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澪「……ふふっ」

律「なんだ、澪急に笑って……?笑い茸でも食べたのか?」

澪「なんでそうなるんだよ…… …私が律と初めて出会った時のこと思い出してたんだ」

律「私と初めて出会った時……?あー、そういえばあの時も雨が降ってたな……」


・・・・・・

12年前

放課後の昇降口


ザー……


みお「うわぁ!雨いっぱい降ってる!……天気よほうでは今日一日晴れだって言ってたのになぁ……」

みお「えーと、たしかかさ立てに予び用のかさをおいておいたはずだけど……」ガサガサ

みお「……あれー?」ガサガサ


みお「……な、ない!!たしかにここに置いておいたはずなんだけど……」

みお「うぅ……どうしよう……」グスン


ザー……


みお「雨、やまないなぁ……」


みおが昇降口の前で立ち尽くしていると 後ろからカチューシャをつけた女の子がやってきた

傘を持ったその子は 悲しそうに外を眺めていたみおに優しく(?)話しかけた


りつ「うわー!すごい雨だねー!!シャワーみたいだね!!!」

みお「えっ!?……う、うん、そうですね…」

りつ「……どうしたの?帰らないの? あ、もしかしてかさ忘れちゃったの?」

みお「……うぅん。かさ立てに置いておいたかさがなくなっちゃったの……」

りつ「えー!? だれかが間ちがえて持っていっちゃったのかなー?」

みお「うぅ……わたしのかさ……」グスン


りつ「じゃあさ、わたしといっしょに帰ろうよ!」

みお「……え?」

りつ「ほら、つめればさ、わたしのかさに二人はいれるでしょ!」

みお「い、いいの?」

りつ「うん! こまった時はおたがいさまだよ!」

みお「あ、ありがとう!」

りつ「えへへぇ///」


りつ「よーし、じゃあ行くよー! しゅっぱつだー!!」バチャバチャ

みお「う、うん!」バチャバチャ


りつ「ねぇ、名前はなんていうのー?」

みお「あ、秋山、みおです……」

りつ「へぇー!みおちゃんっていうんだー!わたしは田い中りつっていうんだー! よろしくね!」

みお「よ、よろしく」

りつ「みおちゃんちはどこら辺なのー?」

みお「じ、じゅう所は○○町の△△丁で……」

りつ「△△丁!? へぇー!わたしの家とけっこう近いんだねー!今度遊びに行っていい?」

みお「あ、あそびに……?」


りつ「そう!家も近くだし! ……あ!そうだ、明日から一緒に帰ろうよ!」

みお「……えっ!? い、いいの……?」

りつ「うん!」

みお「ほ、ほんと!? ……うれしい」

みお「あ、あの…私、その……人みしりだからなかなかおともだちができなくて……だから、その……うれしい!!」

りつ「わたしもみおちゃんと おともだちになれてうれしいよー!」

みお「あ、ありがとう! た、たいなかさんっ」

りつ「りっちゃんでいいよー」

みお「り、りっちゃん……?」


りつ「そう!あのねー、私の名前『りつ』でしょー? でも『りつちゃん』って言いにくいでしょ?だから『りっちゃん』!」

みお「……りっちゃん」

りつ「そうそう!りっちゃんです!!」ブイッ

みお「……ふふっ!あはは!」


りつ「おもしろかった?じゃあもう一回! りっちゃんです!!」ブイッ

みお「あはははは!! ……あぁー、おかしい…」

りつ「えへへへ///」


みお「……あ、もう家に着いちゃった」

りつ「へぇー、みおちゃん家ここだったんだ」

りつ「……あ!かっこいい車があるー!」

みお「あー、あれはパパの車なんだー」

りつ「へぇー、かっこいいねー! ……じゃあみおちゃん!また明日ね!」

みお「……うん!また明日…!」


・・・・・・

車内


澪「……で、あの時なくなった私の傘は結局お前が間違って持っててたんだよな」

律「なんだよー、まだそんなこと覚えてたのかよ…… どっちにしろもう時効だい!」

澪「そんなこと言ってるけどお前この前借りていった私の傘まだ返してないだろ!」

律「まあいいじゃん傘の1本や2本くらい。あとで返すからさー」

澪「……まったく。大体、雨が降りそうだって天気予報で言ってたら傘を持って来ればいいのに……」

律「私が傘を持っていくと雨が降らないし、逆に持ってかなかったときに限って雨が降るんだよ!」

澪「知らないよそんなこと!」


ザー……


澪「……雨、止まないな」

律「……そうだな」


澪「……」

律「……」

カーナビ「ツギノコウサテンヲウセツシテクダサイ……」


ザー……

澪「……」

律「……しゃべれよ」

澪「え?」


律「え?って言ってる場合か!! ダメだダメだこんな黙りこくってちゃあ! ますます気分が沈んじまうぞ!!」

律「というわけで澪! しりとりをして気分を盛り上げるぞ!!」

澪「また突然だなオイ!! ……大体、しりとりって言ったってそこまで盛り上がらないだろ」

律「ちっちっち。私がやろうとしているしりとりは、ただのしりとりじゃあないんだぜ」

澪「じゃあ何のしりとりなんだよ」

律「名付けて『い』で始まって『い』で終わる語onlyしりとりとでも言っておこうか」

澪「名前長っ!!」


澪「……でも普通のしりとりよりかは面白そうだな」

律「だろー? じゃあ私からなー」

澪「いや、やるとは言ってないけど」

律「それでもやるんだよ!!」

澪「私に拒否権はないのか!」


律「いーじゃん、しりとりくらいー。そんなケチケチすんなよー! 私からな、えーと……い、『芋洗い』!」

澪「勝手に始めるなよ……。あとなんだよ芋洗いって……美しくないなぁ」

律「しりとりに美しさなんて求めるなよ……じゃあ澪、美しい回答をどうぞ!」

澪「しょうがないなぁ、私もやればいいんだろ、やれば。 えーと……い、『一緒にいたい』……」


律「……え?」

澪「あ」


澪「い、いやただしりとりの回答としていっただけだぞ!!深い意味はない!他意はないんだ!!」

澪「で、でも別に律と一緒にいたいってわけではないということではないぞ!」アセアセ

律「何焦ってんだよ……」

澪「別に焦ってなんかない!!」ギュイイイン

律「っわ!!あぶねえ!! 左折するときはもっとゆっくり曲がれよ!」

澪「ご、ごめん……。 そ、それはともかく!次は律の番だぞ! だからもうこの話はおしまい!」

律「わかったよ…… じゃあ、えーと、い、い……」

律「……『いつまでも一緒にいたい』」


澪「…………え?」


律「い、いやただ思いついたから言っただけだし! で、でも澪といつまでも一緒にいたくないというわけではないぞ!///」

澪「そ、そうか……」


澪「……///」

律「……///(なんかかえって変な雰囲気になっちまった……)」


数分後

澪「……あ、雨やんできた」

律「えっ!?」ガバッ


律「ほ、本当だ……なーんだ、やっぱり傘なんて必要なかったな!!」

澪「私の傘まだ返してないお前が言うセリフか!」


澪「でも、雨やんでよかったな。 せっかくのドライブなんだし……」

律「うん……」


澪「……? なんだ、あんまり嬉しくなさそうだな。あんなにテンション下がるだとかなんとか言ってたくせに」

律「…だってもう眠くなってきちゃったから……。 …着くまで寝るな? おやすみ……」

澪「また突然だな……。 ってオイ!寝るのはいいけど私の方に寄りかかってくるなよ!」

律「いいじゃーん、別にー。だってドアの方より澪に寄りかかったほうがあったかいんだもーん」

澪「そもそも寄りかかろうとするなよ!  ……ったく。運転の邪魔だけはするなよ?」

律「分かってるよー」スリスリ

澪「まったくしょうがないなぁ……///」


さらに数分後

律「zzz」


澪「……ホントに寝ちゃった」

澪「寝顔がよく見られないのが残念だけど…… きっとかわいい顔してるんだろうな///」

澪「しかし本当によく寝てるな……」

律「zzz」


澪「……」

澪「……りっちゃん♪」

澪「な、なんてな!!ちょっと言ってみただけだぞ!/// ……まぁ聞こえてないだろうけど。てか起きてたら恥ずかしくて言えないし」


澪「……そういえばいつからだったかなぁ、律のこと『律』って呼ぶようになったの」

澪「『りっちゃん』から『律』って呼ぶようになって、車乗れるようにもなって……。私もだんだんと大人に近づいているのかな……」




律「そうかもな……」


澪「なんだ、律もそう思ってたのk……」


澪「……ん? りつ……?」

律「何ですかな?」ニヤニヤ

澪「!!? んなっ!?」


澪「お、お前寝てたんじゃなかったのか!!!」

律「さっき起きた!」

澪「さ、さっきってど、どのあたりから……?」

律「うーん……澪が『りっちゃん』とか言ってたところぐらいからかなー」

澪「!!うあぁぁあああ!!!!」キキィーッ!!

律「のわあっ!!シートベルトが腹にっ!ぐえっ!」


律「ちょっ!!急にブレーキかけんなよ!危ないだろ!!あと停車するときはハザードランプッ!!」

澪「ご、ごめん……その、恥ずかしかったから……///」

律「はぁ……死ぬかと思った……」


律「てか昔は普通にりっちゃんって呼んでたんだし今更恥ずかしがることなんてないだろー?澪ちゃん?」ニヤニヤ

澪「それはそうだけど……」

律「今日ぐらいは私のことりっちゃんって呼んでくれてもいいんだぜー?澪ちゅわん!」

澪「そ、そんなことできるわけ……!」

律「えー、いいじゃーん。私も澪のことみおちゃんって呼ぶからさー」

澪「はぇ!?いや、いいよ!そんな呼び方しなくって!!」

律「そんなこと言わないでさ……、ね、いいでしょ?みおちゃん……?」ウルウル


澪「!?ま、またその手か! もうその手には乗らないぞ!」

律「ダメなの……?」ジワッ

澪「!! な、泣いてもダメなものはダメ!!」

律「そんな……!」グスッ

澪「な……!ほ、本当に泣くなよ」オロオロ

律「だって……みおちゃん…… うぅ」グスッ


澪「だー!!分かったよ!ちゃん付けで呼べばいいんだろ!呼べば! 今日だけだぞ!まったく……」

律「ホント!?やったぁーぃ!!」ガバッ

澪「ってお前全然 涙出てないじゃん!? 嘘泣きだったのか!騙したな!!」

律「なかなかの演技だっただろー?みおちゃん?」

澪「ま、まぁそうだな。その……りっちゃん///」

律「んー?そんなに顔真っ赤にしてどうしたのかなー?みおちゃん?」ニヤニヤ

澪「う、うるさいなぁ/// そ、そろそろ出発するぞ!もうちょっとで着くから、今度は寝るなよりっちゃん」

律「へいへーい。……よーし、快楽園に向けて再出発だー!」

澪「だから漢字が違うって!!」


20分後


……ちゃーん

りっちゃーん

律「……んあ?」

澪「ほらりっちゃん起きろ」ゴチンッ

律「いてっ!!!いきなり何するんだよ澪ちゃん!」

澪「……外を見てみろ、りっちゃん」

律「外……? あ!もしかしてもう着いたのか!?」


澪「まったく。もうすぐ着くから寝るなって言ったのに寝ちゃうんだもん」

律「ゴメンゴメン。 ……へぇー、あれが偕楽園か…」

澪「なんだか歴史の重みを感じるな……。あぁ、あそこにいるツインテの女の子もえらく感動しているぞ」

律「どれどれー? ……なんかあの人誰かに似てる気が…」

澪「りっちゃん、私たちも車から降りて近くで見て来よう」

律「あ、あぁ。分かったよ澪ちゃん」

ガチャ バタン


律「ちゃんと車の鍵閉めたのかー?澪ちゃん?」

澪「大丈夫だよ」

ミオセンパーイ リツセンパーイ


律「あれ……?どこからか聞き覚えのある声が……?」

梓「澪先輩!律先輩!!」タタタッ

律「!? え!?おま……梓っ!!? ど、どうしてここに!?」

澪「「何言ってんだ。落ち着けよ律。だいたいこここんなとこrにあzzずgいいいるわけ;ないんndろろロ」

律「まずお前が落ちつけよ!!」


澪「そんなこと言われても無理だ!! だってここにいるはずのない梓がいるんだぞ!!!落ち着いてなんかいられるか!!」

澪「だからきっとこの梓はお化けなんだよっ!! ひぃぃいいいい!!」

律(一人で随分と盛り上がってんなー……)


梓「…お化けって言われましても……。 私は本物ですよ。ホラ、ちゃんと足も地面に着いてるでしょ」

澪「ほ、本当だ……。でも梓、なんでここに……?」

梓「それはこっちが聞きたいくらいですよ……。びっくりしたんですよ、車から降りてくる澪先輩と律先輩を見つけた時」

梓「私は今日はお父さんとお母さんに連れられて偕楽園を見に来たんです! ……澪先輩たちは誰に連れてきてもらったんですか?」

律「なーに言ってんだ、梓! そんなの澪ちゃんに連れてきてもらったに決まってるだろー?」


梓「……え?澪ちゃん? ……てか澪先輩免許持ってるんですか!?」

澪「あぁ。先週取ったばかりだけど」ガサゴソ

澪「ほら、これが免許証だ!!」ジャーン

梓「!! すごいです澪先輩!もう車に乗れるなんて格好いいですっ!!」

澪「いやぁ///」テレテレ


梓「私も澪先輩の運転見てみたいなぁ……あ!」

律「……?どうした?」

梓「ちょっとお父さんとお母さんのところに行って来ますね!」ダッ

律「あ、あぁ。 ……どうしたんだ急に梓のやつ?」


五分後


梓「お待たせしました!」

律「おっかえりー、梓!何か頼みごとでもしてきたのかー?」

梓「ハイ!帰りは澪先輩の車で帰っていいかってお願いしてきました!」

澪「えっ!?わ、私の車で!? ……で、でも梓の家の事情とかは大丈夫なのか?私まだ初心者だから帰るのとか遅くなっちゃうかもしれないぞ」

梓「その点は大丈夫です! 実はというとお父さんとお母さんは明日もここに用事があって……。私はついでに今日は連れてきてもらったんです」

梓「本当はこの後電車で帰る予定だったんですけど…… 澪先輩、いいですよね…?」


澪「…そういうことなら……。 わかったよ、梓。帰りは車で一緒に帰ろう」

梓「……! あ、ありがとうございますっ!! わたし、嬉しいです!」

律「よかったなー、梓。これで梓も澪ちゃんのワイルドな運転を体感できるぞ!」

澪「そんな荒っぽい運転なんてしてないだろ!!さっきまで助手席でスヤスヤ寝てたくせに」

律「う……/// う、うるさいぞ澪ちゃん!!」


梓「……ふふっ。相変わらず先輩方は仲良しですね。今日は特に」

澪「そうか?いつも通りだろ」

梓「だって、お互いちゃん付けで呼び合って……///」

澪「えっ……? ……あっ!!!(忘れてたっ!!)」


澪「こ、これはだなっ!!!あくまで今日限定の罰ゲーム的なものであって///」アセアセ

律「そ、そうだ!!プラーベートではちゃん付けで呼び合ってるわけじゃあないぞ!!」

梓「本当ですか〜?」ニヤニヤ

律「そ、そんなにニヤニヤするな中野ォー!!///」ガシッ

梓「きゃー澪先輩たすけてー」

律「ニヤニヤしてる奴にはこうだ!」コチョコチョ

梓「! あはははっ!!ひぃー、わ、腋はやめ……あはははは!!」

律「こちょこちょこちょー」

梓「あははははっ!!!」


澪「……まったくお前たち何やってるんだよ。 周りの人みんな見てるぞ」

オカーサンアレナニヤッテルノ-?   アレハイチャイチャネ。スバラシイコトダワー

律梓「あっ……///」


一時間後


澪「じゃあそろそろ帰ろうか」

律「えー、もうかよ!? だってまだ来たばっかじゃん!まだまだ遊び足りないぜ!! だからそこのコンビニで花火買って遊ぼうぜー」

澪「そんなの地元のコンビニで買えばいいだろ!!遅くなってもいけないからもう帰るぞ」

律「……わかったよ」シブシブ


梓「……澪先輩もいつも大変ですね」

澪「まぁな。でももう慣れちゃったよ」  

梓「……やっぱりすごいですね、幼馴染って。もし私が律先輩みたいなこと毎日されたらきっと殴っちゃいますよ」

律「まぁ!殴るだなんて平和的じゃないわね! お母さんそんな子に育てた覚えはありません!」

梓「律先輩に育てられた覚えはありませんけどね。むしろ律先輩は自分のこのあたりをもう少し育てた方がいいんじゃないですかー?」サスリサスリ

律「! お前も人のこと言えないだろー!!」

ギャーギャー


澪「……やれやれ」


数分後


澪「おい、二人とももういいだろ? そろそろ行くぞ。 律、梓。忘れ物はないよな?」

梓「あ、は、はい!」

律「待て、まだ決着g」

澪「じゃあ律は置いてくか」チラッ

律「わ、私も忘れ物ないでーす!」

澪「……よろしい。じゃあ帰ろうか。 梓、どこに乗る?」


梓「あ、じゃあ助手席に乗りたいです!」

律「えー!?私も助手席がいい!」

澪「お前は行きで助手席乗ってたんだからいいだろ! また運転中よっかかってこられても困るし……。ここは梓に譲ってやれ」

律「……へーい。わかったよ。 じゃあ私は後部座席からちょっかい出せばいいんだな!?」

澪「それはやめろ!!」



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最終更新:2015年02月10日 22:02