・・・・・・
澪「下位賞ばかりでしたね…。残念でしたね…」
曽我部「ううん。私、引けただけで満足だから」
曽我部「さあ次は秋山さんの番よ。上位賞当たるといいわね」
曽我部「じゃあ私、そろそろ行くわね?今日は会えて嬉しかったわ。またね秋山さん、それに田井中さんっ」
ティンローン
店員「ありがとうございましたー」
律「行っちゃったな。あー、相変わらず何か生徒会長っぽい雰囲気は健在だなー」
澪「まあそれはともかく。曽我部先輩の分まで、上位賞当てるぞ!! すみません、けいおんのくじください!」
店員「あー、けいおんのくじなんですけどね。さっきの方が買った分で売り切れてしまいました」
澪「え」
律「ありー…。澪、残念だったな…」
澪「次…」
律「え?」
澪「こうしちゃいられない!次行くぞ、律!!」ガシッ ダッ
律「ちょっ!? うわぁ!!」
・・・・・・
律「ハァ…ハァ…。あんな強引に引っ張ることないだろ。まだ腕痛いぞ」
律「てか次って一体どこ行くんだよ…。もう近くのコンビニではやってないんだろ?」
澪「今度は百合ヶ丘駅にあるデパートに行く」
律「は?駅…?てか百合ヶ丘って桜ヶ丘の隣駅の?」
澪「そうだ。そこのデパートの7Fのホビーショップでくじを取り扱ってるらしい。そこに向かうぞ」
律「確かあのデパートってめちゃくちゃ大きかったような…。ちっちゃい頃私も行ったことあるけど聡とか迷子になってたし」
澪「デパート内の案内板とか見れば大丈夫だろ。行くぞ!!」
*
デパート店内
律「うひゃー…やっぱ広ぇー……。さすが県内有数のショッピングセンターだけあるな」
澪「よし、じゃあ早速7Fに向かうぞ。えーと、エレベーターはっと…」
律「あ、エレベーターならデパートの入口の案内図に場所が書いてあったな。こっちだ、ついてこーい」
5分後
律「まよった」
澪「うぉおおい……。何やってるんだよ…」
律「確かこの辺だったはずだったんだけどなぁ…。さっきのとこ左だったかな」
和「…あら?澪と律じゃない」
律「和!? どうしてここに!?」
和「私は7Fの書店に用があってきたんだけど…。澪たちは?」
澪「ああ。私たちはくじを引きにきたんだ」
和「くじ……?福引みたいなものかしら。なんだか澪も主婦っぽいところがあるのね」
澪「いやいや福引なんてそんな生易しいレベルのものじゃない。これは戦いなんだ」
和「そ、そうなの…。なんだか大変そうね」
律「で、ちょうど私たちも7Fに行こうとしてたところだったんだけど…」
和「あら、そうだったの。じゃあ一緒に行こうか?」
澪「本当か!?ありがとう和!」
和「確かエレベーターは…あっちの方にあったはずね」
5分後
和「あれ?さっきいた場所に戻ってきたわね」
澪「和でしても迷うとは…」
律「私が迷うのも無理ないなっ」
澪「んなこと堂々と言ってる場合か!!」
和「店員に聞いた方が早いかもね。すみませーん!」
・・・・・・
7F
澪「はぁ…。やっとついた…」
律「エレベーターも凄い混みっぷりだったな…。みんなくじ目的だったりして」
澪「! こうしちゃいられない!行くぞ律!!」ガシッ
澪「またな、和!!」ダッ
律「だから腕を引っ張るなってのぉおお!!」
和「……本当になんだか大変そうね」
澪「よし!ホビーショップはここだな!」キキィ
律「うぶっ!! 急に止まるなよ!」
澪「ごめんごめん。それはともかく!今はくじだ!!」
澪「すみません!けいおんのくじください!」
店員「あー、けいおんのくじなんですが、ついさっき買い占められた方がいまして…」
澪「え」
・・・・・・
澪「バカな……。まさか二連敗を喫するとは…」
律「みおー、もう諦めようぜ。どっちにしろ市内ではもうやってる所ないんだろ?」
澪「いや、まだ市外がある」
律「市外…?隣の市まで行くってことか?」
澪「そういうことだ。さあ行くぞ律!!」
律「すごい執念だなオイ!」
澪「次の店は結構遠いところだな……。すまん律、カーナビつけてくれ」
律「カーナビ? あっこれか」ピッ
カーナビ「ウィーン」
澪「目的地を入力してっと……」ピッピッ
澪「よし。これで大丈夫だ。さあ行くぞ律」
律「へいへい」
・・・・・・
律「なーみおー。もう結構走ってるけどいつ着くんだー?」
ポンッ モクテキチマデアト10キロデス
澪「…あと10キロくらいみたいだから20分くらいかかるかも」
律「えぇー!? そんなかかるの?」
澪「仕方ないだろ。今回は開催店舗が少ないんだから」
律「……じゃあ着くまでカーナビであそんでよ」ポチッ
澪「おい。あんま変なボタン押すなよー?」
律「わーてるって」ポチッ
カーナビ「ポンッ ユーモアモードを起動します」
澪「言ったそばからユーモアモード押してるし…。こら律。目的地に着けなくなるからやめろ」
律「えー…。じゃあこの冷静モードってのやってみるか…」ポチッ
澪「冷静モード……?そんなのあったのか」
律「そんなのあったのかって、これ澪ん家のカーナビじゃんか」
澪「パパの車のだからあんまり触ったことないんだよ。でもまあ冷静モードなら大丈夫……」
カーナビ「ポンッ さっきの道左でしたけど直ちに影響はありません」
澪「じゃなかった!!」
澪「ああ、さっきの道左だったってことはUターンして戻らないと……」
律「直ちに影響ないって言ってるし大丈夫じゃねーの?」
澪「道の場合はそうも行かないだろ。まったく変な機能ばかりだな、このカーナビは」
カーナビ「ポンッ イライラするのは運転に良くありません。冷静さを保ちましょう」
澪「余計なお世話だよ!」
澪「まったく…。もう普通のに戻すぞ」ポチッ
律「ああん。結構面白かったのに…」
澪「運転者にとってはいい迷惑! …よし。そんなこんなしてる内にもうすぐ着くぞ」
律「……今度こそくじ引けるといいな澪」
澪「律……! 応援してくれるのか!」
律「そして当たった景品をお宝鑑定団に出してお金をババーンと!」
澪「売・り・ま・せ・んー!」
・・・・・・
澪「着いた!」
律「ひょえー…。この辺は初めてくるなー…。なんだか新鮮」
澪「よし、じゃあ早速くじを…」
律「あっ、澪!あそこに楽器屋さんがあるぜー!!行こー」グイグイ
澪「今はくじが先!!」
ティンローン
澪「くじあるかな……」
曽我部「いらっしゃいま……って秋山さん!?」
澪「うぇえっ!? そ、曽我部先輩っ!?ど、どうして!?」
曽我部「私ここでバイトしてるの。それで今日はバイト前にくじを引きにいってたんだけど……」
律「す、すごい偶然だな……」
律「でもここも開催店舗なんですよね?何で曽我部先輩はわざわざ私らの地元まで来たんですか?」
曽我部「えっ?ここは開催店舗じゃないわよ?」
澪律「えっ」
澪「えっ、だっ、だって先輩、このサイトにはここが開催店舗って……」
曽我部「ああそのサイトね。そこは古い情報とかがたまにそのまま載ってたりするから……」
澪「そ、そんなぁ〜……」ガックリ
律「澪……。くじの代わりにこの当たりつきのお菓子買ってやるから泣き止めって」
澪「そんなんじゃやだっ! 私はくじが引きたいの!」
曽我部「秋山さん……」
曽我部「…そうだ! 秋山さん、ちょっとそこで待ってて」
澪「……?」グスッ
・・・・・・
数分後
曽我部「秋山さん!朗報よ!!」
澪「えっ…?」
曽我部「いま店長に確認してみたら、この近くの○△町のローソンでくじやってるって!!」
澪「ほ、本当ですか!!?」ガバッ
曽我部「そこは最近できたとこだからサイトには載ってなかったみたい。しかもまだ沢山残ってるそうよ!」
澪「!! ありがとうございます先輩! よし、律。行くぞ!!」グイー
律「どわぁああ!!だから張り切りすぎだってのぉ!」
ティンローン
曽根部「……くじ引けるといいわね、秋山さんっ」
澪「よし!○△町に急行だ!! しっかり捕まってろよ律!」ブオーン
律「おい!ちゃんと制限速度は守れよ?」
澪「分かってるって。…待ってろよ、一番くじ。今度こそ決着をつけてやるからな!!」
・・・・・・
○△町 ローソン前駐車場
律「澪のやつくじ引けたかなー」
澪「律!!くじ引けたよ!」ドッサリ
律「ってめちゃくちゃ引いてるし!!」
澪「この日のために沢山貯金してたからな///。おかげで欲しいのも手に入ったし」
律「どれ?何があたったのか見せて」
澪「!! そ、それはダメ!」
律「あ、澪。バックミラーに何やら黒い影が!」
澪「ひっ!!?」
律「スキあり!」バッ
澪「あっ、こら律。返せ!」
律「見るだけだってー」ガサゴソ
律「あ…///こ、これは…///」
澪「///」
律「私と澪のフィギュア…///」
澪「これだけはどうしても当てたかったんだ///。ほ、ほら幼馴染だしなっ」
律「…みおしゃーん!!」ギューッ
澪「うわぁっ!こんなところで抱きつくなっての!///」
澪(今日は大変だったけど…無事にくじ引けてよかった!)
カーナビ「…ポンッ 律澪は正義!」
おわり
ちなみにどうでもいい話ですが、>>1は13回引いてA、B、F×2、H×2、I、J×6という結果になりました
ただJ賞6つのうち4つ唯を引くという凄まじい引きをしてしまいましたがw
?話 「ハロウィン」
放課後の音楽室
紬「そういえば、今日はハロウィンね」
唯「あー、そういえばそうだねー!! 10月31日!」
紬「パンプキンケーキ持ってくればよかったかしら?」
唯「今日のケーキもおいしいし大丈夫らよ〜」モグモグ
唯「あっ!そうだ! ムギちゃん、ちょっと待ってて」ガチャ バタン
紬「?」
数分後
ガチャ
唯「ムギちゃん、トリックオアトリート!!」←ブタの着ぐるみを着ている
紬「あ、仮装パーティーね♪」
唯「へっへっへー。お菓子くれないといたずらしちゃうぞー?」
紬「いやー、クッキーあげるから許してー♪」
唯「わーい!!」ヌギッ モグモグ
唯「…あれ?これじゃいつもと変わらないね」
紬「え、お菓子あげない方がよかったのかしら」オロオロ
唯「いやいやそれは大丈夫です!!」モグモグ
紬「何か唯ちゃんの姿を見てると私も仮装してみたくなってきたわ」
唯「さわちゃんが作った衣装にハロウィン用のないのかな?」ゴソゴソ
紬「あっ、がぼちゃの服があるわ!」
唯「本当だー。さわちゃん本当に衣装つくり好きだよね……」
紬「ちょっと試しに着てみるわね」ゴソゴソ
紬「どうかな?」クルルッ
唯「わー、凄く似合ってるよムギちゃん!!かわいい!」
紬「えへへー///」
唯「よーし、ここまで来たら今日はみんなを驚かせてあげようよムギちゃん!」
紬「楽しそう! 私、ハロウィンの日にみんなを驚かせるのが夢だったのー♪」
紬「で、でも唯ちゃんはその恰好でするの?」
唯「あっ… ちょ、ちょっと着替えてくるね!」
・・・・・・
唯「じゃーん!魔女の服でーす!」
紬「わー、似合ってる似合ってるー♪」
唯「あとはみんなを驚かせるだけだね!」
ガチャ
唯紬(来た!!)
梓「すみませーん、ちょっと遅れまし……」
唯紬「あずにゃん(梓ちゃん)!! トリックオアトリート!!」
梓「た……ってえぇっ!?」
唯「ほらあずにゃーん。お菓子くれないと悪戯しちゃうぞー」
梓「ちょっ…!?お菓子?…な、何なんですか一体!?」
紬「今日はハロウィンでしょ?だからみんなを驚かせることにしたの」
梓「また唯先輩が何か吹き込んだんですね……」
梓「でもお菓子って言われても……。あいにく私何も持ち合わせてませんよ」
唯「なにー、お菓子がないだとー? ならば!」
紬「梓ちゃんには悪戯ね!」
梓「い、悪戯…?」
唯「さああずにゃん覚悟して!」ガシッ
梓「ちょっ…!? そんな後ろから両脇掴んで! 一体何をするつもりですかー!」ジタバタ
紬「えい!」ムギュー
梓「む、ムギ先輩!!?」
紬「えへへ、私も梓ちゃんに抱きついてみたかったの」
梓(やわらかくてあったかい……)ポワー
紬「…はいっ、これで悪戯はおしまいよー」スッ
梓「あっ……(微妙に名残惜しい…)」
唯「そして私からもー、悪戯のプレゼント!」スチャッ
梓「にゃっ!? ……ってこれいつものネコミミじゃないですか」
唯「あずにゃんは今日一日それつけててね」
梓「いやですよそんなの!いくらハロウィンだからって……」
唯「えー…。じゃあさわちゃん特製のもっと派手な衣装のほうがいいかー…」ガサゴソ
梓「や、やっぱりネコミミでいいです!!」
紬「と、いうわけで仮装仲間が増えましたー♪」
梓「半ば強制的ですけどね…」
唯「次からはあずにゃんもトリックオアトリート、って言うんだよ?」
梓「はぁ…、まったく…。今日だけですからね」
ガチャ
紬「! 誰か来たわ! さあ梓ちゃん準備して!」
梓「は、はいっ」
律「うーっす……ってあれ?誰もいない……?」
唯「りっちゃん!!」ヌッ
律「うわぁ!!びっくりした! てか何だよその格好」
紬梓「りっちゃん(律先輩)トリックオアトリート!!」ヌヌッ
律「ってみんな仮装してるし!?」
唯「さありっちゃん、トリックオアトリートだよ。お菓子か悪戯か…。好きなほうを選んで!」
律「お菓子なんて言われても…。あ、食べかけのアンパンならあるぞ。食うか?」ガサゴソ
梓「それは流石にいりませんよ…」
紬「ってことはりっちゃんにも悪戯ね」ジリジリ
律「お、おい…?悪戯って何するつもりだよ? てかみなさん…?ど、どうしてそんなに不敵な笑みを浮かべながら近づいてくるのかしら…?」
唯紬梓「突撃ー!!」コチョコチョ
律「ちょっ!わ、脇はやめろって!そこ弱いんだよ! ……あははは!!」
律「はぁ…ひどい目にあった……。お前らもうちょっと手加減してくれよ…」
梓「す、すみません。なんだか夢中になってしまいまして…」
紬「ごめーん」
律「まあいいけどさ。よし、私も仮装するとするか!」
唯「はい、じゃありっちゃん。さわちゃんの服の中からすきなの選んで」
律「えーと、どれにすっかなー……。あっ!このお化けの服っぽいパーカーにしよー!!」
梓「うわ……。なんというか凄い服ですね……。ちゃっかりフードの部分にお化けの顔まで書かれていますし……」
律「ふっふっふー。これならきっと澪もビビらせられるはずだぜ!!」
梓「やっぱりそれが目的ですか!?」
ガチャ
律「噂をすれば!よし総員戦闘態勢に入れー!!」
唯紬「おー!!」
梓「唯先輩とムギ先輩もノリノリだー!」
澪「やあ、おまたせ……?」
律「ウゥー…。みーおー……。トリックオア……」
律「トリートッ!!」クワッ
唯「おぉ!なんとも怨念がこもってそうなおねだり!」
梓「ちょっと律先輩!やりすぎですよ! そんなことしたら澪先輩は……」
澪「……」
梓「あれ?全然動揺してない……」
律「くっ……。この程度では澪を驚かすのに十分でなかったか…」
紬「りっちゃんの仇は私が討ちます! わーっ!わーっ!」←扉のカゲから驚かせているつもり
梓「バレバレだー!」
梓「はぁ……。澪先輩、すみません。こんなくだらないことに巻き込んでしまって……」
律「くだらないとは何だー!私は真剣だい!」
梓「なら練習もそのくらい真剣にやってください!」
律「そ、それとこれとは話が違うし?」
紬「私は毎日真剣にやってるわよ? りっちゃん、練習は真剣にやらなきゃダメよ?」
唯「そうだよりっちゃん。私も毎日いつでも白刃どりできるくらい真剣にやってるんだから!」
律「それのどこが真剣なんだよ…」
律「てかさっきから澪のやつ反応がないな」
梓「呆れかえってるからじゃないですか」
律「そんなことないよなー? なーみおー」ユサユサ
澪「」バタッ
唯「え!? 澪ちゃん!?」
紬「……気絶してるわ」
律「ってことはこいつ立ったまま気絶してたのかよ!」
唯「わー、澪ちゃん器用だね!」
梓「んなこと言ってる場合ですか! はやく保健室に連れてかないと……」
澪「……うん?」ムクリ
唯「あ、気が付いた!」
紬「よかったわー、澪ちゃん……。驚かしてごめんね?」
澪「…いいんだ。今日はハロウィンなのに警戒してなかった私も悪いし」
律「よーし!澪も無事復活したことだし!」
梓「練習ですね!?」
律「ちがーう! 澪にまだお菓子か悪戯かを決めてもらってないだろ?だからそれを決めてからだ!」
梓「まだやるんですかこれ……」
澪「ああ、そういえば私ハロウィンのためにお菓子持ってきたんだった」ゴソゴソ
律「え!? 用意いいなみおー!じゃあ早速みんなで食おうぜ!」
澪「ああ。はい、律。これが持ってきたお菓子だ」
律「どれどれー?」
律「……暴○ハバネロ」
唯紬梓「えっ」
おわる
最終更新:2015年02月10日 22:11