だった。
さっき目を覚ましたばっかりなんだろう。髪は下ろしたままだった。
私の呆れた声を聞いても、純は笑顔で私のアソコを舐め続けていた。


「何してるのってのはこっちの台詞だよ、梓。
あんなに騒がしかったら目を覚ましちゃうに決まってるでしょ?
隣で私が寝てるって事、忘れないでよね」


「そんなに騒がしかった?」


「あれで騒がしくなかったって思える梓の感性に逆に感心するよ……」


そうなのかな?
私としては十分に声を殺してたつもりだったんだけど……。
純が私のアソコを舐めながら、上目遣いに呆れた表情を向ける。
だけどその表情を浮かべたのは一瞬だけだった。
すぐに優しい表情になって唇を私のアソコから離すと、体勢を変えて私の頬にキスをした。


「やっぱりオナニーしてたんだね、梓」


「……うん」


素直に頷いた。
純相手に誤魔化したってしょうがない。


「やっぱりね、強い雨の音が聞こえたからそうじゃないかって思ってたんだ。
駄目じゃん、ムラムラしたんだったら私に言ってくれないと。
そういう約束でしょ?」


「えっ、でも、だって純、私達昨日……」


六回もエッチしちゃったじゃない。
その言葉は最後まで口に出せなかった。
それより先に純が私と舌を絡めていたからだ。
優しい優しいキスで私を包み込んでくれていたからだ。
私は嬉しくなって純の首筋に腕を回して激しく純の唇に吸い付いた。
うん、そうだよね、ごめん、純。
純はこんな私を受け止めてくれてるんだよね……。




純と初めてエッチしたのも強い雨の日だった。
その日は純が連絡も無しに急に泊まりに来て、それを断り切れなかった。
大雨の空模様を不安に思いながらも、一日くらいは我慢しようと頑張ったけど無理だった。
純がお客さん用の布団で寝息を立て始めた途端、私の指先はアソコを触り始めていた。
我慢出来なかった。
私がエッチな女の子だって純に知られちゃうかも。
そんな不安すら私の快感になっていて、指の動きが止められなかった。
声さえ殺してはいたけれど、腰を大きく動かして、脚も引き攣るくらい伸ばしてしまっていて、案の定すぐに純にばれた。

ばれるかもって気持ち良くなるのは、飽くまでばれるまでの話。
自分を慰めているの光景を純に見られた瞬間、私は泣き出したくなった。
ううん、泣いてたんだよね、実際に。
色々と困った友達ではあるけど、私は純の事が嫌いじゃなかった。
ずっと仲良くしていきたかったし、ずっと仲の良い友達で居たかった。
エッチで、性欲の強い自分のせいで、大切な友達を失いたくなかった。


——梓は誰の事を考えてオナニーしてたの?


泣いてる私を気遣ったのかどうなのか、純は妙に真剣な顔で場違いな質問を口にした。
その時の私は正直にせめて話す事で純に誠意を示したかったのかもしれない。
嘘を言う事だって出来たのに、私は馬鹿正直に私の頭の中の女の子の事を話した。
その日、私がエッチな想像をしていた相手はさわ子先生だった。
その日の数日前、ひょんな事で軽く頭を撫でられた時に興奮しちゃったんだよね。
それ以来、さわ子先生の事を考えてエッチな事をするのがその頃の習慣だった。
私の答えを聞いて黙り込む純。
何分後かに口を開いた純の言葉は、また意外なものだった。


——その様子だと唯先輩とかでもした事あるんじゃない?


質問の意図が掴めなかったけれど、もう今更だった。
私は誤魔化さずに今までエッチな想像をした人達の事を話した。
どうして自分がこんなにエッチになってしまったのか、小学生の頃の思い出も話しに加えて。
小学生の頃に目撃したあの女子高生の二人、軽音部の先輩達、憂、さわ子先生、後輩二人。
中学生の頃の友達、クラスメイトの何人か、川上さん、クリスティーナさん、オカルト研の人達。
思えば本当に大勢の人達の想像で自分を慰めてきた。
あれだけ大勢の人達のエッチな想像をしてたのに、私の性欲は全然止まらなかった。
自分でも情けなくて呆れてくるくらいに。

私の長い告白を聞き終わった後、純は不機嫌そうに頬を膨らませた。
やっぱり私みたいなエッチな友達は嫌なのかもしれない。
絶交を言い渡されるのかもしれない。
そこまでの覚悟してたんだけど、純の言葉は最後の最後まで予想外だったんだ。
だって純の次の言葉はこれだったんだもん。


——それだけオナニーしてて、どうして私の名前が出てこないのよー!


どうやら本気でそう思ってるみたいで、純の目尻には軽く涙まで浮かんでいた。
私はと言えば頭を強く殴られた様な気分だった。
私は嘘は言っていない。
今までエッチな想像をした相手の名前は全部話した。
本人を目の前にして告白を躊躇ったわけでもない。
初めて気が付いた。
ううん、思い出したんだ、考えないようにしてただけで。
私、純でエッチな想像をした事が無い……。

何でだろう……?
自分の事なのに首を捻った。
確かに純はあんまり私の好みのタイプじゃない。
小学生の頃に目撃した女子高生が強く印象に残っているせいなのかな。
私の好みのタイプは長い黒髪が綺麗な人か、それとは逆におっとりした優しそうな人なんだよね。
今まで一番エッチな想像をした相手なんだもん。
それくらいは自覚してる。
純はその好みのタイプには当てはまらない。
だけどそれだけで純のエッチな想像をやめるなんて、我ながら有り得ない。
好みのタイプは飽くまで好みのタイプでしかない。
好みのタイプの当てはまらない人でも、私はしっかりエッチな想像が出来る。
全然自慢出来る事でも無いけれど……。

なのに私は今まで純でエッチな想像をした事が無かった。
純にムラムラしなかったわけじゃない。
純は比較的パーソナルスペースが狭い子だもん。
純に触れられる度に自分の身体が反応してる事にも気付いてた。
帰ったら純のエッチな想像で自分を慰めようとした事もあった。
だけど、実際にはしなかった。
出来なかった。
どうしてなんだろう。
純の裸を思い浮かべると凄く胸が痛かった。
だから私は純のエッチな想像をするのを、いつの間にかやめてたんだよね。

そうだ。
そうだったんだ。
私が純でエッチな想像が出来なかった理由は……。



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最終更新:2014年07月19日 09:40