唯「子供はどうするの?」
澪「子供はちゃんと作るよ」
梓「女同士で?」
澪「人魚は人間の女性と子供を作るんだ」
和「どういう事?」
澪「人魚の寿命は果てしなく長い」
澪「その長い時に自分を好きになってくれた女性と交わるんだ」
紬「人間はどうなるの?」
澪「妊娠して人魚になり一緒に海で暮らすのさ」
憂「それで、海中で出産して育てるんですね」
澪「うん、だから相当な覚悟が人間の女性には必要なんだ」
澪「人間じゃなくなる訳だから」
律「それでも、一緒に居たいと思える強い愛があって澪が生まれたんだな」
澪「うん、両親は強くて優しい立派な人魚だった」
唯「澪ちゃんはお嫁さん探さないの?」
澪「欲しいけど、人間社会では簡単には受け入れて貰えないんだ」
紬「澪ちゃんなら大丈夫よ」
澪「うん、ありがとう」
純「あっ!牛にご飯やらなきゃ」
和「私達も干物がそろそろ出来てる筈よ」
憂「じゃあ、私が残りますから皆さん行って下さい」
律「憂ちゃん、頼むな」
唯「干物は明日の朝御飯にしようね」
紬「憂ちゃんの魚料理は最高なの」
梓「憂、行ってきます」
純「後でミルク持って来るからね」
憂「ありがとう、純ちゃん」
澪「皆、優しい人間だね」
憂「小さな頃から一緒に遊んだり漁をしてたんです」
澪「憂ちゃんの両親は?」
憂「嵐で死にました」
澪「ごめん、余計な事言ってしまって…」
憂「良いんです、私にはお姉ちゃんが居るし仲間も居ますから」
澪「お姉ちゃんって唯の事?」
憂「はい、そうです」
澪「やっぱり?どおりで似てると思ったよ」
憂「そう言って貰えたら嬉しいです」
澪「唯はどんなお姉ちゃんなの?」
憂「優しくて暖かくて、私に笑顔を沢山くれる大切なお姉ちゃんです」
澪「そうなんだ、私さ初めてなんだ」
憂「何がですか?」
澪「人間に優しくされたのがさ」
憂「…」
澪「人間は私達、人魚が嫌いだから…」
澪「でも、それは仕方ないんだ」
憂「仕方なくなんか…」
澪「私達、人魚は不吉の象徴だから」
澪「悪い人魚も居るんだ船を沈めたり」
憂「…」
澪「でも、今は幸せだよ」
澪「憂ちゃんや優しい人間に出会えたから」
憂「澪さん…」
澪「あっ///」ぐぅー
憂「お腹空いてたんですね」くすっ
澪「うん、ここ何日か食べてなかったから///」
憂「何か作って来ますね」ニコッ
澪「うん、ごめんね」
憂「遠慮しないで下さい、人間の料理は食べれますか?」
澪「うん、食べられるよ」
憂「じゃあ、行って来ます」
澪「ありがとう」
澪「憂ちゃんか…」
澪「優しいし、笑顔が素敵な子だな」
琴吹家 台所
憂「澪さん、とっても綺麗だな」
憂「頑張って作ろう」ニコニコ
憂「♪」トントン
憂「うっ…」ふらっ
憂「何か最近、調子が悪いな…」
憂「何でだろ…」
憂「元気出さないと!」
プール
憂「お待たせしました」
澪「美味しそう…」
憂「沢山食べて下さいね」
澪「うん、いただきます」
憂「どうですか?お口に合いますか?」
澪「…」
憂「澪さん?あの、お口に合わなければ無理しないで下さい…」
澪「美味しい…とっても美味しいよ憂ちゃん!」
憂「良かったです」ニコッ
澪(可愛いな///)
憂「じゃあ、そろそろ皆のご飯を作って来ますね」
澪「皆は一緒に住んでるの?」
憂「はい、紬さんの家は大きいから皆で住むようになったんですよ」
澪「そうなんだ、羨ましいな」
憂「じゃあ、行きます」
澪「あっ…」
憂「澪さん」
澪「どうしたの?」
憂「また、後で来ても良いですか?」
澪「勿論さ!待ってるから」
憂「良かったです」ニコッ
澪「う、憂ちゃん///」
憂「はい、何でしょう?」
澪「え、笑顔がとっても可愛いね///」
憂「///」
澪「あっ…行っちゃった…」
澪「迷惑だったかな…」
台所
憂「可愛いって…澪さんが私の事可愛いって///」
憂「…」
憂「ご馳走作ろう!」
憂「♪」とんとん
唯「憂、ただいま〜」
憂「お帰りお姉ちゃん」
唯「干物、ちゃんと出来てたよ」
憂「明日の朝に焼くね」
唯「楽しみにしてるよぉ」
憂「他の皆は?」
唯「プールに居るよ」
プール
律「律様が帰還したぜ!」
澪「お帰り皆」
紬「澪ちゃん、寂しくなかった?」
澪「憂ちゃんが傍に居てくれたから」
梓「憂は良い子ですよ」
澪「うん、それに笑顔がとっても可愛いんだ」
純「憂に惚れましたか?」
澪「惚れたなんてそんな///」
和「澪、顔が真っ赤よ?」
澪「うぅっ…」
最終更新:2014年08月06日 07:28