—2学期!—


合宿と入院を経て


私たちは無事、2学期になりました。


おめでたいね!



和「アンタが2学期になったの?」

唯「なったよ」

和「日本語の使い方が若干おかしい気もするけど、私に犯してほしいってメッセージかしら」


唯「お菓子食べたいってメッセージだとしたら?」


和「じゃあ私が今から口に含むノド飴いる?」カサカサ


唯「口に含む前にちょうだいよ!」


唯「あ、でもやっぱしノド飴なんかいらないや」

和「ちょっと、ノド飴ディスッてんじゃないわよ」



和「ノド飴って私の名前と似ているから唯がノド飴を舐めると私の全身を舌で愛撫されてる気がしてゾクゾクするんだから」


唯「へぇ」

私は気味が悪くなったのでダッシュで学校に向かった。






和「待ちなさいよ!」


ガシッ


唯「!?」



あっという間に和ちゃんに追い付かれて制服の襟首のところを掴まれる。

唯「離して!制服伸びちゃうよぉ〜」

和「あ、ごめん。でも手を離したら逃げるでしょ?」

唯「逃げないよ。大好きな和ちゃんから逃げる理由がないよ」


和「大好きってぐヘへ…なに言ってるのよ唯ったら///」


和ちゃんは骨抜きになって襟首を掴む握力も緩んでくる。


唯「ばかめ!」


私はそのスキに再びダッシュで学校に向かった。










和「待ちなさいよ!」

ガシッ

唯「わぁああん」


あっという間にまた和ちゃんに追い付かれて制服の襟首のところを掴まれる。


和「こうなったからにはもうどうなっても知らんわよ」

和ちゃんが犬みたいに発情してレロォオ〜ンってベロとヨダレを垂らしながら
私の頬っぺたを舐めまわそうしてきたので



唯「嫌い!」

和「!?」


和ちゃんは大人しくなったよ。


—放課後—

ガチャッ

さわ子「セックス!!」

律「見りゃ分かるぜ」

澪「一体、何が分かったんだ?」

律「性別が」

紬「確かにセックスって性別という意味でもあるわよね」

さわ子「でしょ?」


何が「でしょ?」なのかさっぱり分からないけど
夏休み以来、さわちゃんは軽音部の部室に入り浸りだ。



普段、学校では人間の皮をかぶって淑女ぶってるけど
本来はとんでもないアバズレで人間を辞める一歩手前の自堕落な犯罪者予備軍の中のクズで悪臭漂う腐れヘルま●こだから、きっと軽音部の部室でリラックスする時間が必要なんだろう、って澪ちゃんが言ってました。

律「さぁ諸君、夏休みも終わったからには…」

唯「いよいよお正月だね!」

紬「まるで盆と正月がいっぺんに来たようにめでたいわぁ」

澪「そんなハイペースでイベントをこなしていったら、あっという間にさわ子先生くらい老いちゃうぞ」

さわ子「老いてねーし!」

そういうと、さわちゃんは勃ち上がって澪ちゃんの左耳にしゃぶりつき、澪ちゃんの耳奥の粘膜とさわちゃんの
舌をぬちょぬちょ絡み合わせた。


澪「ひゃう!?だめぇっ///」ゾクゾク

唯「そういいながら顔は喜んでいるよ〜」

律「くそっ、負けてらんねーってばよ!」


りっちゃんが澪ちゃんの右耳に舌を強引にねじ込む。

律「ぐっちゅぐちゅにしてやんよ」グチュグチュ

澪「んにゃあ!?りちゅうぅ」グルン

澪ちゃんが感じ過ぎて白目を剥いて、びくんびくんってなった。

紬「盆と正月がいっぺんに来たわ!」

ムギちゃんは紅茶で私に乾杯を求めてきたが、丁重におことわりしました。


ー2分後ー

律「そういうワケでもうすぐ学園祭なんだが、どうする?」

唯「なにが?」

紬「私、学祭仕様の安っぽい、だけど女子高生が一生懸命作ってくれた焼きそば食べたい」

律「食べろ食べろ」

さわ子「そういえばあなたたち、結局、学園祭で演奏する曲決めたの?」

律「それだよ」

澪「ああ、それを決めようって話?」

律「そう」

唯「合宿で練習したヤツでいいじゃん」

さわ子「萌え萌えランカパートを唯ちゃんが担当して、凛々しいシェリルパートを澪ちゃんが唄うサヨナラノツバサ、これで決まりよね!」

律「でもそれアニソンだしなあ」

さわ子「アニソンの何が悪いのよ」 

律「いや、アニソンがダメっていうか、オリジナルの曲で学園祭ライブの客に評価してほしいっていうか〜」

澪「ほう、律のわりにいい事を言うなぁ」

律「だろ?」

唯「さすが部長だね、りっちゃんのくせにね!」

律「へへッ、よせやい」

紬「ふふっ、本当だわ」


紬「りっちゃんの分際で」


律「なぁ、本当によせよ」

唯「オリジナルソングってカッチョいいけど、そんな簡単に出来るの?」

律「そら簡単には出来ねーよん、だから頑張って作るんだ!」


律「おもに澪とムギが」


澪「他力本願だなあ」

紬「あっ、曲なら実は作ってあるのよ」

律「なにっ」


ムギちゃんは「菫エロボイス集vol.23」と書かれたCDをプレイヤーにセットした。

私はエロボイスってなんだろうって思ったけど「菫」という漢字が読めなかったので黙っといた。

ちゃららららっら♪ちゃっちゃっ♪ちゃっちゃっ♪

ちゃららららっら♪ちゃっちゃっ♪ちゃっちゃっ♪


唯「おや…」

さわ子「へぇ…」


ムギちゃんの流した曲は、軽やかでかわいくてたのしくて、心がふわふわと気持ちよくなる、ぶっちゃけスゴい良い曲でした!

律「これ、ムギが作曲したのか?」

紬「ええ」

澪「スゴいよ!私、この曲好き!」

紬「えへ///」

さわ子「こんなの作るの、時間かかったでしょう」

唯「部活して勉強して、空いた時間でこんな可愛くて楽しい曲まで作れちゃうなんてムギちゃんマジ、超人!マンモスマン!」

紬「ありがと〜♪」

紬「でもそれほど時間はかかってないのよ、お金は150万くらいかかったけど」

さわ子「ひゃくご…!?」

澪「なんでそんなにかかったんだ!?」


紬「人件費」


律「この曲、本当にムギが作ったのか?」

紬「大阪城を作ったのは大工さんだけど、教科書には建設資金を出した豊臣秀吉が大阪城を建てたと書かれているのと同じことよ」

唯「そんなことより今日のオヤツなに?」

さわ子「お菓子じゃなくて冷えたメロンでも食べたいわね」

律「ああ、そりゃいいや」

澪「まだ暑いもんなあ」

紬「ねえねえ、せっかく曲作ってきたんだから、もっと曲の話で盛り上がって!!メロン買ってあげるから!」

さわ子「ヨッシャア!!!」

こうして私たちはムギちゃんをおだてて、冷たくて甘いメロンをいっぱい食べさせてもらって、お腹いっぱいになって夕飯を残して私は憂にパンチされました!

ムギちゃんめ!

でも明日は澪ちゃんが新曲の歌詞を作って来るそうなので、せいぜい楽しみにしてるがいいよ〜。


ー明日ー

澪「歌詞が出来たぞ!!」

唯「やったね!」

律「アタシたちの記念すべき初オリジナルソングがついに完成だな!」

紬「それでどんな歌詞なのかしら」

澪「こんな歌詞」

さわ子「どれどれ」



作詞:秋山澪

作曲:琴吹紬が買収した誰か

タイトル


『ぴゅあぴゅあタイム』


君を見てると いつもハートどきどき

揺れるユリイカ 超特急みたいに ぴゅあぴゅあ

いつもガンバる 君の横顔

盗撮して ぺろぺろしたいね

夢の中なら ふたなりキュウリィィ

ちんちんイジれるのになァアァアア!?

ァアァアア神様 助けて

二人だけの はずの室内なのに

第三者の視線を感じる

お気に入りの熊のヌイグルミが喋りだした

『今夜12時だれかが死ぬ』

ぴゅあぴゅあァアァアアタイム



律「……」

紬「私の150万が……」

唯「えへ」

澪「どうかな」

さわ子「今の若いコって、こういうのが好きなの?」

澪「はい」

律「こんなのが好きなのはヤク中だけだろうが」

紬「澪ちゃんは何を思って、この歌詞を書き綴ったの?」

澪「歌詞作りに悪戦苦闘して徹夜して失神して明け方、目が覚めたら紙に書き殴ってあった」

律「トランス状態で作詞してんじゃねえよ」

澪「ごめん、いくらなんでも『揺れるユリイカ』はなかったか」

唯「そこはいいよ、まだいいよ。ワケが分からないけど」

唯「でも、のちに続く盗撮とかなんか怖いから嫌い」

紬「私は下ネタが嫌ね。ヒネリがあるならまだいいけど、これはただ放り込んであるだけって感じがするし」

さわ子「出だしは恋愛を軸にしてるっぽいのに終盤で熊が不気味な事を言い出すから軸がブレててモヤモヤするわ」

さわ子「最後に予定調和のようにぴゅあぴゅあタイムって入れときゃいいわーって、あまりにお粗末よね」

律「そもそも、ぴゅあぴゅあって気色悪いな」

澪「じゃあお前らが作れよ!?」

澪ちゃんは涙と鼻水をまき散らしながら踊り出した。


澪「踊ってるんじゃないよ!?」

ほいほーい。



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最終更新:2015年06月20日 08:34