感想

  • プロローグ

この純ちゃん軽音部に軸置いてるから自分の存在感が薄いって嘆いているだけであって、ジャズ研なら純ちゃんの居場所は絶対にあるはず!
って流れでは読んだ人への訴えっぽくも感じるな。
さらに純誕SS増えろ!


◆pc3qqLovSA >>5-12
唯「みんなにレズをカミングアウトしたらひかれた」

タイトルが「ひかれた」だった時点で唯トラとかの類だと思ったら序章に過ぎなかった。
1レス短編とは粋な発想だ。しかも思った以上に量多いし。
「弾く」と「惹く」の字は素直に感動した当てはめ方だった。
オチとして実際に轢かれたみたいだったが、ギャグテイストってことで一切の重い展開とかは無かった。
これを完全に払拭できるってのは、ジャンルをコメディにしても簡単にできるじゃない。漢字の柔軟性も楽しめた。


◆S3//NYH/w6 >>13-23
「さよならあずにゃん、またいつか」

これ一回目読んだ時に「オリオン座」が消えるとともに唯も消えるのかって思ってた。
「さよなら」ってセリフがあったから余計に勘違いに気づかなかった。
地の文中の梓の言葉遣いに首傾げるとこもあるけど、地の文だからあまり気にならない、かも。
一人称のこれって全部梓なのかな。二年後から急に呼び方が「唯」に変わってたからこんがらがった。未だに律か?とも思う。
「おっさん」とか単語も出てくるし。
唯梓が本格的に付き合い始めたから呼び捨て……だったら二人の進展を感じて微笑ましいな。


◆ym58RP.VtE >>24-44
「虹の刺繍」

ある意味ここ数年では1レスよりも珍しい童話調。
読んでる最中の脳内映像に支障が出たのを挙げると、和か洋なのかどっちなんだろってとこから。
澪「」とかだったら日本の昔話っぽいし、仮にカタカナだったらシンデレラとかみたいな情景を想像してたと思う。今回は「刺繍」とあるから和かな?
亀ことトンちゃんも出てくるし。
「///」があって少し冷めてしまった自分に気づいた。が、個人的すぎる感想なのでこのことに関してはどうでもいい。好きな人は好きなんだろうし。そう思っただけ。
童話調の地の文は、今後こういうSSを書く人にとっては非常にためになる良い例。ストーリーも完成されてるしね。
澪ちゃんはバウムクーヘンの穴でもいいから入りたい気分でした。
ここが本当に澪らしさを表現してると思う。恥ずかしがり屋な性格と妙に詩的な言い回し(ややメルヘン?)が上手い。
翼トンちゃんに乗った澪がいかにして落ちないかがいささか心配だ。
最後の刺繍は澪が空に貼り付けたイメージか。
窓から飛び出すとこといい、上手な地の文のおかげで何かと想像しやすいSS。


◆vZmyym56/2 >>45-69
梓「The Alan Turing Test」

今回の企画ではこれが一番好き。
が、長いと言うよりは複雑過ぎってのがあった。その複雑さが好きなとこでもあるので良い。
読む上では必須じゃない部分もあるんだろうけど、読んでた方がわからないなりにもぼんやりと雰囲気を味わえないでもない。
次に思ったのが、「感動」というよりは「SF」チック。
高科学的っぽい雰囲気がぎっしりとした地の文から滲み出てる。
校舎取り壊し時の五人の会話は不気味だった。澪までもが通常の視点から見て異様な行動をとっている。「!」や「?」がなかったからかな。
思い入れとか感情といった曖昧な物を大切にするはずのHTT(というか人類)がいつでも脳内再生できる環境下になれば味気ない会話になるのか。
梓とプレーヤーABとの対話の場面とのギャップが効いてる。
プレーヤーB ……こんなときおねーちゃんだったらなんて言えばいいんだろ?
に切なさを感じた。


◆XksB4AwhxU >>70-80
梓「さよなら、憂」

頭で昔ながらのよくあるパターンの死ネタだと思った。唯母とか出てきたりしてたからね。
けどこのSSはうまい具合にその予想を裏切ってくれた。
まさか唯の高速移動とは思わなかった……。すばらしい変化球でおもしろい設定。
その思い込みを生み出した要因としては、倒れた原因が発覚するまでの地の文がシリアスにぴったりの綺麗な地の文だったからだと思う。
が、このSSもまた「///」があったので、真剣な展開にはそぐわなかった。発覚以降なら気にならなかったと思う。
唯が憂を出現させるとこは、短いながらわかりやすい文章で脳内再生しやすかった。
憂へのフォローもする辺り、先輩らしさもきちんと描かれてる。
非現実的ながら日常っぽい雰囲気が感じられてかなり綺麗だった。非常に丁寧なSS。


◆hE1WJoODTg >>81-92
菫「だいじょばない」

三番手とは異なったストレートな三人称。
必要な描写のみ絞っての地の文なのでかなり読みやすい文章になってる。
純の面倒見の良さがちゃんとスミーレちゃんに向けられていた。これはジャズ研でも先輩やってたのと、性格だからこそできる後輩への接し方なんだと思う。
それにしっかり懐いてくれているのもかわいらしい。
ポジション的には律と被る純ちゃんだけど、おちゃらけ方とかが微妙に違うと思うからまた違った律純とか書いてくれればおもしろいかも。ここらの違いを文字で明確化すればこの手のSSがさらに増えるだろう。
全員登場とまではいかなくとも、せっかくだから直もいてほしかった、とも思った。


◆qObddnGPNQ >>93-114
純「うん、それってなんか」

多視点は時系列とかいちいち考えないといけないだろうから作るのは大変だと思う。
けど、その労力に見合ったテクニックとか披露するのには良い機会だろうし、このSSもストーリーとマッチして各々が同時進行していく様がよかった。
気になったのは「、」がよく分からない位置にあったりしたこと。いくつかあったので読み返してないのかわざとなのか……。
もう一つは口調、

例)澪「ほんと、ありがとう。梓のこと、頼むな」

「頼むよ」だったらピンと来た。でも、「今日はありがとね、憂ちゃん」のとことか書いてるところは書いてるので、ここまで来ると個人的な感想であって目くじら立てる程ではない。
「大学生になったらまた梓を返せ」ってのはこのSSのストーリーと切り離して実際どうだろう。
先輩の唯たちと梓が完全に同意済みかつ進学先が同じ大学じゃないと難しそう。別の大学でも外でなら組めるかもしれんが、高校の時ほどまったりとはいかなさそう。距離感の違いとかもあるだろうし。
あまりにもバッサリ切られるとそれまでのは踏み台かよ、ってなる。

少し気を使いながらも唯と接する純ちゃんと少し冷めた風の律梓の会話がお気に入り。


◆ZPguhvsw0A >>115-132
紬「線路は続くよ!」梓「どこまでも!」

既に事に入ろうとしているスピーディさが魅力的。
よくよく考えてみると、ここから始まっても何の問題もないんだな。「しんだら」とかが漢字じゃないのが微笑ましい。
そして高校とは違ったみんなとの関係が伺える。恋愛の話をしたり、その恋愛模様を本人に直接訊かないと実際のところどうなのかわからない描写とか。
数駅分歩いた描写を記号とかで区切ったりせず、改行の空白で表現するのも夜中の静けさを味わえるようで雰囲気作りに適していた。
あえて気になった点を挙げるとすれば終盤の、

梓「(セリフ)…………」
梓「(セリフ)…………」
梓「(セリフ)…………」
梓「(セリフ)…………」

って連なったところ。しかし、これは仕方のない部分でもある。
一つの「」に長いセリフを収めようとすれば横っちょに太くなって読むのがつらく感じてしまう。最悪の場合、SSの頭にそれがあれば読むの止める人もいるだろうから。
それに連なるのもSSならではの現象なのでどう捉えるのかはわからない。
この点についてみんなどう思うのか気になる。他の感想でも触れてもらえれば幸い。
(連なりを避ける手段としてはムギに会話を挟ませるってのがあるが、無理矢理挿入して違和感のある会話になってしまえばそれこそ泥沼……)
ちょいくだけた梓はかわいい。


◆.VOE29MKZs >>133-147
梓「ブルーリボン」

自作。
雑談スレの企画に際して「感動とは何か?」ってんで「ほっこり和める話」があったから書いた。もう少し丁寧に書けばよかった。


◆af.vRnw4.M >>148-160
「私には放課後ティータイムしかないんだっ!!」

最後に強烈な王道だった。元ネタは知らない。
地の文としてはこのSSの主人公である律が「」を使わない形式という一捻りある。王道ジャンルとしてはけっこう珍しいか?
当然、基軸が一人称だから心情要素もたくさんある。ストーリーの展開(重さ)を考えると「」無しの方が読んでる人がより律に寄り添えるのかも。実際、地の文なのにスラスラ読める。
ストーリーとしては昔ながらのありがちな展開、オチなのかもしれないが上記の地の文によって新しい境地になってると思う。
ここが、今と昔の違いなのかな?とも。
気になったところは、札束ゴソッと渡すところ。平謝りで済むかと。
高校生とは取り巻く環境が違うと感じさせられる。「演奏できなくなったら即刻クビ」とか「有名になったことにより世間から叩かれ得る」など。
原作・アニメでは味わえない展開(年齢、シリアス、ジャンル、クロスなど)はSSの醍醐味だし、今回は王道だったからなおさら熱かった。タイトルからしても。
新旧の良いとこ融合っぽい。


  • 企画全体で思ったこと

思った以上にSSが集まってよかった。
菫ノート基準で見ると、先月はSS数が少なかったみたいだけど企画・唯誕・梓誕で反動が来るのかな。そう考えるとみんなよく書いてるもんだと驚かされる。終わってから時間が経ってるのに。
そしてその時間経過にふさわしいSSのレベルの高まりが感じられた。
次回はもう少しのんびりと企画テーマを決めれたら、もっともっとSSが集まると思う。
おつかれさまー。