唯「わかんない和ちゃんだね!」



和「あんたこそ、何もわかってないわよ」



律「もういい加減にしろって」



澪「どちらも凄いじゃないか」



紬「お茶淹れるから、辞めましょ?ねっ?」



憂「お姉ちゃん 和ちゃん、めっ!だよ」



純「梓に何とかして貰いましょう…」



梓「こんにちは、何を大声出してるんですか?」



律「梓、良く来てくれたー」だきっ



梓「わっ!何ですか?」



澪「唯と和が棚橋選手か?中邑選手か?どちらがエースかで言い争いを始めたんだ…」



紬「憂ちゃんも純ちゃんも止められなくて…」



純「梓なら上手く二人を説得してくれると思って、待ってたんだ」



憂「梓ちゃん、お願い止めて」



梓「そういう事ですか…」



唯「あずにゃんはタナの方がエースだと思うよね?」



和「いえ、中邑選手よね?」



梓「どちらも凄いですよ」



唯「タナは5年連続東京ドームのメインだよ!」



梓「はい、そうです」



唯「だから、タナの方がエースだよ!」



梓「確かに、5年連続東京ドームのメインはエースの証ですね」



唯「ほら、タナの方が凄いじゃん」



和「中邑選手の方が強いわよ」



梓「強さで言えば、中邑選手の圧勝ですね」



和「ほら、見なさない」



梓「だから、二人ともエースなんです」



唯「…」



梓「タナに総合格闘技で同等の実績は残せません」



和「…」



梓「中邑選手にタナと同じような事は出来ません」



梓「互いに目指す物が違うからこそ」



梓「ぶつかり合った時に強大なエネルギーを生むんです」



律「中邑選手の凄い所は?」



梓「総合格闘技の実績も凄いんですが」


梓「私は、あの名言こそが中邑選手の凄い所であり覚悟だと未だに思ってます」



紬「名言?」



一番すげぇのはプロレスなんだよ!



純「プロレスラーなら皆思ってるんじゃないの?」



梓「純、それが当時は違ったんだよ…」



憂「どういう事?」



梓「当時は暗黒期と呼ばれていた時代」



梓「蝶野さんと永田さんが頑張ってはいたものの…」



梓「天山選手の度重なる怪我による不調や人気選手の離脱でどうにもならかったんです…」



和「その時、中邑選手は?」



梓「格闘技からプロレスに専念してましたよ」



唯「名言はどんな場面で生まれたの?」



梓「ボブサップ率いるK-1軍が新日本プロレスのリングを席巻していた時に中邑選手がいい放ちました」



紬「居ても立っても居られなかったのね…」



梓「新日本プロレスが総合格闘技に惨敗してからレスラーはみんな下を向いてる状態でした」



梓「そこで、登場したのが中邑選手です」



梓「プロレスを守る為 プロレスラーが舐められない為に向かって行きました」



唯「中邑さん…」



和「でも、他のプロレスラーもだらしないわね…」



梓「だらしない?」





澪「仲間がやられても知らんぷり何て…」



梓「確かに、そうかもしれません」



憂「でも、何か事情があったんだと思う」



梓「和先輩 澪先輩」



和「何?」



澪「どうしたんだ?梓」



梓「もし、和先輩が唯先輩の代わりにギターをライブで弾けと言われたらどうしますか?」



梓「澪先輩が和先輩の代わりに生徒会の仕事を全てやれと言われたらどうしますか?」





和「そんな事無理に決まってるじゃない」



澪「そうだぞ、梓」



梓「新日本の選手がやらされたのは正にそういう事なんです」



純「何だか、酷い話だね」



梓「新日本プロレスは最強を全面に出してたから、総合格闘技は無視出来ない存在だったんだよ」



和「敵は総合格闘技やK-1だけだったの?」



梓「外敵軍が居ましたよ」



梓「新日本プロレスが最も愚かな政策、外敵優遇政策をとっていたから」



澪「お金が良かったのか?」



梓「相手に与えるのは勝ち星 ギャラは相手の言い値」



梓「これほど愚かな事はありません」



律「そりゃ、やる気なくなるわな〜」



紬「他の団体からも沢山来そうね」



唯「そりゃ来るよね」



和「表面上は豪華な選手が居て華やかだけど」



憂「中身は空だね」



純「何だかな〜」



梓「そして、弱りきった新日本プロレスに最大のライバル団体が遂に参戦します」



律「最大のライバル団体って?」



梓「プロレスリングノアです」



澪「強いのか?」



梓「全日本プロレスから過去最大の規模で選手 社員等が離脱して出来た団体がプロレスリングノア」



梓「旗揚げ戦のディフア有明のソールドアウト」



梓「日本武道館や東京ドームを超満員札止め」



梓「新日本プロレスに代わり業界の盟主とまで言われた団体でした」



律「でも、ライバルって事は互角だったんだろ?」



梓「新日本はノアのベルトであるGHCJr.とJr.タッグそして、ヘビーのタッグを獲りました」



唯「凄い、やったね!」



紬「弱っていたけど、底力ね〜」



純「じゃあ、新日本の完勝じゃん」



梓「表面上はね」



憂「どういう事?」



梓「ノアのトップは誰も負けてないんだよ」



律「へっ?」



梓「新日本はトップがみんな負けました」



梓「つまり、新日本が勝つ時にはノアの下の選手でノアが勝つ相手は新日本のトップが負けていたんです」



梓「ここに、当時の新日本とノアの力関係がわかります」



澪「助けてくれたのなら仕方ないよな」



梓「そうです、仕方ないんです」



梓「しかし、弱り目に祟り目でノアが更なる攻撃を仕掛けます」



紬「まだ、あるの…」



梓「GPWAです」



和「新団体?」



梓「つまり、興行日程等が重ならないようにしたり選手を貸し借りしたりと色々と協力して行こうっていう連盟です」



和「良い計画じゃない、何が問題だったの?」



梓「連盟の中に新日本プロレスと全日本プロレスはありませんでした」



唯「何で?」



梓「ノアからの絶縁宣言があったからです」




律「揉めたのか?」



梓「新日本プロレスは一度潰れてゲーム会社に身売りしました」



澪「潰れたんだな…」



梓「そして、ゲーム会社はノアの新しいプロレスゲームの為にノアをアテにしていたんですが」



梓「ノア側は一方的だと激怒して新日本プロレスと絶縁すると宣言しました」




憂「わかったようなわからないような理由だね…」



梓「これで、新日本プロレスは他団体の力を借りれなくなり大切な事に気付きます」



和「自分達でやるって事かしら?」



梓「そうです、地道にストーリーを作り選手を育成して東京ドームも年に一度にしました」



梓「がらがらの東京ドームより先ずは超満員札止めの熱狂的な後楽園ホールを目指したんです」



梓「そこで、行われたのが19年振りとなる後楽園ホールでのIWGPヘビー級選手権試合」



律「お客さんは沢山来たのか?」



梓「文句なしの超満員札止めでした」



唯「復活だね!」



梓「いえ、地方興行はまだ苦戦していました」



紬「そうなの?」



梓「はい、そこで登場したのがレジェンド軍です」



澪「レジェンド軍?何か、カッコイイな」



梓「知名度のあるベテラン選手で軍団を作り地方のファンを呼び」



梓「棚橋選手や中邑選手を見て貰い世代交代をしようとしました」



憂「梓ちゃんはいつ復活したと思う?」




梓「復活は東京ドームを超満員札止めにしたら復活だよ」




純「会場の雰囲気が変わったのはいつ?」



梓「2007年くらいかな声援が増えて盛り上がり始めたのは」



和「そうなんだ、どの会場が盛り上がるの?」



梓「関西ですね、なかなか満員にならなかったけど皆の頑張りで2014年の大阪府立体育館は全大会チケット完売」



梓「今年は21年振りとなる大阪城ホールに進出も決まりました」



律「大阪府立体育館は何れくらいお客さん来るんだ?」



梓「7500人ですよ」



澪「凄いじゃないか」



梓「これも、タナや中邑選手や皆の力です」



唯「大きな会場ではやらなかったの?」



梓「春 夏 秋に両国国技館でありました」



紬「お相撲やってる所ね〜」



梓「そうです、外国人はスモウアリーナと呼んでますね」



和「日本人らしいわよね」



梓「夏以外はガラガラでしたが…」



憂「そうなんだ…」



梓「1万人の壁があったんだ」



2
最終更新:2015年02月04日 22:30